映画『ラ・ブーム2』の概要:ソフィー・マルソーが初々しい姿を見せて大ヒットした1980年公開のフランス映画「ラ・ブーム」の続編。前作から2年、高校生になった主人公ヴィックの恋と青春の日々を描いている。1982年公開のフランス映画。
映画『ラ・ブーム2』の作品情報
上映時間:108分
ジャンル:ラブストーリー、青春
監督:クロード・ピノトー
キャスト:ソフィー・マルソー、ブリジット・フォッセー、クロード・ブラッスール、ドニーズ・グレイ etc
映画『ラ・ブーム2』の登場人物(キャスト)
- ヴィック・ベレトン(ソフィー・マルソー)
- 15歳の高校1年生。パリ在住。2年前にマチューと別れて以来、彼氏はいない。ルカというまだ2歳に満たない幼い弟がいる。
- フィリップ・ベルチエ(ピエール・コッソ)
- 18歳の高校3年生。パリ在住。とある偶然からヴィックと出会い、恋に落ちる。キックボクシングをしているハンサムな青年。
- ペネロプ・フォンタネ(シェイラ・オコナー)
- ヴィックの親友。つい最近初体験を済ませ、男の子のことで頭がいっぱい。両親が離婚し母親としっかり者の妹サマンタと3人暮らし。
- フランソワ・ベレトン(クロード・ブラッスール)
- ヴィックの父親。歯科医だったが論文が認められて研究者となる。2年前には浮気が原因で妻と離婚の危機を迎えていたがその後仲直りをし、現在は妻一筋。
- フランソワーズ・ベレトン(ブリジット・フォッセー)
- ヴィックの母親。2年前からイラストの仕事を始め、現在はアニメーターとして認められつつある。美人でハキハキと物を言う。
- プペット・ヴァラディエ(ドゥニーズ・グレイ)
- ヴィックの曽祖母。ハープ奏者。彫刻家で妻帯者のジャン=ルイを44年間想い続けている破天荒でパワフルな85歳のおばあちゃん。
映画『ラ・ブーム2』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ラ・ブーム2』のあらすじ【起】
15歳になったヴィックは夏休みを利用してドイツの田舎町へバカンスに来ていた。刺激のない日々に退屈していたところ、ドイツを訪れていた曽祖母のプペットから電話がある。こちらで通っている学校がまだ6日残っていたが、ヴィックはプペットの誘いでパリへ帰ることにする。
パリに着いたヴィックとプペットをヴィックのママが迎えに来ていた。プペットは長年想い続けてきたジャン=ルイの妻が亡くなったと聞いて驚く。ヴィックはすぐに親友のペネロプの家へ泊まりに行く。ペネロプはこの夏、ついに初体験を済ませていた。
翌朝、ヴィックは自分のパスポートが帰りの電車が一緒だったフィリップという青年のものと入れ替わっていることに気づく。フィリップは近くに住んでおり、ヴィックとペネロプは彼の家を訪ねる。高校3年生のフィリップは一人暮らしをしており、フィリップの部屋にはフレドという男友達とカトリーヌという女友達がいた。ペネロプはハンサムなフィリップを気に入り、積極的にアプローチを開始する。
映画『ラ・ブーム2』のあらすじ【承】
歯科医をしているヴィックのパパは、2年前から医学的な研究を続けて論文を書いていた。ママは研究に夢中でいつもうわの空のパパに不満を感じていたが、論文が認められたら研究者の道を歩みたいというパパの願いを聞き入れる。収入は大きく減るが、最近はママのアニメーターとしての仕事も認められつつあり、家計はなんとかなるとパパを応援する。その後パパの論文は銀メダルを受賞し、パパは晴れて研究者となる。
ヴィックはフィリップからデートの誘いを受ける。ペネロプは機嫌を損ねてしまうが、ヴィックも内心はフィリップが気になっていた。デート当日。人気バンドのコンサートを観に来た2人はすっかりいい雰囲気になり、会場でキスをする。帰りのバスでもずっといちゃついていて、これが自宅と反対方向へ行くバスだと終点まで気づかなかった。しかもヴィックはバックを盗まれてしまい、フィリップもほぼ一文無しだった。午前3時も過ぎて帰宅したヴィックはパパに怒られるが、“幸せで家に帰りたくなかった”と正直に話す。パパも恋をした娘の気持ちを理解する。
映画『ラ・ブーム2』のあらすじ【転】
ペネロプにも新しい恋人ができ、ヴィックは堂々とフィリップと付き合い始める。そんな時、最近お互いに仕事が忙しくてゆっくりできていなかったヴィックの両親は、急にアフリカ旅行へ出かけてしまう。
両親が旅立った日はフィリップのボクシングの試合の日だった。ヴィックも応援へ駆けつけるが、フィリップは試合で怪我をしてそのまま入院する。ヴィックは病院の入り口からカトリーヌが出てくるのを見てしまい、フィリップの見舞いには一切行かなかった。
フィリップはどうしてもヴィックに会いたくて早めに退院し、夜にヴィックを誘い出す。ヴィックはルカをペネロプの家へ預けて、フィリップのところへ向かう。ヴィックは初体験を覚悟してフィリップの部屋まで行くが、結局何もせずに帰る。しかし予定を早めて帰国していた両親からは“信頼の問題だ”と、また怒られてしまう。
ヴィックは2年前に付き合っていたマチューのブームへ、フィリップを連れて行く。マチューといちゃつくヴィックを見てフィリップはやきもちを焼き、ゲームで娼婦に化けて客引きをすると言い出したヴィックに腹を立てて帰ってしまう。娼婦に化けたヴィックは警察に補導されそうになり、偶然そこを通りかかったパパが警察を客と勘違いして殴りかかる。周辺は大騒ぎとなり、ヴィックたちは大目玉を食らう。
映画『ラ・ブーム2』の結末・ラスト(ネタバレ)
このことがあってから、ヴィックとフィリップは口をきかなくなっていた。お互いにわざと他の人と付き合うふりをして、さらに仲直りのきっかけを失っていく。ヴィックのパパとママも深刻な問題に直面していた。パパはリヨンにいる教授の研究室に誘われ、一家でリヨンに引っ越したいと考えていたが、ママは自分の仕事のことを考えてくれないパパに腹を立てる。
そんな中、プペットはついにジャン=ルイとの結婚を決める。2人は結婚式場で待っている人たちの前を素通りして、すぐにハネムーンへ出かけてしまう。パパはいろいろ考えて単身赴任することに決める。パパはママを愛しているし、ママの仕事のことも認めていた。ママはそんなパパの見送りに来て、切ない気持ちになる。
入試に合格したフィリップはモンテーニュへと旅立とうとしていた。フィリッップは数日前に部屋の合鍵を入れた封筒をヴィックの自宅前に置いていたが、ヴィックはそれを別の男の子からの手紙だと勘違いして開けていなかった。フィリップの出発間際になってそれに気づいたヴィックは彼の部屋へ急ぐがすでに彼はおらず、そのまま駅へと走る。ホームにいるヴィックに気づいたフィリップは、走り出した電車から飛び降りる。ようやく素直になれた2人はホームでしっかりと抱き合うのだった。
関連作品
前作 ラ・ブーム
みんなの感想・レビュー