映画『アイアンマン2』の概要:アイアンマンスーツという強大な力を手にしたトニーは、その力を脅威に感じた政府や競合他社から圧力をかけられる。気丈に振舞うトニーだが、彼の身体は手にしたその力に蝕まれつつあった。
映画『アイアンマン2』の作品情報
上映時間:124分
ジャンル:SF、アクション
監督:ジョン・ファヴロー
キャスト:ロバート・ダウニー・Jr、グウィネス・パルトロー、ドン・チードル、スカーレット・ヨハンソン etc
映画『アイアンマン2』の登場人物(キャスト)
- トニー・スターク / アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)
- スターク・インダストリーズの社長。アイアンマンスーツを着込み、悪と戦う。
- ペッパー・ポッツ(グウィネス・パルトロー)
- トニーの秘書。アイアンマンスーツの改良に没頭する彼の代わりに社長に就任する。
- ローディ・ローズ / ウォーマシン(ドン・チードル)
- トニーの友人で、空軍に所属するパイロット。
- ナタリー・ラッシュマン / ナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)
- スターク・インダストリーズの法務部に所属する女性。正体はニックの部下。
- イワン・ヴァンコ / ウィップラッシュ(ミッキー・ローク)
- スターク家に深い恨みを持つ男。トニーが独占しているはずのリアクターの製造技術を持っている。
- ジャスティン・ハマー(サム・ロックウェル)
- トニーをライバル視する武器会社の社長。アイアンマンよりも優れた兵器を作るため、イワンと接触する。
- ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)
- シールズ長官。トニーを自分の部隊に勧誘しようとする。
映画『アイアンマン2』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『アイアンマン2』のあらすじ【起】
大勢の記者が集まる会場で、トニーは自分がアイアンマンであることを打ち明けた。モスクワでその会見の中継を見ていたイワンとその父は、それを見て憤る。イワンの父は、リアクターは自分の発明であり、それをトニーの父に奪われたのだと息子に語る。病に倒れる父にイワンはスターク家への復讐を誓う。父が残した設計図を元に、イワンはリアクターを完成させた。
トニーは公聴会への出席を命じられていた。そこでは個人が軍を凌ぐ装備を保有することの脅威性が検証されていた。トニーは自分の実績を元に自分がスーツを管理すべきだと主張するが、政府側は聞く耳を持たない。証人として呼ばれたローディの調書も、トニーの立場を不利にするような文言だけ抜き取られてしまう。トニーはジャスティンと政府がグルになって自分の技術を横取りしようとしていることを見抜く。そこで、彼は政府とジャスティンが協同開発している兵器の杜撰さを暴露し、市民とメディアを味方につけて切り抜けた。
一方、モスクワではイワンがリアクターと連動した鞭状の武器を完成させていた。

映画『アイアンマン2』のあらすじ【承】
自分の研究所に戻ってきたトニーは、新元素の研究に取りかかっていた。現行のリアクターでは、エネルギーの発生源である元素が毒素を放出し続けてしまう。そのため、スーツを使う度にトニーの身体はその毒素に蝕まれ続けていた。トニーが研究に取りかかると、そこにペッパーがやってきた。事業と美術品コレクションの売却について揉める二人。トニーは自分の症状を隠しながら研究に専念するため、会社経営に興味を無くしたと言ってペッパーに社長の座を譲った。
その頃、イワンは裏取引でモナコグランプリのチケットを入手した。
経営交代の手続きを進めるための書類にサインをしてもらおうと、ペッパーはトレーニングに励むトニーを訪ねた。トニーはそこでナターシャを紹介される。語学堪能で運動神経も高い彼女をトニーは新しい秘書として迎え入れようとするが、ペッパーに断られてしまう。
出資者としてモナコレースにやって来たトニー。公の場では隠していたものの、彼の体内の毒素は増加する一方で、そのことをトイレで独り悩む。
映画『アイアンマン2』のあらすじ【転】
ペッパーが他の出資者と仕事の話をしていると、出資者としてやって来たはずのトニーがレースに参加しようとしていた。同行していたナターシャに彼を止めるよう指示するペッパーだが、レースは始まってしまった。レースが始まると、ピットクルーに変装したイワンがコースに乱入してきた。イワンはリアクターを動力にした手製のスーツでトニーを襲う。ペッパーの助力を受けてアイアンマンスーツを着込んだトニーはイワンと対峙し、彼を捕らえることに成功する。
リアクターの入手経路を探るため、捕らえたイワンと留置所で話すトニー。イワンはトニーたちが自分の家族から全てを奪ったと話す。イワンの話を信じなかったトニーだが、イワンにリアクターの副作用を指摘されたことで、彼を警戒する。
イワンがトニーを襲うところを目撃したジャスティンは工作員を雇い、イワンの脱獄を手伝わせる。トニーを憎む者同士は手を組むことにした。
公聴会で、トニーは「後四、五年は他のスーツが現れることはない」と言っていた。それなのに、直後に新しいスーツを持った者が、それも悪人が現れたことに世間は衝撃を受ける。個人が強大な力を持つことが疑問視された。
ローディはトニーからアイアンマンスーツを強制的に奪おうとする軍部を抑え込もうとするが、誕生日パーティで羽目を外す彼を見て、呆れてしまう。ローディはトニーのラボからウォーマシンを接収した。ウォーマシンを着込んだローディは、トニーにアイアンマンスーツを着る資格はないと告げる。争いあうウォーマシンとアイアンマン。パーティ客が逃げ出すと、トニーはローディに銃口を向けた。ローディも応じる。勝ったのはウォーマシンだった。ローディはスーツを持ち出し、空軍基地に帰投する。
店でドーナツを食べながら思い耽るトニーの元にニックが現れる。シールドへの参加を促すニックだが、トニーは応じない。ニックはトニーに酔って現実から目を背けるのではなく、問題に対処しろと説く。それから、トニーの家へと場所を移し、ニックはリアクターとアントンの一家、そして、トニーの父について語った。
映画『アイアンマン2』の結末・ラスト(ネタバレ)
父が遺した記録から、リアクターの研究を進めるトニー。父が作ったエキスポ会場が、新元素の構造模型なっていることに気付く。父のヒントを元に、遂にトニーは新型リアクターを完成させた。
一方、ジャスティンはイワンが成果を上げないことに業を煮やしていた。イワンから報酬として与えたもの全てを取り上げたジャスティンは、仕事をしなければ救ってやった命も返してもらうと脅す。ジャスティンは監視をつけると、イワンを残してエキスポ会場に向かった。ジャスティンがいなくなると、イワンは監視を殺し、独断行動を始めた。
エキスポ会場で参加企業による自社製品のプレゼンテーションが始まった。軍とジャスティンの企業は、ドローンとウォーマシンを披露する。しかし、イベントの最中、突然ドローンとウォーマシンが暴れ出す。新型のアイアンマンスーツを着て会場に現れたトニーは暴走を食い止めようとする。
ウォーマシンとドローンを暴走させていたのはイワンだった。命令信号の発信源を突き止めたナターシャは現場を制圧して、ドローンを停止させ、ウォーマシンを再起動する。
再起動したウォーマシンと協力してドローンの残党を倒していたトニーの前にウィップラッシュスーツを着たイワンが現れる。アイアンマンスーツを超える力を見せつけたウィップラッシュだったが、アイアンマンとウォーマシンの連携に屈する。
素行の悪さからアベンジャーズへの加入を見送られたトニーは相談役の立場に落ち着く。
映画『アイアンマン2』の感想・評価・レビュー
人気アメリカンコミックの映画化の第2弾。アイアンマンの前に訪れた新たな脅威に立ち向かう姿を描く。
ヒーロー映画において「力を手に入れた代償」はよくあるテーマであるが、このテーマを「アイアンマン」と言うヒーロー独自の描き方で表現している。この点でも前作同様人間模様が色濃く反映されている。また、この作品以降、本格的に始動するマーベルシネマティックユニバースの片鱗があちらこちらに見え始める点にも注目。(男性 20代)
自身がアイアンマンであると公言し、人気者になったスターク。技術を政府に狙われ、命を敵に狙われる、自業自得な展開です。いじけて弱さをここまでひけらかすヒーローは初めて見ました。周りに助けられ復活を果たしますが、今作品は技術云々よりも、トニースタークがヒーローとして成長する姿がメインに描かれていると思いました。
S.H.I.E.L.Sや、ハルク、スパイダーマンなど、実は伏線が盛りだくさんです。アベンジャーズ作品を観てからもう一度見ると、様々な発見があり何度見ても楽しめる作品です。(男性 20代)
主人公のトニー・スタークが「自分がアイアンマンである」と世間に公表してから半年……。
トニーは次にアメリカ政府からアイアンマンのスーツが兵器だと見なされ、追及を受ける。また、父親の共同開発者だった男の息子・イワンからの恨みもかい、窮地に追い込まれてしまう。さらに、アイアンマンのスーツはトニー自身の身体をも蝕んでいく。
これでもかと主人公を追い詰めるストーリーとダイナミックな映像はさすがハリウッド映画。そして最後にはスカッと悪役を成敗してくれる。
ヒーロー好きにはたまらないシリーズである。(男性 40代)
アイアンマンのスーツの性能が前作よりものすごく高くなっていることに驚くと同時に、「アイアンマン」であることを公表した後の葛藤と、スタークのスーツへの執着も垣間見える点が描かれていてよかった。
スカーレット・ヨハンソンの突然の登場に驚いたが、今後の作品につながる重要なキャラクターになるそうだ。S.H.I.E.L.D.との繋がりも出てきたのでこのあとは話を整理しないと追いつけなさそうな気がする。
今作はローディーとコンビを組んでのアクションとなり、バディームービーとしても楽しめる作品になっている。ミッキー・ロークを久しぶりに画面で観て少し嬉しくなった。(女性 30代)
続編は初代を超えることはできないということが定説として存在するが、アイアンマン2に関してはそれを覆した。アイアンマンよりもさらに強い敵が次々に登場することがその要因である。
アイアンマンシリーズではトニーの人間的な欠陥を描いていて、トニーの成長と共にアイアンマンの性能が上がっていく構図は見ていて面白い。完璧なヒーローではないため、ヒーローとしての成長をシリーズを追うごとに楽しめるのだ。
今作の成功によりアイアンマン3の期待もさらに高まってしまう。しかしアイアンマンならこの期待を超えていくと信じている。(女性 20代)
前作のアイアンマンに引き続き、アクションの要素はそのままに僅かながら敵にも焦点が当てられており、戦闘にしっかりとした理由が含まれていたところが実写化した映画とは思えない程よく作り込まれていた。さらにこの作品は全体で1年間の流れを表現しているため非常にテンポがよく中だるみが一切なかったのも良かった点の一つ。
今年の末に上映する映画「ブラックウィドウ」の主人公もこの作品に重要なキーマンとして登場するため、復習として観るのもあり。(男性 20代)
近未来はこんな感じだろうか?そう思ってしまうくらい羨ましい世界が描かれるこのシリーズ。2作目の今回は前作から半年後が舞台。お金持ちで権力もあるロバート・ダウニーJr演じるトニー・スターク。前作ではトニーの天才であるがゆえの傲慢さが目立ちましたが、今作ではトニーの不器用さや繊細な心が垣間見えました。すごく人間味のあるトニー・スタークが観られるのも面白いところ。
世界を救うアイアンマンはもちろんですが、トニーの恋愛模様も見どころです。(女性 30代)
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みんなの感想・レビュー
『アイアンマン』の続編であるだけでなく、『アベンジャーズ』シリーズ全体の二作品目である今作。
何といっても見どころは、アイアンマンのスーツ以外にも登場するウォーマシンというハイテクスーツ。日本庭園のようなところで、残り弾数お構いなしに武器を撃ちまくるシーンは男心をくすぐってやまない。トニーの失敗からの反攻も王道で気持ちいい。
惜しむらくは、トニーの親友ローディの配役が変わってしまっているところ。長期のシリーズとなると仕方ないのかもしれないが、同一人物として受け入れるのに少し時間がかかってしまった。
続編ということもあり、あまり期待していなかったが、前作に負けず劣らずな面白さ。ペッパーがCEOになったのは驚いたが、二人の新しい関係性も見どころだ。
パワードスーツが、前回からさらにパワーアップしていたところも嬉しかった。アイアンマンは、精巧に作られた未来的な小道具や、施設に注目して見るのも楽しい。トニーがハワードからのメッセージを受け取り、自分は愛されていたことを知るシーンはとても感動した。