映画『クロース』の概要:コネ入社のぐうたらな郵便局員が荒れた島・スミレンズブルクに送り込まれ、郵便局員として一人前になるまでを描くクリスマスムービー。誰もが知る伝承がなぜ生まれたのかを丁寧に描く。
映画『クロース』の作品情報
上映時間:98分
ジャンル:ファンタジー、アニメ
監督:セルジオ・パブロス
キャスト:ジェイソン・シュワルツマン、J・K・シモンズ、ラシダ・ジョーンズ、ウィル・サッソー etc
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映画『クロース』の登場人物(キャスト)
- ジェスパー・ヨハンセン(ジェイソン・シュワルツマン)
- 親の七光りで郵便局員になったもののやる気を見せず、荒れた島スミレンズブルクへと送り込まれる。
- クロース(J・K・シモンズ)
- 大柄な男。無口で笑わないが、家の倉庫には手作りの大量のおもちゃが眠っている。子供が好き。
- アルバ(ラシダ・ジョーンズ)
- スミレンズブルクの学校の先生。生徒が全くいないため、校内で魚を捌き続けている。
- マルグ
- 言葉の通じない民族の子供。歳はまだ小さいが、好奇心が旺盛で活発。そりをプレゼントにもらう。
映画『クロース』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『クロース』のあらすじ【起】
ロイヤル郵便アカデミーで男たちが訓練をしている中、一人のんびりマイペースに過ごしている男がいた。ジェスパー・ヨハンセンは訓練生だが、父親が郵便局長なのだ。彼は9か月前に、父親のコネでアカデミーに入った。
何をやらせてもダメだったが、本人は一生懸命やったと主張してぐうたら生活へ戻ろうとする。見かねた父親は彼を一年の間、スミレンズブルクに送ると言い放った。与えられた任務は6千通の手紙にスタンプを押すこと。もし途中で諦めれば、それ以降は路上暮らしだと脅される。
放り出されたジェスパーは、嵐の中でスミレンズブルクまでようやくたどり着く。歓迎されようと街の鐘を鳴らすと、人々が鬼気迫る形相で飛び出してきて喧嘩を始めた。鐘がもう一度鳴ると収まった。
ジェスパーが配達員だと名乗ると、皆笑った。鐘が再び鳴ってまた騒ぎが始まる。騒ぎに押されて学校へと迷い込んだジェスパーは、魚を捌いている女教師・アルバと出会う。彼女によると、この街では二つの氏族がいがみ合っているのだと言う。
映画『クロース』のあらすじ【承】
郵便局は鶏小屋と兼用だった。隙間だらけの建物で震えながら眠るジェスパー。この街には手紙はどこにもない。
迷い込んだ倉庫で、ジェスパーはたくさんのおもちゃを見つけた。倉庫の持ち主・クロースが近づいてきたので命からがら逃げ出すが、捕まって荷物を渡される。危険な罠や犬のいる家に配達を頼まれて大変な思いをしたが、窓から覗くと子供が届いたおもちゃで遊んでいた。
翌日、手紙を書いた子供たちが集まっていた。配達員に手紙を頼むとおもちゃがもらえると噂になっているようだ。ジェスパーはクロースに会いに行き、大量のおもちゃを無料で運ぶ役目を引き受けた。子供たちはもらったおもちゃで敵対氏族と遊んでしまい、両方の大人の間で騒ぎになる。
子供たちはどんどん増えた。字が書けない子は学校に押しかけ、教育を受け始めた。子供たちの間ではクロースがヒーローになっており、靴下にプレゼントを入れてもらうことや、クッキーを置いておくことなどのルールが広まっていた。悪い子はプレゼントがもらえないという噂から、子供たちはどんどんいいことをするようになっていった。
映画『クロース』のあらすじ【転】
両家の大人たちは、これらの騒ぎをよく思っていなかった。どちらもがジェスパーの命を狙い、お互いの作戦が邪魔をしてジェスパーは助かる。吹き飛んだ彼らのそりを子供が窓から見ていた。空飛ぶそりを引く魔法のトナカイという噂が立ち、それを聞いたクロースはホーホーホーと独特な声で笑った。
クロースのおもちゃのストックは減ってきていた。ジェスパーは、クリスマスに子供たちにプレゼントを!というイベントを企画し、またおもちゃを作るように促す。しかしクロースはもう二度とおもちゃは作らないと言った。倉庫に隠された置物には、クロースそっくりの男と女性の人形が立っていた。
ジェスパーは言葉のわからない民族の子供・マルグを、アルバの元へ連れて行って代わりに手紙を書いてやった。テントで暮らすマルグの元にそりを届けると、マルグは大喜びで乗り回す。
かつてクロースには妻がいて、子供が沢山欲しかった。子供が生まれるのを待ちながらおもちゃを作り続けたクロースだったが、子供は来ず、妻は病気で死んでしまった。おもちゃを配ることで気持ちを取り戻せたと感謝するクロース。
映画『クロース』の結末・ラスト(ネタバレ)
クリスマスを祝い歌う子供達。今や町はジェスパーが来たばかりの頃とは比べ物にならない。これを憎く思う氏族達は今度こそ手を組むと、手紙を書いて大量に出した。
ジェスパー達の元へ、マルグの家族が訪ねてきた。人手が増え、プレゼントがどんどん作られていく。マルグの民族の赤い服を着せられるクロース。
ジェスパーの父親が、一万六千通も手紙を出させたことに感激して迎えに来る。そんなに出していないとびっくりするジェスパーだったが、氏族達にはめられたことに気付く。皆、騙されたと思ってジェスパーに背を向けた。
迎えの船から引き返してきたジェスパーは、氏族が狙うプレゼントをそりに乗せ、クロースと一緒に逃亡を試みる。しかし、クラム族にすべてのプレゼントを崖から落とされてしまった。
絶望するジェスパーだったが、親達が悪い計画を立てていると気付いた子供達によって、プレゼントはすべて偽物とすり替えられていたのだった。騒ぎの中で氏族の末裔同士が仲良くなったため、平和が訪れた。
ジェスパーは島に残り続け、アルバと結婚した。12年目、クロースは姿を消した。だが年に一度、ジェスパーは彼に会うことができるのだ。
映画『クロース』の感想・評価・レビュー
実際のクリスマスの伝承を元に、ひとつひとつ即したエピソードを描く骨太のストーリー。心温まる成長物語でもあり、街の様子が変わっていく様をわくわくしながら見ることができる。
また、アニメーションとしても非常に出来がよく、美しく動くファンタジックな世界観に魅入られること間違いなしである。ファミリー映画として、どの年代のどの層にもおすすめできる一作だと言える。(MIHOシネマ編集部)
世界中の誰もが知っている「サンタクロース」の誕生の物語。クリスマスと言えば当たり前に出てくるのがサンタクロースですが、最初のサンタクロースは子供たちにプレゼントを届けるお爺さんでは無く、荒れた島の郵便配達員でした。
サンタクロースがテーマになっているので子供向けの作品かと思いましたが、人との繋がりや成長を描いた濃密な作品になっていて、大人も子供も楽しめる素敵な作品でした。(女性 30代)
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