映画『ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション』の概要:2012年に1作目が公開された「ハンガー・ゲーム」シリーズの4作目で、完結編にあたる作品。主演は1作目からカットニスを演じ続けたジェニファー・ローレンス、監督はフランシス・ローレンス。
映画『ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション』 作品情報
- 製作年:2015年
- 上映時間:137分
- ジャンル:SF、アクション、アドベンチャー
- 監督:フランシス・ローレンス
- キャスト:ジェニファー・ローレンス、ジョシュ・ハッチャーソン、リアム・ヘムズワース、ウディ・ハレルソン etc
映画『ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★★
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★☆☆☆
[miho21]
映画『ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション』 あらすじ【起・承】
反乱軍のシンボル、マネシカケスになったカットニスを待っていたのは、政府に洗脳されカットニスを敵と思い込んだ恋人ピータだった。
カットニスはスノー大統領への復讐を誓い、首都キャピトルへ向かうために第2地区の政府軍を倒す反乱軍の部隊に参加。
投降してきたスノー支持派のひとりに撃たれてしまうが、今は亡きスタイリスト、シナがデザインした服が防弾使用だったおかげで、彼女は命を救われる。
そんな中、かつてのハンガーゲーム勝者フェニックとアニーの結婚式が行われる。
ピータと一緒に保護されたジョアンナのサポートで、反乱軍リーダーで第13地区のコイン首相の反対を無視し、キャピトルへ向かう軍に参加するカットニス。
隊長のボッグス伍長の率いるプロポ撮影用チームに、フィニック、幼馴染ゲイルと共に参加することに。
キャピトルの地図や、殺人兵器ポッドを検出する装置ホロを使いながら進むカットニスたち。
そこに首相の命令で、洗脳が解けきっていないピータが配属されてきた。
現実と洗脳の間で迷うピータに、フェニックは不安ならそのたびに聞けばいいと助言をする。
そして、戦争が終わればシンボルのマネシカケスは不要になり、最後に必要になるのはマネシカケスの勇敢な最期だろうと、コイン首相の思惑を語るボッグス伍長。
彼は上を信じるな、という言葉とホロの使用権限をカットニスに譲り、新設されたトラップによって命を落とした。
更なるトラップが発動し、ピータはパニックになって仲間を殺してカットニスにも攻撃しようとする。
映画『ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション』 結末・ラスト(ネタバレ)
コインからスノー暗殺の特令を受けたと仲間に嘘をつき、怪我を負ったリーグ姉妹を残して進み出すカットニスたち。
残してきたリーグ姉妹が政府軍によって殺され、カットニスたちもその場にいたと思い込んだスノー、そして仲間である反乱軍。
それを逆手にとり、キャピトルの地下に詳しいポラックスの案内で宮殿を目指す。
途中で怪物ミュットに襲われ、ジャクソン中尉、カスター、フェニックを失う。
そしてカットニスは、ミュットを退けるためにホロの自爆システムを使う。
ハンガーゲームの元スタイリスト、タイガレスに匿ってもらうカットニスたち。
キャピトルの住人のために官邸を解放すると知り、カットニスとゲイルは住民に成りすましてスノーの元へ向かうが、反乱軍の攻撃と政府軍による爆弾投下が始まり、医療班に参加していた妹プリムがカットニスの目の前で命を落とした。
目覚めたカットニスは、母とヘイミッチから戦争は終わったと告げられる。
体の傷が癒えたカットニスはスノーと面会するが、爆弾を投下したのはコインだと教えられ、ゲイルがコインの手下だったと知るカットニス。
コインは新政府のリーダーになり、キャピトルの子供たちを使ったハンガーゲームを提案。
スノーの処刑役を買って出たカットニスは、スノーの後ろにいたコインに矢を向け、死の病を患っていたスノーは暴徒と化した住民に命を奪われる。
プルタークやエフィの手引きで、カットニスはヘイミッチと共に故郷の第12地区へ逃げた。
プリムを失ったカットニスの前に、プリムローズの花を植えるピータが。
パネムでは選挙が行われ、アニーからはフェニックとの子供の写真と手紙が届いた。
数年後、2人の子供と暮らすピータとカットニスの姿があった。
映画『ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
ジェニファー・ローレンスの演技が光る
本作が遺作となったフィリップ・シーモア・ホフマンや、最終章2部作からの出演となったジュリアン・ムーアなど有名なキャストの中で、20代前半のジェニファー・ローレンスの演技が引き立っている本作。
最後までピータとゲイルの間で揺れ動いたり、自分を犠牲にしてまで守ろうとした大切な妹プリムローズを失った葛藤などが、うまく表現されている。
詰め込みすぎて無理やり終わらせたストーリー
1作目と2作目のように、集められた仲間の結束はほとんど無いのにも関わらず、カットニスが革命のシンボル「マネシカケス」というだけで誰もが言いなりという納得いかない展開。
しかも、洗脳されたはずのピータが回復するのが異常に早すぎる。
コイン首相がお役御免となったカットニスを殺害するためだとしても、少々無理がありすぎるだろう。
爆弾が投下された後、いきなり「戦争は終わった」という急展開は、あまりにも雑すぎて中身が無い。
スノーを処刑すると見せかけてコインに矢を向けるシーンは、1作目と2作目を見ている場合は懐かしさを感じると共に、予想通りの展開になっているのはツッコミどころ。
何よりも、カットニスが弓矢を使うシーンがほとんどないので、つまらなさしか残らない。
ゲイルの裏切りは意外性があったが、ラストシーンでカットニスとピータが結ばれ、子供と幸せに暮らしているというのは、ありふれていて拍子抜けさせられる。
映像技術は素晴らしいが説明不足だらけ
キャピトル内をフィールドにした最後のハンガーゲーム、という設定は面白いし、フェニックが「第76回ハンガーゲーム」と皮肉を言うのも良い。
また、キャピトルの大掛かりなセットや、ホロの立体的な映像を作り出したのは素晴らしい。
しかし本作で突然出てくる、エイリアンのような「ミュット」の存在は謎だらけ。
だが暗闇の中から、突然襲ってくるミュットたちの迫力はかなりのもの。
『ハンガーゲーム』の最終章で、物語の一番盛り上がるところであるはずなのだが、脚本が非常に雑に感じた。第一弾と第二弾との方向性が違い過ぎてもはや別作品。キャラクター達の処理に困ったのか、雑に殺されまくる。「広げた風呂敷をたたみにきてるんだな」と感じた。それに、ラストバトルのはずなのに主人公の活躍がない。もうちょっとカタルシスがあったほうが個人的に嬉しい。
ジェニファー・ローレンスの演技は達者なので最後まで見れたが、もし演者がつたなかったら保てなかっただろう。(男性 30代)
映画『ハンガー・ゲーム FINAL レボリューション』 まとめ
ハンガー・ゲームシリーズの完結編で、前作「ハンガー・ゲーム FINAL レジスタンス」との2部作の後編に当たる本作。
前作がラストへの序章的な要素の作品だったため、本作では戦うヒロイン、カットニスが得意な弓矢を駆使し、仲間たちと協力してキャピトル制圧と独裁者スノー大統領の暗殺を目指すアクション、戦闘シーンが期待された。
しかし中身はスカスカという印象が強く、ジェニファー・ローレンスやウィロー・シールズなどの若手実力派女優を選出しただけで終わってしまった。
また、反乱軍の参謀プルターク役を演じた演技派俳優のフィリップ・シーモア・ホフマンにとっては、本作が遺作となってしまった。
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