映画『ヘイフラワーとキルトシュー』の概要:しっかり者の姉ヘイフラワーと、我儘な妹キルトシュー。愛くるしい姉妹が両親や隣人を巻き込んで起こす無邪気な騒動を描いた、フィンランド発心温まるファミリードラマ。北欧らしい色鮮やかなセットにも要注目。
映画『ヘイフラワーとキルトシュー』の作品情報
上映時間:72分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:カイサ・ラスティモ
キャスト:カトリーナ・タヴィ、ティルダ・キアンレト、アンティ・ヴィルマヴィルタ、ミンナ・スローネン etc
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映画『ヘイフラワーとキルトシュー』の登場人物(キャスト)
- ヘイフラワー(カトリーナ・タヴィ)
- 7歳の少女。小学校入学を間近に控えている。落ち着いたしっかり者で、我儘な妹の面倒を見て、両親の代わりに家事を全てこなしている。自分よりも、他人を優先する。
- キルトシュー(ティルダ・キーアンレヘト)
- 5歳の少女。ヘイフラワーの妹。我儘放題の甘えん坊で、自分の意見が通らないと癇癪を起こす。純粋で元気いっぱいのわんぱく少女。
- マッティ(アンティ・ヴィルマヴィルタ)
- ヘイフラワーとキルトシューの父親。穏やかなマイペースな男性。家族については無頓着で、自宅でじゃがいも研究に没頭している。
- ハンナ(ミンナ・スローネン)
- ヘイフラワーとキルトシューの母親。家事はてんで苦手で、ヘイフラワーに全て任せている。高学歴のため社会進出を狙っているが、なかなか実行に移せないでいる。
- ヘルガ・アリブッレン(メルヤ・ラリヴァーラ)
- ヘイフラワー達の隣人の双子の姉。いつも双子でお揃いの格好をしている。姉妹揃って料理やお菓子作りが得意で、よくヘイフラワー達に振る舞っている。
- ハリセ・アリブッレン(パイヴィ・アコンペルト)
- ヘルガの双子の妹。ヘルガといつも一緒に過ごしている。ある珍事がもとで、イソナパ巡査と恋仲になる。
- リッリロウスク巡査(ロベルト・エンケル)
- ヘイフラワー達が暮らす町の巡査。やせっぽちで眼鏡をかけているため、キルトシューから『メガネ巡査』と呼ばれている。
- イソナパ巡査(ヘイッキ・サンカリ)
- リッリロウスク巡査の相棒。太っているため、キルトシューから『でぶっちょ巡査』と呼ばれている。ハリセに恋している。
映画『ヘイフラワーとキルトシュー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ヘイフラワーとキルトシュー』のあらすじ【起】
フィンランドのとある小さな町に住んでいる姉妹、ヘイフラワーとキルトシュー。ヘイフラワーはやんちゃ盛りの妹の面倒を見ながら、家庭的なことが全くできない母ハンナと研究以外に無関心な父マッティに代わって、家事全般をこなしている。
ヘイフラワーは、間近に迫った小学校への入学を楽しみにしている反面、自分が学校に行っている間に家族が無事に過ごせるか心配している。常にヘイフラワーにくっついているキルトシューは、ヘイフラワーが学校へ通うことを嫌がっている。
ハンナは、家庭的なことを何でもこなしてヘイフラワー達に慕われているアリブッレン姉妹に嫉妬している。
ある日、子供達を顧みない両親に腹を立てたキルトシューは、口をきかないと宣言して家出する。キルトシューはアリブッレン姉妹の家へ向かい、ヘイフラワーは妹を心配してついていく。
窓に尻が挟まって動けないハリセを救助するため、リッリロウスクとイソナパがアリブッレン姉妹の家に来ている。ヘイフラワー達はハリセを助け、昼食に招待される。
娘達を心配したハンナが警察に連絡し、ヘイフラワー達はリッリロウスク達に自宅まで連れ戻される。両親への反抗を続けるキルトシューに対し、ヘイフラワーはハンナを安心させようとすぐに謝り、家出する意志は無くキルトシューを心配してついていっただけだと説明する。
映画『ヘイフラワーとキルトシュー』のあらすじ【承】
夜、ヘイフラワーは、自分が学校へ行っている間、家族が平穏に過ごせるよう神様にお祈りをする。ヘイフラワーは、ハンナが家庭的になり、マッティがもっと家族を大事にするよう願う。ヘイフラワーがお祈りをする声を聞き、ハンナは反省する。
翌朝、ハンナはパンを焼こうと奮闘する。起床したヘイフラワーは、調理法を全く知らないハンナを手伝う。目を覚ましたキルトシューは、反抗を止めて口をきくようになる。
パン生地には発酵が必要だと知らないハンナは、なかなか生地が膨らまず落ち込む。ヘイフラワー達は、生地が膨らむまでハンナを遊びに誘う。キルトシューとハンナが遊んでいる間、ヘイフラワーは、生地が膨らむことを神様に願う。しばらくして生地は発酵し、ヘイフラワーは神様に感謝する。
ハンナはキルトシューと水風船で遊ぶうちに童心に帰り、羽目を外す。ハンナがベランダから投げ落とした水風船がイソナパに当たり、キルトシューは、イソナパがハンナを捕まえにやってくると勘違いする。
キルトシューの誤解が解けた後、一家とイソナパは、どうすれば家族一緒に楽しめるか考える。イソナパの提案で、一家は『家族オリンピック』の開催を決定する。
ヘイフラワーは、次々と願いを叶えてくれる神様に感謝し、オリンピックのレースで一位になれるよう祈る。
映画『ヘイフラワーとキルトシュー』のあらすじ【転】
一家と共に、アリブレッソン姉妹やイソナパとリッリロウスクもオリンピックに参加する。レースで、キルトシューはズルをしてヘイフラワーの邪魔をする。ヘイフラワーが真面目に全力で走ったにもかかわらず、早道を通ったキルトシューが一位になる。キルトシューの機嫌を損ねないため、大人達は納得できないヘイフラワーに我慢をさせる。
キルトシューがヘイフラワーを挑発したため二人は揉み合いになり、ヘイフラワーは思わずキルトシューを突き飛ばしてしまう。大人達は倒れたキルトシューを心配し、ヘイフラワーの行動を責める。
キルトシューは仮病をつかい、騙された両親はキルトシューを過剰に甘やかす。堪忍袋の緒が切れたヘイフラワーは、家族と一切口をきかないことを決意する。両親はヘイフラワーの気持ちを理解せず、ヘイフラワーはますます不満を募らせる。
ヘイフラワーは家事を放棄し、キルトシューのように好き放題に振る舞う。家は荒れ、食事は粗末になる。キルトシューは遊んでくれるよう両親にせがむが、ハンナは慣れない家事に忙しく、マッティは変わらず研究に没頭している。
ちょっかいを出してくるキルトシューを疎ましく思ったヘイフラワーは、キルトシューの大事な本を破り捨てる。
映画『ヘイフラワーとキルトシュー』の結末・ラスト(ネタバレ)
キルトシューからヘイフラワーについて相談を受けたアリブッレン姉妹は『パン生地セラピー』を提案する。翌日、アリブッレン姉妹はヘイフラワーをセラピーに招待する。パン生地セラピーとは、桶一杯の色とりどりの生地に体を埋め、赤ん坊のように無心になる遊びである。
家事の手伝いを嫌がって家を抜け出したキルトシューは、セラピーの様子を盗み見るうちに我慢できなくなり、思わず参加する。
キルトシューがいなくなり心配になったハンナは、芋を茹でることに夢中になっているマッティに腹を立て、絶交宣言をする。ハンナはアリブッレン姉妹の家へ行き、怒りに任せてセラピーに参加する。
ヘイフラワーとハンナはだんまりを決め込み、キルトシューは気儘に遊んでいる。茹で上がった芋を持ったマッティが、一同のもとにやってくる。家族に無視されて落ち込んだマッティも、セラピーに参加する。
父の様子を見かねて、ヘイフラワーは思わず口を開く。ヘイフラワーは初めて我儘を言って不満を述べ、家族のわだかまりは解けていく。
アリブッレン姉妹は、ハンナに仕事に就くことを勧め、ハンナが留守の間はキルトシューを預かると約束する。キルトシューはレースでのズルを、ヘイフラワーは本を破いたことを謝り、二人は仲直りする。
小学校への登校初日、ヘイフラワーは家族に見送られて出発する。マッティとハンナは、娘の成長に感激し、思わず涙する。ヘイフラワーは、学校への道のりを一人で歩いていく。
映画『ヘイフラワーとキルトシュー』の感想・評価・レビュー
可愛らしく心が穏やかになる映画である。ヘイフラワーの長女らしくしっかりしている所や、キルトシューの甘えん坊で我が儘な所など、姉妹ならではの喧嘩も垣間見れ、リアルに描かれていると感じた。ヘイフラワーが神様にお願いしているシーンは少しせつなく、また真っ直ぐな心に胸が突き刺さった。双子のキャラも強く、でもヘイフラワーとキルトシューのヒロインを潰すほどでもない、ちょうどいい設定も良かった。最後のヘイフラワーが一人で学校へ歩いていくシーンは、母性が溢れる瞬間だった。(女性 20代)
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