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映画『ホーリー・マウンテン』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『ホーリー・マウンテン』の概要:ある錬金術師が、選ばれた9人の男女と共に不老不死の秘密を探る旅に出る。奇才アレハンドロ・ホドロフスキーによる、芸術的カルトムービーの骨頂。エロティックかつグロテスクに表現された神秘的なイメージが画面に氾濫する。

映画『ホーリー・マウンテン』の作品情報

ホーリー・マウンテン

製作年:1973年
上映時間:117分
ジャンル:ファンタジー、ヒューマンドラマ
監督:アレハンドロ・ホドロフスキー
キャスト:アレハンドロ・ホドロフスキー、ホラシオ・サリナス、ラモナ・サンダース、アリエル・ドンバール etc

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映画『ホーリー・マウンテン』の登場人物(キャスト)

錬金術師(アレハンドロ・ホドロフスキー)
赤銅色の塔に篭り、謎の儀式を行っている錬金術師。人智を超えた力を持っている。宇宙の理を追求しており、不老不死になる方法を探っている。
盗賊(ホラシオ・サリナス)
キリストのような風貌をしたみすぼらしい男。聖職者らしく振る舞うが、卑しい本性を隠しきれないでいる。錬金術師に弟子入りし、旅に同行する。
娼婦(アナ・デ・サド)
盗賊に会った瞬間に啓示のように心を奪われ、後を追い続ける売春婦。常に猿を連れている。
召使いの女(ザミラ・サンダース)
錬金術師に仕える召使いの女性。普段は全裸で過ごしており、錬金術師によって身体中に紋章を書き込まれている。錬金術師の旅に参加する。
フォン(ホアラ・フェラーラ)
錬金術師と旅に出る一団の一員。金星を司る。マットレス製造会社の社長で、人々の美に対する欲求を利用して儲けている。女性工員と関係を持っては妻にしている。
イスラ(アドリアナ・ページ)
旅の一団の一員。火星を司る。男装したレズビアンで、気に入った少女達を侍らせている。兵器製造会社の社長。
クレン(バート・クレイナー)
旅の一団の一員。木星を司る。薬物中毒の芸術家。潔癖性の妻との関係は冷え切っており、愛人のもとに通っている。
セル(ヴァレリー・ホドロフスキー)
旅の一団の一員。土星を司る。老人を働かせて搾取し、子供達に軍事教育を広めるためのおもちゃを製造している。
バーグ(ラモナ・サンダース)
旅の一団の一員。天王星を司る。大統領の財政顧問。異常な母と暮らし、国の人口削減計画による虐殺に加担している。
アクソン(リチャード・ルータウスキー)
旅の一団の一員。海王星を司る。警視総監。反乱分子を虐殺している。若い男性の睾丸を切り取り収集している。
ルート(アリエル・ドンバール)
旅の一団の一員。冥王星を司る。建築家。利益を追求し、人間性を否定した集合住宅を提案する。

映画『ホーリー・マウンテン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ホーリー・マウンテン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ホーリー・マウンテン』のあらすじ【起】

メキシコシティと思われる、とある街。赤銅色の巨大な塔の中で、錬金術師が謎の儀式を行っている。錬金術師は着飾った二人の女を裸にし、頭を剃る。

キリストに似た風貌をした一人の盗賊が、スラム街で行き倒れている。手足のない小人や現地人の子供達が、盗賊を十字架に磔にする。盗賊は自力で拘束を解く。盗賊は小人と仲良くなり、街へ繰り出す。

街は独裁政権の支配下にあり、軍隊が闊歩し、そこら中で虐殺や処刑が行われている。処刑された人々の体からは鳥が飛び出し、皮を剥がれた犬の死体を掲げたパレードが催され、人々は白昼堂々、公然と性行為に及ぶ。

盗賊と小人は、爬虫類を使ったメキシコ征服寸劇に参加して金を得る。盗賊は、行商人達との乱痴気騒ぎで泥酔する。行商人達はセメントで盗賊の体の型を取り、キリスト磔刑像を作って商品にする。目覚めた盗賊は、自分を模した大量の像を見て叫び声を上げ、行商人達を鞭打つ。盗賊は、一体を除いでキリスト像を全て破壊する。

盗賊は、キリスト像を背負って街を歩く。盗賊は売春婦の一団とすれ違い、猿を連れた一人の娼婦が盗賊に興味を持つ。娼婦は盗賊のキリスト像を拭い、信仰心を示す。娼婦は再び歩き出した盗賊の後をついていく。

映画『ホーリー・マウンテン』のあらすじ【承】

盗賊は、ホモセクシャルのダンスパーティーに遭遇する。盗賊がパーティー会場の傍にある祭壇にキリスト像を飾ろうとすると、パーティー参加者達は盗賊を追い出す。盗賊はキリスト像を半壊し、風船を付けて空へ飛ばす。

盗賊は、赤銅色の高い塔の前に辿り着く。塔の中から民衆に向けて定期的に金が施されており、人々は塔を崇拝している。盗賊は外壁をよじ登って塔に入り、全身に紋章を書き込まれた召使いの女を従えて極彩色の祭壇に座している錬金術師と対面する。

盗賊はナイフをふりかざして錬金術師に襲いかかるが、錬金術師の術によって体の動きを止められる。練金術師は、召使いの女と共に盗賊の体にできた腫瘍を切り開き、中から腐った魚を取り出す。

金が欲しいかという錬金術師の質問に、盗賊は素直に首を縦に振る。錬金術師は、盗賊を不思議な装置に入れて蒸し、盗賊の分泌物から金を精製してみせる。自身の欲深さと愚かさを知った盗賊は、錬金術師に弟子入りする。錬金術師は、盗賊の意識を高め、魂の錬成方法を説く。

映画『ホーリー・マウンテン』のあらすじ【転】

錬金術師は、長年、不老不死を手に入れたいと考えている。錬金術師は、『聖なる山=ホーリー・マウンテン』に住んでいるという、世界を司る9人の賢者達から不老不死の秘術を奪おうと企む。錬金術師は、国中から名だたる7名の男女を選んで招集し、ホーリー・マウンテンを目指す旅に誘う。

7人の男女に盗賊、召使いの女を加えた9人は、錬金術師の指導のもと、欲を捨てる修行を始める。9人は持参金を燃やし、自分を模した蝋人形を炎にくべて、人形が溶けて恐ろしい形相になる様子を目にする。9人は鍛錬を積み、精神統一する。

錬金術師と9人は、国内各地の霊能者や呪術師のもとを訪れ、超自然的な現象を体感する。過酷な旅を続ける中、9人はトランス状態になり、神秘的な経験を重ねる。猿を連れた娼婦は、盗賊の後を追い続ける。

修行を終えた一行は、ホーリー・マウンテンがあるというロータス島を目指して出航する。盗賊は、追って縋りつく娼婦を振り払う。娼婦は猿と共に小舟に乗り込み、一行を追う。

盗賊の心の中に俗世への執着があることに気づいた錬金術師は、盗賊に術を施して邪心を取り除こうとする。幻覚の中で、盗賊は自分の体から小人が飛び出した手足のない小人を海に捨てる。

映画『ホーリー・マウンテン』の結末・ラスト(ネタバレ)

ロータス島に到着した一行は、全員髪を剃る。雪に包まれた島の中心に一軒の建物があり、中ではホーリー・マウンテンを目指す旅に失敗した者達が享楽的に暮らしている。島の案内人に導かれ、錬金術師達は夢に敗れた者達の末路を目にする。

錬金術師達は、島の頂上を目指して出発する。断崖を登り、雪原を越え、一行は命を賭けて過酷な行程を進む。雪山を越えると、平坦な荒野が広がっている。歩を進める中、一行はそれぞれ、捨てたはずの執着や欲からくる悪夢に襲われて苦しむ。娼婦は、猿と共に盗賊を追い続けている。

荒野を抜け、一行は頂上の円卓に座っている9人の賢者を発見する。錬金術師は、全ての修行が終わったとして、盗賊に自分の頭を大刀で切り落とすよう言い付ける。盗賊が刀を下ろすと、錬金術師はまだ生きており、足下には山羊の死体が転がっている。錬金術師は、盗賊に娼婦を引き合わせ、頂上を目指さずに帰って幸せに暮らすよう勧める。

残った8人が賢者達に襲いかかるが、賢者達は実は人形で、そのうちの一人は賢者の格好をした錬金術師である。一同が笑い出す中、錬金術師は、一行は旅を通して不老不死よりも大切な現実を知ったと説く。

この作品の監督でもある錬金術師の合図で、突如、カメラがバックし、撮影の様子が露わになる。錬金術師は、全ては映画という虚構だとカメラに向かって語り、画面はホワイトアウトする。

映画『ホーリー・マウンテン』の感想・評価・レビュー

アレハンドロ・ホドロフスキー監督の、カルト映画の金字塔とも言える作品。
”盗賊”と呼ばれる男が錬金術師の導きによって9人の男女と出会う。
彼らは不老不死を得るための修行をし、「聖山(ホーリー・マウンテン)」を目指す。
アートワークや映像美の素晴らしさがとても魅力的で、その奇怪な世界観や雰囲気にすっかり虜になってしまった。
社会風刺や反宗教的な表現も絡まり少々難解な点もあるが、本作は理解するものではなく、感じる映画なのだと思う。(女性 20代)

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