映画『おはん』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「おはん」のネタバレあらすじ結末と感想

おはんの概要:浮気性の夫が芸妓と愛人関係となってしまったため、夫のことを思い実家へ帰った本妻。その後、彼女は夫の子を産み育てていた。数年後、そのことを知った夫は、本妻との愛を再燃させ親子で暮らそうと考える。揺れ動く男の様を描いた作品。

おはんの作品情報

おはん

製作年:1984年
上映時間:112分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ
監督:市川崑
キャスト:吉永小百合、石坂浩二、大原麗子、香川三千 etc

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おはんの登場人物(キャスト)

おはん(吉永小百合)
商家の娘で古物商の幸吉へ嫁ぐ。夫のことを深く愛し、幸せを願っている。ひたすら控えめで妻の鏡のような人物。愚痴や恨み言は一切口にせず、人様に迷惑をかけないよう常に気遣っている。幸吉の子供を産み育てる。
幸吉(石坂浩二)
古物商の主人。浮気性で芸妓のおかよと良い仲になり、本妻のおはんとは別居。おはんの子供が自分の子供だと知り、よりを戻そうとする。
おかよ(大原麗子)
芸妓の店を経営。自らも仕事をしてがっぽり稼ぐ。気が強く美しい女性。幸吉と夫婦のような生活を続け、養い続ける。
おばはん(ミヤコ蝶々)
幸吉が新たに構えた古物商の隣に住んでいる。気の好い壮年の女性。おはんと幸吉の逢引のために自分の家を度々、貸して2人の連絡係も担ってくれる。

おはんのネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『おはん』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

おはんのあらすじ【起】

古物商を営む幸吉はおはんという妻がありながら、芸者のおかよと恋仲になってしまう。夫婦は相談した結果、おはんは病がちな両親の薦めにより実家へ帰ることになり、幸吉は愛人のおかよの元へ向かうことになった。

7年後、おかよの稼ぎでひものような生活を送っている幸吉。おかよは店を構え芸者を派遣し稼いでいるが、彼女は幸吉との部屋を増築する野望を持ち、今よりもっと稼いでやると意気込んでいるのであった。

女の稼ぎで飯を食うことに心を痛めている幸吉は、自分の店を開けて少しでも稼ごうとするが、古物商がそうそう儲かるはずもない。彼は暇つぶしのために店から出て、橋の上から川を眺めた。その時、背後を横切った女性にはっとする。女性の後を追って、彼女に声かけた幸吉。

女性は妻のおはんであった。噂によると彼女は子供を産んだらしい。恐らく7年前に別れる際、身籠っていたのだろう。生まれた子供は悟という男の子で、学校へ通い始めたと言う。おはんは幸吉から顔を伏せ、言葉少なに去って行くのであった。

しばらく後、幸吉の店におはんが訪れる。彼女は非常に控えめな様子で、近所から姿を見られるのを恐れるような仕草をするのだ。幸吉は隣家のおばはんに事情を話し、部屋を貸してもらう。おはんと2人きりになった幸吉は、子供を産んで匂い立つ色気を醸し出すおはんに心を奪われ、彼女を抱いてしまう。おはんは夫の家庭を壊すのではないかと、恐怖に慄きながら逃げるように帰って行くのだった。

おはんのあらすじ【承】

おはんと抱き合っていた最中、幸吉の店におかよが来たとおばはんに聞いた幸吉。帰宅した彼は浮気がばれるのではないかとハラハラしっぱなし。おかよは竹を割ったような性格で、夫を取られる妻が悪いのだと口にして憚らないのであった。

その後、再びおはんが幸吉の店へ。2人は互いに求め合い、再び身体を重ねるもその際、風の強い日に男の子供が毬を買いに来たと話す。すると、おはんは顔色を変え、子供の様子を事細かに聞いてくる。彼女の様子に幸吉はまさかと思い確認すると、男の子はおはんの子供悟だったと明かすのであった。

幸吉は自分の息子へと会いに行き、正体を明かさず欲しがっていた毬を手渡した。少年は母親の躾けが行き届いているのか、知らない人から物をもらってはいけないと言うが、幸吉は大丈夫だと笑って少年が走り去る後ろ姿を見守るのであった。

おはんとの逢瀬を密かに続けていた幸吉は、彼女との間にできた息子の姿を目にし、おはんと子供の3人で暮らそうと考える。ちょうど、おかよの店にも芸者見習いを新たに入れたため、おかよはその子を育てることに夢中であった。故に、そろそろ彼女と別れても大丈夫だと言う。おはんはその話に感動し、うれし涙を流すのである。

おはんのあらすじ【転】

年が明けて春間近、自分の息子とも仲良くなった幸吉は、おはんと暮らす家の下見へ。竹林に囲まれた静かな佇まいだった。
おばはんが紹介してくれた家で、敷金礼金もいらないと言う。考えてみたら、普通は女房の目を盗み愛人と逢瀬を続けるものだが、幸吉の場合は愛人の目を盗んで女房と逢瀬を続けている。妙な話だとおばはんは笑うのであった。

そんなある日の夜、おはんは幼い息子に実の父親が幸吉であることを明かす。
翌朝、何かを言いたそうな息子を送り出したおはん。その後、おばはんに幸吉へ伝言を頼んだ。引っ越しの荷物を密かに運ぶ算段だった。
人目を避けて山道を越える。息子は叔父が玩具市へ連れて行ってくれているので、昼過ぎに引っ越し先の新しい家へ来る約束をしていた。

だが、昼前になって強い雨が降り始める。悟は何かを思い詰めた様子で、叔父が目を話した隙に逃げ出してしまう。
同じ頃、無事に新居へ荷物を運びこんでいた幸吉とおはん。激しい雨と春雷に息子を心配するも、もよおした幸吉に襲われ身体を許してしまうのだった。

その頃、激しい雨の中を迷いつつも新しい家へ向かっていた幼子は、山道の窪みに足を取られ崖下の川へと転落してしまう。

それにしても、悟はいつになったらやって来るのか。あまりに遅いため、おはんは息子を心配し雨が弱まったのを見計らって探しに向かった。
しばらく後、新居へ慌てた様子のおばはんがやって来る。彼女は幸吉に悟が転落して亡くなったことを話すのであった。

おはんの結末・ラスト(ネタバレ)

ショックを受けた幸吉は、急いでおはんの実家へ。息子の亡骸を前に夫婦は酷く嘆いた。川から引き上げられた息子の袂には、幸吉が初めてあげた毬が入っていたと言う。恐らく幼子は、実の父親と暮らすのを嬉しく思っていたに違いない。
そこへ、悟を玩具市に連れて行った叔父が現れ、幸吉に怒り狂って殴り倒してしまう。あわや、殴り殺してしまったかと思われたが、幸吉は意識を失っただけで命に別状はなかった。

その頃、おかよの元にも知らせが来る。彼女はおはんと幸吉のよりが戻ったと聞き、憤懣やるかたない。おかよは幸吉を引き取りにおはんの実家へと向かうのであった。
そして、とうとう妻と愛人の対面が叶う。横になって休む幸吉を間に、3人は話し合いを行った。

おかよは静かな怒りを湛え、幸吉と7年過ごし築いた絆は簡単に切れないと言う。おはんはそれを聞き、逆に頭を下げるのであった。
その後、彼女は息子の毬を亡くなった場所へ投げ込み、寂しげに立ち尽くす。

その後、おかよは新人芸妓のお披露目もそっちのけで、酒に溺れる毎日を送っている。芸妓の世界では男を取られるのは、取られる方が悪い。まさか自分が取られるとは思っていなかった。そこへ、新人芸妓が外へ出た折、おばはんがおはんから預かったという手紙を渡される。幸吉宛てだったが、彼はおかよに気を遣って中身を見ようとはしない。おかよは一緒に見ようと幸吉と共に手紙を開いた。

手紙には実家を出るという挨拶と、2人への真摯な謝罪、そして亡くなった息子のこと、更におかよには自分の分も夫のことを愛して欲しいと書いてあった。
幸吉はその手紙を読み、ふらりと外へ出て行く。おかよはおはんの包み込むような深い愛情に敗北感を覚え、脱力してしまう。おはんは決して、恨み言を口にせずただ、ただ2人のことと夫が幸せでいることを願っているのであった。

おはんの感想・評価・レビュー

ひたすら一途で控えめな本妻おはんと、芸妓の店を構え一人でも生きていける愛人おかよの間で、うだつの上がらない夫幸吉が行ったり来たりする。
そのせいで悲劇が起こるのだが、おかよが凛と立つユリなら、おはんは岩場に咲く野花のような印象。

悲劇の後、おはんの深い愛情に胸を打たれる。まるで妻の鏡のような女性だが、控えめ過ぎるために結婚生活も長続きしなかったのではないかと思われる。対して、おかよは常に強気なのである意味、幸吉にとっては究極の選択だったに違いない。(MIHOシネマ編集部)

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