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映画『恐怖分子』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『恐怖分子』の概要:台湾のとある街を舞台に、カメラマンの青年、小説家の妻と病院で働く夫、そして不良少女という関わるはずのない人々の人生が微妙に交差していく。1987年金馬奨最優秀作品賞等様々な賞を受賞した。

映画『恐怖分子』の作品情報

恐怖分子

製作年:1986年
上映時間:109分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:エドワード・ヤン
キャスト:コラ・ミャオ、リー・リーチュン、チン・シーチェ、ワン・アン etc

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映画『恐怖分子』の登場人物(キャスト)

シャオチャン(マー・シャオチュン)
兵役を目前に控えたカメラマンの青年。本好きの恋人がいるが、偶然出会った美少女・シューアンに惹かれる。実家はお金持ち。
シューアン(ワン・アン)
不良グループとつるんでいるハーフの美少女。
イーフェン(コラ・ミャオ)
小説家の女性。会社勤めを辞めて小説家の仕事に専念しているが、近ごろ小説が書けなくなっている。夫との変わり映えのしない生活に飽きてしまい、家を出る。
リーチュン(リー・リーチュン)
病院で病理検査をしている男性。イーフェンの夫。まじめに働き金を稼いで、イーフェンの望む生活を与えていると思っている。職場の課長が急死し、次期課長の座を狙う。
シェン(チン・スーチェ)
イーフェンの元上司で元恋人。離婚したという。イーフェンにまだ好意がある。
クー警部(クー。パオミン)
リーチュンの友人で警部。リーが困ったときに訪ねると協力してくれる。

映画『恐怖分子』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『恐怖分子』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『恐怖分子』のあらすじ【起】

早朝の街にパトカーのサイレンが響いている。カメラマンの青年・シャオチャンが目を覚ますと、隣で恋人が本を読んでいる。

病院で働くリーチュンが出勤の準備をしている。妻のイーフェンは小説を書き直すと言っている。そんな彼女に、リーチュンは小説は一生かけるものではないと言った。

パトカーが数台小さな賭場に着いた。シャオチャンもカメラを持ってその場にいる。クー警部に撮影を止めろと言われたシャオチャンだが、彼はシャッターを切り続けた。そして、ベランダから逃げようとして捕まった男・ターシュンの写真を撮った。

先に飛び降りて物陰に隠れていた美少女・シューアンは、警察たちがいなくなると足を引きずりながら歩き始めた。フラフラの彼女は、横断歩道で倒れてしまう。

リーチュンの職場では課長が急死したという。部長室に呼ばれ、昇進したいリーチュンは、同期のシャオチンが汚職事件に関わっていたと告げ口した。リーチュンは課長代理を頼まれた。

入院しているシューアンを母が迎えに来た。家に着き、「あんな不良と付き合うなんて」と母はシューアンを雑誌で叩いた。

映画『恐怖分子』のあらすじ【承】

イーフェンは、会議室で元上司のシェンと親しげに話している。シェンは、イーフェンに自分の会社で働いてほしいと言った。

リーチュンが帰宅すると、イーフェンはシェンが離婚したこと、独立したシェンがその会社に自分を誘ってくれたことを話した。リーチュンは働くことに賛成した。そして、自分が課長に昇進すると言った。

暇を持て余したシューアンが仲間に電話をかけている。その電話を切ると再びダイヤルを回し、時報を流してはまた切った。

シャオチャンはシューアンの写真も何枚も撮っており、現像したその写真を見た恋人は怒りだした。シャオチャンは「これっきりにしよう」とメモを残し、恋人の元を去った。

イーフェンは相変わらず小説が書けず悩んでいた。シェンに相談すると、シェンはイーフェンとやり直したいと言った。イーフェンによると、リーチュンは自分に興味がなく何も聞いてこないので、昔シェンと付き合っていたことも知らないのだという。イーフェンはシェンと浮気を始める。

映画『恐怖分子』のあらすじ【転】

家の電話が鳴り、イーフェンが出ると知らない女からだった。女の正体はシューアンで、イーフェンにある場所へ行くよう指示した。

イーフェンは言われた通りの場所、賭場のあったアパートへ行った。インターホンを押すと、シャオチャンが出てきた。イーフェンは何も言わず去った。そして、数日家に帰らなかった。

フラッと帰って来たイーフェンは、本を取りに来ただけだという。突然別れを告げられたリーチュンは、イーフェンにとって何が不満なのか分からない。

足が治ったシューアンは夜の街に出かけた。声をかけてきた男とホテルへ行き、財布を盗もうとしたがバレてしまう。シューアンはナイフで男を刺して逃げた。

シューアンはアジトだったアパートへ行くと、自分の写真が飾られていた。シャオチャンが出てきて、自分がシューアンのために救急車を呼んだことなどを話した。シャオチャンはシューアンの写真を持って兵役に行くと言った。

シャオチャンが寝ている間にシューアンはカメラを売ろうとしたが、恋人のターシュンが釈放されたことを知る。ドアの前にカメラの入った袋を置き、シューアンはターシュンのバイクに乗って去って行った。

映画『恐怖分子』の結末・ラスト(ネタバレ)

恋人の元に戻ったシャオチャンは、新聞に載ったイーフェンの顔をどこかで見た気がした。本好きの彼女は、文学賞を受賞した人だと言い、小説のあらすじを教えた。それは、一本の怪電話によって引き起こされる事件の話だという。

シャオチャンはリーチュンに電話をかけ、ターシュンとシューアンの写真を渡し、妻が離れた理由は小説に書かれていると言った。

リーチュンは友人のクー警部の家に行き、受け取った写真を見せて彼らの素性を教えてもらい、妻の小説を読み始めた。

小説を読み終えたリーチュンはイーフェンに会いに行くが、彼女を取り戻せなかった。リーチュンが職場に着くと、後輩が課長になっていた。

リーチュンはクー警部の家を訪れ、課長になったと嘘をつき、祝いの酒を飲んだ。

早朝、病院の部長が撃たれる。クー警部は自分の拳銃が無いことに気づく。リーチュンはシェンを撃ったが、イーフェンのことは撃てなかった。リーチュンがシューアンとホテルに入り、警察が来る。クー警部がホテルの部屋の扉を蹴ろうとした時、銃声が鳴り響いた。

クー警部とイーフェンが飛び起きる。クー警部が浴室へ行くと、リーチュンが血を流して倒れていた。

映画『恐怖分子』の感想・評価・レビュー

本作は、写真家の青年、小説家の妻と病院勤めの夫、不良少女といった一見関係のない4人の人生が交差していく様子を描いたヒューマンサスペンス作品。
終始不気味で不穏な空気が漂っているが、フレーミングや明度のコントラスト、色彩といった、どこを切り取っても美しい映像が素晴らしかった。
ラストに向かうにつれて、それぞれの人生が集結して壊れていくような、劇的に展開していくストーリーが衝撃的だった。
台詞は少ないが映像で訴えかけてくるものが強く、鑑賞後も余韻の残る作品。(女性 20代)


どういうストーリーなのか、出てくる人たちがどんな関係を築いていくのかが全く読めず、最後の最後まで想像していなかった展開が続きました。
兵役前の写真家とその彼女、真面目に働く男と上司と不倫をする妻、「悪いこと」でしか生きられない女。出会うはずのない人たちが偶然出会い、その出会いによって人生が変わってしまうのをとても芸術的に描いていました。
終始ダークな雰囲気が漂いますが、映像がとにかく美しくて見入ってしまいました。(女性 30代)

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