12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』のあらすじ・感想・評判・口コミ(ネタバレなし)

1993年に公開され、全世界で興行収入9億1469万ドル(日本円にして約998億3600万円!)を記録した大ヒット恐竜映画『ジュラシック・パーク』から25年。ついにジュラシック・シリーズ5作目となる『ジュラシック・ワールド 炎の王国』が日本で公開される。

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の作品情報

ジュラシック・ワールド 炎の王国

タイトル
ジュラシック・ワールド 炎の王国
原題
Jurassic World: Fallen Kingdom
製作年
2018年
日本公開日
2018年7月13日(金)
上映時間
不明
ジャンル
SF
アクション
アドベンチャー
監督
J・A・バヨナ
脚本
デレク・コノリー
コリン・トレボロウ
製作
フランク・マーシャル
パトリック・クローリー
ベレン・アティエンザ
製作総指揮
スティーブン・スピルバーグ
コリン・トレボロウ
キャスト
クリス・プラット
ブライス・ダラス・ハワード
B・D・ウォン
ジェームズ・クロムウェル
テッド・レビン
ジャスティス・スミス
ジェラルディン・チャップリン
ダニエラ・ピネダ
製作国
アメリカ
配給
東宝東和

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の作品概要

2015年に公開されたシリーズ4作目『ジュラシック・ワールド』の続編で、前作から引き続きクリス・プラットの演じるオーウェンとブライス・ダラス・ハワードの演じるクレアが登場する。恐竜たちの暮らすイスラ・ヌブラル島は、3年前の惨劇で無人となっていたが、島の火山が大噴火することがわかり、オーウェンとクレアは恐竜を救うために島へ戻る。シリーズ最多の恐竜が登場し、今回も迫力満点のアクションを見せてくれる。

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の予告動画

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の登場人物(キャスト)

オーウェン・グレイディ(クリス・プラット)
3年目に崩壊した恐竜テーマパーク「ジュラシック・ワールド」で恐竜の監視員をしていた人物。元軍人なのでサバイバル能力が高く、非常事態に強い。赤ちゃんの時から育てたヴェロキラプトルのブルーと心が通じている。恐竜を商品として扱うことを嫌う。
クレア・ディアリング(ブライス・ダラス・ハワード)
「ジュラシック・ワールド」で運用管理責任者をしていた女性で、ビジネスのために恐竜を利用する派だった。しかし、3年前の事件の教訓から、現在では恐竜を保護する活動をしており、島から恐竜を救い出そうとする。3年前はオーウェンとは恋人同士になっていたが、現在は別れている模様。

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』のあらすじ(ネタバレなし)

1日2万人の客が押し寄せるイスラ・ヌブラル島の大人気恐竜テーマパーク「ジュラシック・ワールド」は、人間が生み出した新種の恐竜インドミナス・レックスの暴走によって崩壊し、そのまま放置されてきた。

それから4年、ジュラシック・ワールドは廃墟と化し、島では野生化した恐竜たちが自由に暮らしていた。ところが、島の火山時活動が活発になり、このまま放っておくと恐竜たちが絶滅する恐れが出てくる。この緊急事態を受け、ジュラシック・ワールドの運用管理をしていたクレアは、恐竜を保護するためのグループを立ち上げ、島から恐竜を救い出すために動き始める。

恐竜の保護をサポートしてくれることになったロックウッド財団は、まだ島のどこかで生きているヴェロキラプトルのブルーの捕獲を強く望んでおり、クレアはブルーの飼育係だったオーウェンを仲間に引き入れる。噴火の脅威に晒されながら島を探検し、オーウェンはようやくブルーとの再会を果たすのだが、彼はそこで初めて自分たちが巨大な陰謀のために利用されていたことを知る。果たして彼らは大噴火する島から無事に脱出し、その先に待ち受けている巨大な陰謀から恐竜たちを守ることができるのだろうか。

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』のネタバレあらすじ結末と感想
映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』のネタバレあらすじと感想。ストーリーを結末まで起承転結で分かりやすく簡単に解説しています。映画ライターや読者による映画感想も数多く掲載。

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の感想・評価

ヴェラキラプトルのブルー

本作で物語の鍵を握るのは、どうやらヴェロキラプトルのブルーの存在らしい。ブルーは前作の『ジュラシック・ワールド』で大活躍した小型恐竜であり、非常に高い知能を持っている。ブルーは育ての親のオーウェンを認識し、彼の命令には従う。と言っても、本来は獰猛な肉食恐竜なので、犬や猫のようにべったり懐いているというわけではない。オーウェンに「待て」と言われたらその場で立ち止まり、「行け」の合図で走り出すといった感じだろうか。ただ、オーウェンをじっと見つめる時の表情や仕草が可愛らしく、前作を見て、このブルーに心を奪われたファンは多いだろう。

予告編では、卵から生まれたばかりの赤ちゃんブルーとオーウェンが初対面する感動的な回想シーンや、4年ぶりにオーウェンと再会したブルーが何者かに攻撃され、バサッと倒れてしまうショッキングなシーンが見られる。「えー!あの可愛いブルーがどうなっちゃうの?」と思った人は、とにかく本編を見るしかない。

前作以上の驚きを生み出すために

1983年にこのシリーズの最初の作品となる『ジュラシック・パーク』が公開された時、スクリーンの中で暴れまわる恐竜たちのリアルさに、世界中の観客が度肝を抜かれた。その滑らかな動きと表情、そして恐竜の肌の質感まで伝わってくるような映像を見て、当時の子供たちは「これが作り物であることが信じられない」と思ったはずだ。

それから25年が経ち、観客は高度なCGの映像にすっかり慣れてしまい、多少のことでは驚かなくなってしまった。しかし、シリーズ4作目となった前作の『ジュラシック・ワールド』(15)は、視覚的にも観客に新鮮な驚きを与え、最終的に世界歴代興行収入5位(全世界で16億6894万ドル)のメガヒット作となった。その秘密は、VFX(CGや合成技術で実写映像を加工する視覚効果)とSFX(アニマトロニクスなどの特殊撮影、いわゆる特撮)をシーンによって細かく使い分けた映像の面白さにある。

J・A・バヨナ監督は前作よりも面白い続編を目指して、本作ではアニマトロニクスに力を入れたようだ。ちなみにアニマトロニクスとは、本物そっくりのロボットを作る技術のこと。本作でアニマトロニクスを担当するのは、『ベイブ』(95)でアカデミー賞視覚効果賞を受賞し、『スター・ウォーズ フォースの覚醒』(15)や『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』(17)でも同賞にノミネートされている視覚効果アーティストのニール・スキャラン。彼に命を吹き込まれた恐竜ロボットは、私たちにどんな驚きを与えてくれるだろうか。

マルコム博士の復活

本作では、このシリーズを1作目から見てきた人には馴染みの深いマルコム博士が復活する。カオス理論専門の数学者・マルコム博士は、大昔に絶滅した恐竜を遺伝子操作で蘇らせることの危険性を説き、ジュラシック・パーク計画に反対の姿勢を示してきた。本作でも、火山の噴火で再び絶滅の危機を迎えた島の恐竜たちをどうするべきかについて、マルコム博士らしい持論を展開するようだ。

このマルコム博士を演じているのは、194センチの長身で知られるジェフ・ゴールドブラム。ジェフ・ゴールドブラムは、人間がハエに変態していく恐怖を描いた『ザ・フライ』(86)で主人公の内気な科学者を演じて注目を集めた。その後はこのジュラシック・シリーズや『インデペンデンス・デイ』(96)などの話題作に出演し、着実にキャリアを重ねている。予告編で見られるジェフ・ゴールドブラムは、素敵なロマンスグレーのおじさまになっている。若い頃のマルコム博士もセクシーだったが、落ち着いた雰囲気のマルコム博士も良さそうではないか。

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の公開前に見ておきたい映画

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の公開前に見ておきたい映画をピックアップして解説しています。映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』をより楽しむために、事前に見ておくことをおすすめします。

ジュラシック・パーク

『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の公開を楽しみにしている映画ファンは、恐らくこのシリーズを最初から見てきた人が多いと思うのだが、未見の方は、まずこの『ジュラシック・パーク』を見ておくといいだろう。

この1作目を見れば、大昔に絶滅したはずの恐竜がどうやって現代に蘇ったのかがわかる。公開当時に『ジュラシック・パーク』を見て、琥珀の中に閉じ込められた蚊が吸っていた血液から恐竜の遺伝子を取り出し、そこから恐竜を再生することができると知った時は衝撃を受けた。専門家ではないので、現実的にそんなことが可能なのかどうかはわからないが、映画を見ている限りでは本当にできそうだと思えてしまう。こういう心理になると、観客はスクリーンの中で暴れまわる恐竜にリアルな生命を感じ、嫌でも「恐竜のいる世界」を主人公と一緒に冒険してしまう。だからこの作品は面白いのだ。

詳細 ジュラシック・パーク

ジュラシック・ワールド

『ジュラシック・パーク』(93)のメガヒットを受け、作品はシリーズ化され、1997年に『ロスト・ワールド ジュラシック・パーク2』、2001年には『ジュラシック・パーク3』が公開される。2作目と3作目は、残念ながら1作目を上回る評価は得られなかったが、14年のブランクを経て公開されたシリーズ4作目の『ジュラシック・ワールド』(15)は、改めて世界中のファンを魅了し、数々の新記録を打ち立てた。

この作品では、前の3部作では実現しなかった恐竜テーマパークが完成しており、1日に2万人の客が島を訪れて生きた恐竜と触れ合っている。テーマパーク全体のイメージとしては、恐竜のいるサファリ・パークといった感じだろうか。客は巨大な敷地内をモノレールなどで移動し、草食恐竜のエリアではジャイロスフィアと呼ばれる透明の球体型の乗り物を動かして本物の恐竜に近づくことができる。まさに夢の島。しかし、施設の運用は予想以上に大変で、施設側はさらなる集客を狙って新種の恐竜インドミナス・レックスを生み出すのだが…。今回の最新作はこの『ジュラシック・ワールド』の続編になっているので、この作品だけは見ておきたいところ。見ておけば、最新作を10倍は楽しめるはずだ。

詳細 ジュラシック・ワールド

グーニーズ

この作品を語るにあたって、製作総指揮のスティーブン・スピルバーグについて触れないわけにはいかない。彼は世界で最も有名な映画監督ではないだろうか。しかし、実はスピルバーグは監督作品よりも製作総指揮を務めた作品数の方が多い。そして、彼が製作総指揮を務めた作品では、監督が誰かよりもスピルバーグが製作総指揮をしていることが強調される。そのため、『グレムリン』(84)も『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)も、そしてここで紹介する『グーニーズ』(85)も、スピルバーグ監督作品だと勘違いしている人は多いはず。これらの作品はスピルバーグ製作総指揮作品であり、監督は別にいる。観客としては映画が面白ければそれでいいので、あまり細かくこだわる必要はないのだが。

数あるスピルバーグ製作総指揮作品の中から『グーニーズ』を選んだのは、とてもスピルバーグらしい冒険ファンタジーだから。伝説の海賊が隠したとされる宝物を求めて、子供たちと悪党のフラッテリー一家が競い合いながら洞窟の中を進んでいく。その洞窟には様々な罠が仕掛けられており、彼らの冒険はまさにハラハラドキドキの連続だ。監督でも製作総指揮でも、とにかくスティーブン・スピルバーグが映画作りの天才であることは間違いない。

詳細 グーニーズ

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』の評判・口コミ・レビュー

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』のまとめ

J・A・バヨナ監督はインタビューで「大ヒット作の続編を作るのは大変なことなんだ」と語っている。まさにこの大作を任された監督の本音だろうし、まぎれもない現実だろう。前作が面白ければ面白いほど続編への期待度は高まり、観客はさらなる刺激を求める。最初は生きた恐竜の姿に新鮮な驚きを感じていた観客も、いつの間にかそれに慣れてしまい、ティラノサウルスが人を食ったくらいでは驚かなくなる。人間の欲望は果てしないのだ。このシリーズでは、目新しい物ができるとすぐにそれを悪用しようとする人間の愚かさも描かれているので、その辺りにも注目して待望の最新作を楽しんで欲しい。

みんなの感想・レビュー