映画『ジョイ』の概要:自らのアイディア商品で主婦から億万長者になった発明家・ジョイ・マンガーノの実話に基づくサクセス・ストーリー。日本では劇場未公開ながら、主演のジェニファー・ローレンスがアカデミー主演女優賞にノミネートされている。
映画『ジョイ』の作品情報
上映時間:124分
ジャンル:ヒューマンドラマ、伝記
監督:デヴィッド・O・ラッセル
キャスト:ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロ、エドガー・ラミレス、ダイアン・ラッド etc
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映画『ジョイ』の登場人物(キャスト)
- ジョイ(ジェニファー・ローレンス)
- 小さな頃からものづくりが大好きだった女性。辛抱強く、家族の世話に追われて自分の夢を諦めなければならない生活にずっと耐えてきた。後に数々の特許商品を発明し、億万長者となる。2人の子供がいる。
- ルディ(ロバート・デ・ニーロ)
- ジョイの父親で車の修理工場を営んでいる。ジョイの母とは離婚しており、ジョイの元夫とも仲が悪い。恋人と破局してはジョイの家に転がり込んだり、ジョイに会社の経理を手伝わせたりと身勝手な一面も。彼なりにジョイのことを大事に思っているが、彼女の才能については半信半疑。
- テリー(ヴァージニア・マドセン)
- ジョイの母親。ルディとの離婚以来、自分の部屋に閉じこもりテレビドラマにのめり込んでいる。ドラマの主人公の発言を鵜呑みにする傾向があり、そのせいで配水管を詰まらせるなど、ジョイの悩みの種となっている。自室に男性が入ってくるのをとにかく嫌がる。
- トニー(エドガー・ラミレス)
- ジョイの元夫。歌手志望で働こうとしなかったことが一因で離婚に至った。離婚後もジョイの家の地下室に住んでおり、まだ働いていない。ジョイの発明品の売り込みに協力するなど、離婚後の方がよい関係を築いているようである。
- ニール(ブラッドリー・クーパー)
- 大手通販番組のプロジェクトリーダー。非常にやり手で、番組で紹介する商品は全て彼が決めている。ジョイの商品に初めは興味を示していなかったが、彼女のプレゼン能力を高く評価するようになり、ビジネス上の良き友人となる。
- ジャッキー(ダーシャ・ポランコ)
- ジョイの幼馴染。お互い子持ちで、今も大親友である。ジョイの夢に率先して協力し、応援してくれている。
- ミミ(ダイアン・ラッド)
- ジョイの祖母。彼女の物づくりの才能を誰よりも信じており、才能があるからいつか必ず成功すると彼女に言い聞かせてきた。ジョイにとっては一番の応援者。
- トルーディ(イザベラ・ロッセリーニ)
- ルディの新恋人。未亡人で、前の夫から多額の遺産を相続している。ジョイの発明したモップに投資することとなるが、金銭面でシビアな意見を口にすることが多い。
- ペギー(エリザベス・ローム)
- ジョイの母親違いの姉。昔からジョイに対抗心を持っており、ジョイの才能を決して認めようとはしない。ルディの工場で働いており、自分の方がジョイより父のことを支えているという自負がある。
映画『ジョイ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ジョイ』のあらすじ【起】
ものづくりが大好きだった少女、ジョイ。彼女は父母、腹違いの姉ペギー、母方の祖母ミミに囲まれて育った。しかし成長した彼女は、父との離婚後部屋に閉じこもりテレビドラマにのめり込んだ母・テリー、離婚したのに働かず家に居座っている元夫・トニー、そして2人の子供の世話に追われ、夢など考えることもできない毎日を強いられていた。同居しているジョイの祖母も、そんな彼女を気の毒に思っていた。ある日、恋人の元を追い出されたジョイの父・ルディが家に転がり込んでくる。しかもジョイは勤め先で夜勤のシフトに回されてしまった。夜中、子供の頃からの親友ジャッキーが訪ねて来た。顔を見せなくなったジョイを心配していたのだ。ジョイは金欠や両親のことを相談し、過去を後悔していた。
時は元夫・トニーとの出会いに遡る。トニーはジャッキーの先生の息子だった。彼にパーティーで出会った頃、ジョイは両親の離婚のせいで大学進学を断念していた。彼はそんな彼女の心にうまく入り込み、2人は結婚した。ルディは聡明な娘が歌手志望の馬の骨と結婚することにずっと反対していた。結婚しても全く働く気のないトニーと喧嘩が絶えなくなり、ついに2人は離婚届にサインする。
ルディは新恋人で金持ちの未亡人トルーディの誘いで、ジョイ達を彼女のヨットに招待する。しかしトニーがワインを持ってきたせいで、ワインを船のデッキにこぼしてしまった。ジョイが1人で掃除をする羽目になり、手でモップを絞った彼女はガラス片で怪我をしてしまう。家で手当てを受けたジョイは、新しい発明品のアイディアを思いつく。テリーが詰まらせた下水管の工事に、ハイチ出身の配管工がやってくる。テリーが男性を部屋に入れることになったのは久しぶりで、彼女は拒否反応を示していた。
映画『ジョイ』のあらすじ【承】
翌朝、ジョイはトニーとルディに家を出ていくようきっぱりと告げ、トルーディに自分の発明品への投資をお願いしたいと申し出た。そして娘のクレヨンを借りて、「手を使わずに絞れるモップ」の設計図を書き始めた。初めはどういうものなのかさっぱりイメージできない一同だったが、ジョイはモップを少しずつ試作品の形に仕上げ、実演できるまでになった。トルーディはジョイに、事業と金を守るために商売敵を殺す覚悟があるか尋ね、弁護士を通して本格的な事業立ち上げの準備を始める。
母のテリーは配管工とすっかり打ち解け、彼に恋心を抱くまでになっていた。彼女はずっと自分の中の寂しさにも気づかぬよう心に蓋をして生きてきたのだ。彼女はテレビドラマの世界から現実世界に足を踏み出そうとしていた。
トルーディの弁護士は、モップの特許申請のため、似たようなアイディアが既に無いか精査を重ねていた。その結果、香港の会社が特許を取得した商品に類似点があることが判明する。香港の会社の代理人がダラスにおり、弁護士に提案を持ちかけてきたのだ。デレクの申し出は、ジョイ達が訴えられないようロイヤリティを払えというものだった。この申し出について口を出すトニーに、ルディとトルーディ、ペギーは反発する。
カリフォルニアの工場から試作品が届き、ルディの修理工場で人を雇って製作が始まった。ジョイのてきぱきした働きぶりに、ルディも彼女を見直す。試作品に法外な請求を出されるが、ジョイは徹底的に戦うことを決意する。
映画『ジョイ』のあらすじ【転】
ジョイはモップをいろんな店や企業に売り込むが、どこも買い取ってくれない。ジャッキーとスーパーの前で実演販売を試みるが、娘の目の前で警察に注意されてしまった。公共料金も払えず、ジョイはくじけかけていた。その夜、トニーが元同僚で大手小売業界にいる男と会ってみてはどうかと提案しにきた。2人は元同僚の紹介で、通販チャンネル新事業のリーダー・ニールに製品を紹介するチャンスを得る。ジョイは失笑に遭いながらも発明品の魅力を売り込むことに成功する。
通販番組で紹介してもらうには、5万本のモップ制作と多額の資金が必要だ。トルーディはジョイにもリスクを負うよう告げ、ジョイは今ある借金の上に家を二重抵当にかけることにする。しかし番組に登場した男性販売員はモップのアピールを全くせず、1本も注文はこなかった。家に集まり番組を見ていた一同は失望する。ニールから取引の中止と損失補填はしないという電話が掛かってくる。頭に来たジョイは直談判に訪れ、自分自身が番組でモップを紹介したいと主張した。ジョイに説得され、ニールは彼女のテレビ出演を決定する。
ジョイはありのままの自分の姿で番組に登場したが、緊張で固まってしまう。そのとき視聴者から電話が掛かってきた。電話の主はジャッキーだった。彼女に促されるように、ジョイはモップを作ったきっかけや機能を話しはじめた。瞬く間にモップは4万本以上売れた。ニールとジョイは喜び抱き合い、2人は良きビジネスパートナー、良き友となった。
モップはその後も売り上げを伸ばしていき、ジョイのビジネスは軌道に乗り始めた。しかしそんな時、いつも彼女を勇気付けてくれた祖母のミミが亡くなる。しかも製作を請け負っていたカリフォルニアの工場が値上げを要求し、代理人として行ったペギーは値上げに応じてしまった。これ以上コストが上がれば損失が増えてしまう。ジョイは憤り、二度とビジネスに口出しさせまいと決意する。
映画『ジョイ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ジョイは単身カリフォルニアの工場へ向かった。会社の代表はダラスの代理人デレクが価格を決めているのだと主張するが、納得できる話ではなかった。ジョイは作業場に入り込み、彼女の金型そっくりの金型が、この会社の発明品として製作されていることを知る。彼女は騙されていたのだ。ジョイは不法侵入で逮捕され、借金はさらに膨らんだ。
トルーディは自己破産を決め、ルディはジョイにも自己破産を勧めた。実はデレクにロイヤリティを払った時点でモップの権利はデレクに譲渡されたことになっていたが、トルーディの弁護士は特許関係に弱くそのことに気付かなかったのだ。ジョイは深い絶望の中、破産申請書にサインをする。
翌朝、ジョイの姿は消えていた。彼女は香港の会社の代理人に直談判するためダラスに向かっていた。ジョイは香港の会社に電話を掛け、代理人が詐欺と横領を行った証拠をつかんでいた。香港の会社の代表は、ジョイがロイヤリティを支払っていることを知らず、またその会社が特許申請したモップとジョイのモップに類似点は無かった。つまりジョイはそもそもロイヤリティを払う義務が無かったのだ。追い詰められた代理人は、一切の権利を放棄し、不当に受け取ったロイヤリティに加え5万ドルと利子を支払うことを約束した。
その後ジョイは自分の会社を立ち上げ、数多くの発明品を売り出した。テリーは配管工と結ばれ、ジョイは彼女に寄り添った。ルディ達のビジネスにも出資し、愛情をこめて世話をした。トニーとジャッキーはジョイの良き助言者、ニールとは商売敵となったが友人だ。ジョイは夢を叶えたのだった。
映画『ジョイ』の感想・評価・レビュー
本作でオスカーに何度目かのノミネートを果たしたジェニファー・ローレンスのファンなら見るべき作品。彼女が主演であることを前提に作られたような作品だと思う。若干の脚本やカメラワークのちぐはぐさは感じたが、個性的な家族の存在や信じれば夢は叶うといったストーリーに、働く女性をはじめ、すべての人が癒しや勇気を貰える作品になっていたと思います。テレビショッピング番組の裏側が垣間見えたのも面白かったです。(男性 20代)
設定を見てさぞかしお気楽な映画なのかと思いきや、蛙の子は蛙というべきか庶民が急に大金持ちになっても幸せになるのは難しいという現実を見せられた映画。まず大金にむらがるハイエナのような詐欺師と戦い、また家族との葛藤。一つのアイデアで大成功するとは数多の困難にも打ち勝つということなんだろう。非常にリアルで厳しい環境に立ち向かう主人公の力強さは、彼女を演じるジェニファー・ローレンスの確かな演技力に裏付けされて非常に印象的だ。(男性 30代)
日本未公開作品なのがとても勿体ない今作。主人公のジョイを演じたのはジェニファー・ローレンス。彼女の演技力はかなり評価が高いですが、作品ごとに全く違った印象を見せてくれるのでどの作品に出ていても彼女の魅力を感じられます。『ハンガー・ゲーム』のカットニスは可愛げの無い強気な女戦士でしたが、今作のジョイは夢や希望を持った強く、逞しく、美しい女性でした。
ストーリーも分かりやすく、よくある「主婦の発明品」の裏側も描かれているのですごく勉強になりました。女性に勇気を与えてくれる作品です。(女性 30代)
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