映画『高速ばぁば』の概要:肝試し企画で廃墟に潜入した売れないアイドル3人組に襲いかかる、おぞましい老婆の恐怖を描いたホラー映画。監督は内藤瑛亮。「カルト」、「トーク・トゥ・ザ・デッド」共に公開された。
映画『高速ばぁば』 作品情報
- 製作年:2012年
- 上映時間:71分
- ジャンル:ホラー、サスペンス
- 監督:内藤瑛亮
- キャスト:未来穂香、北山詩織、後藤郁、中村愛美 etc
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映画『高速ばぁば』 評価
- 点数:55点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★☆☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『高速ばぁば』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『高速ばぁば』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『高速ばぁば』 あらすじ【起・承】
マイナーな3人組アイドル、ジャージガールのメンバーは、肝試し企画で廃墟に向かう。
3人の仲はあまり良くなく、マユコの命令でアヤネに嫌がらせするナナミと、アヤネによって仲間はずれにされているマユコ。
撮影中、廃墟の中で簪(かんざし)を拾ったアヤネは恐ろしい顔の老婆を目にする。
その後、撮影直前に出来たアヤネの頬の小さな傷は悪化し続け髪は抜け、アヤネは入院する。
マネージャーの望月は、ライブ映像に一瞬だけ映っていた謎の影と、腕から血を流す自分の映像に衝撃を受ける。
何とか肝試しの続きを撮影したい榎本、望月、ナナミとマユコは退院したアヤネのもとへ向かうが、母親は「会わせられない」の一点張り。
望月が怪我をして解散になるが、ナナミは家に忍び込む。
しかしアヤネの姿は見当たらず、介護を受ける老婆とヒステリックな母親しかいない。
アヤネ無しで肝試し撮影の撮り直しが行われるが、途中でアヤネが現れるとナナミ、マユコ、榎本を導くかのように移動していく。
そして老婆が現れて3人は逃げ出す。
廃墟の外で、望月は怪我をした腕を引っ掻いて血塗れにし、榎本の足は不自然にねじれた。
映画『高速ばぁば』 結末・ラスト(ネタバレ)
両足を失った榎本は、企画が潰れたことと、廃墟は入居者が全員虐待死させられた無届の老人ホームだった事を調べあげ、望月やナナミたちに教える。
直後に榎本は消え、望月は気が触れた。
アヤネに再び会いに行ったナナミとマユコは、老婆の正体がアヤネだと気付く。
老人ホームの奥の部屋に閉じ込められた霊がいて、そこにある人形に簪を使うと、呪いは解けると教えられる。
それを実行したナナミとマユコの前には、虐待死させられた老人たちの怨念から作られた老婆が。
逃げる途中でマユコはナナミを助け犠牲になるが、廃墟の外には元気になったアヤネがいた。
その後、マユコの霊からのメッセージを受け取ったナナミは、アヤネの自宅へ向かう。
そこには殺されたアヤネの母の遺体と、老婆の姿のまま命を落としたアヤネが。
アヤネに成りすました老婆に襲われるナナミだったが、アヤネとマユコの霊に助けられる。
しかし老婆は、最後にナナミの頬に傷跡を作った。
ソロアイドルとしてデビューしたナナミだったが、頬の傷跡は残った。
ナナミの前に再び現れた老婆は、ナナミに襲い掛かる。
襲われたナナミの姿は老婆のように変わっていた。
映画『高速ばぁば』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『高速ばぁば』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
高速では動かない高速ばぁば
都市伝説のひとつ「ターボババア」をモチーフに、虐待の末に放置され亡くなった老人たちの怨念が人形に宿り、アイドルやスタッフに襲ってくるというストーリー。
白塗りで恐ろしい顔の老婆が、奇声をあげながら突然襲い掛かってくるシーンは強烈。
しかし高速というよりも、お年寄りにしては機敏な動きをするという程度なので、高速という部分に期待するとガッカリさせられる。
口から髪の毛を吐き出すマユコ、ギブスをした腕をかきむしって正気を失うマネージャー望月の様子は気持ち悪い。
ラストで老婆に襲われたナナミが、老婆の長く尖った爪で傷口を広げられるシーンもグロテスクだ。
一方で、驚かせ方や怖がらせ方がワンパターンになっていて、途中で完全にダレてしまっている。
また、全体的に映像が暗すぎるのも難点。
廃墟のシーンでは暗くて何も見えない部分が多すぎて、しかも序盤からそういったシーンがあるせいでストーリーに集中できない。
ジャージガールの矛盾や人間の怖さ
公園で行われるライブに片手で数えられる人数の観客、まったく売れているとは思えず、お世辞にも上手いとは思えない歌唱力やダンスを発揮するジャージガールの存在は矛盾だらけ。
ナナミがソロになってからも、公園でのライブにちょっと増えただけの客というのは、あまりにもおかしい設定。
どこかマユコを避けているアヤネとナナミ、その裏でマユコの命令を聞いてアヤネへの嫌がらせをしているナナミという、女の子特有の“裏で何を考えているかわからない”という人間的な怖さはうまく表現されている。
そして、カメラが回っている時と回ってない時の性格の豹変っぷりも、一種のホラーだ。
肝試し企画に使われる人気や知名度の無いアイドルって本当に華が無いので、ジャージガールの3人はまさに適役だったと思います。リアルな姿ならそれで好感を持てるし、演技であの姿なら素晴らしい役者だと思います。
しかし、ストーリーはかなり微妙で『高速ばぁば』というタイトルからイメージした都市伝説のあの老婆とは少し違った印象でした。
老婆の姿になってしまったり、ありえない方向に足が曲がるなど、驚かせるシーンはありましたが怖さはあまり感じませんでした。(女性 30代)
映画『高速ばぁば』 まとめ
雑に作られたストーリーで、未来穂香演じるアヤネのぶりっ子演技や、ナナミ役の北山詩織、マユコ役の後藤郁のパッとしない演技力も、イマイチなホラー映画という印象を強くしている。
無届の老人ホームでの事件を、介護問題と結び付けたかったようにも思える設定ではあるが、それは見事に失敗している。
女の子同士の関係の闇のほうがうまく描かれている。
ジャージガールが歌って踊る完成度の低い曲「女子力わっしょい」は、あきらかに売れなさそうな微妙な歌なのに頭から離れなくなる。
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