映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の概要:父の跡を継ぎ村の長となったヒックは、囚われたドラゴンをバーク島で保護していた。しかし、ドラゴンが増えすぎて島はパンク寸前。ヒックは、相棒のトゥースやドラゴン達を率いて地図に載っていない土地、「幻の聖地」への移住を決断する。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の作品情報
上映時間:104分
ジャンル:アニメ、ファンタジー
監督:ディーン・デュボア
キャスト:ジェイ・バルシェル、アメリカ・フェレーラ、ケイト・ブランシェット、ジェラルド・バトラー etc
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の登場人物(キャスト)
- ヒック(ジェイ・バルチェル)
- バイキングの頭領であり村の長の亡父、ストイックの跡を継いだ現頭領。相棒のナイト・フューリー、トゥースと共に、捕らえられたドラゴン達を解放しバーク島で保護している。アスティとは良い関係を築いているが、周囲から結婚を迫られ尻込みしている。
- アスティ(アメリカ・フェレーラ)
- ヒックの恋人。男勝りな性格で腕っぷしも強く、頼りないヒックを支えている。相棒のドラゴンの名はストームフライ。
- グリメル(F・マーレイ・エイブラハム)
- 最強のドラゴンハンター。子供の頃に寝ているナイト・フューリーを殺し、勇敢だと称えられたことで、フューリーを皆殺しにして世界を平和にすると決めた悪党。ヒックが現れたことで自分の地位が脅かされ、一方的に復讐を企てる。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のあらすじ【起】
村の長となったヒックは、仲間達と共に捕らえられたドラゴンを救出しバーク島へ連れ帰るようになった。ヒックを筆頭に、アスティ、ヴァルカ、スノット、タフ、ラフ、フィッシュの7人は各々のドラゴンに乗ると、多数のドラゴンを捕らえ東の海峡沖を進む船を襲撃した。彼らは暗闇の中敵のバイキングと応戦し檻を開けてドラゴン達を逃がしたが、混乱の中で一か所だけドラゴンの入った檻を見逃してしまっていた。
バーク島には、同じように保護されたドラゴン達が数えきれないほど生息していた。住人のバイキングらは新しいドラゴンを歓迎したが、島はドラゴンでパンク寸前だった。ヴァルカはヒックに、最近の生活はドラゴンに頼り過ぎているため、人間同士助け合おうと助言した。一方、保護したドラゴンの中にホブゴブラーを見たゲップは、悪い兆しだと怯えた。
その夜は宴になった。ゲップは、これ以上ドラゴンを増やすとハンターから狙われてしまうと不安視していた。さらに、彼はヒックへドラゴン保護よりも先にアスティと結婚するようアドバイスをし、当のアスティはその話題から逃れるため席を移動した。
デスグリッパーに乗ったグリメルは、ヒック達に襲われたバイキングから協力を仰がれ、彼らのアジトへ到着した。グリメルは、唯一船に残されたナイト・フューリーのメスを利用してトゥースをおびき寄せ、他のドラゴン達諸共全滅させようと目論んだ。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のあらすじ【承】
ヒックは、幼い頃の父との会話を思い出していた。水平線の向こうにドラゴンの巣である「幻の聖地」があると聞かされていたヒックは、夕陽を眺めながら父の残した地図を広げた。彼の元へやって来たアスティは、ゲップ同様これ以上ドラゴンを増やすのはよくないと忠告した。ヒックは彼女へ「幻の聖地」の話をしたが、一方でトゥースは何かに気付き霧深い森へ消えた。
森に入ったトゥースは、横たわるメスのナイト・フューリーを見つけ恋に落ちた。しかし、目を覚ましたナイト・フューリーのメスは、トゥースを追って来たヒックとアスティを警戒し姿を消してしまった。アスティは、白いナイト・フューリーをライト・フューリーと名付けた。
恋するトゥースは、ライト・フューリーを想って落ち着きをなくしていた。相棒のために再び森でライトを探すヒックとタフは、彼女が倒れていた場所で毒矢と仕掛け罠を見つけた。
持ち帰った矢を見たエレットは、作ったのはグリメルだと言った。その夜、グリメルはヒックの自宅に姿を現すと、毛布をかけて眠るトゥースに毒矢を放ち、ヒックにナイト・フューリーを差し出せと迫った。しかし、矢を撃たれたのはトゥースに扮したフィッシュで、ヒックは隠れていた仲間と共にグリメルを囲んだ。そこへデスグリッパーが奇襲をかけ、グリメルは姿を消した。
すぐに緊急集会が開かれた。反撃しようと息を荒げる仲間に、ヒックは地図から姿を消してドラゴンと共存しようと提案。ドラゴンを連れて「幻の聖地」へ行く計画を明かしたヒックは「バークは場所じゃない、我々がバークなんだ」と演説し、住人たちとドラゴンは世界の果てを目指した。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のあらすじ【転】
バーク島の一行は、途中の大陸を拠点とし「幻の聖地」を探した。トゥースはライトを気に掛けながらヒックの側にいたが、夜になってついて来ていたライトが姿を現し、二匹は朝陽が昇るまで川辺で戯れた。そんな二匹を見守ったヒックは、飛び立てないことに苛立つトゥースの為に耐火性の尾翼を作って装着させた。トゥースは喜び、ヒックの方を振り返りながらライトの元へ飛び立った。長らく飛んだ後、トゥースはライトと再会し、彼女はオーロラの向こうにある巨大な滝へ彼を案内した。
一方、偵察を行っていたヴァルカは、グリメルが従えるドラゴンに襲われ命からがら逃げ帰った。夜になっても戻らないトゥースを心配していたヒックは、ヴァルカからグリメルが100隻以上の船を従えドラゴン用の檻を用意しているとの報告を受け、グリメルを捕えようと提案した。
グリメルのアジトへ侵入したヒック達だったが、先手を読んでいた彼はヒックらを捕らえた。彼らはデスグリッパーの毒から間一髪で逃げたが、ラフだけが逃げ遅れて捕まってしまった。
島へ戻ったヒックはラフを助けに行こうとしたが、トゥースはまだ戻っていなかった。アスティはストームフライにヒックを乗せ、二人でトゥースを探しに向かった。そんな心配とは裏腹に、ラフは行き過ぎたおしゃべりが幸いしてグリメルから「頼む」とまで言われ追い返されていた。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の結末・ラスト(ネタバレ)
トゥースを探しに出たヒックとアスティは、海の真ん中に巨大な滝を発見、それこそ「幻の聖地」であった。ドラゴン達は、ドラゴンの王であるトゥースの帰還を喜んでいるようだった。彼らに見守られトゥースとライトは夫婦となったが、そんな中、ヒックとアスティは巨大なドラゴンに見つかってしまい、ストームフライとトゥースによって助けられた。
島へ戻ったヒックは、自分を乗せて来たトゥースに「あそこはお前の地だ。自分達でなんとかする」と言い別れを告げた。そこへ、ついて来ていたライトが現れ、ヒックはトゥースと別れずともいいかもしれないと期待した。同時にラフも戻って来たが、彼女はグリメルに尾行されており、追いついたグリメルはトゥースとライトを攫った。島のドラゴン達はみなトゥースについて飛び立ってしまい、島には人間だけが残された。
ヒックは、フライングスーツで飛び出してグリメルの船に乗り、トゥース達を取り戻す作戦を思い付いた。ヒック、アスティ、スノット、タフ、ラフ、フィッシュの6人は崖から飛び出してグリメルの船に突撃、檻に入れられそうになっていたドラゴンたちもトゥースのひと鳴きで反撃に出た。戦闘の末、ヒックはグリメルを倒し、トゥースと共に島へ戻った。
ヒックはトゥースとライトの関係を尊重し「自分のために生きて」と言い「幻の聖地」へ向かわせた。しばらくして、人間の力で再建を果たしたバイキングの村で、ヒックとアスティは結婚式を挙げた。
数年後、二児を設けたヒックとアスティは、世界の果てにいるトゥースとライトに会いに行った。彼らもまた家族を築いており、ヒックは我が子をトゥースに乗せ空を飛んだ。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の感想・評価・レビュー
自然の美しい描写に圧倒され、まるで実写映画を観ているかのようだった。登場人物やドラゴンはディフォルメされた描写だが、寄りの画や装飾品の描写もまるで本物のような質感で描かれていた。アニメとは思えない美しさだった。
過去二作を未視聴にも関わらず、ヒックとトゥースが別れるシーンで号泣してしまった。さらに、追い打ちをかけるようにエンドロールで二人の思い出が回想され、恥ずかしながら涙が止まらなかった。
1歳の息子もなんとなく興味を示したようで、しばらくは鑑賞に付き合ってくれた。子供がもう少し大きくなったら見せてあげたい作品だ。(MIHOシネマ編集部)
シリーズの最終作。ヒックとトゥースの出会いからはじまった物語のラストとして、とても美しい終わり方だなと思った。1作目から楽しみに見てきたので、キャラクターたちそれぞれの成長と、彼らの出した答えに爽やかな切なさが胸に残る。きれいにまとまった素晴らしい三部作だった。あまり注目されていない作品だが、音楽も映像ももちろんストーリーもクオリティが高く、もっと多くの人に見てもらいたい。(女性 20代)
関連作品
前作 ヒックとドラゴン2
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