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映画『国際市場で逢いましょう』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『国際市場で逢いましょう』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『国際市場で逢いましょう』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『国際市場で逢いましょう』の結末までのストーリー
  • 『国際市場で逢いましょう』を見た感想・レビュー
  • 『国際市場で逢いましょう』を見た人におすすめの映画5選

映画『国際市場で逢いましょう』の作品情報

国際市場で逢いましょう

製作年:2014年
上映時間:127分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ユン・ジェギュン
キャスト:ファン・ジョンミン、キム・ユンジン、オ・ダルス、チョン・ジニョン etc

映画『国際市場で逢いましょう』の登場人物(キャスト)

ドクス(ファン・ジョンミン)
幼い頃父と妹と離ればなれになったことを自分のせいだと責め、家族を支え続ける努力家で明るい長男。
ヨンジャ(キム・ユジン)
ドイツに看護師として出稼ぎに出ている女性。意思が強く、決めたことをやり抜く女性。
ダルグ(オ・ダルス)
ドクスの人生においての親友。優しく理解し、包容力のある性格。

映画『国際市場で逢いましょう』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『国際市場で逢いましょう』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『国際市場で逢いましょう』のあらすじ【起】

ドクスと家族は北朝鮮に暮らしていた。
その日中国軍が攻めてきたため、ドクス達は海岸に押し寄せる。
アメリカ軍の船に乗るためだ。
妹のマクスンに「遊びに行くんじゃ無い」ときつく言い、手を繋いで両親、妹、弟と船に走り寄るドクス。
何とか船によじ登った時、おんぶしていたマクスンが落ちてしまった。
戻ろうとするドクスを父が制し、「家族を頼んだぞ」と船を降りていった。
そして叔母さんの店で再会しようと言った。

ドクス達が到着したのは、釜山の叔母さんの家。
酒浸りの亭主に変わり、叔母さんが店を切り盛りしている。
狭いがおいてもらえることになったドクス達は感謝をし、ドクスは身を粉にして働こうとする。

そんな時、弟がソウル大に合格する。
頭の良かった弟だが、家計を気にして大学を諦めようとしていた。
それを知ったドクスはドイツの鉱山での仕事を見つけ応募する。
体力テストも筆記テストもパスしたドクスは、親友のダルグと共にドイツに渡る。
3年契約だった。

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映画『国際市場で逢いましょう』のあらすじ【承】

鉱山での仕事は過酷そのものだった。
毎日楽しみも無いドクスだったが、ある日公園で韓国人の女性に出会う。
ヨンジャという美しい彼女は、やはり家族為に看護師として働きに来ていたのだった。
お互いに惹かれた二人が恋に落ちるのは時間の問題。
デートを楽しむようになり、ドイツでの生活もまんざらでは無かった。

3年が経ち、ドクスは帰国することになる。
ヨンジャに「一緒に帰国しよう」と誘うが、彼女は来なかった。
帰国するとドクスのおかげで自宅は広く改装され、兄弟も大きく成長している。
母もまた喜んだ。

3ヶ月後、ヨンジャが帰国しドクスの前に現れる。
話を聞くとドクスの子供を身ごもっていると言う。
2人は質素な式を挙げ、結婚した。
これからようやく自分の幸せを手に入れられるという時に、妹が結婚することになる。
しかし金が無いために結婚話が上手くいかなそうだと知ったドクス。
さらに叔母が死に、酒浸りの叔父が店の権利を勝手に売却しようとしているのを知り再び金を稼ぐことにした。

映画『国際市場で逢いましょう』のあらすじ【転】

金のために技術兵としてベトナム戦争に行くことにするドクスを、母達は止めた。
しかし家族のために金を稼ぎたいと思う彼は、戦地に渡り大金と引き替えに片足を失って帰国する。
ベトナムで一般人を助けるために、足を失ってしまったのだ。
だがこの金で無事に妹は結婚式を挙げ、叔母の店も自分が買い取り経営することにする。
大学合格証までもらったが、また自分の夢を諦めたのである。

そんな矢先、戦争で離ればなれになった家族を再会させる番組をテレビで見て知る。
ドクスは申し込み、父とマクスンを探すことにした。
最初にテレビに出てからの情報は間違いが多く、特に父親だと名乗る人物は全く別人であった。
これには長く待ち焦がれていた母もがっかりしたようだった。

ドクスもまたがっかりしていると、次の電話が鳴った。
妹では無いかという情報だった。
アメリカにいると言う女性で、昔離れた兄を覚えているのだと言う。
ドクス達に希望の光が見えてきた。
急いでスタジオに向かい、中継を繋いでもらう。

映画『国際市場で逢いましょう』の結末・ラスト(ネタバレ)

写ったのは髪の長い女性で、英語しか話せない韓国人だった。
どこにいたのかも知らないし、どこから来たのかも知らないと言う。
戦争の時に泣いている自分をアメリカ兵が保護し、アメリカに里子に出され暮らしているのだと言った。
半信半疑のドクス。
しかし彼女は兄にその日言われたことを思い出し、話始める。
「いいか、今日は遊びに行くのでは無いからな、手を離すなよ」と。
その言葉は確かにドクスがマクスンに言った台詞だった。
兄弟が再会出来たのだ。

この番組がきっかけで母とマクスンも再会。
母は翌年亡くなった。

今日は家族で集まっている。
もう歳をとったドクスとヨンジャは、子供や孫に囲まれていた。
宴会の途中、1人自分の部屋に行ったドクスは「父さんに逢いたい。本当に苦労したんだ。約束を守ったよ」と泣いた。

別のある日。
そろそろ店を売却しろと言う子供達に今まで譲ることが出来なかったドクスだったが、ヨンジャにドクスが言った。
「もう売っても良いよ。歳を取り過ぎて店まで来られないだろうから」と。
そう、ドクスは父が帰ってきたときに分かるよう店を続けていたのだった。

映画『国際市場で逢いましょう』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

家族のため、兄弟のため、愛する人のため、誰かのために生き続けたドクスの人生はとても辛く苦しいものでしたが、彼にとってはとても幸せなことだったのだろうと感じました。
最初は父と妹と離ればなれになってしまった罪悪感や、長男としての責任感から人のために働き、お金を稼いでいたのかもしれません。しかし、戦争で片足を失って帰ってきたり、父のために店を持ち続けたりと最後の最後まで誰かを思って生きている姿を見ると、ドクスは心の底から優しい人間で、それこそが彼の生きがいなのだろうと感じました。(女性 30代)


父の代わりに家族を背負って生きるドクスの人生に胸が熱くなりました。朝鮮戦争の混乱で妹と離れ、過酷な炭鉱労働、ベトナム戦争、そして家族との再会と別れ…。一人の男の人生を通して、韓国の激動の歴史が体感できる構成に圧倒されました。特に妹との再会シーンは涙なしには見られませんでした。(50代 男性)


涙が止まりませんでした。家族のために夢を諦め、命を懸けて働くドクスの姿は、今の私たちの生活の礎を築いてくれた父母の世代そのもの。彼の人生が報われる瞬間は少なかったけれど、家族の笑顔が何よりの報酬だったのだと思います。エンディングで昔の映像が流れる演出が特に心に残りました。(30代 女性)


学生時代に学んだ韓国現代史が、こんなにもリアルな人生に結びつくとは思いませんでした。主人公ドクスの献身的な生き方に感動すると同時に、当時の社会の厳しさを痛感しました。妹の行方を探し続ける姿や、母のために夢を犠牲にする姿勢に涙。あの時代を生きた人たちに心から敬意を抱きました。(20代 男性)


夫婦の絆に心打たれました。ドクスとヨンジャが衝突しながらも、互いを支え合ってきた年月がにじみ出る描写に感動。特に、年老いた二人が昔の苦労を思い返すシーンは、長年連れ添うということの重みを感じました。彼らのような夫婦に憧れます。静かだけど力強い愛が描かれていました。(40代 女性)


祖父母がまさにこの時代を生き抜いてきたので、まるで家族の物語を観ているような気持ちでした。とにかく主人公が不器用で真面目で、だからこそ胸に迫るものがある。妹の捜索、炭鉱での命がけの労働、ベトナム戦争でのトラウマ…それでも家族を第一にする生き方が本当に尊く、涙が止まりませんでした。(30代 男性)


昔の韓国を知るうえでも、非常に貴重な作品だと思いました。ドクスが歩んだ人生は、決して特別ではなく、あの時代の庶民の苦しみそのもの。でもその“普通”の人生にこそドラマがあり、尊さがあるのだと感じました。過去の映像と現在のシーンが織り交ぜられる構成が見事でした。(40代 男性)


自分の幸せよりも家族を優先する主人公に心を打たれました。特に印象的だったのは、妹と再会するテレビ番組のシーン。互いに抱き合って泣く姿は、観ているこちらの感情も揺さぶられました。時代が違えば、もっと幸せな人生があったのかもしれない…そう思わずにはいられません。(20代 女性)


「ありがとう」という言葉をこれほど噛みしめた映画はありません。家族のために一切の自己主張を捨ててきたドクスの人生が、あまりにも報われなさすぎて、苦しかったです。でもそれが現実だったんだろうな、とも思う。時代背景と個人の生き方が見事に融合した傑作だと思います。(50代 女性)


泣ける映画と聞いて観ましたが、想像以上でした。ドクスの一生を通じて、戦争・出稼ぎ・分断など、韓国社会が直面してきた歴史が浮かび上がります。その中で家族の笑顔を守ろうとする彼の姿は、本当に尊い。最後に妹と会えた時、彼の人生もようやく報われたように感じました。(30代 男性)

映画『国際市場で逢いましょう』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『国際市場で逢いましょう』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

パッチギ!(2005)

この映画を一言で表すと?

在日韓国人と日本人の若者たちの、時代を越える青春と和解の物語。

どんな話?

1960年代の京都を舞台に、日本人の高校生と在日コリアンの少女の恋愛を軸に、差別や偏見と闘う若者たちの姿を描いたヒューマンドラマ。笑いと涙、そして音楽が交錯する感動作。

ここがおすすめ!

『国際市場で逢いましょう』が家族と歴史を描いた作品なら、『パッチギ!』は若者の視点から歴史と向き合います。時代に翻弄されながらも前に進む姿が胸を打ちます。音楽と熱量で心を揺さぶる名作です。

ニュー・シネマ・パラダイス(1988)

この映画を一言で表すと?

映画と人生が交差する、郷愁あふれるイタリア発ヒューマンドラマ。

どんな話?

イタリアの小さな村を舞台に、少年トトと映画館の映写技師アルフレードとの絆を描いた名作。成長、別れ、そして再会を通して、人生の喜びと喪失が綴られる感動の物語。

ここがおすすめ!

『国際市場で逢いましょう』のように、人生を振り返る構成が共通しており、ノスタルジックな感動に満ちた作品です。映像美と音楽、そしてラストシーンの余韻は、観る者の心に深く刻まれます。

クローズド・ノート(2007)

この映画を一言で表すと?

ひとつのノートが導く、過去と現在をつなぐ静かな愛の記憶。

どんな話?

大学生の主人公が新しい部屋で見つけた「閉じられた日記帳」を通じて、ある女性教師の想いや人生を追体験していく物語。ささやかな発見が心を温めてくれる静かな感動作。

ここがおすすめ!

『国際市場で逢いましょう』が家族を通じて人生を語るなら、本作は他人の人生を通して「生きる意味」を問いかけます。涙を誘う静かな語り口と、丁寧な人物描写が魅力です。

家族を想うとき(2019)

この映画を一言で表すと?

現代社会の中で揺れる“家族の在り方”を問う感動のドラマ。

どんな話?

イギリスでデリバリー業を始めた父と、その家族が抱える経済的・時間的な問題を通して、現代の労働環境と家族の絆の揺らぎを描いた作品。ケン・ローチ監督の社会派ヒューマンドラマ。

ここがおすすめ!

『国際市場で逢いましょう』と同じく、“家族のために自己を犠牲にする父親”の姿が胸を打ちます。社会の変化に直面する家族の苦悩と愛情が、リアルで切実な形で描かれています。

海街diary(2015)

この映画を一言で表すと?

失われた家族の時間を、四人の姉妹が少しずつ取り戻していく物語。

どんな話?

鎌倉に暮らす三姉妹が、父の葬儀を機に異母妹すずを迎え入れ、4人での生活を通じて互いの過去と向き合っていく。静けさと優しさに満ちた家族の再生の物語。

ここがおすすめ!

『国際市場で逢いましょう』と同じく、血のつながりと時間が織りなす人間関係を丁寧に描いた作品。是枝裕和監督による穏やかで情感豊かな演出が、じんわりと心を温めてくれます。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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