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映画『ひらいて』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ひらいて』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ひらいて』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ひらいて』の結末までのストーリー
  • 『ひらいて』を見た感想・レビュー
  • 『ひらいて』を見た人におすすめの映画5選

映画『ひらいて』の作品情報


出典:U-NEXT

製作年 2021年
上映時間 121分
ジャンル ラブストーリー
監督 首藤凜
キャスト 山田杏奈
作間龍斗
芋生悠
製作国 日本

映画『ひらいて』の登場人物(キャスト)

木村愛(山田杏奈)
高3の女子高生。成績優秀で友達も多いクラスの人気者タイプ。斜め前の席に座る西村たとえに好意を寄せている。
新藤美雪(芋生悠)
愛とは別のクラスの女子生徒。1型糖尿病を患っている。大人しく友達もおらず、愛とは真逆のタイプ。
西村たとえ(作間龍斗)
愛と同じクラスの男子生徒。賢いが物静かで地味なタイプ。どこか不思議な雰囲気を持っている。
多田健(田中偉登)
愛のクラスメイトの男子生徒。愛のことが好きで告白するが、相手にされない。
西村崇(萩原聖人)
たとえの父親。外面は良いが、たとえに対しては支配欲が強く暴力的。

映画『ひらいて』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ひらいて』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ひらいて』のあらすじ【起】

高校生3年生の木村愛は、クラスメイト達と文化祭で披露するダンスの練習をしていた。すると、その輪から同級生の新藤美雪が抜けていった。愛があとを追っていくと、美雪が校舎の木陰で倒れていた。糖尿病を患っている彼女は、「ジュース」と呟いた。愛はすぐにジュースを買ってきて口移しで飲ませる。気がついた美雪は、気まずそうにその場を立ち去った。

愛は同じクラスの西村たとえに密かに想いを寄せていた。たとえに近付こうと気を引く愛だったが、ある日たとえが誰かから手紙を貰っていることを知ってしまう。その手紙の相手が気になる愛。

ある日の帰り、愛はクラスの多田達が夜の学校に忍び込んでテストの答案を盗む計画を聞く。そして「自分も行く」と言って彼らについて行った。愛の目的は、たとえのロッカーから手紙を見つけてその送り主を確かめることだった。

たとえのロッカーにあった手紙を盗み読んだ愛は、その送り主が美雪だと知る。手紙の内容から美雪とたとえが付き合っていることを知り、さらにショックを受ける。

映画『ひらいて』のあらすじ【承】

愛はたとえとの関係を確かめようと美雪に近づく。「遊びに行こう」と言って美雪を誘い出した愛は、「付き合ってる人はいるの?」と美雪に聞く。すると美雪は、たとえと付き合っていることを打ち明ける。

学校では話さないことにしていて、親にも内緒でキスもまだしていないという美雪。すると愛は「この間のジュースがファーストキス?」とからかう。そして、「ちゃんとやり直そうか」と言って無理矢理美雪にキスをする。

学校の三者面談。愛は、たとえと彼の父親が面談をしているのを見かける。父親は教師に愛想よく話しているが、たとえの表情は暗い。

ある日、クラスでは文化祭の展示制作が行われていた。その最中、愛はたとえと二人きりになり彼に告白する。しかし、たとえは「うそなんじゃないか」と冷たい態度を取る。拒絶された愛は怒って教室を飛び出す。

文化祭の前日、愛はたとえとのことがあってダンスのリハーサルに身が入らない。そこに美雪がやって来た。愛は急に美雪の手を引っ張って彼女を連れ出し、学校を抜け出す。

映画『ひらいて』のあらすじ【転】

美雪の家で愛は、「ずっと好きだった」といって美雪にキスをする。戸惑う美雪だったが、愛は彼女を押し倒し愛撫し始めた。そこへ美雪の母親が帰ってきて、美雪はあわてて部屋を出ていく。しばらくしてお茶とお菓子を持って部屋に戻ってきた美雪は、愛に糖尿病の話や支えてくれる両親の話をした。

後日の放課後、美雪の家の前で待っていた愛。美雪が帰って来るなりキスをする愛。美雪も今度はそれを受け入れ、二人はそのまま激しく愛し合う。

その後、愛は美雪が眠っている隙に、美雪のカバンからスマートフォンを取り出す。そして、美雪になりすましてたとえにLINEを送る。

愛は夜の教室でたとえを待っていた。そこへ美雪からの連絡だと思っているたとえが現れる。そして、愛は美雪と寝たことをたとえに話す。突然服を脱ぎ下着だけになった彼女は、「私のものになって!」と訴えるがたとえは拒絶する。そして、愛の自己中心的な言動を非難し、罵倒した。

映画『ひらいて』の結末・ラスト(ネタバレ)

美雪は、東京の大学入試に向かうたとえを見送りに行く。その後、愛にたとえと東京へ行くことを話した。それを聞いた愛は、たとえが好きで美雪に近付いたことを告白する。美雪はショックを受けてその場を立ち去る。

それ以来、優等生だったはずの愛は、テストを白紙で出すなど問題行動を起こし始める。学校では噂が立ち、美雪もその様子を見て心配する。

ある日、帰宅中の愛は偶然美雪の姿を見かける。慌てている様子の美雪に話を聞くと、たとえの家でトラブルがあったと言う。二人は一緒にバスに乗り込み、たとえの家へ向かった。

たとえの家に着くと、彼の東京行きを反対している父親が怒鳴り声を上げていた。頭にきた愛は、思わずたとえの父親を殴りつけてしまう。

3人は家を逃げ出し、ラブホテルに泊まる。美雪がたとえのことを気遣っている姿を、愛はベッドの上から見ていた。

卒業式も間近になったある日、愛は机の中に入っていた美雪の手紙を読んでいた。すると、愛は突然教室を飛び出して美雪のクラスに走っていく。皆が驚く中、愛は美雪のところに歩いていく。そして、耳元で「また一緒に寝ようね」と囁いた。

映画『ひらいて』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

愛と独占欲の境界線があまりに曖昧で、観ている側の心もかき乱されました。愛する相手の恋人に近づいて、そこから関係を操ろうとするという衝撃的な展開。でもその動機には純粋さもあって、完全に否定できない自分がいました。結末の静けさが、逆に感情の揺れを強調していたように思います。芋生悠さんの演技が繊細で引き込まれました。(20代 女性)


“好き”って一体何なんだろうと思わされる作品でした。主人公・愛が男子生徒ではなく、その彼女に惹かれていく過程は、欲望や所有欲を越えた強烈な“執着”にも感じました。ラストで全てを悟ったように泣く姿は印象的で、報われない気持ちが強く残りました。高校生らしい未熟さと、その裏にある残酷さが鮮烈でした。(30代 男性)


女子高生たちの繊細な心理と危うい関係性をリアルに描いた作品で、とても衝撃的でした。友達以上恋人未満、でも確かに“愛している”という感情のグラデーションが痛いほど伝わってきました。愛が他人の恋愛を壊してまで近づこうとする姿は、正直怖かったけど理解もできてしまう。すごく人間臭い映画です。(40代 女性)


恋愛感情が純粋であると同時に、どこまでも身勝手になりうるということを思い知らされました。好きな人の“彼女”に自ら接近し、友情として近づくのは戦略としては怖すぎる。でもその裏には、どうしようもない想いと孤独が見え隠れして、共感してしまうのがまた複雑でした。演出も静かでとても上品に仕上がっていて好感が持てました。(20代 男性)


少女同士の感情のぶつかり合いを、ここまで真正面から描いた邦画はなかなかないと思います。言葉にできない想い、自己認識の揺らぎ、恋愛とも友情とも言い切れない関係。どれもがリアルでした。特に、主人公の暴走がエスカレートしていく描写は、自分もあの年齢だったらわかるかもしれない…と思わされました。(30代 女性)


原作からはかなり大胆にアレンジされていましたが、映画としての完成度は高かったです。特に視線の使い方や間の取り方で登場人物の感情が表現されていて、台詞が少なくても気持ちが伝わってきました。タイトルの「ひらいて」が示すのは、心なのか、身体なのか、それとも関係性なのか…と考えさせられる深い作品です。(40代 男性)


主人公の「好き」があまりにも痛くて、苦しくて、でもどこか羨ましいとも思いました。感情のままに動くその姿に、自分にはない“強さ”のようなものを感じました。けれど、それが他人を深く傷つけてしまう現実も突きつけられて、ただの青春映画では終わらない重さがありました。高校生の心の中は本当に複雑なんだなと実感しました。(20代 女性)


テーマがとても難しい映画でした。恋愛、友情、嫉妬、欲望。それらが全て交錯しながら、どこにもはっきりした答えがない。観終わってモヤモヤしたけど、それがこの映画の魅力なんだと思います。登場人物が皆、真っすぐで不器用で、だからこそ痛々しくて心を掴まれました。青春の危うさが全編を貫いています。(50代 男性)


“誰かを想う”ということの美しさと残酷さをこれでもかというほど描いた映画です。愛の行動には批判もあると思うけれど、それだけ一人の人を強く想う気持ちが描かれていて、心が動かされました。芋生悠さんの表情の演技が素晴らしく、特に終盤の涙が止まらないシーンは心に残っています。観て良かったと思える作品です。(30代 女性)


青春ってこんなに危ういんだなと思わせてくれる映画でした。誰かを想う気持ちが時に暴力にもなる。そういった複雑な感情の動きを繊細に、でもしっかりと映し出していて、ぐっときました。ラストの余韻がすごくて、何度も反芻したくなる内容です。繊細な人間ドラマが好きな人には絶対におすすめです。(20代 男性)

映画『ひらいて』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ひらいて』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

愛がなんだ

この映画を一言で表すと?

“好き”の気持ちが暴走する、不器用すぎる恋のリアル。

どんな話?

一方的に好きな彼に尽くし続けるテルコ。報われなくても止められない感情と、どこか空虚な人間関係を描いたラブストーリー。恋愛の醜さと愛しさをありのままに映し出す話題作です。

ここがおすすめ!

『ひらいて』の主人公のように、“好き”という気持ちが強すぎて歪んでいく過程が共通しています。恋愛の綺麗な面だけでなく、執着や依存といった心の揺れまで描かれ、感情移入度が非常に高い作品です。

花束みたいな恋をした

この映画を一言で表すと?

出会いは運命、でもずっと一緒にはいられない。

どんな話?

大学生の麦と絹は同じ趣味を持つ理想的な恋人同士。しかし就職や人生の選択を前に、少しずつ歩幅がズレていく。リアルな恋愛の始まりと終わりを静かに綴るラブストーリー。

ここがおすすめ!

『ひらいて』同様、若者の繊細な心の動きと恋の不確かさを丁寧に描いています。等身大の言葉と間が、リアルな感情を呼び起こしてくれます。傷つきながらも愛した記憶を抱える人にこそ響く一本です。

ストロベリーショートケイクス

この映画を一言で表すと?

東京で生きる4人の女性たちの、甘くて苦い“本音”の交差点。

どんな話?

恋愛、性、孤独、仕事。それぞれの想いを抱える4人の女性が、東京で交差しながらそれぞれの“居場所”を探していく群像劇。リアルでビターな人生の断片が詰まった物語。

ここがおすすめ!

『ひらいて』にある“内面の痛み”や“心の居場所のなさ”が、より成熟した視点で描かれています。女性のリアルな心情に寄り添った繊細な描写が魅力で、思春期を越えた視点で余韻を味わえます。

溺れるナイフ

この映画を一言で表すと?

運命に呑み込まれるような、激しく切ない青春の一閃。

どんな話?

東京から地方に引っ越してきたモデルの夏芽は、神秘的な少年・コウに強く惹かれていく。運命的な出会いと残酷な事件を通じて、2人は互いに深く傷つき、成長していく。

ここがおすすめ!

『ひらいて』と同様、若さゆえの暴力的なまでの感情や、理屈では割り切れない恋愛の業が描かれます。映像の美しさとエモーショナルな展開が共存する、衝撃と余韻を残す青春映画です。

ナラタージュ

この映画を一言で表すと?

許されない恋が、ずっと胸の奥に残る。

どんな話?

女子大生・泉は高校時代の恩師・葉山との再会をきっかけに、再び彼への思いを募らせていく。しかし、彼にはすでに別の人生があり…切なさと痛みを伴うラブストーリーが展開する。

ここがおすすめ!

『ひらいて』のように、自分の気持ちに正直でいたいけれど、それが誰かを傷つけてしまうという苦しみを描いています。恋愛の持つ重さと、忘れられない想いの余韻にじっくり浸れる一作です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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