映画『ファイ 悪魔に育てられた少年』の概要:2013年製作の韓国映画。幼い頃殺人強盗グループに誘拐された少年は、その後犯人により育てられる。しかし自分の生い立ちがわかった時、親代わりの5人の父親に復讐を始める。
映画『ファイ 悪魔に育てられた少年』の作品情報
上映時間:125分
ジャンル:サスペンス
監督:チャン・ジュナン
キャスト:ヨ・ジング、キム・ユンソク、チョ・ジヌン、チャン・ヒョンソン etc
映画『ファイ 悪魔に育てられた少年』の登場人物(キャスト)
- ファイ(ジ・ヨング)
- 幼い頃両親から誘拐され、その犯人達に育てられた高校生。
地味で大人しいが犯罪の英才教育を受けているため、銃やナイフを使いこなせる。 - ソクテ(キム・ユンソク)
- ファイを誘拐した白昼鬼のリーダー。ファイに厳しく怖がられている。
映画『ファイ 悪魔に育てられた少年』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ファイ 悪魔に育てられた少年』のあらすじ【起】
白昼から堂々と罪を犯す凶悪犯罪集団「白昼鬼」。
リーダーのソクテの言うことは絶対で、頭脳派のジンソン、銃使いのボムス、ナイフを得意とするドンボムにドライブ担当のギテ。
このメンバーで犯罪を続けていた。
彼らには息子がいる。
名前はファイト言い、言うことを良く聞く大人しい高校生だ。
彼は白昼鬼が昔襲った家にいた子供で、幼く殺すのには可愛そうだと思った男達は連れ帰り育てることにしたのである。
ファイが誘拐されたのは本当に幼い時で、彼にはその記憶が全く無い。
そのためファイは男達を本当の父親のように慕い、男達もまた本当の息子のように心配し愛してもいた。
それぞれ愛し方も心配の仕方も違かったが、中でもソクテはファイにとって一番恐い存在である。
男達はファイに殺しの方法を教え、それはある種のエリート教育でもあった。
ファイは子供の時から悪魔のようなものが見えると言っていた。
ある日、男達が犯行現場にファイを入れてみると、突然悪魔が見えたファイ。
そのせいで殺人を完了することが出来なかった。
ソクテはそのことを責め、ファイを監禁してしまう。
映画『ファイ 悪魔に育てられた少年』のあらすじ【承】
そんなソクテがいる厳しい環境の中、ファイは従順に生活を送る。
ある日、父親達に殺人依頼の仕事が入った。
立ち退き要求を無視しているヒョンテクを殺害して欲しいというものである。
男達は今回仕事現場にファイを入れることを決め、つれて行く。
最初にその家に入ったのはファイだった。
家の中に小さな男の子の写真を見つけたファイは、部屋に描きかけの肖像画が並んでいるのに気がつく。
そして誰も居ないと思って入ったのだが、中には実は女性が1人。
ファイの姿を怖がって納戸に隠れていた。
しかし彼女の携帯のマナーモードが鳴ったことで、ファイはそこに誰か居ることを察知した。
だがファイはソクテ達にはそのことを内緒にする。
妻を心配し助けに来た夫・ヒョンテクはソクテ達に見つかってしまった。
そしてヒョンテクを捕まえると、ソクテは殺せとファイに命令をしてきたのである。
あまりに怒り狂っているソンテの剣幕に押され、ファイはヒョンテクを銃で殺した。
その間に隠れていた女性は脱出に成功したのだった。
映画『ファイ 悪魔に育てられた少年』のあらすじ【転】
ファイはヒョンテクを殺害した後、何かしっくりいかない思いにかられていた。
そして皆に内緒であの現場に戻ってみると、そこに脱走した母親が入ってくるのを目撃する。
見つからぬよう慌てて逃げ込んだ部屋は子供部屋のようで、ふと置いてあるチラシに目が止まった。
それは7年前に失踪した息子を探しているというもので、そこに写っている子供は自分とそっくりだったのである。
家の中にある家族写真を見て、ヒョンテクが自分の本当の父親なのだということに気がついた。
その時だった。
一階で物音がして行ってみると、ヒョンテクの妻が首をつって自殺しようとしている。
既に彼には自分の母親だという自覚が目覚めていたこともあり、「そんなことはダメだ
」と言い出した。
そしてファイが電話をして救急車を呼ぶ。
これをきっかけに自分が幼い頃誘拐され、犯罪者である男達に育てられてきたという事
実も知る日が来てしまった。
ファイは育てられた恩も忘れ、父親を殺されたというショックに押しつぶされる。
そして男達に復讐することを決めたのだった。
映画『ファイ 悪魔に育てられた少年』の結末・ラスト(ネタバレ)
ファイは残された母を守るため、亡き父親の復讐をするために自分が5人の父親を殺害しようと決心した。
最初に頭脳派のジンソンを殺害しにいく。
ジンソンはファイを留学させようと思っていたのだが、その前に過去を知られてしまったのである。
銃を構え、そのままジンソンを撃った。
だがこのまま非力な自分が大人の犯罪集団を殺害するのは難しいと考え、ヒョンテク殺害の依頼者と父親4人を罠に仕掛けお互いに殺し合いをさせることにする。
そのもめ事で父親二人は計画通り死んだ。
そして残った二人は最もファイを愛していたキテとソクテである。
工場跡地の高所からキテともみ合い落ちそうになったキテだったが、ファイは思わずライフルを差し出し捕まらせた。
キテはファイに泣きながら謝罪し、ファイも彼は助けようとしていたのであった。
しかし手が滑りそのまま落下、死んでしまう。
最後に残ったのがソクテだった。
ソクテは病院に入院しているファイの母親に会いに行き、ファイのことを話す。
ソクテとヒョンテクは知り合いだったのだ。
話しが終わると彼女を殺害する。
そこへファイが入って来て、発狂した。
自宅に戻ったソクテを追い、ファイが彼に銃を向けた。
ソクテは彼なりにファイを愛し、ファイが居ればいいのだと言って抱き寄せる。
しかし次の瞬間ファイは彼の腹を撃ち抜いた。
全てが終わった。
その後ファイは大通りで演説する政治家を狙い、高層ビルから射撃する。
見事命中し世間が騒がしくなる中、ファイはヴァイオリンを入れるようなケースを抱えどこかに消えていくのだった。
映画『ファイ 悪魔に育てられた少年』の感想・評価・レビュー
犯罪グループに誘拐され、家族のように慕ってきたファイだったが、ある日の殺人依頼がきっかけで復讐を始め、様々な感情と共に葛藤していくファイの気持ちが複雑であった。ヒョンテクが実の父親であった事や、知らず仕事として撃ち殺してしまい、目の前で母親が殺されていく姿など、高校生のファイにとってかなり過酷な場面が多くあった。育ての親を次々と殺していくが、特に愛されていたキテとソクテを殺すシーンが見所であり、胸が苦しくなった。(女性 20代)
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