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映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』あらすじネタバレ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』の概要:スティーヴン・ナイト監督、脚本による、ワンシチュエーションスリラー。主演は「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」でマックス役を務めたトム・ハーディー。原題は「LOCKE」。

映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』 作品情報

オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分

  • 製作年:2013年
  • 上映時間:86分
  • ジャンル:サスペンス
  • 監督:スティーヴン・ナイト
  • キャスト:トム・ハーディ、オリヴィア・コールマン、ルース・ウィルソン、アンドリュー・スコット etc

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映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』 評価

  • 点数:75点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★☆

映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』 あらすじ【起・承】

アイヴァン・ロックは、ロンドンの不倫相手の元に向かうために、深夜の高速道路で車を走らせていた。
出張中に一度だけ関係を持ってしまったアシスタントの女性ベッサンから妊娠したと連絡が入り、アイヴァンとの間にできた子供が生まれそうだと聞かされたのだ。
しかしその夜は、家族そろって家でサッカーを見る約束を子供のエディとショーンと約束しており、翌日は現場監督をしている大きな仕事が大詰めだった。
すべてを運転中の車内で、電話で済ませようとするアイヴァン。

上司のガレスに電話し、現場で最も使える作業員ドナルに自分の代理を頼もうとする。
自宅にも電話して、サッカー観戦の準備で浮かれている妻カトリーナに事実を告白する。
ベッサンに対して誠実な対応をしてこなかった自分を恥じているというアイヴァン。
しかし、ベッサンに対して「愛はない」と告げる。

ガレスが本社に連絡したところ、アイヴァンはクビになって別の現場監督があてがわれるが、アイヴァンは聞く耳を持たない。
そしてドナルに自分の代わりを任せる話を、勝手に進めていく。
ドナルはアイヴァンへの嫌味をすべて引き受けるが、大事な書類をアイヴァンは持ってきてしまった。

やがてベッサンがいる病院から連絡が入り、へその緒が首に巻き付いて赤ん坊が危険だと知らされる。

映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』 結末・ラスト(ネタバレ)

アイヴァンの父は不倫をしたり責任を取らない人間だったため、アイヴァンは父に対しての文句を口にしつつ運転を続ける。

持ってきてしまったファイルの内容をドナルに電話で伝えるが、彼はプレッシャーに耐え切れずお酒を飲んでしまった。
それに対して怒りを露わにするアイヴァンと、すべてが限界のドナル。
帝王切開が決まったベッサンはパニックになっており、カトリーナはアイヴァンを責める。

建設現場ではトラブルが起こり、ベッサンは帝王切開を嫌がり病院側から説得を頼まれる。
仕事のトラブルのために必要になった電話番号を息子のショーンに探すよう頼むが、それを見つけたカトリーナは限界を迎え、アイヴァンに別れを告げる。
そして、仕事人間で浮気もしたアイヴァンを許すことはできない、家に帰ってくるなと言って2人は終わりを迎えた。

再び現場でトラブルが起こり、酔ったドナルを走らせて道路工事をしているステファンと仲間たちを現金で雇うように言うが、その後ドナルと連絡がつかないとガレスから苦情が。
うしろめたさもあってエディからの電話を留守電に切り替えると、悲しげにサッカーの試合の話をしていた。

ベッサンからの電話で、無事に子供が生まれたことを知らされたアイヴァンは、病院へと車を走らせる。

映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

画期的なストーリーと設定

ハイウェイ(高速道路)を走る車中の、アイヴァン・ロックを演じるトム・ハーディーの一人芝居に近い作品で、映像に映る人物は彼一人だけという斬新な作品。
会社の上司ガレス、現場を任せようとするドナル、妻カトリーナ、息子エディとショーン、不倫相手で目的地にいるベッサン、それぞれの人物との通話によって刻々と状況が変化する様子が面白い。

電話の向こうで何が起こっているかはもちろん映らないが、泣き声まじりの声や怒鳴り声、酔っぱらって陽気になっているの声のトーン、それに対するアイヴァンの表情と言葉の違いなども興味深い。
人生をビル工事に例えて、ひとつ間違えれば全部だめになると言ったり、アルコールで信頼を失うとドナルに言う言葉自体が、アイヴァンの人生と重なっているストーリーは素晴らしい。
息子エディが、サッカー試合の結果を聞かなかったことにして、録画したものを初めて見たようにすればいいと言うなど、アイヴァンの行動を否定するようなセリフも混ざっていて驚かされる。

86分間トム・ハーディーを見る作品

86分の間、延々と車を運転するトム・ハーディーの演技を見るだけの作品なのだが、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のマックスとは正反対のアイヴァン役も、見ていて飽きることがない。
トム・ハーディーだけでなく、夜のハイウェイの夜景や前を走る車、信号などがきちんと映されているので、時間の経過を感じることもできる。

バックミラーに映るアイヴァンの姿と、見ている側からすればそっくりなのに、自分とは違うと熱弁する責任感のなかった父親に対しての文句が重なっているのも面白い演出。


86分間トム・ハーディを愛でるための映画。車を走らせる彼の助手席に同乗しているような気持ちで見ていましたが、一人の男が些細な失敗や過ちで全てを失っていく様子が「声」だけで描かれるという、とても斬新な作品でした。
悪いことが重なってしまうタイミングってありますよね。一晩の過ちを冒した相手の出産と仕事場でのトラブル、そして家族を失いそうな危機、全てが運転中に重なるなんて本当に最悪で、こういう時って冷静になろうとしても無理なんだなと感じました。
電話越しに聞こえる息子の声を演じたのはトム・ホランド。家族の危機を感じながらも、落ち着こうとする子供ながらの気遣いが余計にアイヴァンを追い込んでいたような気がします。
映像は車内のトム・ハーディが映し出されるだけなので、目で見なくても耳で聴いて楽しめる作品だと思います。(女性 30代)

映画『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』 まとめ

ジェイソン・ステイサム主演の「ハミング・バード」で監督デビューを果たしたスティーヴン・ナイトの作品。
ワンシチュエーションスリラーの名にふさわしく、車内で様々な人間と電話をするトム・ハーディーの姿しか映らない作品。

会話劇だと飽きそうな印象を受けるが、仕事の現場への指示、妻に不倫したことを告げての修羅場、何も知らない子供たちからのサッカーの話、ナイーブな不倫相手の出産など、刻々と変わる話に飽きることがない。
タイトル通り86分で終わる作品だが、その間にすべてを失った男が新しい命という希望を得たという、深い内容になっている。

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