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映画『ラスト・ソルジャー(2010)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ラスト・ソルジャー(2010)』の概要:紀元前227年、衛の軍が梁に攻め入った。両軍共に全滅するが、実は梁の兵士が1人生きていた。さらに、衛の将軍も生き残っており、梁の兵士は捕虜として衛の将軍を捕らえることにした。色んな困難に見舞われながら、梁の兵士は国に戻るために奮闘した。

映画『ラスト・ソルジャー』の作品情報

ラスト・ソルジャー

製作年:2010年
上映時間:95分
ジャンル:アクション、コメディ、アドベンチャー
監督:ディン・シェン
キャスト:ジャッキー・チェン、ワン・リーホン、ユ・スンジュン、リン・ポン etc

映画『ラスト・ソルジャー』の登場人物(キャスト)

梁の兵士(ジャッキー・チェン)
農家。兄2人は戦場で亡くなっている。平和を愛する優しい男。常に明るく、能天気な性格。
衛の将軍(ワン・リーホン)
衛の国の皇太子。誇り高き人物。弟の手にかかって殺されるよりは、戦場で死にたいと思っている。
ウェン太子(ユ・スンジュン)
衛の国の太子。衛の将軍の弟。兄から貰ったボウガンを常に持っている。梁との同盟をしたため、皇太子の座に就けなくなる。父と兄を殺し、王になろうと画策する。

映画『ラスト・ソルジャー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ラスト・ソルジャー(2010)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ラスト・ソルジャー』のあらすじ【起】

時は戦国、中国は幾十もの国に分裂した。諸侯が領地を奪い合い、世の中は混乱していた。中でも覇を競ったのが、秦・楚・韓・趙・魏・斉・燕の戦国七雄である。それから100年。小国は吸収され、韓と趙は秦に滅ぼされた。紀元前227年、衛の軍が梁に攻め入った。死闘の末、両軍共に全滅し3000もの兵士が亡くなった。

梁の兵士は死んだふりをしたため、戦場で生き残った。その兵士以外、辺り一面死体の山だった。梁の兵士が遺体を探り金目の物を探していると、自国の将軍が目を覚ました。将軍は衛の将軍と戦うが、殺されてしまう。衛の将軍はその後気絶した。梁の兵士は衛の将軍を縛り、荷台に乗せて運んだ。

衛の副将軍は自国の将軍を助けるため、梁の兵士を斬った。しかし、衛の将軍は敵前逃亡した副将軍を許しておけず、刺殺した。衛の将軍が顔を上げると、梁の兵士は起き上がってピンピンしていた。衛の副将軍は梁の兵士の腹に入れていた赤い水を斬っただけだった。衛の将軍は梁を倒せなかったことに絶望し、殺してくれと喚いた。梁の兵士は衛の将軍にナイフを渡すが、それはおもちゃの剣だった。衛の将軍が自らの腹を刺しても、先が引っ込んでしまって刺せなかった。梁の兵士は衛の将軍を捕虜として連れて帰り、畑5畝と交換するつもりだった。話を聞いた衛の将軍は、自分の腰に玉があることを伝え助けてもらおうとした。梁の兵士は玉が大金だとは思えなかったため、一応受け取るだけにした。

衛軍1000の精鋭に対して、梁軍2000が待ち伏せしていた。両軍は戦いの末、全滅した。ウェン太子は部下を使い、ある人物を探させた。一方、寂れた小屋に辿り着いた梁の兵士達は、そこで身寄りのない女と出会う。身寄りのない女は梁の兵士達が気づかぬ内に、酒に薬を入れ、梁の兵士達に振る舞った。酒を飲んだ梁の兵士は気絶するように倒れた。身寄りのない女はその隙に、梁の兵士が持っていた玉を盗んだ。

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映画『ラスト・ソルジャー』のあらすじ【承】

梁の兵士は誤って衛の将軍を殺してしまったため、仕方なく首を持って自国へと帰った。だが、死体から首を斬ったのだろうと誤解され、処刑されてしまう。梁の兵士はそんな夢を見て、魘されながら目を覚ました。梁の兵士はただの平和を愛する農民で、誰かを殺したり自分が殺されたり、そんな血なまぐさいことをしたくはなかった。馬がいなくなっていたため、梁の兵士は衛の将軍を荷車に乗せて運んだ。途中、お腹を空かせた子供が座り込んでいたため、食料を分けてあげた。

梁の兵士は裏道を通って家に帰ろうとするが、途中で貧しい村人達に襲われてしまう。村人の傍には、食料をあげた子供がいた。梁の兵士は衛の将軍を連れ去られないようにするため、自分の息子だと嘘を吐いた。村人達は信じ、荷車だけを奪って去って行った。衛の将軍は自分のことを息子だと言った梁の兵士を怒り、襲い掛かった。2人が揉み合っていると、熊が傍に来た。梁の兵士が食べ物をそっと与えると、熊は満足して去って行った。

ウェン太子一行は村人を襲い、衛の将軍達の居場所を吐かせようとした。だが、村人達ははっきりとした居場所を知らなかった。ウェン太一は躊躇なく村人を殺した。川に落ちた村人は、岩陰に隠れている衛の将軍達を見つけるが、声を出す力は残っていなかった。衛の将軍は村人に刺さった矢を見て、自分の敵の物だと話した。ウェン太子は衛の将軍を殺すため、後を追っていた。衛の将軍は死ぬことは怖くなかったが、ウェン太子には殺されたくなかったため、梁の兵士について行くことを決める。

映画『ラスト・ソルジャー』のあらすじ【転】

誰かが来た気配がしたため、梁の兵士は縄を張って馬を倒した。馬に乗っていたのは、梁の斥候だった。梁の兵士が斥候に気を取られている隙に、衛の将軍は馬に乗って逃げた。梁の兵士は後を追うが、ウェン太子一行に捕まってしまう。梁の兵士は隙を突いて逃げ出した。後を追いかけられるが、偶然流浪の民がウェン太子一行に立ちはだかるようにして現れる。流浪の民は好戦的な性格で、ウェン太子一行も手が出せない相手だった。梁の兵士は流浪の民の間を通って逃げ出した。

衛の将軍が乗っていた馬は足を怪我しており、倒れ込んでしまう。可哀想ではあったが、殺してしまうしか助けてあげる方法はなかった。衛の将軍は崖の上に立つと、ウェン太子に向かって生きているぞと叫んで伝えた。ウェン太子の策略により、1000もの衛軍の兵士が殺されてしまったことに気づいていた。さらに、衛の将軍は梁の兵士にも呼びかけ、小心な脱走兵と非難した。

梁の兵士は身寄りのない女と再会を果たす。道に迷っているようだったので、地図を渡して連れていた馬を渡した。身寄りのない女は玉を返し、馬に乗って去って行った。その後、梁の兵士は流浪の民に捕まってしまう。連れて行かれた場所には、同じように捕まえられた村人達と衛の将軍の姿があった。流浪の民は亡くなった王のため、村人達を一緒に埋葬しようとしていた。梁の兵士達が流浪の民に指示され墓まで向かっていると、途中でウェン太子一向とすれ違う。衛の将軍は顔を見られてしまい、連れ去られそうになる。衛の将軍は馬を殴って暴走させ、騒動を起こした。

映画『ラスト・ソルジャー』の結末・ラスト(ネタバレ)

流浪の民とウェン太子一行が戦っている間に、衛の将軍達は逃げることにした。だが、他の村人達の縄を解いている間に、衛の将軍の師匠であるウーが駆けつけてしまう。梁の兵士は衛の将軍を見捨てることができず、牛に乗ってウーにぶつかり、衛の将軍を救い出した。

梁の兵士が衛の将軍を縛ろうとして揉み合っている内に、崖から転がり洞窟の中に落ちてしまう。衛の将軍は動けないことに絶望していたが、梁の兵士は能天気に将来のことを話し出した。衛の将軍はそれを見て肩の力が抜けた。2人はもし出会ったのが戦場でなければ、友達になれたかもしれないと語り合った。もし生きて出られたら、梁の兵士は梁に攻め入らないでくれと頼んだ。衛の将軍は10年間は襲撃しないことを約束し、代わりに自分は戦場で死んだことにしてくれと頼んだ。梁の兵士は悲しそうな表情で、それを了承した。

梁の兵士は出口を発見し、衛の将軍と共に洞窟の外に脱出した。しかし、ウェン太子とウーに見つかってしまう。衛の将軍はウェン太子に対して、「弟よ」と呼びかけた。衛の将軍は皇太子だった。ウェン太子は梁との同盟を主張したため、皇太子の座に就けなかった。そこで、自分にとって邪魔な父を殺し、梁の兵士を使って兄を殺そうとしたのだ。衛の将軍は俺を殺せばいいと嗾けるが、ウェン太子には矢を打つことはできなかった。緊迫した空気が流れる中、流浪の民が現れる。狙いはウェン太子とウーだった。梁の兵士は衛の将軍に逃げようと声を掛けるが、衛の将軍は弟を見捨てることはできなかった。弟を庇いながら戦う姿を見て、梁の兵士も剣を渡して助太刀してしまう。ウーは殺されてしまい、亡くなった。

梁の兵士は流浪の民に追われるが、必死に石を投げて戦った。自分の近くに流浪の民が迫っていたが、衛の将軍達が襲われそうになっているのを見て、玉を投げて助けることにした。梁の兵士は襲われてしまうが、その時ウェン太子が大声を上げて戦いを止めた。ウェン太子は戦いを収めるため、自らの胸に矢を刺して自害した。流浪の民が去った後、衛の将軍は梁の兵士の助けを借りて弟を埋葬した。

梁の兵士は衛の将軍を連れて、梁に戻った。だが、街に入ることなく、衛の将軍を小舟に乗せて川へと流した。「兄弟の内1人は生き残らないといけない」と父の教えがあったからだった。梁の兵士が1人で街に戻ると、秦の国の兵士が攻め入り人々が逃げ惑っていた。梁の軍は全滅し、梁の国は滅んだのだ。梁の兵士が戸惑っている内に、秦の兵士に矢を射られてしまう。梁の兵士は梁が滅んだことを悲しみながら倒れた。

衛の将軍は街に戻って王となり、戦いを放棄した。秦の侵攻に対しても衛は抵抗せず降伏し、兵士と民には平和が戻った。それから数年、秦は諸侯を倒し続けた。そして、紀元前221年、秦は中国の統一を遂げた。

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