この記事では、映画『暗くなるまで待って』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『暗くなるまで待って』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『暗くなるまで待って』 作品情報

- 製作年:1967年
- 上映時間:109分
- ジャンル:ミステリー、サスペンス
- 監督:テレンス・ヤング
- キャスト:オードリー・ヘプバーン、アラン・アーキン、リチャード・クレンナ、エフレム・ジンバリスト・Jr etc
映画『暗くなるまで待って』 評価
- 点数:90点/100点
- オススメ度:★★★★★
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『暗くなるまで待って』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『暗くなるまで待って』のあらすじを紹介します。
盲目の妻スージー(オードリー・ヘプバーン)の夫サム(エフレム・ジンバリスト・Jr)が、カナダからニューヨークへと帰る途中に知り合った女性から人形を預かって来た。その人形にはヘロインが隠されており、それをとり戻すためマイク(リチャード・クレンナ)、カルリーノ、そして犯罪組織のリーダーであるロート(アラン・アーキン)の三人が、スージーのアパートに忍び込む。部屋中探し回るも人形は見つからず、そこへスージーが帰宅したが、盲目の彼女は三人がいることに気がつかなかい。その翌日、嫌な予感がしたスージーが止めるのも聞かずサムは仕事に出かける。サムが出ていって間もなく消し忘れた煙草がくすぶり、盲目のスージーは恐怖から大声で叫んだ。そこへマイクがサムの海兵隊時代の仲間と偽り入って来て、火を消し止め人形の在処を探ろうとしたが、普段スージーの手伝いをしてくれるグローリアという少女が入ってきたので、引き上げざるを得なかった。しばらくしてグローリアが買物に出た後、今度はロートが初老の男に化けて現れ、息子の妻が他の男と不貞の関係になり、相手がサムではないかと証拠を探す振りをして部屋中を物色するが、やはり人形はみつからなかった。そこへ再びマイクが忘れ物をしたという口実で入ってきて、乱暴者を追い出してやろうと警察に電話をするが、入ってきたのは警官に扮装したカルリーノだった。いったん外に出たロートは老人の息子として再び入ってきて、サムがもし人形を持っていたら命は危ないとスージーを脅した。ロートが帰ってからスージーはマイクに、確かにサムが人形を持って帰ってきたが、それがどこにあるのかを自分は知らないと話した。マイクはスージーが人形を発見したらサムの安全は守ると言う。マイクが帰って間もなくグローリアが買物から戻るが、彼女の腕にはその人形が抱かれていた。スージーは喜んでマイクにそのことを知らせたが、その直後、自分は三人に騙されていることに気づいた。スージーはサムへの連絡をグローリアに頼み、警察に電話をするが電話線はすでに切られていた。スージーは身を守るため部屋の明かりを次々と壊してゆく。再びやって来た三人は仲間割れを起こし、カルリーノとマイクはロートに殺されてしまい、ロートはスージーが消し忘れた冷蔵庫の灯りを頼りに迫るが、その時、サムと警官たちが流れ込んできた。

映画『暗くなるまで待って』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『暗くなるまで待って』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
007シリーズを手がけたテレンス・ヤング監督の異色作
オードリーのサスペンスでは、彼女の華やかさを伴った「シャレード」があるが、本作は地味な登場人物としてサスペンスに徹し、盲目の主人公を忠実に演じている。舞台としても有名な作品だが、オードリーが演ずると魅力が倍増するのはさすがというところである。クライマックスでのサスペンスはほとんど一つの部屋で進む密室劇であるが、それ故にスリリングな展開が強調されており、ありがちな生々しい惨劇とは違う緊迫感がある。アラン・アーキンの残虐性と三役をこなす分裂症的キャラクターは、後出の映画でもよく採り上げられる犯人像として定着し、犯罪サスペンスにおける一つの形態として、複雑なサイコスリラーが描かれるストーリーが増えて行く。テレンス・ヤング監督が大女優のオードリー・ヘプバーンを、どのような役柄として演出するのかが見ものでもあると思うが、彼女のエレガントな部分は敢えて強調せず、シナリオに重点を置きながら、演技者としての技量を見事に引き出した部分で名作となり得た映画である。
事件解決の背後にあった夫婦愛
密室で展開するサスペンスはいかにも舞台劇らしい。盲目の美人が事件に巻き込まれていくサスペンスに、ヒッチコックの映画のような面白さが感じられる。首謀者のロートが、手の込んだ芝居を外部の人間を使ってまでしなければならなかったのかという展開の必然性が欠けており、本来ならば情け容赦なくスージーの家に押し入り、強制的に人形を探し出すところだろうが、時代背景も相俟って、役の中でとは言えオードリーがそこまでいたぶられるというのも有り得ない話だろう。アドリブのように芝居を仕組むロートンは相当な知恵者であるが、スージーの方も普通のか弱い女性と違い、知恵と勇気のある女性という描き方をされているが、
その後ろで常に自分で何でも出来るように教えている夫サムの存在が活きている。テレンス・ヤング監督の初サスペンスになった本作だが、後の作品への影響としても大きかったのではないだろうか。クライマックスシーンが暗闇での展開という切り口もユニークである。
オードリー・ヘプバーンが盲目の女性を演じた今作。彼女が殺されずに済んだのは、夫のおかげだと感じました。盲目でも困らないように、何でも一人で出来るように教えてくれたジムのおかげで、スージーは危機的状況を切り抜けられました。教えるというのは自分が楽をするためではなく、スージーのためであり、愛があるからこその行動でしょう。
人形を追う三人組も変装したり、他人になりきったりしますが、傍から見ればかなり無理があります。サスペンスなのに少し抜けているところも人間味があって良いのかも知れません。(女性 30代)
オードリー・ヘプバーン主演のサスペンスドラマ。タイトルは以前から知っていたが勝手に恋愛ものと思い込んでいました。盲目の主人公が事件に巻き込まれますが、音の変化や、話の内容に違和感を覚えます。そして、機転を利かせてどうにか助けを求めようとしますが・・・。
最初はサスペンスといってもそれほど恐怖感はありません。終盤に差し掛かったあたりに、とても驚かされる場面が用意されています。
経験を積んだ頃のオードリー・ヘプバーンだと思いますが、美しさと可愛らしさは相変わらずでした。(女性 40代)
盲目の女性スージーが、アパートに侵入してきた犯罪者たちと知恵と勇気で対峙する展開が非常にスリリングでした。視覚を奪われているからこそ、音や触覚、空間把握が重要になる演出が見事で、観ている側も自然と息を詰めてしまいます。特に部屋の明かりをすべて消すクライマックスは、本作を象徴する名シーン。弱者と思われた存在が、状況を逆転させていく過程に強いカタルシスを感じました。古典的サスペンスながら、今観ても十分に緊張感を味わえる傑作です。(20代 男性)
Audrey Hepburnが演じるスージーの繊細さと芯の強さがとても印象的でした。前半は不安と無力感が強調される分、後半で彼女が覚悟を決めて立ち向かう姿に胸を打たれます。単なる恐怖演出ではなく、盲目であることをどう生きているかが丁寧に描かれている点も評価したいです。犯人側の冷酷さが際立つからこそ、ラストの緊張は極限まで高まりました。静かな部屋で観るほど没入感が増す映画だと思います。(30代 女性)
古い映画という先入観を持っていましたが、サスペンスの構造が非常に洗練されていて驚きました。限られた舞台、少人数の登場人物という条件が、逆に心理戦を濃密にしています。アラン・アーキン演じるロートの不気味さは圧倒的で、登場するだけで空気が張り詰める感覚がありました。暴力を過度に見せず、観客の想像力に委ねる演出も好印象。映画の基本を改めて思い出させてくれる一本です。(40代 男性)
女性が主人公のサスペンスとして、今観ても非常に完成度が高い作品だと感じました。スージーは決して最初から強いわけではなく、恐怖や戸惑いを抱えながら少しずつ覚悟を固めていきます。その過程が丁寧だからこそ、暗闇を味方につける決断が自然に受け入れられました。日常的な空間が一気に恐怖の舞台に変わる演出も秀逸で、見終わった後もしばらく緊張が抜けませんでした。(50代 女性)
サスペンス映画の教科書のような作品だと思います。派手な展開はないものの、情報の出し方と伏線の張り方が非常に巧みで、観客を常に先の展開へと引き込みます。盲目という設定を単なる特徴に終わらせず、物語の核心に組み込んでいる点が秀逸。特に音の使い方が印象的で、視覚に頼らない恐怖を疑似体験しているようでした。映画好きなら一度は観ておくべき名作です。(60代 男性)
初鑑賞でしたが、想像以上に怖くて驚きました。血なまぐさい描写が少ないのに、これほど緊張感を保てるのは脚本と演出の力だと思います。スージーの弱さと賢さが同時に描かれていて、感情移入しやすかったです。暗闇の中で何が起きているのか分からない不安が、観ているこちらにも伝わってきました。静かなサスペンスが好きな人におすすめしたいです。(20代 女性)
若い頃に観た記憶があり、久しぶりに再鑑賞しましたが、やはり色褪せない名作だと再認識しました。犯人たちの計画が徐々に崩れていく展開は何度観ても引き込まれます。スージーが知恵を振り絞って生き延びようとする姿は、人間の強さそのもの。現代の派手な映画とは違う、静かで重厚な緊張感が心地よい作品です。(70代 男性)
ホラーが苦手な私でも最後まで観られたのは、恐怖よりも心理戦が中心だからだと思います。盲目の女性が置かれる不利な状況に共感しつつも、次第に主導権を握っていく展開が痛快でした。Audrey Hepburnの清楚なイメージと、極限状態で見せる強さのギャップも魅力的。サスペンス初心者にも薦めやすい一本です。(30代 女性)
映画『暗くなるまで待って』を見た人におすすめの映画5選
裏窓(Rear Window)
この映画を一言で表すと?
「覗いてはいけない真実」を見てしまった男の、息詰まる密室サスペンス。
どんな話?
足を骨折し自宅療養中のカメラマンが、暇つぶしに向かいのアパートを観察しているうち、殺人事件らしき光景を目撃してしまう。外に出られない状況の中、限られた視点と証拠だけで真相に迫っていく物語。日常空間が恐怖に変わる過程が巧みに描かれる。
ここがおすすめ!
主人公が行動に制限を抱えている点は『暗くなるまで待って』と共通。視覚情報だけに頼る不安と緊張感が持続し、ヒッチコックならではの演出力が光る。静かながら神経を削る展開が好きな人に最適な一本。
パニック・ルーム(Panic Room)
この映画を一言で表すと?
逃げ場のない家の中で繰り広げられる、極限の攻防戦。
どんな話?
母娘が引っ越したばかりの家に侵入者が現れ、非常用の「パニック・ルーム」に立てこもる。安全なはずの部屋が、次第に不利な状況へと変わっていく中、知恵と勇気で生き延びようとするサバイバルサスペンス。
ここがおすすめ!
一つの家を舞台にした緊張感あふれる展開が魅力。閉ざされた空間での心理戦は『暗くなるまで待って』が好きな人に刺さる。デヴィッド・フィンチャーの計算された演出も見どころ。
ハッシュ(Hush)
この映画を一言で表すと?
「音のない恐怖」が支配する、現代版ホームインベージョン。
どんな話?
森の中で一人暮らしをする聴覚障害の女性が、仮面の殺人鬼に狙われる。音が聞こえないというハンディを抱えながら、限られた手段で命を守ろうとする姿を描く緊迫のサスペンス。
ここがおすすめ!
感覚の制限を逆手に取る展開はスージーの戦いを彷彿とさせる。静寂を恐怖に変える演出が秀逸で、現代的ながら『暗くなるまで待って』の精神を受け継いだ一本。
ストレンジャーズ/戦慄の訪問者
この映画を一言で表すと?
理由なき悪意が襲い来る、逃げ場のない恐怖体験。
どんな話?
人里離れた別荘に滞在していたカップルが、正体不明の侵入者たちに執拗につけ狙われる。なぜ狙われたのか分からないまま、夜が更けるにつれて恐怖が増幅していく。
ここがおすすめ!
ホームインベージョンの不条理な恐怖が際立つ作品。派手な演出よりも心理的圧迫感を重視しており、静かな緊張感が好きな人におすすめ。
ミザリー(Misery)
この映画を一言で表すと?
善意が狂気へと変わる、戦慄の密室スリラー。
どんな話?
事故で重傷を負った作家が、熱狂的ファンの女性に救われるが、やがて彼女の異常な執着に気づく。逃げられない状況で、精神的・肉体的に追い詰められていく恐怖を描く。
ここがおすすめ!
身体的制約を抱えた主人公が知恵で活路を見出す構図が共通。派手さはないが、じわじわと迫る恐怖と名演技が光り、『暗くなるまで待って』の緊張感が好きな人に強く薦めたい作品。






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