12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『くろねこルーシー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『くろねこルーシー』の概要:仕事もリストラされ、妻と息子によって家から追い出された冴えない中年男性、鴨志田賢。人生どん底だった彼が出会ったのは、一匹の黒猫。その出会いをキッカケに、彼の人生は大きく変わっていく。

映画『くろねこルーシー』の作品情報

くろねこルーシー

製作年:2012年
上映時間:107分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:亀井亨
キャスト:塚地武雅、安めぐみ、大政絢、濱田マリ etc

映画『くろねこルーシー』の登場人物(キャスト)

鴨志田賢(塚地武雅)
リストラに遭い、占い師へと転職した男性。人付き合いも苦手なダメ中年で、妻と子供にすら見限られる。ある日、一匹の黒猫と出会ったことで人生が大きく変わっていく。
鴨志田幸子(安めぐみ)
賢の妻。全く冴えない賢を見かね、彼を家から追い出してしまう。しかし、心の底では賢のことを気にかけている。
鴨志田陽(山本耕史)
賢と幸子の間にできた子供。人付き合いの苦手な賢が自分と目を合わせてくれないことから、自分は父親に嫌われていると思っていた。
鴨志田美紀(京野ことみ)
30年後、陽と結婚した女性。彼女と子供たちが賢と幸子の墓参りをするところから物語が始まる。

映画『くろねこルーシー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『くろねこルーシー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『くろねこルーシー』のあらすじ【起】

その日、鴨志田美紀は二人の子供を連れ、とある場所へと向かっていた。それは、夫である鴨志田陽の両親が眠る墓だった。一年前、陽の母親である幸子が亡くなり、先立っていた夫の賢と共に静かにその地に眠っているのだ。

墓には既に花が供えられており、美紀達の前に誰かが墓参りしたことを示していた。それは、美紀のダメ夫である陽であった。美紀が辺りを見渡すと、案の定陽が隠れるようにして墓の陰に潜り込んでいた。美紀は、敢えてそんな陽に聞こえるように、「お父さんはおじいちゃんのような占い師を目指したけど全然ダメで、仕事もせずに家を飛び出したからおばあちゃん達に会わせる顔がないんだよ」と子供達に言い聞かせる。

子供達にとってのおじいちゃん、つまり陽の祖父は、とても偉大な占い師だったという。なんと、彼は猫と心を通わせることができたというのだ。そして、墓参りを終えた美紀と子供達は、陽を残しその場を去っていく。ようやく墓の陰から顔を出した陽は、改めて両親の墓の前に向き直るのだった。

映画『くろねこルーシー』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『くろねこルーシー』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『くろねこルーシー』のあらすじ【承】

遡ること30年前、陽はまだ5歳の子供だった。その頃、鴨志田家にとって大事件が起こる。なんと、父親、鴨志田賢がリストラされてしまったのだ。そして、何を思ったか、賢は突然占い師に転職したのである。しかし、元々賢は人付き合いが苦手で奥手な性格。また5歳である、自分の息子とさえも目を合わせられない始末である。

そんな、思ったことを相手に伝えることもできない賢が占い師として成功できるはずもない。そんな頼りない賢を見限って、妻、幸子は賢を家から追い出してしまうのだった。それ以降、賢は安アパートで一人寂しく暮らしていた。彼はボウリング場の片隅で、細々と占い業を続けていたが、どこからどう見ても、賢に占い師のような風格は備わっていない。そのため、客も全く寄り付かないのだった。

一方、賢の横ではガリンシャという占い師がスペースを構えていた。ガリンシャは賢と違い常に自信に満ち溢れた人間で、賢に対して、もっとキャラを作らなければ成功しない、とアドバイスをするのだった。

映画『くろねこルーシー』のあらすじ【転】

売上の伸びない賢を、ボウリングセンターの部長がもっと売上を上げるように、と責め立ててくる。何も良いことがない帰り道、賢は一匹の黒猫と遭遇した。信心深い賢は、黒猫が前を横切らないように、と別の道を通り家へと帰る。しかし、なんとその黒猫は賢のアパートに勝手に侵入してきたのである。賢は飼っている金魚を食べられないように、と慌ててその黒猫を追い出す。

しかし、それから数日後、賢の家の前に二匹の黒猫が捨てられていたのである。本当は関わり合いを持ちたくない賢。しかし、まだか弱いその子猫を、獰猛なカラス達が狙っていた。このままでは子猫が殺されてしまう、と仕方なくその子猫達を救出した賢は、1日だけ、と彼らを家の中に入れてやるのだった。

翌日、賢は黒猫を幸子の元に預けようとするが断られてしまう。だが、ペットショップ勤務の里中に仕事中だけ預かってもらえることになったのだった。しかし、ペットショップの店長はそれを拒否、早速ペットショップに預けるという手も使えなくなってしまった。

映画『くろねこルーシー』の結末・ラスト(ネタバレ)

困った賢は、仕方なく子猫達を自分の仕事場に連れていくことにする。しかし、その時奇跡が起こる。なんと、賢に馬券の当たり番号を当てて欲しいとやってきた客が、たまたまその子猫を見ながら馬券の番号を決めると、見事大当たりを引いてみせたのだ。その話がラジオで取り上げられ、賢の店には客が殺到するようになる。

その頃、子猫達の親であるあの黒猫に、50万円もの懸賞金が懸けられたのだ。あの黒猫は、飼い主、鮫島の元から誘拐されたのである。盗んだ犯人は、鮫島によってリストラされ、彼を恨んだ元部下だった。しかし、その直後鮫島達は黒猫を忘れ、新たに犬を飼い始めてしまう。

黒猫を憐れに思った賢は、子猫と共に3匹を飼う決心を固める。少しずつ変わってきた賢を認め、幸子と陽も賢を家へと迎え入れてくれた。そして、それからも賢の『くろねこ占い』は、大好評を収め続けるのだった。そして、30年後、墓参り中の陽の腕には2匹の黒猫が収まっていた。それは、あの子猫達の子供だったのだ。

映画『くろねこルーシー』の感想・評価・レビュー

映画としての面白さはイマイチでしたが、塚地さんのほのぼのとした演技と黒猫の可愛さで、まったりと観れた作品でした。不吉な物として避けていた黒猫が幸運を運んできてくれたことも、猫好きにとっては嬉しい展開です。家族に対しても扶養の責任を持たなかった鴨志田賢が「猫は家族」と変わったのが良かったです。
TV版のほうは途中で飽きてしまい、DVDで4話までしか観ていないのですが、映画版を観て続きを観たくなりました。(女性 40代)


ほのぼのとしたストーリーで、人によっては退屈になってしまうかもしれない。でも、ちょっと息抜きしたいときに、おすすめの作品だと思う。優しくて温かな気持ちになれる。塚地武雅さんの演技が良い味を出しており、なんだか動くだけで可愛らしく見えた。鴨志田賢は不器用な男ではあるが、根は良い人なので憎めないキャラクターだと思う。なんだか自然と応援したくなるような人だった。黒猫達と遊んでいるシーンは、本当に癒される。(女性 30代)


のんびり、ほのぼのとした空気が流れる温かい作品です。全体的に大きな盛り上がりはありませんが、主演の塚地武雅やその妻を演じた安めぐみ、そして人生を変える黒猫など登場するキャラクターが皆柔らかくてほっこりさせてくれる人達なので、自然と作品の世界観も温かみのあるものになっていました。
私自身、占いは全く信じないタイプですがこんな優しくて愛のある占い師さんになら占ってもらいたいなと思ってしまいました。(女性 30代)

みんなの感想・レビュー