この記事では、映画『レフト・ビハインド』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『レフト・ビハインド』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『レフト・ビハインド』の作品情報
上映時間:110分
ジャンル:サスペンス
監督:ヴィク・アームストロング
キャスト:ニコラス・ケイジ、チャド・マイケル・マーレイ、キャシー・トムソン、ニッキー・ウィーラン etc
映画『レフト・ビハインド』の登場人物(キャスト)
- レイフォード・スティール(ニコラス・ケイジ)
- パン・コンチネンタル航空のパイロット。熱心なキリスト教徒になった妻とうまく折り合えていない。257便のパイロットとしてロンドンへ向かう。通称レイ。
- キャメロン・ウィリアムズ(チャド・マイケル・マーレイ)
- ジャーナリスト。ニュース番組に出演しており、広く顔が知られている。空港で偶然クローイに会い、連絡先を交換した後に257便に乗り込んだ。通称バック。
- クローイ・スティール(キャシー・トムソン)
- レイの娘。レイの誕生日に合わせて帰省してきた。歳が離れた弟のレイミーを可愛がっている。両親の不仲を心配している。
- ハティー・ダーハム(ニッキー・ウィーラン)
- 客室乗務員。レイが既婚者であることを知らず、ロンドンでのデートを楽しみにしている。
映画『レフト・ビハインド』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『レフト・ビハインド』のあらすじ【起】
JFK国際空港。母親のアイリーンからの電話で、クローイはレイが急な仕事で休暇を一緒に過ごせなくなったと聞く。出勤してくるレイと空港で会うことにしたクローイは、そこでジャーナリストのバックと出会う。空港職員からロンドンでのコンサートのチケットをレイに渡すように頼まれたクローイは、レイが家族に嘘をついていることに気が付く。
バックにコンサートのチケットを託し、クローイは実家に帰る。価値観の違いでアイリーンと喧嘩をしたクローイは、弟のレイミーを連れてショッピングモールへ向かった。買い物を楽しむクローイとレイミー。しかし、何の前触れもなくレイミーは服と荷物を残して姿を消す。
257便でも一部の乗客が姿を消し、機内はパニックになっていた。副操縦士のクリスも消えており、操縦室に戻ったレイは機体の体制を整える。乗客を着席させるために酸素マスクを下ろしたレイは、機内が落ち着いたのを確認してから管制塔に無線で緊急事態宣言をする。しかし、返答はなかった。
レイは乗客に状況を説明しに行くが、人が突然消えた理由はわからなかった。地上との交信ができないため、その現象が機内に限られた出来事なのかを確認できないと伝える。

映画『レフト・ビハインド』のあらすじ【承】
レイはハティーに乗客名簿を確認し、誰が消えたのかを確認するように指示する。機内をカメラで撮影していたバックは乗客に取材を始める。しかし、わかったことは“服を残して突然消えた”ということだけだった。
レイミーを探すクローイ。パニックになった街では暴徒化した一部の市民が窃盗を始めていた。逃げ惑う人々の中に、運転手が消えた小型ヘリが墜落する。クローイはアイリーンに電話を掛けたが繋がらなかった。
機内。レイはJFK空港へ引き返すことを決める。その時、257便に別の機体が接近してくる。レイは無線で通信を試みるが、操縦士が消えたその機体は自動操縦で飛行を続けていた。レイの操縦で正面衝突は免れたものの、257便は右の翼を損傷してしまう。レイは管制塔と交信しようとするが、応答はない。
一方、クローイは事故に巻き込まれたレイミーが病院に搬送されているのではないかと思い病院へ向かった。緊急外来はパンク状態で、クローイは関係者入り口のガラスを割って病院内に侵入する。そこで、クローイは入院患者から“子供は全員消えた”と伝えられる。
映画『レフト・ビハインド』のあらすじ【転】
257便は自動操縦への切り替えができなくなっていた。操縦席から離れられないレイはバックが撮影した写真で翼の損傷具合を確認し、燃料が漏れていることを知る。空港までの燃料が足りるのかと心配するバック。レイとバックは衛星電話でクローイに電話を掛け続けていたが、一向に繋がらなかった。
なんとか帰宅したクローイは、アイリーンの携帯電話に残されていたレイからのボイスメッセージを聞く。そのメッセージが途切れたことで、クローイはレイが操縦する飛行機が墜落したと察する。そして、アイリーンも姿を消していた。
257便。レイは消えたクリスと客室乗務員が残した服と荷物を探り始める。2人の共通点はキリスト教を深く信仰しているということだった。アイリーンから聞かされていた聖書の内容を思い出したレイは、ハティーに消えた人の行き先がわかったと告げる。その時、ハティーはレイが既婚者であることを知る。
家族を失ったクローイは教会を訪れる。そこには牧師が1人いるだけだった。牧師はクローイに、聖書に“大勢が突然消える”と書かれていることを説明する。神の存在を信じていた人達は苦難の時代から救われ、天国に連れて行かれたと言う牧師。
映画『レフト・ビハインド』の結末・ラスト(ネタバレ)
257便。管制塔からの無線が入る。レイは機内と同じ現象が世界中で起こっていることを知る。JFK空港の滑走路は混雑しており、他の空港へ向かうように指示されるレイ。燃料が残り少ないためJFK空港以外へは向かえないと告げるレイだったが、そこで交信は途絶えてしまう。
愛する人を神に奪われたと感じたクローイは、橋の上から身を投げようとする。その時、バックからの電話が鳴る。レイがまだ生きていると知ったクローイ。レイはクローイに、空港が封鎖されてしまったためこのままでは着陸ができないと告げる。
JFK空港周辺は市街地で、滑走路以外に着陸できるスペースがない。レイはリスクの高い水面着陸を決断する。そこにクローイからの着信が入る。工事中の新しい道路は、着陸するための十分な距離があった。コンパスアプリを使い257便を道路まで誘導したクローイは、目印になるように重機に火を点ける。
機体の損傷でコントロールが利かなくなった257便だが、レイの決死の操縦で胴体着陸に成功する。乗客達と共に脱出したレイはクローイと再会を果たす。遠くに見える街が燃えている様子を見たバックは“まるで世界の終わり”と呟く。しかし、クローイは“新しい世界の始まり”と答える。
映画『レフト・ビハインド』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
突然の“携挙”で人々が姿を消すという冒頭から衝撃的でした。聖書の世界観をそのまま現代に持ち込んだような設定で、パニック要素と宗教的テーマが融合しており、独特の緊張感がありました。飛行機内での混乱と地上の混迷が交互に描かれる構成はテンポがよく、最後まで目が離せませんでした。信仰と家族愛の要素も強く、単なるパニック映画ではない深みがありました。(30代 男性)
ラストまで一気に観てしまいました。家族が突然いなくなるという展開はかなりショッキングで、信仰を持つ者と持たざる者の違いがこれほどはっきり描かれる映画は珍しいと思います。ニコラス・ケイジ演じる機長の葛藤も見応えがあり、飛行機内の描写はスリル満点。信仰を持たない側から見るとやや極端にも感じますが、考えさせられる内容でした。(40代 女性)
キリスト教的背景を知らないと少し難しいですが、純粋なパニック映画としても楽しめました。突然人が消える場面は恐怖そのもので、社会の混乱ぶりがリアルに描かれています。ラストで娘が信仰に目覚めていく流れはややご都合主義に感じましたが、テーマとしては納得できます。宗教映画としてはよくできていたと思います。(20代 男性)
「信じる者は救われる」というストレートなテーマに驚きました。信仰に懐疑的だった娘クロエが、愛する人々の消失を通して変化していく様子は見応えがあります。とはいえ、宗教色がかなり強く、娯楽作品として見るには人を選ぶ印象です。ただ、もし突然家族が消えたら?という想像力を掻き立てる点では非常にユニークな作品でした。(30代 女性)
宗教テーマが根底にあると知らずに観ましたが、世界観に引き込まれました。神の審判が突然訪れるという構成はなかなか斬新で、飛行機内の緊迫感や地上の混乱もリアリティがあります。特に、主人公の機長が家族や信仰と向き合う描写が印象的で、物語後半には胸が熱くなりました。終末思想を映画で描く試みとして興味深かったです。(50代 男性)
ややB級感は否めませんが、パニック映画としての完成度は高く、意外と引き込まれました。乗客が突然消える描写は、特に前半の緊張感を高めていて見応えあり。後半にかけて信仰に話が集約されていくのは好みが分かれるかもしれませんが、自分はこういうテーマが好きなので楽しめました。意外と感動できる場面も多かったです。(20代 女性)
飛行機という閉鎖空間の中での“携挙”が描かれるというユニークな設定。パニックに陥る乗客と、それに対応するクルーの必死さがリアルで、終始緊迫感がありました。宗教色は濃いものの、神の存在を疑う人々の視点から描かれているのは興味深いです。現代社会において“信じること”の意味を問う、メッセージ性の強い作品でした。(30代 男性)
突然消えてしまう家族や友人。これだけでも十分怖いのに、社会が崩壊していく描写は圧巻でした。主人公の娘クロエが体験する絶望感や混乱がとてもリアルで、感情移入しやすかったです。信仰を持つ人と持たない人がどのように違う道を歩むのか、宗教の重さと希望を感じる作品でした。考えさせられるテーマでした。(40代 女性)
宗教映画という印象が強いですが、極限状態に置かれた人々のドラマとしても成立していると思います。特に、ニコラス・ケイジの演技が安定していて、感情表現もリアルでした。娘との再会を果たすラストには、静かな感動がありました。信仰を持たない立場から見ると少し説教くさい印象もありますが、誠実な作品でした。(50代 女性)
宗教の話には普段あまり興味がないのですが、終末をテーマにした作品としては面白かったです。突然人が消えるという突飛な設定ながら、それに振り回される人々の姿はどこか現実的でもありました。飛行機内の混乱と、地上の混乱を並行して描く展開はテンポがよく、飽きずに見られました。もっと深掘りしてほしい部分もありましたが、十分楽しめました。(20代 男性)
映画『レフト・ビハインド』を見た人におすすめの映画5選
ノウイング
この映画を一言で表すと?
未来を暗示する数字が人類の運命を変える、サスペンスと終末感が交錯するSFスリラー。
どんな話?
小学校で掘り出されたタイムカプセルから出てきた「数字の羅列」が、過去の大惨事と一致していることを知った科学者。やがてその数字は、未来の終末を予言していたことが明らかになっていく。次第に浮かび上がる“終わり”の全貌が恐ろしくも美しい。
ここがおすすめ!
『レフト・ビハインド』と同じくニコラス・ケイジ主演で、「終末」を描く作品です。宗教的含意とSF的謎解き要素が絶妙に絡み合い、観終わった後に深い余韻が残ります。映像美と緊張感ある展開が秀逸な一本です。
ディープ・インパクト
この映画を一言で表すと?
巨大彗星の衝突による人類滅亡の危機に立ち向かう、壮大で感動的なパニックドラマ。
どんな話?
地球に接近する巨大彗星の存在が発覚。政府は極秘で対応を進めるが、やがて真実が世界中に明かされる。避けられない終末に直面した人々が、大切な人とどう生きるかを選ぶ姿を丁寧に描いている。
ここがおすすめ!
ただのディザスター映画に留まらず、「もし明日が最後の日だったら?」という重い問いに正面から向き合う物語です。感動的な人間ドラマと地球規模のスケール感が見事に融合し、深い感情の余韻を残します。
ザ・ロード
この映画を一言で表すと?
文明が崩壊した世界で父子が生きる姿を描く、心に突き刺さる終末ロードムービー。
どんな話?
謎の大災害で世界が荒廃した後、父と幼い息子は安全を求めてひたすら南へと歩き続ける。食糧も人間性も失われた世界の中で、親子の愛情と希望だけが救いとなる、静かながら重厚な物語。
ここがおすすめ!
『レフト・ビハインド』のような終末の世界観が好きな人にぴったり。派手な演出はないが、その分、人間の“本質”が深く描かれています。ヴィゴ・モーテンセンの演技が胸を打ち、涙なしでは観られない作品です。
サイン
この映画を一言で表すと?
信仰と家族、そして人知を超えた存在との遭遇を描いた、サスペンスSFの名作。
どんな話?
元牧師のグラハムは、農場に現れた奇妙なミステリーサークルをきっかけに、地球外生命体の存在を疑い始める。やがてその“サイン”は、彼自身の過去と信仰に深く結びついていくことになる。
ここがおすすめ!
宗教と終末のテーマを巧みに交差させたストーリーが『レフト・ビハインド』と共鳴します。M・ナイト・シャマラン監督ならではの静かで緊張感のある演出、そしてラストの「伏線回収」は圧巻です。
ザ・セカンド・カミング(The Remaining)
この映画を一言で表すと?
“携挙”の瞬間から地獄の黙示録が始まる、聖書を基にしたスリリングな宗教スリラー。
どんな話?
結婚式の最中、突如人々が姿を消し、世界が混乱に陥る。“携挙”の預言が成就したと知った若者たちは、悪魔の支配する世界の中で生き残りをかけて行動を始める。聖書に基づく“終末”の具現化が描かれる。
ここがおすすめ!
『レフト・ビハインド』とほぼ同じ世界観を、よりホラー寄りに描いた作品です。恐怖と絶望が支配する中で、人はどう信じ、どう希望を持てるのか。宗教スリラーとしての完成度が高く、緊張感が持続する映画です。
みんなの感想・レビュー
オチがわかったら映画は楽しめないなんてヤワな映画観では鑑賞していないが、途中から仏教徒はどうなるんだろうとか、無宗教はどうなるんだと考えていたらいつのまにか終わった。多分、日本と中国が二大強国になるんだろうか。こういうアイデアとして、それがあってもいいし映画を製作するのもいいだろうけど、ほかの宗教への配慮とかはないんかなと。この傲慢な態度こそが西洋文化の本質なんだろうとかなり嫌な気分になった。