映画『ロンゲスト・ヤード(2005)』の概要:NFLの元フットボール選手が八百長疑惑にて出場停止命令を出される。彼はその後、怠惰な生活を送り恋人から腹いせに車の盗難の罪を被せられてしまう。刑務所へ送られた主人公は、そこで囚人だけのフットボールチームを作れと言われるのであった。
映画『ロンゲスト・ヤード』の作品情報
上映時間:114分
ジャンル:アクション、コメディ
監督:ピーター・シーガル
キャスト:アダム・サンドラー、クリス・ロック、バート・レイノルズ、ジェームズ・クロムウェル etc
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映画『ロンゲスト・ヤード』の登場人物(キャスト)
- ポール・クルー(アダム・サンドラー)
- 元NFLのフットボール選手。八百長疑惑にて逮捕され、出場停止命令を受ける。傲慢で怠惰。友人や家族が1人もいない。囚人だけのフットボールチームを作ることで、友情や家族のような絆を思い出す。
- ケアテイカー(クリス・ロック)
- 気の好い黒人の囚人。チームのマネージャー的存在で、ポールとは親友になる。仕入れ屋であり情報屋でもある。凶悪度はかなり低い。
- ネイト・スカーボロー(バート・レイノルズ)
- オクラホマ大でハイズマン賞を授賞したことのある元フットボール選手。現在は囚人としてポールがいる刑務所にいる。囚人チームのコーチに名乗り出てくれる。
- ヘイズン(ジェームズ・クロムウェル)
- 刑務所長。フットボール好きが高じて看守だけのフットボールチームを作る。チーム強化のためにポールを呼び入れ、練習相手として囚人チームを作らせる。
- クノール(ウィリアム・フィクナー)
- 看守長。ポールを目の敵にしていじめ抜くが、試合後はポールの活躍を称え認める。厳しいが、常識的な人物。
映画『ロンゲスト・ヤード』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ロンゲスト・ヤード』のあらすじ【起】
八百長疑惑にてフットボール選手の生命を絶たれたポール・クルーは、裕福な恋人の家で怠惰な生活を送っていた。恋人と酔った勢いで口論となった彼は、彼女の車で夜の町へ向かってしまう。恋人は元スター選手にほとほと愛想が尽き、ポールに車を盗まれたと警察に通報。
夜の町を爆走していたポールは、警官に止められ車の盗難容疑をかけられる。更に彼が飲酒運転であることを指摘するも、ポールは酔った勢いで車を後進させ、パトカーに突っ込み逃走した。
夜の町で派手なカーチェイスを展開し、最終的に恋人の車に10数台のパトカーが突っ込み大破。ポールも逮捕されるのだった。これにより、八百長疑惑での執行猶予5年を失い、再び刑務所へ入ることになったポール。
看守長や囚人には散々、バカにされ殴られては痛い目を見る。刑務所には所長ヘイズンが作った看守だけのフットボールチームがあり、所長は試合に優勝したいため、あの手この手でポールを自分の刑務所へ入れるよう画策したらしい。しかし、ポールはヘイズンの申し出を断ってしまう。
囚人の食堂にてケアテイカーという黒人男性と知り合ったポール。ケアテイカーは仕入れ屋で情報屋だった。彼がポールに刑務所内で過ごすコツを教えてくれたので、ポールは早速、自分を馬鹿にした囚人を殴り倒した。すると、たちまち食堂内は大騒動。看守長のクノールに目を付けられたポールは、サウナと呼ばれる外の独房に入れられてしまうのだった。
これに懲りたポールはとうとう、所長の申し出を受けることにする。ヘイズンは看守チームを強くするため、練習チームを作れと言う。選手は囚人の中から選ぶことになり、ケアテイカーと協力して囚人チームを作ることになった。
映画『ロンゲスト・ヤード』のあらすじ【承】
まずはチラシで選手を募集。早速、トレーニング後に練習を始めたが、囚人達はそもそもフットボールのルールも知らない。選手達は号令で殴り合いや取っ組み合いをしてしまうのだった。
夕方、あまりにも前途多難な問題に溜息を吐いていると、そこへ壮年の囚人がやって来る。彼はコーチとしてチームに入りたいと言う。ネイト・スカーボローはオクラホマ大で受賞するほどの実力を持った元フットボール選手だった。ポールとケアテイカーは彼に希望を見出す。
その後、資料室にあるPCで囚人リストが見られることを知り、リストの情報を頼りに、チームの肝となる体格と凶暴性を持った囚人と面会しチームにスカウト。続けて足りない戦力を随時、増やす。試合までほとんど日がない。新たな戦力が加わったチームは日に日に、それらしくなっていく。更にポールのファンというトランスジェンダーの集団が味方につき、チアリーダーの練習を始めるのだった。
そんな中、黒人囚人を狙って白人看守がいびりにやって来る。試合まであと1週間に迫っていた。黒人囚人達は憤怒を堪え、チームへの入団を決めるのだった。
これにより、一段とチーム力が上がる。メンバーは日々の練習にて、次第にチームワークを形成した。
そんなある日、グラウンドが水浸しになっており、練習することができなくなってしまう。ポールは試合で看守チームに負けるよう言われていたが、彼は囚人チームで勝つつもりでいる。それを知ったヘイズンの嫌がらせだった。
映画『ロンゲスト・ヤード』のあらすじ【転】
所長の嫌がらせに腹を立てたネイトは、看守チームの情報を調べ密かに画策。ケアテイカーは選手達に試合で使う靴などを仕入れては配った。
更にポールは独自のルートで看守チームの試合映像を入手。映画の時間を利用して、相手チームの試合を観戦し、対抗策を練る。その様子を密かに看守が覗き見ていることも知らずに。看守チームではその知らせを耳にし、妨害の策を立てるのだった。
試合前日。練習を終えたチームは、一体となって明日の試合に向け覇気を高めた。
勝利を願いポールへプレゼントを用意したケアテイカー。彼はポールの監房へ入り、ラジオを止めようとして爆発に巻き込まれてしまう。看守チームの仕業だった。
彼はそのまま帰らぬ人となり、ポールを含めチームのメンバーは肩を落としながら、ケアテイカーを悼み、試合会場へ向かうバスへ乗り込む。
巷では看守チームと囚人チームのフットボール対決が話題となっていた。試合会場には多くの一般人客が訪れ、警察は射撃の精鋭隊を各所に配置させている。
ポールはケアテイカーが最後に残した、チームへのプレゼントをメンバー1人、1人に配った。新しい防具一式とユニフォームである。チーム名は凶悪マシーン。
観客席には特別警戒席として模範囚の囚人達が座り、その前にはチームのチアリーダー、トランスジェンダーチームが応援に駆け付けている。
そして、いよいよ試合開始。ネイトも苦節14年の恨みを晴らそうと防具を装着していた。
だが試合開始早々、囚人達は日頃から特に恨みを抱いている看守に突っ込んでしまう。それでも試合は順当に進み、開始1分半ですでに看守チームに2本の先制点を取られてしまう。ポールはチームのメンバーを叱責し、改めて気持ちを引き締めた。
すると、ようやく試合らしい試合が展開される。だが、看守チームが反則をしても審判はまともな判定をせず、抗議をするとそこに反則を取られる。囚人チームは理不尽さに憤るが、ここでポールが良策を思いつく。彼は突然、ボールを審判に投げつけたのだ。これにより囚人達は笑いを堪えることができず、チームの雰囲気が回復。
映画『ロンゲスト・ヤード』の結末・ラスト(ネタバレ)
やはり、チームの要はポールである。第2クォーター、14点差。囚人チームは点差を稼ごうと奮闘。徐々に点差を縮めていく。前半終了まで残り僅か。パスをこまめに回して相手を翻弄。道が拓いたところで全力疾走し、タッチダウンを取った。これで同点。前半終了となる。
休憩のため、控室へ戻ったポールの元へヘイズンがやって来る。所長はケアテイカー殺害容疑の協力者として、ポールを陥れることができると脅す。そうなると懲役3年の予定が、25年になってしまう。ポールは憤りながら、所長の言う通り負けることにした。
後半開始。ポールはわざとミスを連続し、2点取らせる。そして、自発的に試合から外れた。
すると、チームは要を失い看守チームに押され始める。メンバーからはそれぞれに言葉をかけられ、負傷者も続出。ポールは奮闘するメンバーを目にし、堪えられなくなってとうとう試合へ戻ることにした。
ヘイズンを負かし自分の懲役が長くなろうと構わない。今や家族とも言える仲間がいるなら、頑張れると思ったのだ。だが、試合へ戻った直後、看守チームはポールを集中的に襲って来る。彼はタイムを取りメンバー全員を集めて全てを明かした。プロ選手時代に八百長をしたことも、試合に勝つことでケアテイカー殺害容疑にて刑期が伸びることも。すると、メンバーは彼の心意気を受け、気合を入れ直し結束を深めた。
次第に追い上げを見せる囚人チーム。残り時間2分。看守チームは焦りを見せ始め、プレーも荒くなっていく。いよいよ点差は7点。時間的にも充分に逆転が可能だった。しかし、ここでまたも選手が負傷。もう交代できる選手がいない。そこで、ネイトは自分が出ることにした。
年齢的にも試合で活躍できるとは思えない。だが、ネイトはやる気満々である。残り時間6秒、点差は7点。後がない。ネイトはこぼれ球を拾い、タックルを受けながらもタッチダウンを勝ち取った。これで点差は1点となる。
この場合、フットボールではトライフォーポイントとなり、キックで同点を取るかタッグを組んで逆転勝ちを狙うかを選ぶことができる。
囚人チームは相談の結果、タッグで逆転を狙うことにした。相手を欺きボールを手にしたポールは、タックルを受けながらも執念のタッチダウンを獲得。囚人チームは奇跡の勝利を収める。これにより、クノールもポールの健闘を称え、ケアテイカー殺害の罪は被らせないと約束してくれるのだった。
映画『ロンゲスト・ヤード』の感想・評価・レビュー
随所に笑いのポイントが散りばめられており、囚人でありながらどこかホッとするような雰囲気がある。囚人達の心情の動きや主人公の奮闘が描かれており、試合のシーンは本格的で熱くなる。
主人公と親友になった囚人が罠にかかり、死亡してしまうのだが、チームのメンバー全員が彼の死を悼む場面などは胸が詰まる。看守からされる仕打ちが酷いだけに、恨みを持つ気持ちが分からないでもない。その鬱憤を暴力や人殺しではなく、スポーツで解消するというのが健全。最後のシーンで看守長が主人公を認めるところは、清々しい気分にさせてくれる。(MIHOシネマ編集部)
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