映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の概要:ベテラン俳優陣ばかりを揃えた、史上稀に見る超豪華映画。老年期を迎え、第二の人生を歩み始めた高齢者達の、波乱がありながらも心温まる日常を描いた物語。見終わった後、あなたは必ず幸せな気持ちになる。
映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の作品情報
上映時間:124分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ジョン・マッデン
キャスト:ジュディ・デンチ、ビル・ナイ、ペネロープ・ウィルトン、デヴ・パテル etc
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映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の登場人物(キャスト)
- イブリン(ジュディ・デンチ)
- 夫に先立たれた女性。行動力があり、インドでの生活にいち早く馴染む。
- グレアム(トム・ウィルキンソン)
- 長年判事として働いてきた。実はゲイで、インドには恋人に会いにやってきた。
- ダクラス・エインズリー(ビル・ナイ)
- ジーンの夫。穏やかで、やや楽観的な性格。
- ジーン・エインズリー(ペネロープ・ウィルトン)
- ダグラスの妻。インドでの生活に嫌気がさしており、ロンドンに帰りたがっている。
- ミュリエル(マギー・スミス)
- 元メイドを務めていた気難しい女性。数字に明るい。
映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』のあらすじ【起】
すでに老年期に入り、年金を受け取りながら余生を過ごしていた7人のお年寄り。そんな彼らは、それぞれの理由からとある計画を実行しようとしていた。それは、インドにあるジャイプールへと移住するという、スケールの大きい計画だった。
彼らの移住先は、マリーゴールド・ホテル。マリーゴールド・ホテルの広告は、まるで超一流ホテルの様な豪華さで、その他様々なサービスを安価で受けられるという、まるで夢の様な謳い文句だった。その広告を見た7人の老人達は、そのマリーゴールド・ホテルを訪れた。しかし、何と実際に見てみると、施設にはヒビが入り、埃を被り、虫もいてドアも壊れているという、ボロボロな施設だった。
なんとこのマリーゴールド・ホテル、近い将来に豪華になる予定、というとんでもない施設だったのだ。思い描いていた環境とは全く違う現場に落胆する一行だったか、再びイギリスに戻り生活を営む金がないなど、様々な理由からこの施設に留まり、インドで生活を続けることとなる。
映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』のあらすじ【承】
マリーゴールド・ホテルにたどり着いたのは、それぞれ訳ありな老人たち。イブリンは、長年連れ添った夫を心臓発作で失っていた。しかし、イブリンには負債が残されていた。そして、その負債を返済するために家を売り払い、こうして安価なホテルへと移り住んだのだ。ダグラスとジーンは夫婦でインドに越してきた。しかし、前向きにインドでの生活を捉えるダグラスに対して、ジーンは今すぐにでも元いた場所へ戻りたいと主張する。主張の強いジーンと穏やかなダグラス。そんな二人の間には、少しずつ壁ができていくのだった。
定年後暇を持て余していたグレアムがインドへと来た理由は、初恋の相手がインドで生活をしているためだった。一行の中でも最も気難しい性格をしているのが、元メイドのミュリエルだった。現在ミュリエルは足を悪くしており、中々他のメンバーとも打ち解けずにいた。他の二人の老人たちもかなり特徴的な面々で、7人による共同生活は濃厚なものとなっていく。
映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』のあらすじ【転】
彼らは、思い思いの時間をマリーゴールド・ホテルを拠点にして過ごしていく。元々自立心が強くしっかりとした性格のイブリンは、早々にインドで教養アドバイザーの仕事に就いた。気難しく、誰も側に寄せ付けなかったミュリエルも、ホテルで勤務している下働きの女性との交流を通して、少しずつ周りに心を開いていくのだった。
一方、グレアムはインドに来た目的である、初恋の相手を探すことに奔走する。グレアムは長年判事として活躍してきた厳格な人物であるが、実は彼はゲイだったのである。そして、彼の初恋の相手も男だった。そして、とうとうある日、見事彼を見つけ出すのだった。
彼とグレアムが別れてからかなりの時間が経っているにも関わらず、実は彼は未だにグレアムのことを想っていた。現在初恋の相手には素敵な家族がいたが、その家族もグレアムのことは了承していたのだった。グレアムと初恋の相手は久しぶりの再会を喜び、色々なことを語り明かす。
映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の結末・ラスト(ネタバレ)
彼らのインドでの生活は色々とありながらも、中々に素敵なものとなっていった。しかし、ある日悲しい出来事が彼らを襲う。なんと、グレアムが元々患っていた心臓疾患が悪化し、帰らぬ人となったのだ。グレアムは、初恋の相手とマリーゴールド・ホテルの仲間に見送られた。
そして、なんとマリーゴールド・ホテルも閉鎖の危機に陥っていた。いずれ改築予定であったホテルであるが、現時点で経営不振が続き、そんな余裕はなかったのである。そんな時に名乗りをあげたのがミュリエルだった。彼女は長年メイドとして勤務してきたということもあり、数字に明るい人物だった。そして、彼女はホテルの復興のために尽力することとなったのだ。
そして、ジーンも限界を迎えていた。彼女は結果的にインドに馴染めず、ロンドンに帰りたくてしょうがなかったのである。そんな彼女のもとに、娘の事業が成功したという話が舞い込んでくる。ダグラスを連れてロンドンに帰ろうとするジーンだったが、ダグラスはインドでの生活が気に入っていた。ダグラスは自分たちの関係性が既に冷え切っていることをジーンに伝えると、一人インドに残る決心をするのだった。メンバーが欠けてしまったものの、残された住人達は、ホテルでの生活を今後も楽しんでいくのだった。
映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の感想・評価・レビュー
「余生を優雅に楽しむためにシニア世代の人たちがインドへ赴く」という内容ですがそもそもインドという時点で怪しさ満点だぞ、と思いこの映画を観てみました。案の定、豪華なホテルなどなくボロボロのホテルに主人公たちは住むことになるのですが、人種差別をする人や不満ばかり口にする人もいる中、ジュディ・デンチ演じるイヴリンはとても前向きで、現地で仕事までゲットしてくるアグレッシブさの持ち主でとても好きなキャラクターです。
インドにやってきた人たちがどういう選択をして生きていくのか、若き支配人はホテルを再建することができるのかという二つのストーリーを楽しめる内容になっています。
ポジティブな気持ちになれる映画です!(女性 20代)
若いときだったらピンと来なかったかもしれない。しかし、それなりに歳を重ねて色々諦めたり、思い通りにいかなかったことが増えた今ならば、この作品は「救い」になる。
もう何度もやり直す時間も気力もないかもしれない。それでもいつからでもどこからでもやり直せるのだ、そう思えると歳を重ねるのもそれほど悪くないと受け入れられる気がする。
なんてったってジュディ・デンチが素敵すぎるじゃないか。そう、きっと最後は大団円。(男性 40代)
余生を過ごそうと、インドのマリーゴールドホテルに訪れたお年寄り達。華やかな暮らしとはいかずとも、逞しく生活する姿が微笑ましい。彼らの順応性の高さは、生きた年月の長さからだとは思いますが、羨ましく感じます。お年寄りならではの後悔・こじらせ・夢が盛りだくさんでした。大学生の自分にとっては、問題や悩みに直面した時に後悔の無い選択をしようと強く思わせてくれた作品。きっと、観る年代で感想が大きく変わってくる作品だと思います。一回り歳をとったらまた観たいです。(男性 20代)
みんなの感想・レビュー
独特な文化を持つインド。何がイギリス人を惹きつけるのでしょうか?彼らの生活を覗くと、食事から日々の雑事まで全てイギリス式です。映画では、イギリス式のお茶”ビルターズ・ティー”と呼ばれる、クッキーに紅茶を浸して両方の味を楽しむ方法などが紹介されています。
加えて、まだイギリスの統治が続いているかの様な”教養アドバイザー”という仕事や元メイドのミュリエルがインド人のメイドへアドバイスするシーンなどがあります。イギリスよりの視点なので、ステレオタイプなインド観だと思いませんか?
リアルなインドを知りたいわけではないが、現地の人から見れば、”異国の客”でしかない彼らのおままごとの様に見えるのではないでしょうか。インド独自の宗教観にしても、生と死を超えたおおいなるものへの憧れで小さく儀式的に描かれているだけです。
もっと現地の人と触れ合い、その中で起きる事件や冒険が観たいと思います。
インドを訪れた人は、また行きたくなると言う。その人の人生観を大きく変える力とは、インドの魅力とは何なのか。第2の人生をインドで生きようと決めた男女7人の物語を楽しんでみたい。ジュディ・デンチやビル・ナイといった演技派俳優が、繊細かつコミカルに演じています。
下手をすると、起伏の少ない物語で終わるところを7人それぞれの視点と行動を描くことで、多様性を生んでいます。特にジュディ・デンチ演じる未亡人イブリンと、ビル・ナイ演じるダグラスの恋の行方が気になります。熟年世代のインドへの適応力にも驚かせられるが、幾つになっても異性への関心が衰えないのにはびっくり。
むしろ熟年世代の方が元気なのではないか。
インドを舞台にした映画はたくさんあるけれど、熟年世代が主人公の物語というのは少ないのではないだろうか。これからもっと増えていくだろうと期待するが、熟年世代のパワーを感じられる作品です!
しかし、いくら元気がいいといっても体の衰えは確実にやってくるもの。そんな悩みを抱えながらも気にせず、幾つになっても女性を求めるのはすごい。もしかしたら、インドという土地が人を素直にさせる場所なのかも。
全てが極彩色で、強烈に熱い国!ジュディ・デンチとビル・ナイが観たくて鑑賞したが、熟年世代のつまらない話だと思ったら大間違い!彼らはとても自由に多少の不便さもものともせず、適応してゆくのです!
熟年世代の海外移住が珍しくない背景や危険、可能性を感じさせてくれます。この映画の見どころは、彼らがインドでどう考え、行動したかという点。特に未亡人役を演じたジュディ・デンチが現地で働き始めるシーンに注目です。
またダグラス役のビル・ナイが、積極的に現地の文化を学び吸収しようとする姿と反して、妻の無気力さなどの対比が異文化体験の難しさも表しています。