映画『LOOPER ルーパー』の概要:今よりも未来の話、人類はタイムトラベルの技術を発明していました。そしてその技術をもとに殺したい人物を過去へと送り、過去の人物に殺害してもらうというとんでもない方法を思いつくのでした・・・。
映画『LOOPER ルーパー』の作品情報
上映時間:118分
ジャンル:SF、アクション
監督:ライアン・ジョンソン
キャスト:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ブルース・ウィリス、エミリー・ブラント、ポール・ダノ etc
映画『LOOPER ルーパー』の登場人物(キャスト)
- ジョー(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)
- 未来から送られてくる人物を殺す役目を負ったLOOPERの一人。最後に未来の自分を殺す必要がある。
- オールド・ジョー(ブルース・ウィリス)
- 30年後のジョー。レインメーカーという人物を追っている。
- サラ(エミリー・ブラント)
- シドの母親。女手一つでシドを育て守っている。
- セス(ポール・ダノ)
- ジョーのルーパー仲間。暗殺に失敗した事で未来人に消される。
- ジェシー(ギャレット・ディラハント)
- ジョーを追って未来からやってきた刺客。
映画『LOOPER ルーパー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『LOOPER ルーパー』のあらすじ【起】
未来の世界、2074年では科学が発達しタイムトラベルが現実のものとなっていました。タイムトラベルは一般的に使用が禁止されていますが、悪の組織はこっそりとその力を使っています。技術が発達した2074年では、何の証拠も残さずに死体を始末するということは最早不可能になっていました。そこで未来人は、殺して欲しい人間をタイムトラベルで送り、2044年の時代の人間に殺害してもらうという手を考えました。
そうして未来人と契約した殺し屋達を、『LOOPER』と呼びます。スラム街で暮らすジョーもその一人でした。ジョーは転送されてくる未来人を殺す事で収入を得ていましたが、ある日全LOOPERの契約が解除される事となりました。
事前の契約通り、最後に未来の自分を殺す必要があります。しかしジョーの仕事仲間、セスはその際未来の自分を取り逃がしてしまい、未来人に残虐非道なやり方で殺されてしまいました。そしてジョーが未来の自分を殺す日、約束の時間になっても待てど暮らせどその人物が現れないのでした。
映画『LOOPER ルーパー』のあらすじ【承】
そして、ようやく現れたと思ったその男は、なんの拘束もされずにそこに立っていました。慌てて彼を殺そうとするジョーでしたが、圧倒的身体能力を見せたオールド・ジョーに逆に気絶させられてしまいます。オールド・ジョーとは一体何者なのか。
ループが閉じられ収入源を失った一年後のジョーは自堕落な生活を送っていました。そして貯金も底をついたジョーは、強盗や暗殺にも手を出すようになったのです。しかし25年後、そんな彼の前に一人の女性が現れました。その女性と劇的な恋に落ちたジョーは全てから足を洗い、彼女と平和な日々を送っていました。しかし、ある日レインメーカーという組織が突如家に踏み込んで来て、妻を殺してしまうのです。
オールド・ジョーはレインメーカーを暴き殺すため2044年にやって来たのでした。そしてオールド・ジョーは、ジョーに協力を仰ぎます。一方あるLOOPERが、レインメーカーについての手がかりを入手していました。それは「07153902935」という病院記録です。
映画『LOOPER ルーパー』のあらすじ【転】
しかし、ジョーは未来の自分を殺さないと自分が殺されてしまうため、その協力を拒みます。オールド・ジョーはその場から立ち去りますが、ジョーは彼が持っていた地図の一部を入手していました。その地図に印がついた部分に、いずれオールド・ジョーが現れると踏んだのです。
その地図の場所には、平原の中一軒佇む家がありました。そこにはサラという女性とその子供、シドが暮らしています。そして例の病院記録は、シドの病院での医療番号だったのです。突如接触して来たジョーを警戒するサラに対して、ジョーはありのままを彼女に伝えました。そして話を聞いたサラは、シドを暗殺者から守って欲しいとジョーに依頼するのでした。
シドはオモチャを改造してブザーを作れるほどの天才的な子供です。シドは「サラは本当のお母さんじゃない」と言いますが、実際にはサラは彼の本当の母親でした。ただ、一時期彼を妹に預けていた時期がある為、彼が妹の方を本当の母親と思っているのです。
映画『LOOPER ルーパー』の結末・ラスト(ネタバレ)
そんな時、未来からの追っ手であるジェシーが彼らの前に現れます。シドがジェシーの姿を捉えた時、シドはある特殊な能力を発動させました。2044年の世界では、人口の10%が念動力を使用できます。しかし、それは精々コインを浮かせる程度のもの。ですがシドは、その一帯に小爆発を起こせるほどの力を持っていたのでした。そして彼が使った念動力によって、未来組織やオールド・ジョーが彼らの居場所を突き止めます。
迫り来る追っ手と激しい戦いを繰り広げながら、ジョーはサラとシドを守り続けました。しかし、追いついたオールド・ジョーがサラに対して引き金を引こうとします。その時、これこそが全ての始まりだとジョーが気付きました。目の前で母親を殺された憎しみで、シドが悪の道に落ちていくと確信したのです。
そしてジョーはオールド・ジョーを止める為、自らの心臓に銃口を向け自殺しました。過去の自分が死んだ事で、オールド・ジョーの姿も消えていきます。サラはシドに「ジョーは何処かに行ってしまったの」と死体を隠しながら告げました。サラを母親と認めたシドには、きっと新しい未来が待っている事でしょう。
映画『LOOPER ルーパー』の感想・評価・レビュー
タイムトラベルを利用して、過去の人間に標的を殺すように仕向けるという斬新な設定のSFアクション映画。こういった過去や未来の設定を持ち出すと、様々な矛盾が生まれてくるのだが、そこはご愛嬌といったところだろうか。(例え、過去で殺害しても、その時代のその人物は生きているなど)ブルースウィルスが演じる未来のジョーは、過去のジョーに比べて非常に勇ましく、本当にこの人物が未来でこのようになるのかと疑問に思う位、キャラが変わっている部分に少し違和感を覚えてしまった。(男性 30代)
タイムトラベルではお決まりの自分との対峙。なのではあるが、通常と違い今の自分の方が目的意識がないところが新しいと言えるだろうか。アクション自体の質はそこそこ良く俯瞰した全体像では優等生の部類に入る映画だと思う。ただこれが父と息子でも似たような面白さになるような気もするし、タイムパラドックスについて考えると頭が混乱するしで素直に楽しみきれないところがある。未来の自分は今の自分のときにどう動いたか知っているはずではないかと考えるとどうも釈然としない。(男性 30代)
30年後の未来から送られてくる標的を現代で始末する殺し屋、通称「ルーパー」のお話。タイムスリップものが好きな人には最高のSFサスペンスです。ジョセフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリスが演じるのは違う時代の同一人物。過去を変えると未来も変わるとか、未来を変えると現代も…みたいなタイムスリップもので描かれない部分ってあるじゃないですか。その部分が丁寧に、わかりやすく描かれているこの作品。
生え際気にしてるなあと思っていたら未来ではブルース・ウィリスになってしまっていたのは笑えました。(女性 30代)
タイトルからしてタイムトラベル物を想定して視聴すると、肩すかしを食らう。というかこの作品、タイムトラベル物である必然性があまりないように思える。サイコキネシスも必要だったろうか。
物語の所々で唐突な展開が起こるので、もっと伏線を張ってくれたら、と思う。ブルース・ウィリスがやたらめったら強いのも気になった。敵もブルース・ウィリスが相手だからといって忖度して戦っているのかと思うほど。
疑問点は数あるものの、テンポよく話は進むので退屈することはない。(男性 30代)
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