映画『ジャッキー・チェンの醒拳』の概要:チン兄弟は末世流の使い手である天鬼と地鬼から襲われる。長男のザンドンは殺され、ザンバッとザンナムは子供達を連れて逃げた。ザンナム達ははぐれてしまい、お互いの行方を必死に探した。
映画『ジャッキー・チェンの醒拳』の作品情報
上映時間:80分
ジャンル:アクション
監督:チェン・チュアン
キャスト:ジャッキー・チェン、ディーン・セキ、レン・シークアン、ホエ・チャンリー etc
映画『ジャッキー・チェンの醒拳』の登場人物(キャスト)
- チン・ロン(ジャッキー・チェン)
- そこそこ六合八卦拳が使える。仕事をサボったり、悪戯をして遊んでは父に迷惑をかけてきた。
- チン・ドン(ワイ・ティンチー)
- ベッドの上から動くのを嫌がる程、怠け者。修行を嫌い、逃げてばかりいる。新しい商売を考えたり、家をカラクリ屋敷にしたりするなど、頭が良い。
- 末世流<天鬼(ヤム・サイクン)、地鬼(チェン・ヨンウェイ)>
- チン家に父を殺されたため、強い恨みを抱えており執拗に命を狙う。末世流の使い手。
- チン・ザンバッ(チェン・ホエロウ)
- 六合八卦拳の使い手。ドンの父親。友人のシュウ頭首に助けられ匿われる。
- チン・ザンナム(ジェームズ・ティエン)
- 六合八卦拳の使い手。ロンの父親。ザンバッの弟。ザンバッを探し、ロンと共に引っ越しを繰り返す。
- ティンガイ(ハン・クォツァイ)
- 借金を抱えている。真面に働いていない。ひょんなことから仲良くなったドンを慕い、子分となる。
映画『ジャッキー・チェンの醒拳』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ジャッキー・チェンの醒拳』のあらすじ【起】
六合八卦流の使い手であるチン・ザンドンは、父の敵だと言われ、2人組の悪党(天鬼・地鬼)に襲われる。だが、全ては武術会のためにやったことで、チン三兄弟に非はないはずだった。天鬼達はそんなザンドンの訴えを無視し、問答無用で襲い掛かった。ザンドンは必死に戦うが、力尽きて倒れてしまう。
チン・ザンバッとチン・ザンナムは逃げていたが、天鬼達に襲われてしまう。子供を連れていたため、戦うことはできなかった。2人は子供を抱えながら川に飛び込んだ。その後、ザンバッはザンナム親子とはぐれてしまい、友人のシュウ頭首に助けられ手当てを受ける。しかし、長い間留まるとシュウ頭首にも迷惑がかかるため、子供を連れて立ち去ろうとした。シュウ頭首はそんなザンバッを呼び止め、隠れていることを勧めた。そして、ザンナムの捜索も仲間に協力させることを約束した。ザンバッはそんなシュウ頭首の優しさに感謝した。
チン・ザンナムの息子のロンは、仕事をサボったり悪戯をしては、父親に迷惑をかけるような男性に育った。父親はそんな息子を叱り、仕事を探せと怒鳴りつけた。ロンは近所の飲食店に足を運び、店主のセッ・デイに仕事を探していることを伝えた。デイは雇ってくれるが、1年目は無給の見習いで、2年目は無給の実習、3年目は恩返しとして働くことを要求した。ロンはそれを受け入れる。だがその後、デイはわざとお盆を落として皿を割り、ロンを20年間無給で雇おうとした。ロンはそんなデイに嫌気が差し、すぐに店を辞めた。
チン・ザンバッは息子のドンにカンフーの修業をつけようとするが、ドンはぐうたらな青年に育ち、カンフーにも興味を示さなかった。ドンはベッドの上から動くのすら嫌がった。ベッドの上にいたまま生活が送れるよう、瓶に小便をしたり、からくり装置を使って食事を運べるよう家の中を改造していた。
映画『ジャッキー・チェンの醒拳』のあらすじ【承】
ティンガイは身内の振りをして葬式に参加し、金を貰って涙を流した。しかし、そこに借金取りが現れ、金を返せと脅される。ティンガイは雇い主から貰ったお金を渡すが、それだけでは足らなかった。とりあえず葬式に参加するのは止め、その場から逃げることにした。ティンガイは借金取りや雇い主から追いかけられてしまう。
ティンガイが辿り着いた家には、美味しそうな食事が用意されていた。ティンガイは窓からこっそり侵入し、食事を食べた。だが、その家はドンの家だった。ドンはティンガイのことに気づいており、からくりを使って屋敷の中に閉じ込め懲らしめた。
ロンはとある男と、金を懸けた勝負をした。その男の真似ができれば、掛け金の10倍を貰うことになった。ロンは友人から金を借り、勝負に乗った。男は1元を上に投げて一回転した後、足の甲に乗せた。ロンは挑戦するが、上手くできなかった。すると、次は20元を懸けて勝負をすることになった。相棒を蹴って、どれだけ飛ぶか競うのだ。ロンは友人を蹴ることになるが、友人は怪我をするのを恐れてしゃがんでしまう。ロン達はもつれるようにして転けた。最終試合は、ロンが勝負の内容を決めた。そのお蔭もあり、ロンは見事勝利を収めた。ロンは友人と金を分け合った。金を奪われた男が仲間と共に襲って来たため、ロンは簡単にいなしながら戦った。仲間は男の父を呼びに行った。男の父はロンの戦い方を見て、六合八卦拳の使い手だと気づく。手下にロンを尾行するよう指示を出した。
報告を受けた天鬼と地鬼は、手下と共にロンの家を襲撃した。だが、ロンは父に連れられ、家を出ていた。ザンナムはザンバッを探し、引っ越しを繰り返していた。ロンは引っ越しを嫌がるが、親子の縁を切るのかと言われ、強く拒むことはできなかった。
映画『ジャッキー・チェンの醒拳』のあらすじ【転】
ザンバッとザンナムは無事再会を果たす。しかし、喜んでばかりはいられなかった。天鬼達が未だに自分達を追っていることも知ってしまったのだ。ザンバッ達はもう戦えるほどの力は残っていなかったため、息子達を教育し直すことにした。その矢先、シュウ頭首とその仲間達が天鬼一派に襲撃されてしまう。シュウ頭首は娘のリンに、ザンバッに知らせに行くよう指示を出し、逃がした。報告を受けたザンバッは、ザンナムに知らせるよう指示を出し、息子に荷物を纏めさせた。天鬼達はザンバッの屋敷に辿り着くが、もぬけの殻だった。
ザンナムは天鬼と地鬼に襲われ、戦うことになる。だが、2対1では分が悪かった。しかも、家は火の手が上がり、その中で戦うのは骨が折れた。ザンナムはたとえ殺されるとしても、天鬼と地鬼を道ずれにしようとした。しかし、天鬼達はザンナムを翻弄し、蹴り倒した。ザンナムは燃え盛る家の中でもがき苦しんだ。天鬼達はそれを外から眺め、笑い声を上げた。
映画『ジャッキー・チェンの醒拳』の結末・ラスト(ネタバレ)
ティンガイはドンの教えの元、見世物を行って金を稼いでいた。だが、ある男にカラクリを見破られ、金を巻き上げられてしまう。ティンガイがドンにそのことを訴えていると、目の前に自分から金を巻き上げた男(ロン)がいることに気づく。ドンはティンガイを引き連れ、ロンに文句を言いに行った。しかし、ロンは金を返す気がなさそうだった。ドンはそんなロンに腹を立て、金を返さなくていいから、男が持っている鳥を男と揉めずに解放してみろと嗾けた。ドン達は無理だろうと思いながらほくそ笑んでいたが、ロンは見事やってのけた。
ロンは焼け落ちた家を見て父の死を悟り、嘆き悲しんだ。ザンバッに会うため行方を探していると、末世流の者と誤解され襲われてしまう。ロンは必死に戦い、ザンバッを探し歩いた。ロンはリンから何者か聞かれるが、とぼけて真面目に答えなかった。すると、リンに戦いを挑まれる。ロンが軽くリンの攻撃を躱していると、ザンバッ本人が現れる。
ザンバッは息子達に修行をつけようとするが、ドンは嫌がりティンガイと共に去って行った。ロンはそんなドンに苛立ちと不安を隠せなかった。リンに相談し、何とかロンに修行をつけさせることにした。ロンは金を稼ぐ方法があると話しを持ち掛け、道場破りを行ってドンに無理矢理戦わせた。ドンは嵌めたロンに怒りながらも、必死に戦った。
ティンガイはドンの戦いっぷりに憧れを抱き、六合八卦流を習うことにした。その後、六合八卦流を使って借金取りを倒すが、その姿を天鬼達に見られてしまい、襲われてしまう。ザンバッとリンが自宅に帰ると、ティンガイの亡骸があった。ザンバッ達は急いで家を出ようとするが、天鬼達に襲われてしまう。抵抗虚しく、ザンバッ達は殺された。
ロンとドンは修行を行うと、天鬼達と戦った。激しい死闘の末、ロン達は勝利を収める。
映画『ジャッキー・チェンの醒拳』の感想・評価・レビュー
ジャッキー・チェン主演のアクション映画。清朝末期を舞台に六合八卦拳の達人の兄と怠け者の弟が困難の末、敵討ちを果たす物語。
製作総指揮は当時長年ジャッキーとタッグを組んでいたロー・ウェイであるが今作で袂を分かつこととなる。その関係でこれまで未使用であった別の映画のカットを繋ぎ合わせて製作されており、ブルース・リーの名作「死亡遊戯」を彷彿とさせる作品。内容はややシリアスであるが初期のジャッキーアクションを堪能できる作品。(男性 20代)
なんだか凄いものを見つけてしまった驚きの作品でした。ジャッキー・チェンの作品と言うと、カンフーや中国拳法を駆使した派手でアクロバティックなアクションシーンとテンポの良いストーリーが見どころですが、今作はジャッキーが今までに出演した作品のワンシーンを繋ぎ合わせたツギハギのような作品。そのため、ストーリーもイマイチよく分からないまま終わってしまいました。
後半はジャッキーの「ような人」が出てくるのでそれを見つけてからは何だか見るのがバカバカしくなってしまいました。(女性 30代)
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