映画『星の旅人たち』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「星の旅人たち」のネタバレあらすじ結末と感想

星の旅人たちの概要:自分探しのため、世界中を旅している息子と疎遠だったトム。彼はある日、息子の訃報を知らされる。遺体を引き取りに現地へ向かったトムは、息子が行くはずだった巡礼の旅へ、遺灰を持って出ることにする。最愛の人を悼みつつ、旅で出会った仲間との信頼を描く。

星の旅人たちの作品情報

星の旅人たち

製作年:2010年
上映時間:128分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:エミリオ・エステヴェス
キャスト:マーティン・シーン、エミリオ・エステヴェス、デボラ・カーラ・アンガー、ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン etc

星の旅人たちの登場人物(キャスト)

トーマス・エイヴリー(マーティン・シーン)
眼科医で愛称はトム。志半ばで事故死した1人息子ダニエルの遺灰を持ち、息子が道半ばであった巡礼の旅に出る。少々偏屈な面がある。
サラ・マリー・シンクレア(デボラ・カーラ・アンガー)
カナダ人で禁煙を目的に巡礼の旅をしている。口が悪く、さばさばとした性格。金髪の女性。
ジャック・スタントン(ジェームス・ネスビット)
アイルランド人で作家。スランプの脱却を目的に巡礼の旅をしている。少々風変りな男性。
ヨスト(ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン)
オランダ人でダイエットを目的に巡礼の旅をしている。30代で人当たりが良い。
ダニエル・エイヴリー(エミリオ・エステベス)
トーマスの息子で40歳。自分探しの旅に出るも、嵐に巻き込まれ死亡してしまう。

星の旅人たちのネタバレあらすじ

映画『星の旅人たち』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

星の旅人たちのあらすじ【起】

カリフォルニア州のベンチュアで眼科医をしているトーマス。彼には1人息子がいるが、息子のダニエルは世界中を旅して歩いていた。たまに連絡を寄越すが、元気でいるとそれだけの連絡なのである。
そんなある日、医者仲間とゴルフを楽しんでいると、トムの携帯に着信がある。警察からだった。しかも、息子が聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼中、ピレネー山脈にて嵐に巻き込まれ死亡したと言うのだ。突然の訃報にトムは動揺を隠せなかった。
世界を見たいと言って旅に出たダニエル。息子とは妻と死別して以来、疎遠だった。

ダニエルを送り出す朝の会話を思い出しつつ、息子の遺体を引き取りに列車で揺られ、スペインとの国境近く、フランスのサン=ジャンに到着。電話をくれた警官と共に、遺体安置所でダニエルの遺体を確認した。
巡礼の旅とは世代や年齢、信仰も異なる人々がサン=ジャンからサンティアゴまでの800キロメートルを徒歩で向かうもの。巡礼は自分探しの旅と言われていた。ダニエルの遺品でもある巡礼手帳には、たくさんのスタンプが押されている。それだけの街を渡り歩いたということだった。

トムはホテルでダニエルの遺品へと目を通す。たった1人の息子の荷物を手に、涙を滲ませるトム。彼はダニエルの遺体を火葬にし、遺灰を持って巡礼の旅へと出ることにしたのだった。

ダニエルのリュックを背負い、黙々と歩を進めるトム。ダニエルが亡くなったピレネー山脈で、遺灰を少しだけ撒く。そうすることで、息子を偲んだ。日が暮れるまでその場に佇んだ後、再び歩を進めて夜も遅くにスペインへ入国。ロンセスバリェスの大衆宿へ宿泊した。
倉庫のような場所に2段ベッドが並ぶ場所で、落ち着いて眠れないトム。彼はそこで、オランダ人のヨストと再会。ヨストとはサン=ジャンで会ったことがあった。

翌朝、スタンプを貰って出発。聖地までは、まだ790キロもある。ヨストと一緒に向かうことにした。ヨストの旅の目的はダイエットだったが、彼は各地の食べ物に目が無い。本当にダイエットするつもりがあるのか、甚だ怪しい。
トムは道中先々で、ダニエルの遺灰を少しずつ置いていく。次の目的地パンプローナまではまだあったが、トムは齢60を超えている。無理をしないことにして、手前の村で泊まることにする。ヨストとはここで、一旦別れた。

星の旅人たちのあらすじ【承】

トムは行く先々で、ダニエルの影を垣間見る。その夜、同じ宿に泊まっていたサラ・マリー・シンクレアと出会ったトム。彼女はカナダ人で、トムを団塊の世代と呼んで辛辣な言葉で絡んでくる。だが、トムは彼女の挑発には乗らず、冷静に対応した。

翌早朝、サラは他の巡礼者が起き出す前に、出発しようと準備を進めている。彼女はトムを嘲ったことを素直に謝り、先に出発して行った。その後も順調に旅を進めたトムだったが、橋の上で少し休もうとリュックを下ろす。しかし、反動でリュックが橋から川へ落ちてしまう。ダニエルの遺灰と遺品であるリュックを手放すことなどできない。トムは川に入り、リュックを取り戻した。その日は疲れ果て、川岸にて野宿した。

パンプローナへようやく到着。大きな町だった。市内を歩いていると、大きな羊の肉を食べているヨストに呼び止められる。トムは仕方なく、ヨストと再び旅を始める。途中、サラと再会し、彼女も合流。ヨストとサラは歳が近く、気が合う様子だ。

同じ道を行く巡礼者達はそれぞれに、仲間意識を持ち知り合いになったりする。大抵は同じ宿泊施設に泊まったりするため、親交を深めていくのだった。

広大な牧草地で1人、暴れている青年を見つけたトム達。アイルランド人のジャックも巡礼者であった。彼は作家でスランプの脱却を目的に旅をしているようだ。結局、彼もトムと一緒に旅をすることになった。

小さな村の宿屋でトイレを借りようと入った一行。しかし、宿屋の主人は、どこか精神的におかしい。トイレを借りるとにこやかに外へ出されるし、誰かと話しているかと思えば、1人で2役の会話をしているのだった。一行は宿泊せずに先へ進んだ。だが、もうじき日が暮れてしまう。次の宿屋までは徒歩で4時間半も先である。彼らは野宿することにした。

星の旅人たちのあらすじ【転】

廃墟を発見しその日は、そこで野宿。ヨストはトムの巡礼の目的に薄々感づいていたが、サラは知らない。彼女はトムが落とした遺灰が入った箱を拾おうとしてつい、トムと手を触れ合わせ衝動的に彼を殴ってしまう。彼女には禁煙の他にも、何か別の理由がありそうだった。

トムとサラはぎこちない様子で旅を続ける。サラはトムと2人きりになった際、自分の過去を打ち明けた。彼女は初婚で1人娘を出産したが、夫はDVを繰り返す人だった。故に、男性に触れられると衝動的に恐怖が募り、殴り返してしまうのだと言う。
トムとサラは痛み分けということで、仲直りすることにした。

宿泊地に到着。休憩がてらワインを飲みながらジャックの話を聞くも、トムは酔っぱらって思わず仲間達を辛辣に嘲ってしまう。トムの目的を簡単に明かしてしまったヨストに腹を立てていたし、ジャックの話もつまらない。トムは立ち去ろうとして騒ぎを起こし、ヨストの荷物を背負ってしまい、警察に逮捕されてしまう。
警察で頭を冷やしたトム。ジャックが保釈金を支払ってくれたおかげで、出所できることになる。そして、4人は再び巡礼の旅に出るのだった。

トムはジャックに謝り、彼に聞かれてダニエルのことを話した。作家であるジャックは、どうしたってネタ探しのためにメモを取ってしまう。トムはそれをも許すのだった。

ようやく次の町へ到着。そこには、かつて共に旅をした仲間達もいたが、和気あいあいとしている隙を狙われ、トムの荷物が盗まれてしまう。彼のリュックはダニエルの遺品で、遺灰も入っている。失うわけにはいかない。しかし、盗んだ少年は姿を消してしまい、仲間達の宥めもあり、泣く泣く諦めることにした。その様子を見ていた現地の男性。事情を察する。

気落ちしながらカフェで帰国の相談をしていたトム達の前に、ジプシーの男性がやって来る。実はリュックを盗んだのは男性の息子だった。ジプシーは流れ者であるため、どこへ行っても差別される。けれども、彼らは彼らなりにプライドもあるし、礼儀もある。トム達は、謝罪も兼ねてジプシーの集まりに招待された。そこで、ジプシーの男性から遺灰を撒くなら、ムシーアから海を渡って、バルカの聖母という聖堂に行けと言われる。トムとダニエルのために、そこの海に遺灰を撒けと言うのだった。

星の旅人たちのあらすじ【結】

一行はそれぞれに思いを巡らせつつ、一緒に旅を続けた。これも巡り合わせなのだろう。4人はずっと一緒に歩き続ける。トムの傍にはダニエルも常に共にいた。
ある日、トムが支払いは自分が持つから、4人で豪華なホテルに泊まろうと言う。それぞれに1室を与えるも、なぜかトムの部屋に全員が集まってしまう。いつしか4人には、かけがえのない友情が芽生えていたのだった。

長い旅も終わり、とうとうサンティアゴに到着。聖ヤコブの像に礼を施し、感慨深い思いでそれぞれが聖堂内へ入る。そして、巡礼者のためのミサに参列した。
その後は大聖堂にて巡礼手帳にスタンプを貰い、巡礼終了書を貰う。トムはダニエルの名前で終了書を貰った。旅はこれにて終了となるが、4人の思いは同様に離れがたく、更に旅を続けることにした。

ジプシーの男性が言っていたムシーアへ。トムの目的に3人が同行するという形だ。
目的地である聖堂へ到着。聖堂前の海辺に立つ4人。他の3人は気を遣い、トムを1人にしてくれた。彼は息子ダニエルと最後の会話をする。そうして、トムはダニエルの遺灰を海へと撒いた。これで、本当に旅はおしまいだ。

奇しくも、息子の死により旅の良さを知ったトムは、その後もバックパッカーとなり、世界中を旅して回るのだった。

この記事をシェアする