映画『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』の概要:ぽっちゃり体型で美人ではないヒロイン。自分の境遇を憂い卑屈になっていた彼女は、フィットネスクラブにて頭部を強打して以来、自分が理想の姿に見えるようになる。ヒロインは自信を取り戻し会社でも臆せず意見を述べるようになるが…。
映画『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』の作品情報
上映時間:110分
ジャンル:コメディ
監督:アビー・コーン、マーク・シルヴァースタイン
キャスト:エイミー・シューマー、ミシェル・ウィリアムズ、ローリー・スコーヴェル、エミリー・ラタコウスキー etc
映画『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』の登場人物(キャスト)
- レネー・ベネット(エイミー・シューマー)
- ぽっちゃり体型で自分に自信がなく卑屈になっていた。本質は賢くて芯が強く、力のある言葉を持った素晴らしい女性。頭部強打により理想の姿になったと思い込む。
- エイヴリー・ルクレア(ミシェル・ウィリアムズ)
- ルクレア社のCEO。上流家庭に育っているため、どこかふわふわとしており、ブランド創業者である祖母リリーに怯えている。庶民の心理が分からず、苦悩していた。美しい容貌を持っているが、声が高いことを気にしており、気弱な面がある。
- リリー・ルクレア(ローレン・ハットン)
- 高級化粧品会社リリー・ルクレアの創業者。エイヴリーの祖母であり、一代で会社を大きくした傑物。庶民出身であるため、レネーとも話が合う。上流家庭育ちの孫を心配しており、レネーと出会ったことを喜ぶ。
- イーサン(ローリー・スコーヴェル)
- カメラマンを目指し、テレビ局の裏仕事をしている。穏やかで押しに弱いが、本質を見る目はある。強引なレネーとデートを繰り返すことで、彼女へと惹かれていく。
映画『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』のあらすじ【起】
ぽっちゃり体型で自分に自信がなく卑屈なレネー・ベネットは目下、スマートで美しくなることを目指している。自信の無さ故か服装もぱっとせず、何事も上手くいかない。彼女は毎日、自分の姿を姿見に映しては溜息をついていた。
職場は今をときめく高級化粧品会社、リリー・ルクレアであったが、レネーが所属する場所はチャイナタウンのビル地下室にあるネット通信販売部門。スタッフは彼女とネット担当の冴えない男性が一人だけだった。
ある日、ネットサーバーがダウンしたせいで、本社に報告書がメールできないという事態が発生。レネーが本社へ向かうことになったのだが、本社は流行と美しさの巣窟である。彼女は気合を入れて本社へと向かい、会社CEOエイヴリー・ルクレアを一目見てはしゃぐ。すると、受付嬢は現在、新しい受付嬢を募集中だと教えてくれる。だが、受付嬢とは会社の顔でもある。自分が美しくないと分かっているレネーは、募集に応募しなかった。
翌日、フィットネスクラブ、ソウルサイクルへ向かった彼女。前回、参加した際はレネーの体重に耐え切れずサドルが壊れてしまい恥ずかしい思いをしたので、今回は念入りにチェック。そうして、スタッフの鼓舞に乗せられ、いざペダルを漕いだものの勢いがあり過ぎて足を踏み外してしまう。彼女はサイクルから転落し頭部を強打。隣のサイクルの車輪に巻き込まれ、髪までも毟られるという悲劇が起こった。
意識を取り戻したレネーだったが、自分の身体を目にして驚愕。その場には介抱してくれたスタッフもいたが、彼女の言動に動揺する。傍目には全く変わっていないのに、レネーは自分が理想の体になったと大喜びするのである。どうやら、頭部強打によってレネーの審美眼だけが変わってしまったようだった。
自分が美しい別人になったと思い込んでいるレネー。彼女はたちまち自信を得て、受付嬢募集へと応募。その後も周囲が困惑するような言動ばかりをする。2人の親友も彼女の言葉にたじたじだった。
映画『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』のあらすじ【承】
翌日は会社を休んでクリーニング店を訪れたレネーは、順番待ちをしている際、たまたま話しかけて来た男性イーサンへと矢継ぎ早に言葉を投げかけ、半ば強引に携帯電話の番号をゲットしてしまう。
受付嬢の面接が行われることになり本社へ。面接はリリー・ルクレアの最高財務責任者のCFOとCEOのエイヴリー・ルクレアが行う。レネーの容姿に驚きを隠せない2人だったが、本人は自分が美しいと心底、信じている様子。エイヴリーは当初、レネーを採用しないつもりだったが、レネーが語り始めると表情と態度を軟化させ彼女を採用することに決めるのだった。
受付嬢はレネーの憧れの仕事でもある。彼女は気合を入れて出社。そして、本社を訪れる客へ心を尽くしておもてなし。その日、商品開発のミーティングへ飲み物を運んで来たレネーだったが、誤って開発中のコンパクトを落としてしまう。ケースと中身を拾い集めたものの、その中にブラシが無いことを知り一般的ではないことを指摘。上流家庭では化粧をする際、自分用の道具を使うのが当たり前だが、一般では基本的に付属のブラシを使うことが多いと意見を述べた。すると、エイヴリーはレネーの発言に希望を見出す。
知り合ったイーサンを半ば強引に遊園地デートへ誘った。少しずつレネーと打ち解けていくイーサンだったが、彼女が突如、水着コンテストに出場すると言い出す。レネーを止めようとしたイーサンだったが、彼女は聞く耳を持たず勢い勇んで出場してしまう。会場はレネーが登場した途端、静まり返ってしまうが、トークとダンスで再び拍手喝采が巻き起こる。優勝は逃したものの、イーサンはレネーの勇気と自信に感動し、彼女へと好意を抱くようになるのだった。
映画『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』のあらすじ【転】
大衆の意見を臆さず述べてくれるレネーを心強く思ったエイヴリーは、事ある毎に相談へと訪れるようになる。エイヴリーは容姿が整っているものの、声が甲高いことを気にしていた。その上、庶民の心理を理解できずに苦心しており、レネーの意見を重要視している。彼女はレネーを家族の食事会へと招待することにした。
イーサンと何度かデートを繰り返し、大胆に誘ってとうとう彼とベッドイン。自信に満ち溢れたレネーは、イーサンにとっても心惹かれる女性であった。
創業一家ルクレア家族の食事会へイーサンと共に参加したレネー。創業者のリリー・ルクレアはエイヴリーの祖母であったが、一代で会社を築いたことから庶民的でレネーととても話が合う。孫のエイヴリーは上流家庭育ちであるため、庶民の暮らしを知らない。ルクレア社は大衆向けのセカンドラインを設立する大事な局面にあり、レネーのような意見を述べることができる存在が必要だった。そこで、エイヴリーは彼女をボストンでの製品プロモーションへ同行させることに決める。
以降、ますます自信を持ったレネーは、冴えない親友達を貶めて蔑ろにしてしまう。
自家用ジェットにてボストンへ。ところが、ジェットにはエイヴリーの弟も搭乗しており、自信に溢れ心づくしができるレネーへとモーションをかけてくる。実は以前から彼へと密かに憧れていたレネーは、モーションをかけられ危うく誘惑されそうに。イーサンのメールによりはっとした彼女は、苦しい言い訳をして彼を部屋から追い出してしまった。
シャワールームへ逃げ込んだレネーだったが、外へ出ようとしてシャワールームのドアに激突。頭部を強打して意識を失ってしまう。気が付くと、エイヴリーとの打ち合わせの時間が過ぎていた。ふらつきながらホテルのロビーへと向かった彼女は、姿見に映った自分を目にしてショックを受ける。自分の姿が以前のものに戻ってしまったからだ。レネーはエイヴリーと会わずに、すぐさまニューヨークへと帰った。
映画『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』の結末・ラスト(ネタバレ)
自宅へ戻って一夜明け、エイヴリーからの凄まじい着信履歴を確認。イーサンからビデオ通話がきて焦って身を隠したレネー。ショックのあまり酒浸りとなってしまい、卑屈ばかりが先に立つ。親友を頼って部屋を訪ねたものの、2人の親友は蔑ろにされてレネーを怒っており、励ましも慰めもしてくれなかった。
親友も自信も失くしたレネーは、イーサンの前へもまともに出ることができない。彼女は以前の自分と今の自分を別人と思っているため、彼はどうせ自分には気付かないと思っている。ところが、イーサンからすると容貌は一切、変わっていないのでレネーはレネーである。彼は外見で彼女を好きになったのではなく、中身に惚れたのだ。レネーはそんな彼と付き合い続けることができないと思い、イーサンへと別れを告げてしまうのだった。
翌日、再び自信を取り戻そうとソウルサイクルへ行ったが、何も起きなかった。肩を落として着替えをしていると、同時期に通い始めた美人と再会する。彼女はどうやら彼氏に振られたらしい。レネーからすれば、女性はとても美しくスタイルがいい。それなのに相手の男は彼女を振ったと言うのだ。レネーは自分と比べたら恵まれていると女性を励ました。
すると、女性はモデルだったようで、ルクレア社へ向かうと言う。セカンドラインの面談らしい。レネーは変装して本社へと向かい、新作発表に関して新たなアイデアを立案するのである。
その日の夜、会場へ入り込んだレネー。進行を無視してステージへと派手に登場する。以前の職場で世話になっていたネット担当の男性から手を貸してもらった。
以前の自分と現在の自分をふと、見比べたレネーはそこではっとする。画面に映し出された自分に違いが見つからなかったからだ。そこで、レネーは見た目だけが変わっていただけで、中身はずっと同じ自分だったことに気付く。
レネーはどんなに容姿が劣っていても、自分を信じて自信を持つことを訴えた。そして、親友の画像や一般女性の画像を並べ、これがセカンドラインの顔になるのだと力説。会場は興奮に沸いて拍手喝采となる。エイヴリーはそんな彼女を企画から外すことなく、待っていてくれたのだった。
その後、会場からイーサンの元へ向かったレネーは、真摯に謝罪。すると、彼は部屋から飛び出して来て彼女に愛を囁くのであった。
映画『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』の感想・評価・レビュー
本来はとても魅力のある主人公なのだが、自分に自信がないあまり卑屈になってしまい、様々なチャンスや運を逃している。ぽっちゃりさんを笑い者にしているようなセリフがあったことで、太っている方を批判していると一部では問題になっていたようだが、この作品の本質はありのままの自分を誇れという点にあると思う。
周囲が困惑する様子も気にせず、全面的に自分を押し出す勇気はなかなか持てるものではない。羞恥が先に立つからだが、ヒロインはそれをものともせず押し通し続ける。傍目には頭がおかしい人としか思えないが、本人は至って真面目。そのちぐはぐさが笑いを誘う。自分を信じる力というのは、周囲の心をも動かしていくのだと思わせる作品。(MIHOシネマ編集部)
本作は、容姿にコンプレックスを抱えるレネーが、あるハプニングによって気を失い、目覚めた時に自分の見た目が美女になっていると思い込むようになり、性格もポジティブになっていく姿を描いたコメディー作品。
彼女は内面も変身し、仕事も恋でも色んな人を惹きつける魅力に溢れていて、一人の人間として素晴らしい個性を持っている。
何事も自分次第で変えられるし、他人の一言に一喜一憂するのは勿体ないことだと感じた。
自信のない時、ポジティブな気持ちになれる作品。(女性 20代)
ある勘違いから人生が180度変わってしまった主人公の名前レネー。小さな勘違いが自分の人生を大きく変えていく様子が本当にキラキラしていて、観ているだけで最高にハッピーな気持ちにしてくれます。
自分の容姿や性格、色々なものにコンプレックスを持っているのは当たり前。でもそのコンプレックスをポジティブに捉えられると、こんなにも強く、可愛く、プリティになれるんだと感じました。
少し落ち込んだ時や、元気を貰いたい時に沢山の女性に勇気を与えてくれる作品です。(女性 30代)
とてもポジティブにさせてくれる楽しい作品です。殆どの女性が自分の体形にコンプレックスを感じていると思いますが、この主人公を見ていると、そんなコンプレックスや悩みを感じて卑屈になるなんて勿体ない!もっと人生を楽しみたいと思ってくるはずです。可愛らしくて、明るい主人公レネーにとても好感を持てて、しかも周りの人たちも良い人たちばかりで見終わった後は、ハッピーな気持ちにさせてくれる作品でした。水着コンテストのシーンは面白くて、気持ち良いほど自信満々なレネーの姿に清々しさを感じました。ポッチャリ体型でもスタイルが良くて、ミニスカートやピンクの服が良く似合っていたレネー役のエイミー・シューマーのファンになりました!(女性 30代)
同じエイミー・シューマーが演じているのに、頭を打つ前と後では別人のようです。自分を肯定すること、自分を信じることが何より美しくなる秘訣なのかもしれません。コンプレックスを抱えている人にぜひ見てほしいです。勇気づけてくれて、確かなアドバイスをくれることでしょう。さらに、流行りのダンスミュージックが数曲かかり、ノリノリで楽しめます。テンポが良く、キャストの着ている洋服も可愛いものばかりなので、目にも心にも優しい作品です。(女性 30代)
私がこの映画で学んだのは、“自分に自信を持つことの大切さ”ではなく、“コンプレックスに囚われすぎることの愚かさ”だ。
なぜなら、コンプレックスから解放されたレネーの魅力は、すべて本来のレネー自身が持っていたものだからだ。
もちろん、すべてのコンプレックスが悪ではない。克服するために努力するのは素晴らしいことだと思う。
だが、自分を美女だと思い込むことで、ありのままの自分をさらけ出し、楽しそうにしている彼女の姿を見ると、“ああ、コンプレックスって、結局こんなものかもしれない”“あんまり気にしすぎるのは、馬鹿みたいかも”と思えるような気がするのだ。(女性 30代)
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