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映画『幼獣マメシバ』あらすじネタバレ結末と感想

映画『幼獣マメシバ』の概要:2009年に放送されたドラマが人気になり、映画化された作品。豆柴犬の一郎と中年ニート芝二郎が織り成す、脱力系ハートフル・コメディ。主演は佐藤二郎、監督は亀井亨。

映画『幼獣マメシバ』 作品情報

幼獣マメシバ

  • 製作年:2009年
  • 上映時間:106分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、コメディ
  • 監督:亀井亨
  • キャスト:佐藤二朗、安達祐実、渡辺哲、高橋洋 etc

映画『幼獣マメシバ』 評価

  • 点数:60点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★☆☆

映画『幼獣マメシバ』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『幼獣マメシバ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『幼獣マメシバ』 あらすじ【起・承】

芝家の長男、二郎は35歳の引きこもりのニート。
母は行方不明、父は急死して四十九日を済ませたばかり。
郵便局に勤める親戚の財部陽介(べーちゃん)は、二郎の母からの謎のハガキをいつも届けに来る、二郎が唯一係わりを持つ人物。

ある日、犬の絵と「一郎」とだけ書かれた母からのハガキと共に、マメシバ「芝一郎」が二郎の元にやってくる。
二郎は近所のペットショップに一郎を引き取ってもらおうとするが、家族全員の承諾がないと無理と断られる。

そこで紹介された「犬と人との合コン」に参加することになった二郎は、陽介と共に一郎の引き取り手を探す。
人と関わることが苦手な二郎はその場から逃げ出すが、合コン主催者の女性巻可蓮に教えられた、犬好きが集まる音楽イベントに向かうハメに。
歌手になるのが夢の陽介も、歌を披露するため二郎に付き添う。

はじめて生まれ育った町を出て、母からのハガキにもあった富士山の麓に向かう2人。
可蓮に引っ張られる形で、ヒントを頼りに母を捜すハメになる。

富士急ハイランドのおばけ屋敷で、母からの次のヒントを手に入れた二郎。
河口湖に目星をつけた陽介と可蓮に引きずられるがまま、その日は可蓮の実家に泊まることになる。

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映画『幼獣マメシバ』 結末・ラスト(ネタバレ)

その晩、ヒントにあったアヒルボートと、次のヒントを手に入れた二郎たち。
しかしそこに向かうには、泳いで湖に入らなくてはならなかった。

マメシバのブリーダーとして失敗した経験を持つ可蓮と、虚言壁のある彼女の叔父に頼まれ、カナヅチの二郎が湖へ入ろうとするが、一郎が勝手に湖に入って消えてしまう。
次のヒントを手に入れたものの、一郎の死を確信した二郎は家に帰ろうとするが、駅で暴れて警察に捕まる。
そこで音楽イベントの時に声をかけられた男性と再会し、捨てられた犬を保護してドッグカフェを経営しているから、手伝わないかと誘われる。

ある日、陽介がCDデビューしたというニュースと共に、可蓮が二郎に会いに来る。
可蓮と二郎は、他人の考えを勝手に妄想して自分を責めるという癖を持っていた。

話し込む2人の前に、一郎を連れた女性が現れる。
ヒントにあったものだと思い出した二郎は、彼女が母から頼まれて一郎の死を偽装し、世話をしてきたと聞かされる。

次のヒント、富士山の5合目にある山小屋へ向かった二郎と可蓮は、そこで死んだはずの父と再会する。
全ては、二郎を大人にするための両親の計画だったと知った二郎。
そして父は山小屋を出て家に帰った。

一郎の兄弟の三郎も連れ、次のヒントがある頂上に向かった二郎は、アルゼンチンまで母を追いかけていった。

映画『幼獣マメシバ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『幼獣マメシバ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

ドラマとは別で進む独特のストーリー

中年引きこもりニートの二郎が、豆柴犬の一郎と共に家出中の母親を探さざるを得なくなるという、ちょっと変わった作品。
ドラマ版の総集編の映画ではなく、最終話の続きを描いた作品でもない。
豆柴犬の一郎と共に母親鞠子を探さなければならなくなった、中年引きこもりニートの二郎の成長という、軸だけを同じくしたストーリーなので、ドラマを見た人も見ていなくても楽しめる内容。

全体的に淡々と進むストーリーで、これといった山場もなければ大笑いするようなポイントもない。
町を出ることすらなかった二郎が、自分を成長させようと作戦を練った両親によって、豆柴犬の一郎をダシにひっぱり回される姿もどこか淡々としすぎた印象が残る。
実は母が頼み込んでネタを仕込んでいた、という部分も予想しやすく、気を抜いて見ることができる。

ヒロイン可蓮の過去や不協和音が漂う家庭事情や、犬を捨てる飼い主の行動を語るドッグカフェのマスターの話には考えさせられる。
他人の声を妄想して自分を責めるという、自分で自分を追い詰めるような癖には切なくなってしまう。

ラストで海外まで行くのには、あまりにも突飛すぎる。

アクが強すぎる主人公と可愛い豆柴犬のコンビ

芝二郎役の佐藤二郎の演技が、とにかく濃くてアクが強い。
言いたいことを言い放題なのにも驚かされるが、時々的を得たことを言うのが面白い。

親戚の「べーちゃん」こと陽介役の高橋洋、可蓮役の安達祐実の演技も、佐藤二郎のアクの強さを適度に薄めてくれるので、安心して見ることができる。
陽介のフォローの仕方が雑だったり、クリスチャンネームがキャサリンだと嘘をつく可蓮の姿は、ちょっと笑いを誘う。
お笑いコンビ「笑い飯」の西田演じるドッグカフェのマスターの、怪しげな雰囲気も独特。

豆柴犬の一郎の愛くるしさは飛び抜けている。


断然猫派な私ですが、今作の一郎はとにかく可愛かったです。二郎を演じる佐藤二朗とのギャップもあってか、可愛さが何割も増していたような気がします。
ストーリーは、母からのなぞなぞを一郎や二郎と一緒に解いていくような展開なのでそれほど深くありませんでした。しかし、逆にそれが見やすく余計な情報が入ってこないので一郎の可愛さを純粋に感じられるのかもしれません。
一郎の死を偽装するというシーンだけは気になりましたが、それ以外は犬好きなら間違いなく癒される作品になっています。(女性 30代)

映画『幼獣マメシバ』 まとめ

劇場版2作目「マメシバ一郎3D」、劇場版3作目「マメシバ一郎 フーテンの芝二郎」、劇場版4作目「マメシバ一郎 望郷篇」、そしてドラマもシリーズ4作目までが放送されている、豆柴犬の一郎と中年ニート芝二郎の脱力系ハートフルコメディシリーズ。
本作は劇場版1作目にあたり、設定以外はほとんどドラマ版とは違うので、ドラマからのファンでも見たことがなくても楽しめる作品。

うまい棒を主食にして格言めいたことをボソボソと言う佐藤二郎の怪演と、豆柴犬の可愛らしさが絶妙。

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