この記事では、映画『クワイエット・ボーイ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『クワイエット・ボーイ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『クワイエット・ボーイ』の作品情報

出典:https://video.unext.jp/title/SID0039402
| 製作年 | 2015年 |
|---|---|
| 上映時間 | 92分 |
| ジャンル | ホラー |
| 監督 | ステファノ・ロドヴィッチ |
| キャスト | アレッサンドロ・コラービ テオ・アキーレ・カプリオ カミッラ・フィリッピ ジョヴァンニ・ヴェットラッツォ |
| 製作国 | イタリア |
映画『クワイエット・ボーイ』の登場人物(キャスト)
- トンミ4歳(アレッサンドロ・コラービ)
- 村祭りの夜に行方不明になる少年。後に母親の過失により死亡していたことが発覚する。
- トンミ9歳(テオ・アキーレ・カプリオ)
- トンミが行方不明になった5年後、トンミとして発見された少年。実際は別人であり正体は不明。
- リンダ・ウェイス(カミッラ・フィリッピ)
- トンミの母親。精神的な問題を抱えており睡眠薬を常用している。
- マヌエル・コンチ(フィリッポ・ニグロ)
- トンミの父親。トンミが行方不明になったことに対し自責の念を抱いている。
- ピエトロ・ウェイス(ジョヴァンニ・ベットラッツォ)
- リンダの父親でトンミの祖父。娘リンダの過ちを隠すためにトンミの遺体を遺棄する。
映画『クワイエット・ボーイ』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『クワイエット・ボーイ』のあらすじ【起】
「クランプスの夜」と言われる村祭りの日、大人達はクランプスという怪物の仮装をして子供を驚かせていた。
祭りを怖がった4歳のトンミは父親マヌエルに抱きつくが、酔っていた父親はトンミに構わず追い払った。トンミは一人夜の森に入って行き、そのまま行方知らずとなってしまった。トンミの両親と祖父、警察も懸命な捜索をしたがトンミは見つからなかった。
事件は町中の人の知るところとなり、皆が関心を寄せていた。酒飲みで悪評のあったマヌエルが息子殺害容疑で逮捕されるが、証拠不十分のため釈放された。マヌエルは自身がトンミを邪険にしたことで起こった事件だと自分を責めていた。トンミの母親リンダは、もともと精神的な病を抱えていたことからトンミがいなくなり病状が悪化し自殺未遂を起こし入院していた。
事件は迷宮入りするかと思われた5年後、地下道で一人の少年が保護された。少年は容姿がトンミに似ており、警察がDNA鑑定をするとトンミであることが証明された。トンミは自宅に戻り、両親は再会を喜んだ。
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映画『クワイエット・ボーイ』のあらすじ【承】
自宅に息子が戻ってきたことにマヌエルとリンダは喜んだが、少年が以前と違って無口であることから本当に彼がトンミなのか疑問を持つようになった。特に祖父ピエトロは動揺しているようであった。自宅で飼っている犬も少年にだけ異様に吠えた。
近所のレストランを経営するフラビオと従業員のエルゼとディミトリは何かを隠している様子であった。
リンダは少年の匂いや目がトンミと違い、飼い犬の反応も違うと不安を大きくさせていた。マヌエルも違和感を感じていたが、自身の行動が原因でトンミが行方不明になってしまったという責任を感じており少年をトンミと信じようとした。
マヌエルはフラビオのレストランでトンミが帰ってきたパーティーを開いた。しかし、招待した村人達は少年の正体について怖がって誰一人来なかった。そこに事件を追っていた女性記者がいた。女性記者が少年に話しかけると、少年は彼女の髪を引っ張った。厨房から出てきたディミトリは少年の存在に怯え、彼はトンミではなく悪魔だと叫び取り乱した。暴力的な少年を見て、マヌエルも疑問を感じた。
映画『クワイエット・ボーイ』のあらすじ【転】
ある夜、犬の鳴き声がうるさくて眠れなかった少年は犬を殺した。マヌエルは少年を叱り、ピエトロが犬を埋葬させる様子を見せた。
リンダはさらに少年の正体に疑いを持つが、マヌエルは性格が変わって気に入らなければ捨てるなどということはできないと話した。ピエトロは教会に相談に行くが、少年の正体を悪魔ではないかと言い出したピエトロの話を真面目に聞いてはくれなかった。
マヌエルとピエトロは、フラビオのレストランで少年の正体について意見を衝突させた。少年が悪魔だと言われ激高したマヌエルが強引に少年を教会に連れて行くと、少年は十字架を見て嘔吐してしまった。
リンダはトンミが行方不明になっていた5年前ほどから、警察署長のハンネスと不倫関係になっていた。その日も二人は密会し、ハンネスは離婚を迫ったがリンダは決断できずにいた。
リンダは悪魔の幻覚を見るようになり少年を拒絶した。するとある朝、リンダは朝食のコーンフレークにガラス片が混ざっていることに気づいて口の中を怪我した。
何か隠しているディミトリにマヌエルが詰め寄ると、ディミトリは5年前の出来事を話し始めた。
映画『クワイエット・ボーイ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ディミトリが話した真相では、5年前の祭りの夜、山小屋にいたディミトリ達のところに迷子のトンミが来た。驚いて逃げ出したトンミを追いかけたディミトリは、誤ってトンミを倒してしまい彼が死んでしまったと勘違いした。ディミトリ達三人は森の中のトンミ遺体を見つけ、洞窟の中に隠したのであった
しかし、森の中で倒された後、トンミは生きており自力で自宅に戻った。寝室で寝ているリンダに駆け寄ると、睡眠薬を飲んでいたリンダはトンミを静かにさせるために強く抱きしめて窒息死させてしまった。それを知ったピエトロがトンミの遺体を森の中に戻したのであった。
さらにハンネスはリンダのためを思って、DNA解析の証拠を改ざんし、別人の少年をトンミとしてリンダの元へ返したのであった。
ピエトロはトンミではなかった少年を井戸に突き落とすが、マヌエルが救助し助けた。その後、マヌエルは少年と一緒に暮らすことを決意した。
映画『クワイエット・ボーイ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
森で行方不明になった少年が数年後に戻ってくるという設定だけでも不穏ですが、この映画の恐ろしさは「戻ってきたこと」自体にあります。父親は安堵と同時に疑念を抱え、観客もまた彼の視線を通して違和感を積み重ねていきます。終盤で明かされる真実はあまりに救いがなく、父親の選択がすべてを歪めていたことに気づかされました。派手なホラーではなく、静かに心を蝕むタイプの作品で、観終わった後もしばらく重たい余韻が残ります。(30代 男性)
少年が戻ってきた瞬間は奇跡の物語のように感じましたが、話が進むにつれてその奇跡が疑念に変わっていく構成が巧みでした。母親の微妙な距離感や村人たちの視線が、真実を語らずとも不安を煽ってきます。ラストで明かされる父親の罪は衝撃的で、彼が守ろうとしたものが実は何一つ守れていなかったことが悲しかったです。静かな映像と音楽が、より一層残酷さを際立たせていました。(20代 女性)
この映画はミステリーとしてよりも、人間の弱さを描いた心理劇だと感じました。息子を失った父親が、偽物だと薄々気づきながらも真実から目を背け続ける姿は、共感できないのに理解できてしまう怖さがあります。最終的に真実が明らかになったとき、救いはどこにもなく、父親が選んだ沈黙の重さだけが残りました。観る人を選ぶ作品ですが、忘れがたい一本です。(40代 男性)
森という閉ざされた空間と、少ない登場人物が生む緊張感が終始続く作品でした。戻ってきた少年が本物かどうかよりも、父親が何を信じたいのかが物語の軸になっている点が印象的です。ラストで全てが繋がった瞬間、これまでの静けさが一気に残酷な意味を持ち始めました。後味は最悪ですが、それがこの作品の誠実さでもあると思います。(30代 女性)
序盤は淡々と進むため少し退屈に感じましたが、違和感が積み重なるにつれて目が離せなくなりました。少年の無表情さや父親の曖昧な態度が、次第に恐怖へと変わっていきます。真相が明かされた後、父親が選んだ行動をどう受け取るかで評価が分かれる作品だと思いますが、私は人間の弱さを容赦なく描いた点を高く評価したいです。(50代 男性)
母としての視点で観ると、胸が締め付けられる映画でした。戻ってきた少年を前にした母親の戸惑いと、どこか距離を取ろうとする態度がとても現実的です。真実を知ってもなお沈黙を選ぶ父親の姿は理解できず、だからこそラストが強烈に心に残りました。救いのない物語ですが、だからこそ忘れられません。(40代 女性)
静かなヨーロッパ映画が好きな人には刺さる作品だと思います。説明を極力省き、観客に考えさせる作りなので、答えを求める人には不親切かもしれません。ただ、終盤で明かされる事実によって、これまでの描写がすべて意味を持ち始める瞬間は見事でした。観終わった後に誰かと語りたくなる映画です。(20代 男性)
ホラーのようでいて、実際に怖いのは人間そのものだと感じました。父親が抱え続けた罪と、それを隠し通そうとする沈黙が、家族全体を歪めていきます。ラストで救いが示されない点に賛否はあると思いますが、現実の残酷さを描いた結末として私は納得しました。静かに心をえぐられる作品です。(60代 男性)
最初はミステリーとして楽しんでいましたが、終盤に近づくにつれて感情的にかなり辛くなりました。真実が明かされた瞬間、父親の選択がどれほど身勝手だったのかを突きつけられます。誰も幸せにならない結末ですが、安易な感動に逃げない姿勢には好感が持てました。観る覚悟が必要な映画です。(30代 女性)
全編を覆う静けさが、逆に感情を強く揺さぶってきます。少年が戻ったという出来事が奇跡ではなく、父親の罪を隠すための装置になっている構造が非常に残酷でした。ラストまで観て初めて、この映画が描きたかったのは「真実を直視しないことの罪」なのだと理解できます。重たいですが、記憶に残る作品です。(50代 女性)
映画『クワイエット・ボーイ』を見た人におすすめの映画5選
ザ・ギフト
この映画を一言で表すと?
過去の罪が、静かに現在を侵食していく心理スリラー。
どんな話?
平穏な結婚生活を送る夫婦の前に、夫の学生時代を知る謎の男が現れます。善意に見える贈り物や再会をきっかけに、忘れたはずの過去が徐々に浮かび上がり、日常は不穏な空気に包まれていきます。何気ない言動が意味を帯びていく構成が観る者を引き込みます。
ここがおすすめ!
派手な演出に頼らず、人間の後悔や罪悪感を巧みに描く点が秀逸です。真実が明かされた瞬間、これまでの描写が一気に恐怖へと反転する構造は、『クワイエット・ボーイ』の静かな残酷さが好きな人に強くおすすめできます。
消えた声が、その名を呼ぶ
この映画を一言で表すと?
沈黙の中に封じ込められた、取り返しのつかない過去。
どんな話?
オスマン帝国時代の大量虐殺を生き延びた男が、戦後の社会で静かに暮らしながらも、過去の行為と向き合わざるを得なくなる姿を描きます。日常の中でふと蘇る記憶が、彼を精神的に追い詰めていきます。
ここがおすすめ!
言葉を最小限に抑えた演出が、罪の重さと沈黙の意味を際立たせます。観る側に感情を押し付けない分、後から深く心に残る作品で、『クワイエット・ボーイ』の余韻が好きな人にぴったりです。
プリズナーズ
この映画を一言で表すと?
愛する者を失ったとき、人はどこまで壊れるのか。
どんな話?
少女失踪事件をきっかけに、父親と刑事、それぞれの正義が衝突していく物語です。真実を求める過程で倫理の境界線が曖昧になり、善と悪の区別が揺らいでいきます。
ここがおすすめ!
家族を守るという動機が、どこで暴力や罪に変わるのかを容赦なく描いています。父親の行動に共感と拒否が同時に生まれる点は、『クワイエット・ボーイ』の父親像と重なります。
ザ・バニシング -消失-
この映画を一言で表すと?
知ってしまった真実から、人は逃げられない。
どんな話?
恋人が忽然と姿を消した事件をきっかけに、男は数年後に犯人と再会します。真実を知りたいという欲求が、彼を取り返しのつかない選択へと導いていきます。
ここがおすすめ!
結末に救いはなく、知ること自体が罰になる構成が衝撃的です。静かな語り口で観客を追い詰める点は、『クワイエット・ボーイ』と非常に相性が良い作品です。
イノセント・ガーデン
この映画を一言で表すと?
無垢に見える存在が、静かに家庭を壊していく。
どんな話?
最愛の妻を失った男と娘の前に、謎めいた少女が現れたことで、家族の日常が少しずつ狂い始めます。癒やしと不安が同時に存在する関係性が物語を不穏な方向へ導きます。
ここがおすすめ!
「守るべき存在」がいつの間にか恐怖へ変わる描写が秀逸です。家族と秘密をテーマにした心理描写は、『クワイエット・ボーイ』を観た後にぜひ味わってほしい一本です。



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