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映画『ライセンス・トゥ・ウェディング』あらすじとネタバレ感想

映画『ライセンス・トゥ・ウェディング』の概要:「ライセンス・トゥ・ウェディング」(原題:License to Wed)は、2007年のアメリカ映画。監督は「旅するジーンズと16歳の夏」のケン・クワピス。主演は「ミセス・ダウト」、「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」などの名優ロビン・ウィリアムズ。共演は歌手としても知られるマンディ・ムーア。他にジョン・クラシンスキー、クリスティン・テイラー、ピーター・ストラウス、ジョシュ・フリッターなど。

映画『ライセンス・トゥ・ウェディング』 作品情報

ライセンス・トゥ・ウェディング

  • 製作年:2007年
  • 上映時間:91分
  • ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
  • 監督:ケン・クワピス
  • キャスト:ロビン・ウィリアムズ、マンディ・ムーア、ジョン・クラシンスキー、クリスティーン・テイラー etc

映画『ライセンス・トゥ・ウェディング』 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『ライセンス・トゥ・ウェディング』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『ライセンス・トゥ・ウェディング』のあらすじを紹介します。

ジョーンズ夫妻の結婚30周年記念パーティーで、娘のセイディ(マンディ・ムーア)は、同席した恋人のベン(ジョン・クラシンスキー)からプロポーズを受ける。素直に喜ぶセイディだったが、結婚式を南の島で挙げたいというベンの意見には賛成しなかった。彼女の夢は、父と母も結婚式を挙げた地元の聖オーガスティン教会で挙式をするという事であり、それはジョーンズ一家が昔から通っている由緒ある教会だった。早速セイディとベンは教会を訪ねたが、式の予約は二年後まで埋まっており、三週間後の一日だけしか空いていなかった。機会を逃すわけにはいかないセイディとベンは、大喜びですぐに挙式の予約を入れたが、その教会で式を行うには教会のフランク牧師(ロビン・ウィリアムズ)が考案した「結婚準備講座」をパスしなくてはならず、結婚式までは禁欲生活を強いられるが、その講座を修了した者は100%幸せになっているという。

そして最初のグループカウンセリングがあり、結婚予定の複数メンバーが街のレストランに集まって、フランク牧師により様々な結婚生活でのケースを想定したテストが始まる。産婦人科に育児など次々と体験学習が組まれる中、ベンの友人が二人の子供を預けに来る。更にジョーンズ家の中に入っての、ベンのコミュニケーション能力を試すゲームや、セイディへの性生活のヒアリングなど、フランク牧師の試練は次々と二人の生活に亀裂を入れようと迫ってくる。

そして二人が同棲中の部屋に、フランク牧師が盗聴器を仕掛けているのを知り腹を立てたベンは、フランク牧師の弱みを見つけようと画策を始め、彼の部屋に忍び込んだ時に決定的な証拠を発見する。そして最後のテストの日が訪れ、二人のコミュニケーション能力が試される時が訪れた。

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映画『ライセンス・トゥ・ウェディング』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ライセンス・トゥ・ウェディング』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

ロビン・ウィリアムスらしいほのぼのコメディ

結婚をするカップルに結婚の試練を予め体験させるという、教会の牧師によるコンサルタント物語である。どんな結婚でも上手くばかり行くとは限らないのを解っていながら、敢えてその試練を事前に疑似体験させるというおせっかいな牧師だが、結婚前のカップルを盗聴して様子を探るという変態ぶりがユニークである。これがロビン・ウィリアムスだからさほど変態っぽくなく、牧師という人格者としてのイメージを崩し切らないところは流石である。どぎつい描写はなく、最後はハッピーエンドで締めくくる爽やかコメディであり、カップルの二人が喧嘩するところもドロドロとしたもつれがなく、裏表なくストレートに描かれている部分が気持ちよい。強いて言うならば毒気が全くないという作品ではあるが、この毒気のなさがロビン・ウィリアムスのいいところであり、観た人間を最後は幸せな気分にさせてくれる希有な役者だろう。結婚に行き着くまでにお互いの膿を出してしまうというコンサルタントは、実際にやったらいいのではないかとも感じる次第である。実際にやってそれが映画みたいに上手く行くとは保証できないが。

遠くの身内より近くの他人

アメリカでどうかは知らないが、日本にはこの牧師みたいなおせっかいな人は沢山いたような気がする。結婚というのは大きなビジネスを生み出すものでもあるが、近年は近所付き合いが希薄になる中でこのようなおせっかいな人も少なくなり、結婚していながら夫婦同士の話し合いより、変なところで入れ知恵をされて疑心暗鬼になるばかりで、本当に相談できる人というのが少なくなっているのもあるだろう。適齢期で結婚したばかりの夫婦というのは世間的にも解らない事が多いだろう。未熟な夫婦に対して、おせっかいながらも親身になって相談に乗ってくれるコミュニティは確かに必要なのかも知れない。大家族で夫婦が同居するというのが避けられている昨今では、「遠くの身内より近くの他人」というところだろう。キリスト教では牧師さんという人が多く存在するが、日本ではキリスト教以外なら、お寺の坊さんのところへ行くというのでも良いのかも知れないが、祈りさえ適当になってしまった日本では難しいだろうなぁ。

映画『ライセンス・トゥ・ウェディング』 まとめ

世知辛い世の中で、結婚というのも夢ではなく現実の中で複雑な問題を孕んでおり、愛さえあれば生きて行けるなどと言う夢の時代ではなくなってきた。愛の他にもいろいろなものが必要であり、その”いろいろなもの”ばかりがのしかかってきて、結婚というものがぎこちないものに捉えられてしまっているような感もある。恋愛中は相手に対する愛情が先走りしがちであるが、そこから結婚というプロセスに向かう途中においては、本作のように言いたい事をストレートにぶつけ合うのがいいのだろう。確かに結婚した後で、色々な事実が発覚するという事ほど恐ろしいことはないのである。

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