あらゆるメディア作品に引っ張りだこの大人気俳優阿部寛が今回演じるのは、音楽隊に配属になってしまったベテラン刑事!ドラムを華麗に叩く阿部寛の男らしさに酔いしれること間違いなし。
映画『異動辞令は音楽隊!』の作品情報
- タイトル
- 異動辞令は音楽隊!
- 原題
- なし
- 製作年
- 2022年
- 日本公開日
- 2022年8月26日(金)
- 上映時間
- 119分
- ジャンル
- ヒューマンドラマ
- 監督
- 内田英治
- 脚本
- 内田英治
- 製作
- 依田巽
渡辺信也
藤野英人 - 製作総指揮
- 松下剛
刀根鉄太 - キャスト
- 阿部寛
清野菜名
高杉真宙
板橋駿谷
モトーラ世理奈
見上愛
岡部たかし
渋川清彦 - 製作国
- 日本
- 配給
- ギャガ
映画『異動辞令は音楽隊!』の作品概要
音楽をテーマとした作品は、見ている者の心を躍らせる。軽快なリズム、洗練された演奏、何より演奏している者の楽しそうな姿。その全てに思わず引き込まれてしまうのだ。本作でも、人々を魅了する音楽を存分に楽しめる。しかも、過去に音楽をテーマとした作品は数多くあれど、本作は音楽隊×警察隊というこれまであまりないシチュエーション。そもそも、警察の音楽隊という職業についてあまり詳しくない視聴者もいるだろう。そもそも本作が誕生したキッカケは、警察音楽隊によるフラッシュモブに、監督である内田英治が興味を持ったことがキッカケ。本作も誰かの心を動かす、そんな作品に仕上がっている。今までにない音楽映画がここに誕生。
映画『異動辞令は音楽隊!』の予告動画
映画『異動辞令は音楽隊!』の登場人物(キャスト)
- 成瀬司(阿部寛)
- 捜査一課のベテラン刑事。捜査のやり方に批判が集まり、音楽隊に異動を命じられる。
- 来島春子(清野菜名)
- 音楽隊ではトランペットを担当。音大を卒業しており、希望のもと音楽隊に配属となった。
映画『異動辞令は音楽隊!』のあらすじ(ネタバレなし)
捜査一課で長年活躍してきたベテラン刑事、成瀬司。犯人を捕まえるためならばどんな手段もとってきた成瀬は部下からも鬼刑事として知られていた。しかし、時代は流れ、成瀬のやり方は徐々に古く周囲から嫌煙されるものとなっていった。そんな中、令状もない中での強引な捜査が続き、成瀬はとうとう捜査一課から左遷されることとなってしまう。その左遷先は、なんと音楽隊。自分が左遷させられることに納得のいかない成瀬だったが、仕方なく音楽隊の扉を叩く。しかし、そこで彼を待っていたのは、すっかり覇気を無くした隊員達だった。
映画『異動辞令は音楽隊!』の感想・評価
音楽隊とは?
警察の音楽隊という存在を知っているだろうか。主に広報としての役割を担っており、その名の通り、記念すべき日に楽器の演奏を行うなどの業務に携わっている。主に式典の際などでその姿を見ることがあるかもしれない。入隊するためにはまず、通常の警察官同様に警察採用試験に合格する必要がある。その後、警察官としての通常業務をこなしながら、日々楽器やマーチングなどの練習に励んでいるのだ。しかし、意外とその存在や実態については知られてはいないのではないだろうか。警察にも、市民を守ること以外にも様々な役割、仕事がある。音楽隊はその中でもやや特殊な業務の一つ。現在音楽と向き合っている人は、本作をキッカケに音楽隊という選択肢を持ってみるのもいいかもしれない。
ドラムを叩く阿部寛
本作で阿部寛が演じるのは、音楽隊に転属を命じられたベテラン刑事。音楽隊というからには、勿論阿部寛も楽器を演奏するわけだが、その中で本作で彼が挑戦したのはドラム。阿部寛にとってドラムは本作が初挑戦。正直最初はドラムが嫌いだった、と零した阿部寛だったが、その根っからの真面目さで猛練習。経験者も舌を巻くほどの上達ぶりを見せつけた。ドラムといえば、バンドを支える要となるリズム隊。正確なリズム感とドラムを叩き続ける筋力が必要となる。これまで『テルマエ・ロマエ』などでも逞しい身体を披露してきた阿部寛だが、本作でもその魅力的な肉体美を堪能できるかもしれない。
阿部寛の新境地
絶えず話題作に出演し続ける阿部寛。過去にはどん底も味わったことがある阿部寛ではあるが、近年の彼の活躍は、誰がどう見ても順風満帆に思えるだろう。しかし、当の本人には大きな悩みがあった。それこそが、年齢の壁。まだ30代だった頃には、実年齢より年下の役も年上の役もどちらも自由に演じられたという。しかし、今年阿部寛は58歳。還暦が迫ってくる中、徐々に演じられる役柄に制限を感じるようになってきたのだ。そんな中、本作は阿部寛にとって非常に大きい意味を持つと本人は語る。勿論スクリーンでも、時折バラエティなどでも見かける素の表情も、どれをとっても魅力的である阿部寛。これからの益々の活躍を願って、是非スクリーンで彼の新たな境地を見届けよう。
映画『異動辞令は音楽隊!』の公開前に見ておきたい映画
トリック 劇場版
日本人離れした顔立ちや体格から、あらゆる作品に引っ張りだこな俳優、阿部寛。しかし、彼の俳優人生は決して順風満帆なものではなかった。モデルとして始まったキャリア。最初こそ脚光を浴びていたものの、徐々に彼の姿をメディアで見る機会は少なくなっていった。そんな彼の転機となった作品が本作。巨根で童貞の大学教授という、なんともエキセントリックな役柄を体当たりで見事に演じ切り、これまでの2枚目俳優というイメージから脱却した。業界内でもファンは多く、佐藤健なども本シリーズの大ファンであることを公言している。まだ20代前半という若さの仲間由紀恵の圧倒的美貌にも注目。
詳細 トリック 劇場版
祈りの幕が下りる時
日本人離れした顔立ちをした阿部寛。年齢を重ねると共に、その渋さには磨きがかかっている。顔が濃い分迫力もある阿部寛は、最新作より前にも警察官役、さらには最新作同様捜査一課所属の警察官役を演じている。それが本作を深めた、『新参者』シリーズ。日本を代表するミステリー作家である東野圭吾の代表シリーズの一つであり、本作はシリーズ完結編にあたる。主人公、加賀恭一郎が幼い頃に失踪した母親。そんな母親に関する情報がとある事件から浮かび上がってきた。自分が捨てられた理由、母親という人物を知るために調査に乗り出した加賀。そして、その事件の裏側には、とある家族に関するあまりにも切ない事実が隠されていた。
詳細 祈りの幕が下りる時
ミッドナイトスワン
最新作の監督を務めた内田英治。最近ではNetflixでの『全裸監督』などを担当し世間を大きく騒がせたことが記憶に新しいが、やはり内田監督を語る上で外すことができないのが本作。2020年に草彅剛主演で映画化された本作は、第44回日本アカデミー賞で合計9個もの賞を獲得した名作中の名作。本作で草彅は、虐待されていた親戚の娘を預かることになったトランスジェンダーという、非常に難しい役どころを演じている。次第に母性が湧き、自身の生活が困窮していく中でも子供を必死に育てようとする主人公の姿には、思わず感情を大きく動かされるはず。二人の孤独な人間の人生が交差する瞬間、何かが大きく変わっていく。
詳細 ミッドナイトスワン
映画『異動辞令は音楽隊!』の評判・口コミ・レビュー
「異動辞令は音楽隊!」大方のあらすじを踏まえ鑑賞。その上を行く程のハートウォーミングな良作。粗暴で熱血な警官が回りの人たち感化され、次第に自身が変わっていく。一度立ち止まり、ふと自分の盲点を振り返ることは決して無駄ではない。キャストの吹替えなしの演奏に監督のこだわりを感じる… pic.twitter.com/5ppqBGbAaT
— A-sato (@Asatoo4) August 30, 2022
『異動辞令は音楽隊!』良かったです!ゴリゴリのマチズモを良しとしてきた荒くれ刑事が音楽隊を通じて自分にこびりついていた悪癖を見つめ直す物語がストレートに描かれていて、阿部寛さん最高にハマってます。脚本、数多くのサブプロットを2時間以内でさばくのが巧みで。 pic.twitter.com/fDANjcnEn0
— 楠野一郎(プロペラ犬) (@kusunopropeller) August 27, 2022
『異動辞令は音楽隊!』
コンプリ(笑)に反した問題行動を連発して警察音楽隊へ異動させらた鬼刑事が、初めは落ち込むものの、仲間達と一所懸命に演奏する。心温まるドラマ。家族や同僚から見放されたオヤジの悲哀を阿部寛が体現。大きな体でドラムを叩く姿が何か可愛い😄モトーラ世理奈のバトンがツボ pic.twitter.com/0QY90OwUz6
— 続・池袋らぶせくしー (@RUsrjkCwbF354K8) August 27, 2022
異動辞令は音楽隊!観てきました。すごく良い映画で何度か泣いた。演奏シーンは最高に楽しくていつの間にか笑顔になりながら観てたな。あととにかく阿部寛格好良すぎるでしょ…背が高いし渋かっこよかったです…
— ぽん菓子 (@pon_bass11) September 1, 2022
映画『異動辞令は音楽隊!』のまとめ
本作でも物語を展開させる大きな要素となっているコンプライアンス問題。近年、このコンプライアンス問題やハラスメント問題が世間を騒がせている。その背景には、立て続く会社の不正や自殺者の増加など非常に根深いものがある。極度に問題視しすぎるのもそれはそれで褒められたものではないが、多くの人を守るためにこれらが一定に尊重されることは重要である。しかし、年齢を重ねるほどに自分の考え方や生き方を変えることは徐々に困難になってくる。本作の主人公もそう。音楽隊に異動を命じられるものの、『なんでオレが』と納得はいっていない様子。そんな彼が音楽隊で一体何を学び、どう心を動かされるのか。彼の気づきを通して、私達も自分の行動を振り返るべきかもしれない。
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