映画『マダムのおかしな晩餐会』の概要:フランスを舞台に身分違いの恋を描いたラブコメ。人数合わせのために身分を偽って晩餐会に参加したメイドが、隣に座った英国人紳士に一目惚れされてしまったことで大騒動が巻き起こる。
映画『マダムのおかしな晩餐会』の作品情報
上映時間:91分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー
監督:アマンダ・ステール
キャスト:トニ・コレット、ハーヴェイ・カイテル、ロッシ・デ・パルマ、マイケル・スマイリー etc
映画『マダムのおかしな晩餐会』の登場人物(キャスト)
- アン(トニ・コレット)
- フランスで暮らすアメリカ人妻。マリアをメイドとして重宝しているが、マリアの恋愛で心をかき乱されてしまう。フランス人富豪と不倫関係にある。
- ボブ(ハーヴェイ・カイテル)
- アンの夫。実はお金に窮しており、祖父の代から継いだ名画を売りに出そうとしている。美人教師からフランス語を習っている。
- マリア(ロッシ・デ・パルマ)
- アンとボブの家で働くスペイン人メイド。人数合わせのために身分を偽って晩餐会に参加する。そしてデビッドとの恋に溺れていく。
- デビッド(マイケル・スマイリー)
- 晩餐会に参加する英国人紳士。ボブの名画の鑑定を担当している。マリアのことを王家の末裔だと信じて口説き始める。
映画『マダムのおかしな晩餐会』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『マダムのおかしな晩餐会』のあらすじ【起】
アンとボブがサイクリングに出掛けている間に自宅では晩餐会の支度が始められる。自宅に戻ったアンの元にフランス人富豪の愛人からネックレスのプレゼントが送られてくる。そこにボブの息子が帰ってくる。ボブは金がなく、祖父の遺品の絵画を売る準備をしていた。一方、晩餐会に向かっていたデビッドは特別な人に出会うという占いを引き当てる。
ボブの息子が晩餐会に加わることになり、参加者が13人になってしまう。アンは縁起が悪いからと食器をもう一式用意させ、マリアを晩餐会に参加させる。マリアは恐れおののくが、アンは何も発言しなければ良いと言って強引に押し切る。
晩餐会のゲストが次々と到着する。ゲストの中にはロンドン市長、アンの愛人やボブのフランス語教師の女性も含まれていた。マリアも緊張しながらゲストの輪に加わる。ボブの息子はデビッドにマリアが王家の末裔だと嘘をつき、デビッドは早速マリアに話し掛ける。食事が始まり、ボブの息子のいたずらでマリアはデビッドの隣に座ることになってしまう。
映画『マダムのおかしな晩餐会』のあらすじ【承】
デビッドはマリアに話題を振り、マリアは皆の前で下品な言葉を口にしてしまう。映画の話になり、マリアは誰もがハッピーエンドが好きだと話す。デビッドはマリアに冗談は言うように頼み、マリアは性器をネタにした下品な冗談を披露する。デビッドはマリアのことを美しいと言って口説き始める。晩餐会は天才少年のピアノの演奏で締め括られる。
マリアは皆に受けたことを喜ぶが、アンは笑わせるのと笑われるのは違うと言って怒る。翌朝デビッドはボブの息子に電話をし、マリアの携帯番号を知りたいと頼む。ボブの息子はマリアから番号を聞き出し、それを伝える。一方、ボブは絵画を鑑定に出す準備をする。
家族が車に乗っているところに、マリアの携帯にまた会いたいというデビッドからのメッセージが届く。アンはそれを知って衝撃を受ける。そしてマリアに晩餐会で何をしたのかと問い詰め、勝手にデビッドの誘いを断るメッセージを送ってしまう。しかし、デビッドは諦めず更に待ち合わせの時間と場所を知らせてくる。
映画『マダムのおかしな晩餐会』のあらすじ【転】
アンはデビッドに真相を話すべきだとボブに提案するが、ボブは絵画の鑑定が終わるまではダメだと反対する。マリアはアンのドレスを着て待ち合わせの場所に行き、一緒に映画を観る。デビッドはマリアの身分を知っていると告げてくる。デビッドは王族という意味だったが、マリアは自分がメイドと分かった上で恋愛をしていると誤解してしまう。
アンは愛人と密会する。戻って来たアンはマリアが出掛けていると聞いて怪しむ。そしてボブを連れて、デビッドとデートしているマリアを監視する。デビッドはマリアにピアスの贈り物をする。アンは精神科医のカウンセリングを受け、メイドが簡単に男を虜にしていることへの不満を口にする。一方、デビッドとマリアは結ばれる。
アンはマリアが帰ってくるのを台所で待ち構え、マリアが袋に入れていたドレスについて問い詰める。マリアは泣いて詫びるが、アンは直ぐに関係を終わりにするように警告する。マリアは携帯が手放せなくなるが、メイド仲間からは身分違いの恋だと反対されてしまう。
映画『マダムのおかしな晩餐会』の結末・ラスト(ネタバレ)
マリアはデビッドに誘われて週末の旅に出掛ける。しかし、辿り着いたのはアンの愛人の屋敷で、アンやボブもそこに滞在していた。デビッドは絵画が本物と鑑定されたことをボブに告げる。マリアは皆の前で自分がメイドだと告白するが、アンは慌てて旅仲間だと修正する。その後アンは夢を見すぎないようにとマリアに警告するが、マリアはデビッドの愛を信じ切っていた。
ボブの息子はマリアとアンのことを小説に書き、出版社から絶賛される。しかし、結末は決まっていなかった。アンは道端で偶然デビッドと出会う。そしてマリアについて今まで黙っていたことをデビッドに話す。それ以来、マリアがどんなに連絡を入れようともデビッドから返信がなくなってしまう。
デビッドがアンの元を訪れ、2人は話し込む。マリアはそこにお茶を運ぶが、デビッドは一瞥しただけでマリアの存在を無視してしまう。傷付いたマリアはアンの元で働くことを辞める決意をし、家を出て行く。デビッドはボブの息子に対して結末はハッピーエンドが良いと助言する。
映画『マダムのおかしな晩餐会』の感想・評価・レビュー
階級差の愛と現実の非情さを描いており、マリアがデビッドに夢中になるところまでは楽しく鑑賞できる。しかし、自分勝手なキャラクターが自分勝手な振る舞いを最後までしているだけで徐々に疲れてきてしまう。ハーヴェイ・カイテルを始めとする役者達の演技が素晴らしいだけに非常にもったいない作品だ。特にペドロ・アルモドバル監督の常連として知られるロッシ・デ・パルマが魅力的で、彼女の主演作をもっと観てみたくなった。(MIHOシネマ編集部)
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