映画『インモラル・ルーム』の概要:イタリアのワイナリーへ1週間の滞在予定でやって来た恋人たち。2人は関係の修復を目的にやって来たのだが、そこへ怪しい雰囲気のイタリア男が出現。男は巧みな罠を仕掛け、一目惚れした女性を手に入れようと画策するが、事態は思わぬ展開へと向かうのだった。
映画『インモラル・ルーム』の作品情報
上映時間:99分
ジャンル:サスペンス
監督:ジョージ・ラトリフ
キャスト:アーロン・ポール、エミリー・ラタコウスキー、リッカルド・スカマルチョ、ケイティ・ソーンダーズ etc
映画『インモラル・ルーム』の登場人物(キャスト)
- キャシー(エミリー・ラタコウスキー)
- アメリカ人女性。黒髪で美しく妖艶。ブライアンとは出会い系のサイトで出会い、結婚も考えていたが、喧嘩したことで一夜の過ちを犯してしまう。そのせいで、ブライアンとの関係はぎくしゃくとしている。
- ブライアン(アーロン・ポール)
- アメリカ人男性。恋人のキャシーと結婚を考えているが、浮気問題を根に持っており許すことができずにいる。関係修復のため、イタリアへやって来る。愛情深く嫉妬深い。
- フェデリコ(リッカルド・スカマルチョ)
- ワイナリーの豪邸にある監視部屋に住み込んでいる男。元は豪邸の隣人だった。監視カメラにより旅行者を見張る仕事をしていたが、キャシーに一目惚れしたことで奪おうと画策する。
映画『インモラル・ルーム』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『インモラル・ルーム』のあらすじ【起】
イタリア、ワイナリーの豪邸へ1週間の予定で観光にやって来たキャシーとブライアン。地下室のワインは飲み放題、周囲には森と草原しかない非常に閑静な場所で、恋人同士は熱い日々を送ることで関係の修復を考えていた。
ところが、到着したその日の夜、キャシーのスマホに他の男からの連絡を目にしてしまったブライアン。嫉妬のせいで2人はぎくしゃくとしてしまう。
翌朝、キャシーはブライアンに朝食を作った後、ランニングへ向かったが、森の中で転倒。右足を挫いてしまい通りかかった近所の男性フェデリコに助けられる。彼の勧めで市場へ向かうことになり、3人で近くの町へ。名所までフェデリコに送ってもらい、その後は彼と別れた。だが、キャシーとブライアンはフェデリコが2人を逐一、監視していることを知らない。
映画『インモラル・ルーム』のあらすじ【承】
ブライアンはキャシーが浮気したことを気にしており、彼女との結婚を考えているものの関係の修復が上手くできず落ち込んでしまう。その上、浮気の件でキャシーと喧嘩。彼女はどうやらブライアンの繊細な男心を理解できない様子。2人は喧嘩別れしてしまう。
バーへ立ち寄ったブライアンの元へフェデリコがやって来る。フェデリコはそれぞれに接触を図り、良好な関係を築こうとしているようだった。
ブライアンを酔わせキャシーとの間にある浮気問題をまんまと聞き出したフェデリコ。更に知り合いの女性2人を加え、ブライアンをしたたかに酔わせる。
翌朝、見知らぬホテルの一室で目覚めたブライアン。帰り支度を済ませたが、スマホが見つからない。ひとまずはタクシーで宿泊先の豪邸へ戻り、キャシーと対面。彼女も気落ちした様子だったが、時間を置いたことで落ち着いているようだった。
そこで、ブライアンは散歩と称してフェデリコが住んでいるという古い家を訪ねた。だが、家の中は空き家となって久しい状態。フェデリコが嘘を言っていることが判明する。
映画『インモラル・ルーム』のあらすじ【転】
その頃、豪邸に1人残されたキャシーの元へフェデリコが訪ねて来る。彼は持参した兎で料理を振る舞ってくれると言う。しばし、2人で料理を楽しむ。そこへ、ブライアンが帰宅。フェデリコとの腹の探り合いが始まる。その夜はどうにかフェデリコを追い返したブライアン。キャシーもまたフェデリコに不穏な空気を感じていたらしく、帰ってくれて良かったと話す。
その後、ブライアンはキャシーと腹を割って話し合い、ようやく和解。ところが、2人の様子を豪邸に仕掛けた監視カメラで見張っていたフェデリコは、このままでは分が悪いと行動を開始する。まずは、ワインを取りに地下へ向かったブライアンを閉じ込め、キャシーへブライアンからと思わせセクシーな下着を着用させ目隠しをさせた。
フェデリコはブライアンの振りをしてキャシーの貞操を奪おうと画策。しかし、地下室に抜け穴を発見したブライアンが通路を進んで物置の裏へ出て来る。物音に気付いたフェデリコは、たった今録画したキャシーとの行為をブライアンへ見せ、キャシーにはブライアンのスマホに録画された動画を見せた。
映画『インモラル・ルーム』の結末・ラスト(ネタバレ)
これで2人の関係は最悪の状態に。キャシーとブライアンは口論となるもその際、投げつけたスマホによって隠しカメラを見つけてしまう。警察へ通報してすぐに出て行こうとした2人。しかし、そこへフェデリコが現れる。
彼にはどうやら偏執的な覗き趣味があるらしく、いつもなら見ているだけで満足するらしいが、キャシーと接触したことで彼女に一目ぼれしてしまったと言う。そうして、フェデリコは突然、ブライアンへと掴み掛って来る。激しい攻防を展開した2人だったが、恐怖を募らせたキャシーが傘でフェデリコを殴り殺してしまう。
そこへ、連絡により豪邸の持ち主が駆け付けたため、どうにか言い繕ったキャシーとブライアン。持ち主はフェデリコが住みついている監視部屋へ向かい、監視カメラの録画から事のあらましを全て目にするのだった。
このことにより、持ち主は2人を始末しようとするも、キャシーとブライアンも同じように考え、持ち主を殺害してしまう。
その後、2人は監視部屋にあった録画映像を全て焼却し、遺体を埋める。室内の血痕も掃除し徹底して証拠隠滅。人知れず人殺しとなってしまった2人の絆は決して違うことのない強いものとなるのだった。
しかし、2人の罪は監視カメラを通じてネット上で配信されており、全世界で生中継されている。そのサイトでは、世界中に仕掛けられた監視カメラ映像を覗き見できるというものだった。
映画『インモラル・ルーム』の感想・評価・レビュー
終盤まではよくある展開だが、終盤に差し掛かると思いもよらない状況へ変転する。この展開はある意味、予想できなくもないが、更なる結末にぞっとした。あり得ない話ではないため、海外旅行をする際には気を付けようと考えてしまう。
浮気問題でぎくしゃくする恋人同士に割り込んでくるイタリア男。男が巧みな罠を仕掛ける様は第三者からしてみれば、確かに面白くわくわくしたものに思えるだろう。だが、当事者からしてみれば死活問題である。その様子をネット上で覗き見るなど、悪趣味としか思えないが、需要があるのは確かだと思う。他人事ではなく、身近な問題と二転三転する展開に注目して欲しい。(MIHOシネマ編集部)
恋人との旅行。関係を深めるため、関係を修復するため、様々な理由があると思いますが恋人との旅行は楽しく幸せなものですよね。幸せな旅行のためには「ホテル選び」を注意しないといけないなと感じる作品です。
あるカップルが宿泊したのはイタリアのワイナリー。地下のワインが飲み放題のプラン。恋人とそんな場所に行けたら幸せで、ついつい羽目を外してしまうのもわかりますが、それを「誰か」に全て「見られていた」としたら。
ありがちな設定ですが、ゾクッとするシーンが多く、とても面白かったです。しばらく旅行はいいかなと思ってしまいます。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー