12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『マー サイコパスの狂気の地下室』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『マー サイコパスの狂気の地下室』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『マー サイコパスの狂気の地下室』の結末までのストーリー
  • 『マー サイコパスの狂気の地下室』を見た感想・レビュー
  • 『マー サイコパスの狂気の地下室』を見た人におすすめの映画5選

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』の作品情報

マー サイコパスの狂気の地下室

製作年:2019年
上映時間:99分
ジャンル:ホラー、サスペンス
監督:テイト・テイラー
キャスト:オクタヴィア・スペンサー、ジュリエット・ルイス、ダイアナ・シルヴァーズ、コーリー・フォーグルマニス etc

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』の登場人物(キャスト)

マギー・トンプソン(ダイアナ・シルヴァーズ)
両親が離婚したため母の故郷へ引っ越してきた女子高生。転校先での孤立を恐れ、声をかけて来た不良グループと嫌々ながら交流を持つようになる。その内の一人、アンディに恋をする。
スー・アン・エリントン / マー(オクタヴィア・スペンサー)
職場にも街にも居場所がなく、森の奥で孤独に暮らしている中年女性。代わりに酒を買って欲しいと頼むアンディに一目惚れし、毎週酒を買い与えるようになる。遂には飲酒運転や補導が心配だと言い、自宅の地下室をパーティ会場として利用させるようになる。
アンディ・ホーキンス(コーリー・フォーグルマニス)
不良グループの一人。父ベンの社用車を乗り回し、河原で仲間達と飲酒を繰り返している。母をすい臓がんで亡くしている。マギーと互いに想いを寄せ合い、いつしか付き合うようになった。
ヘイリー(マッケイリー・ミラー)
転校初日のマギーに声をかけてきた少女。初めこそつれない態度のマギーへ嫌味を言ったが、次第に打ち解けて親友になる。
ベン・ホーキンス(ルーク・エヴァンス)
アンディの父。ホーキンス警備社を経営しており、美術品の輸送などを行う。社用車全てに追跡装置を付けており、アンディがスーの家に出入りしていることを不審に思う。妻を亡くしてから、高校時代の友人メルセデスと性的関係を続けている。

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』のあらすじ【起】

サンディエゴから越して来た女子高生マギーは、転校先の学校でクラスを探していた際、車椅子に乗った少女を介助した。昼食の時間になり、彼女は去年転校して来たと言うヘイリーからパーティに誘われた。マギーは飲酒すると言う彼女へ用事があると言い誘いを断ったが、放課後、母エリカが仕事のため不在になったので思い切ってヘイリーに連絡した。

ヘイリーを筆頭に、アンディが運転するバンに乗ったダレルとチャズらがマギーを迎えに来た。マギーは彼らから、スーパーを訪れる大人達に声をかけ代わりに酒を買ってきてほしいと頼むよう指示され、犬を連れた大柄な女性に声をかけた。女性一度断ったが、車から降りたアンディを見るなり快諾。酒を手に入れた一行は、河原の岩場で酒盛りをした。

女性の名はスーといった。彼女はマギー達に酒を買い与えた後、彼らが乗っていたバンに書かれた“ホーキンス警備社”という社名ロゴからアンディのフェイスブックを特定、ヘイリーやマギーのアカウントも芋づる式に特定した。

エリカは、飼い犬ルイの予防接種を受けるためブルックス動物病院を訪れた。そこはスーが勤める病院だった。

翌週もマギー達に頼まれ酒を買い込んだスーは、警察に見つかることを恐れて彼らを自宅まで案内し、地下室を自由に使って良いと言った。一度補導されている彼らは喜び、彼女の家に通うことになった。しかし、スーは上の階には上がらないよう強く言った。

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』を無料視聴できる動画配信サービスと方法
映画『マー サイコパスの狂気の地下室』を無料視聴できる動画配信サービスと方法を分かりやすく紹介しています。

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』のあらすじ【承】

スーはマギーのインスタアカウントを見つけ、そこからエリカのアカウントに辿り着いた。二人はかつて同じ高校のクラスメイトであり、スーは彼女の職場を割り出すと、物陰からエリカの様子を伺った。店には彼女達の同級生であるメルセデスが、同じく同級生でアンディの父・ベンと来店していた。エリカは離婚して地元に戻ったことを恥ずかしそうに話し、酒に酔っていたメルセデスは彼女を馬鹿にした挙句、泥酔してガードマンに追い出された。

スーは、高校時代にエリカと昼食を摂っていた際、秘かに想いを寄せていたベンから用務室へ誘われたとこを思い出した。

マギーやアンディ達の電話番号を入手したスーは、彼らに平日も飲みに来るようビデオメッセージを送った。彼女の自宅の地下室は無料のパーティ会場として高校生達の間有名になり、毎日多くの人が集まっていた。

ヘイリーとマギーは、トイレを使うため言い付けを破って1階を訪れた。そこでスーが誰かと会話する声を聞き、二人は急いで家へ帰った。

アンディはマギーに告白し、二人は交際することになった。週末にはスーの元でステファニーの誕生会が行われ、彼女が用意した酒を飲んだマギーは記憶とイヤリングを無くした。翌日、スーは職場に犬用の催眠鎮静剤を戻した。

エリカにマギーとの交際を明かしたアンディは、警備会社を営む父がいること、母を病気で亡くしたこと、ベンにはメルセデスというセフレがいることを話した。エリカは彼らと同級生だと言い、メルセデスは高校時代から問題児だったと言った。

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』のあらすじ【転】

地下室へ出入りする高校生達のスマホには、毎日のようにスーからのメッセージが届いた。気味悪がったヘイリーはインスタのストーリーでスーをブロックするよう呼びかけた。しかし、スーはすぐに新しい携帯番号を取得し、再び全員へメッセージを送り付けた。さらに、スーはステファニーのブレスレットやマギーのイヤリングを身につけており、ヘイリーの指輪まで奪っていた。

ヘイリーとマギーは、アクセサリーを取り戻すため彼女の家へ忍び込んだ。スーの部屋は高校生達の写真で溢れ返っており、親達の卒業アルバムもスクラップされていた。さらに、家の中には以前マギーが学校で助けた車椅子の少女が軟禁されており、彼女はスーの娘でジーニーと名乗った。ジーニーは外に出ることや、本当は歩けるにも関わらず歩行を禁じられていると明かし、そこでスーが帰宅したため二人は裏口から脱出した。

スーは、飼い猫の予防接種を受けに来たベンと20年ぶりの再会を果たし、彼に誘われパブを訪れた。彼は思い出話もそこそこに、何故アンディがスーの自宅へ出入りしているか問い詰めた。ベンはアンディが運転する社用車の追跡装置を取り出し、「今度息子に近付いたら俺がカタをつける」と忠告し去った。

マギーはアンディへ、スーは自分達と同年代の娘を匿っていること、親同士がスーと同級生であることを打ち明けた。しかし、アンディは「すい臓がんなの」と語ったスーの言葉を信じており、マギーの不信感は信用しなかった。

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』の結末・ラスト(ネタバレ)

スーは高校時代の思い出を振り返った。片思いしているベンから用務室に呼び出された彼女は、強引に性欲処理をさせられた。そして廊下に出ると、クラスメイト全員が彼女を取り囲み馬鹿にした。当時の記憶を辿りながら怒りを露わにしたスーは、ジョギングするメルセデスをひき殺した。

その夜、ルイの悲鳴を聞いたマギーが彼の元へ向かうと、ルイは血を流して倒れていた。エリカはスーに相談しようと言ったが、マギーは彼女の家に出入りしていたことを告白し、スーには近寄らない方が良いと言った。それを聞いたエリカはマギーに怒り、外出禁止を言い渡した。一方ブルックス動物病院の犬舎には、スーによって殺害された上司の死体が置かれていた。

アンディの追跡装置がスーの家を示したため、ベンは彼女の元へ急いだ。しかし、ベンは催眠鎮静剤を打たれ気を失ってしまい、目を覚ました時にはベッドに縛り付けられていた。彼はスーによって片方の手首を切りつけられ、もう片方の手首からルイの血液を輸血された。

家を抜け出してアンディのいる地下室に来たマギーは、鎮静剤によって意識を失った彼の他に、ヘイリーやダレルが傷つけられる場面を目の当たりにする。アンディはスーに腹を刺され重傷を負ったが、自らの意志で犯行したジーニーはスーを突き飛ばし地下室へ閉じ込め、そのはずみで倒れたランタンの火が燃え広がった。

そこへエリカが人を連れてマギー達を助けに訪れ、ジーニーも彼女に付いていった。燃え盛る家に一人残されたスーは、ベッドに横たわるベンの死体に寄り添って微笑んだ。

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

従順で無害だと思い込み、挙句自分より格下だと見下していた相手に追い詰められる復讐ホラー。現代版『ミザリー』のような雰囲気が漂う物語だった。

スーがSNSを駆使して、当時自分を虐げた同級生らの子供達から陥落させる構成には少々ぞっとした。当時の自分が謳歌できなかった青春を彼らと取り戻そうと、完全なるジェネレーションギャップを漂わせながらはしゃぐ彼女の姿も痛々しい。

とはいえ、マギーが越して来たタイミングでベンと15~20年ぶりの再会を果たしたスーにはいささか違和感があった。これまでは、彼と鉢合わせないよう監視していたのだろうか?多少の突っ込みどころはあるが、久々の「人怖」映画であった。(MIHOシネマ編集部)


本作は、両親の離婚で母の故郷に引っ越して孤独だったマギーが、近所に住むマーと知り合うことで恐怖にさらされる様子を描いたホラーサスペンス作品。
いじめられたことでそれまでの人生を楽しめなかった女の嫉妬がテーマとなっていて、サイコパスというよりはトラウマを抱えた女の復讐劇。マーを演じたオクタヴィア・サスペンサーの持つ不気味な雰囲気がとても好きだった。
テンポが良くて、思っていたよりサイコパス、ホラー要素は少ないので気軽に観れる作品。(女性 20代)


マーを演じたオクタヴィア・スペンサーの怪演が圧巻でした。最初はただの親切な女性に見えたのに、徐々に狂気がにじみ出てくる演出がうまい。高校時代のトラウマが引き金となり、次第に若者たちを異様な方法でコントロールしていく展開は息を呑む怖さでした。特に地下室のシーンは想像以上にサイコで、ホラー好きにはたまらない演出です。B級感はあるけど、テーマは意外と深い。(30代 男性)


思っていたよりも心理的にゾッとするホラーでした。マーの背景が少しずつ明かされていく中で、「なんでこんなことを?」という疑問がじわじわと納得に変わっていく感覚が独特。青春とトラウマが交錯するテーマがしっかり描かれていて、ただのスラッシャー映画ではないと感じました。後半の展開は予想外の連続で、特に犬の首輪のシーンは声が出るほど驚きました。(20代 女性)


マーというキャラクターの作り方が本当に見事。彼女の内に秘めた孤独、過去のいじめによるトラウマ、そしてそれが歪んだ愛情として表れる流れがリアル。最初はちょっと変な人くらいにしか思ってなかったのに、あれよあれよという間に地獄絵図。地下室に閉じ込められた若者たちの恐怖は、観ているこっちにもひしひしと伝わってきました。エンディングの虚しさも印象的。(40代 女性)


若者のパーティー映画かと思いきや、意外と深いテーマを扱っていて驚きました。マーのやっていることはもちろん狂ってるけど、彼女の中にある「誰にも認めてもらえなかった悲しさ」には少し共感してしまう部分も。オクタヴィア・スペンサーの怪演が光っていて、普段の彼女を知っていると余計に怖さが倍増します。終盤の展開はB級っぽさもあるけど、テンポがよくて飽きませんでした。(20代 男性)


マーという一人の女性の“壊れていく過程”を描いたホラーというよりは、サイコロジカル・スリラーに近い印象。彼女の家に集まってくる若者たちが次第に巻き込まれていく様子が、まるで蜘蛛の巣に捕らわれていくようで不気味。若者たちの無邪気さと、マーの歪んだ欲求がぶつかる終盤は衝撃的でした。ラスト、彼女が「家に帰る」と言うシーンが皮肉で胸に残ります。(50代 女性)


マーの狂気が怖いというより、「あの優しさの裏に何があるんだろう」と考えながら観ているうちに、どんどん精神的に追い詰められていく感覚が新鮮でした。高校時代にいじめられたことへの復讐というテーマは古典的だけど、そこに“SNS時代の若者”が絡むことで現代的な怖さにアップデートされているのが良い。音楽の使い方も上手で、普通のシーンなのに不安になる演出が印象的。(30代 女性)


オクタヴィア・スペンサーの演技に完全にやられました。今まで観たホラーとはちょっと違って、彼女の存在感だけで成立してしまうような作品。過去のいじめの復讐というシンプルな筋書きのはずが、心理描写が細かくてどこか切ない気持ちになる場面もありました。特にマーが自分の若い頃の写真を見つめるシーンには、心の闇と寂しさがにじみ出ていて印象に残りました。(40代 男性)


マーは完全な悪役かと思っていたけど、実際には彼女も“被害者”だったという複雑な構造に心がざわつきました。いじめの傷は消えないという現実と、それにどう向き合うかを間違えた結果があの地下室だったのだと思うと、ただ怖いだけじゃない映画でした。ラストの炎の中で微笑むマーの表情は忘れられません。ホラーが苦手でも観てほしい心理サスペンスです。(50代 男性)

映画『マー サイコパスの狂気の地下室』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『マー サイコパスの狂気の地下室』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

ミザリー

この映画を一言で表すと?

愛と狂気は紙一重…ファン心理が暴走する密室ホラーの金字塔。

どんな話?

人気作家が交通事故に遭い、助けてくれた“熱狂的ファン”の家で療養することに。しかしそのファンは、次第に異常な行動を見せ始め、作家を監禁し始める…。密室で繰り広げられる狂気と恐怖の心理戦が展開される。

ここがおすすめ!

『マー』と同様、善意の仮面を被った女性の狂気が徐々に剥がれていく過程が見どころ。キャシー・ベイツの圧倒的な怪演と、緊張感あふれる演出が、じわじわと観る者を追い詰めてくる傑作スリラーです。

ゲット・アウト

この映画を一言で表すと?

何気ない日常に仕込まれた恐怖…社会派スリラーの決定版。

どんな話?

黒人青年が白人の恋人の実家を訪れるが、次第にその家族の“異様な雰囲気”に違和感を覚える。そしてその違和感が恐怖へと変わるとき、驚愕の真実が明らかになる…。人種差別を背景にした緊張感あるスリラー。

ここがおすすめ!

『マー』同様、外面の優しさの裏に潜む狂気や差別構造がテーマ。序盤のゆるやかな違和感が、次第に狂気へと変わる構成は鳥肌もの。社会的メッセージを孕みつつ、純粋なスリラーとしても高水準の一本です。

キャリー

この映画を一言で表すと?

いじめられた少女の悲劇と怒りが、血塗られたクライマックスへ!

どんな話?

内気でいじめられっ子の高校生キャリーは、宗教的な母親のもとで育ちながら、不思議な超能力を持っていた。ある日、彼女に仕掛けられた悪意あるサプライズが、想像を超える惨劇を呼び起こす。

ここがおすすめ!

マーと同じく、「過去に傷つけられた者が狂気に変わる」という構造が共通。怒りと復讐が爆発する終盤のカタルシスは圧巻で、心理的ホラーと超常現象の融合が強烈な印象を残すスティーヴン・キング原作の名作。

ルーム

この映画を一言で表すと?

たった一部屋の“世界”で育った少年と、母の脱出劇。

どんな話?

誘拐され監禁された女性が、そこで出産し、子どもと共に狭い“部屋”で生きていた。7年後、母子は脱出を計画するが、外の世界は2人にとって未知の恐怖で満ちていた…。監禁からの解放と再生の物語。

ここがおすすめ!

『マー』が狂気の空間としての地下室を描いたように、『ルーム』では密室が“世界”として描かれます。母子の絆に涙しつつ、サスペンスと感動が交錯する構成に心を揺さぶられる感動系スリラーです。

ゴーン・ガール

この映画を一言で表すと?

結婚とは?メディアとは?虚構と現実が反転する心理サスペンス。

どんな話?

ある日、妻が突然失踪。夫には次第に疑惑の目が向けられるが、実はすべては綿密に計算された“仕組まれた失踪”だった…。視点が何度も入れ替わる構成が、観る者の予想を次々と裏切る。

ここがおすすめ!

『マー』と同じく、狂気を孕んだ女性が主人公であり、その行動の裏にある動機や感情が複雑に描かれる。ベン・アフレック&ロザムンド・パイクの緊張感ある演技と、終始不穏な空気が漂う演出が秀逸です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

影山みほをフォローする
サスペンス映画ホラー映画

みんなの感想・レビュー