映画『リトル・フォレスト 夏・秋』の概要:2014年公開の日本映画。東北の小森で一人暮らしをするいち子が、稲を育て食事を自分で作る自炊生活を、四季の豊かさを通して描くナレーションメインのドラマ映画。
映画『リトル・フォレスト 夏・秋』 作品情報
- 製作年:2014年
- 上映時間:111分
- ジャンル:ヒューマンドラマ
- 監督:森淳一
- キャスト:橋本愛、三浦貴大、松岡茉優、岩手太郎 etc
映画『リトル・フォレスト 夏・秋』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
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映画『リトル・フォレスト 夏・秋』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『リトル・フォレスト 夏・秋』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『リトル・フォレスト 夏・秋』 あらすじ【起・承】
夏編
いち子は小森(リトル・フォレスト)で一人暮らしをしている。
彼女は東京からここにやってきた。
ここでの生活は自炊がメイン。
何しろ周りには自然以外の何も無く、一番近いスーパーでも1時間半はかかってしまう。
ここでいち子は自分で野菜を育て、料理をし、暮らしている。
イモ類は家の前の畑でとれるものを食べる。
トマトなどハウス栽培がメインのものに関しては、先輩農家の人に薦められても「自然に育てたい」と主張しハウス栽培は断っている。
本当はそれを初めてしまったら小森から出て行けないような気がして嫌なのである。
料理は季節のレシピを考えて作る。
トマトを使ったパスタや、米サワーなど、作りすぎるときもあるが大体は無くなってしまう。
彼女は東京では男性と同棲していた。
しかし街が合わず小森に戻って来たのだ。
5年前から母親は現在も失踪中。
身近にいるのは近所で仲の良いゆうたと畑仲間の老人たちくらいである。
映画『リトル・フォレスト 夏・秋』 結末・ラスト(ネタバレ)
秋編
稲の収穫が始まった。
いち子はもちろん米も収穫する。
収穫した後の米の干し方ももうお手の物だ。
田んぼにはきっこの婆ちゃんも来てくれる。
そこで「街で世話になった人に米を送ってみたら?」と薦めるが「そんな人はいない」と言う。
ある日の明け方。
キャンプ場の釣り堀へ1000円でいわな釣り放題に出かける。
いわなを裁き、タレを作り、小麦粉をつけ揚げて南蛮漬けを作ってみた。
翌日以降もおいしく頂けるメニューである。
栗の渋皮煮。
キャンプ場のしげゆきさんとゆうたが作ってみた。
それを偶然口にした村の人の評判は良く、話題になった。
そのレシピは人気となり、村の人々が次々と作り始めた。
もちろんいち子も作ってみる。
今年のサツマイモはあまり育たなかった。
村のおばさん達が言うに小森の土はサツマイモに合わないらしい。
いち子はサトイモを植えた。
どちらの芋も寒さに弱いので、霜が降りる前に収穫しなければならない。
特にサツマイモは保存するためにすぐに干しイモにしてしまわなければならない。
昔、母に人参の育て方を教えてもらった。
香りが高いから洋ものの煮物にもってこいだとは言うが、雑草を刈るのが面倒で育ちすぎてしまっているのだ。
これを母は言い訳で雑草農法だと言っている。
しかしシチューとほうれん草のソテーは美味しかった。
自分で作るようになって母の野菜炒めの作り方を初めて知る。
季節の青菜を摘み、洗い、炒めて味をつける。
手順は同じなのにどうも同じようにはいかない。
母が作ったものは美味しいのだ。
郵便が届いた。
母からだった。
映画『リトル・フォレスト 夏・秋』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『リトル・フォレスト 夏・秋』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
波の無い映画
こんなに全く何も起こらない映画は見たことが無い。
ただ森の中で暮らしている様子と、旬の野菜を使ったレシピをナレーションで説明していく不思議な作品である。
東京から戻った一人の女性が、小森でどのように暮らしているのかを季節を通して見ることができる映画だ。
この説明だけ聞くと絶対に面白そうではないだろう。
だって映画として楽しそうな要素が何も無い。
ところが1度見ると中々面白いことに気がつく。
何より料理がどれも、美味しそうだ。
しかもつまらなくないから不思議である。
一応ドラマはあって東京から帰ってきたとか、母が失踪しているなどのさらっとふれるようなこともある。
しかしそこは全くメインではなく推測させるような作り方なのだ。
男性が見るとあまり興味が無いかもしれないが、のんびりと見るには穏やかで良い作品である。
素に近い橋本愛
この映画はもちろん橋本愛押しである。
最初から最後まで、自然の美しさと料理、ほぼ彼女しか出てこない。
素顔に近い表情や、素っぴんであろう顔のなんと美しいこと。
ナチュラルで本当にここにすんでいるような錯覚に陥ってしまう。
今まで橋本愛の作品を見たことも、興味を持ったこともなかったが透明感があって良いと思う。
作り上げた役柄では無いから好きなのかもしれないが。
映画『リトル・フォレスト 夏・秋』 まとめ
ナレーターで説明をすることが多い映画で、ドキュメンタリータッチな手法で製作されている。
登場人物は極めて少なく、存分に橋本愛を表現することが出来るだろう。
面白くは無く感じるがそれなりに楽しみである。
家族とのくだりなど、あくまで自分と家族のことなので面白おかしく取り上げる必要無い。
しかし思い切って家族の会話に飛び込み、その環境の中で話題を決めるのが一番である。
橋本愛の爽やかな魅力に初めての方も、ぜひ気が付いて欲しい。
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