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映画『MARA/マーラ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『MARA/マーラ』の概要:眠っている間に変死する殺人事件の担当となった犯罪心理学者。彼女は関係者から話を聞き、眠りの悪霊“マーラ”の存在を知る。心理学者は独自に事件の捜査を行い、“マーラ”に印をつけられてしまう。呪いを解く方法を捜すため、奮闘する様が描かれている。

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映画『MARA/マーラ』の作品情報

MARA/マーラ

製作年:2018年
上映時間:98分
ジャンル:ホラー
監督:クライブ・トング
キャスト:オルガ・キュリレンコ、クレイグ・コンウェイ、ハビエル・ボテット、ロージー・フェルナー etc

映画『MARA/マーラ』の登場人物(キャスト)

ケイト(オルガ・チュリレンコ)
犯罪心理学者。学者的見地により、マーラの存在を感じたりしても頑なに信じようとしない。幼い子供を救うべく奮闘する。
マーラ(ハビエル・ボテット)
眠りの悪霊。女性の姿をしている。奇怪な動きにて段階的に印をつけた者を殺しにやってくる。世界の始まりからいるとされる。
ダギー(クレイグ・コンウェイ)
ヘレナとソフィーの自宅近所に住むドラッグ依存症の男。スキンヘッドでチンピラ風。非常に短気ですぐ暴力に訴えてしまう。マーラに関して詳しい。
ヘレナ(ロージー・フェルナー)
ソフィーの母親。夫殺しの容疑者として連行されるも、マーラが殺したと供述したため、ケイトによって精神科病院へ入院させられる。娘のこと深く心配している。
マッカーシー(ランス・E・ニコルズ)
警部補。高圧的な人物であるが、仕事には忠実。次第にケイトへと協力するようになる。
ソフィー(マッケンジー・イムサンド)
ヘレンの娘。マーラのことを話してしまったことで、母親が精神科病院へ入院させられたと自分を酷く責め、マーラに印をつけられる。

映画『MARA/マーラ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『MARA/マーラ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『MARA/マーラ』のあらすじ【起】

自宅で男性が殺害された事件の担当となった犯罪心理学者のケイト。警察は被害者の妻ヘレナを容疑者として連行したが、事情聴取によると夫を殺害したのはマーラという眠りの悪霊だと言う。その他にも殺害動機はあったが、ヘレナは断じて夫を殺してはいないと供述。

事件当日、ヘレナの幼い娘ソフィーからも話を聞いていたケイトは、少女もマーラという名前を口にしていたことを思い出す。他にも連れて行かれるなど、意味深なことを言っていたが、幼い少女の言うことなので深く捉えることはしなかった。

警部補のマッカーシーから明朝に鑑定結果を出すよう言われたため、ケイトはソフィーから母親を奪う結果になってしまうことを悩みつつ、ヘレナには精神科病院への入院が必要だと結果を提出するのだった。

事件から2日後、ソフィーと会話するヘレナには精神的な異常は見えなかったが、悪霊が人を殺すなど到底、信じられる話ではない。幼い少女と母親を強制的に引き離すことになり、
心を痛めた。

翌早朝、ふと目覚めたケイトは身体が動かないことに気付き、押しつぶされるような重圧でベッドへと沈む感覚に襲われる。視界の隅には女性の姿が見えたため、驚いて飛び起きたが、人影はなく衣類を見間違えただけだった。

ヘレナ宅で入手したメモ紙を眺めていたケイトは以前、入手した切れ端と繋がることに気付き、メモに書かれていた日本人青年の住所を訪ねることに。ところが、家に鍵はかかっておらず、目的の人物はベッドにて変死を遂げていた。ヘレナの夫と同じような死に方だった。

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映画『MARA/マーラ』のあらすじ【承】

そこでケイトはようやく、ヘレナが言っていたことが真実なのではないかと疑念を深める。マッカーシーにダギーというドラッグ依存症の男を捜査して欲しいと進言したが、ケイトは飽くまでも犯罪心理学者であり、刑事ではないのだからもう関わるなと言われてしまう。

それでも諦めきれないケイト。精神病院へと赴きヘレナを説得。すると、彼女は夫が以前から睡眠障害で苦しんでいたと話し始める。彼女は睡眠マヒに苦しむ人のための自助団体を見つけ参加するよう勧めた。その会合には日本人男性とダギーも参加していたが、会合に参加した日からヘレナの夫の目に赤い印が現れ、症状は日に日に悪化の一途を辿った。そして、最後には寝てもいないのに女の姿が見えると言い出し、その日の夜に悪霊マーラから殺されてしまったのである。

ヘレナの目にも赤い印ができていた。彼女曰く、印はマーラがつけたもので、殺害予告のようなものらしい。きっと次は自分の番だと話すヘレナ。彼女は泣きながらしきりに家へ帰して欲しいと懇願するのだった。

ケイトはヘレナから聞いた睡眠マヒの自助団体のセミナーへ参加。その会合にはダギーも参加しており、彼が言うには目覚めていても女の姿が見えるようになったら最終段階らしい。その状態で眠りに落ちるとマーラによって殺されてしまう。参加者の1人が最終段階に至っており、ダガーは眠ったら死ぬと怒鳴りつけ去った。

その日の夜、ソファーで転寝してしまったケイトは睡眠マヒに襲われ、テーブルの下に女が膝を抱えている姿を目撃してしまう。
直後、マッカーシーから電話がかかってきて、ダギーを連行したと言われるのだった。

マッカーシーの聴取には一切、口を開かなかったダギーだったが、ケイトがマーラのことを話すとやがて彼は話し始める。初対面で会った男にマーラがとり憑いており、会ったその日の夜にダギーの元にもマーラが現れた。故に彼は日本人青年と共に彼女のことを調べ始めたと言う。すると、マーラは人類の誕生以来、大勢を殺してきたという事実が判明する。ヘレナとダギーには共通して目に赤い印がついていた。ダギーには物的証拠もなく、アリバイも動機もない。だが、彼を連行したことで、マッカーシーはヘレナをソフィーの元へ戻すと言ってくれた。

翌日、ヘレナの元を訪れたケイト。だが、彼女の病室へ入るとヘレナはすでに変死を遂げた後だった。その日の夜、ケイトは自宅にて入浴している最中に転寝してしまう。すると、睡眠マヒが発生。浴室のドアが開いており、シャワーカーテンの裏に女の姿が見えた。彼女は目覚めると急いで鏡を覗き込む。ケイトの目にも赤い印が残されていた。

映画『MARA/マーラ』のあらすじ【転】

マーラの話は真実で事実かもしれない。俄かにその可能性が高まってきた。ダギーの家を訪れたケイト。戸口に現れた彼の左目はすでに赤く染まっている。ケイトは自分にも印が現れたと告げ、中へ入れてもらう。すると、彼の部屋はマーラの調査資料で埋め尽くされていた。ダギーは興奮した様子でマーラの存在を主張。だが実際、マーラの姿を目にしても殺されないパターンもあるらしい。

マーラの呪いには4段階ある。1段階目はマーラの姿を見るだけ。2段階目は目に印がつく。ケイトはすでにこの段階だ。そして、3段階目は肉体接触。最終段階は目覚めていてもマーラが見えるようになる。その後、深く入眠すると呪い殺されてしまう。

ここまで説明を聞いても本気にしないケイトに、ダギーは怒りを覚え彼女を追い詰めるような言葉を吐く。恐ろしくなった彼女は逃げ去るように彼の元を去ったが、ダギーは寝るなと怒鳴るのであった。

そこで、ケイトは自助団体の主催者である医師を訪ねる。すると、この医師もマーラの存在を否定。単に睡眠マヒ中に見る幻覚に過ぎないと告げる。安心したケイトは帰宅後にゆっくりと睡眠をとった。だが、悪夢を見て目覚めると睡眠マヒが発生している。ベッドのすぐそばにマーラの姿があった。彼女はゆっくりとケイトへと迫り、覆い被さって来る。そして、首を絞められる苦しさに覚醒するのだった。3段階目の肉体接触である。

残されたソフィーが気になっていたケイトは少女の祖父に様子を確認。ソフィーは悪夢にうなされ不眠状態らしい。それも、ケイトと話してからで、ヘレナが亡くなったのは自分のせいだと罪悪感を抱いているようだった。
翌日はヘレナの葬儀があり、密かに参列したケイト。しかし、葬儀の最中にダギーから留守電が入っている。深く寝入ってしまいとうとう4段階に到達してしまったと言うのだ。彼はケイトへと助けを求めていた。

映画『MARA/マーラ』の結末・ラスト(ネタバレ)

ダギーの両目の白目が真っ赤になっている。寝たら最後だと言う彼は、眠らないよう自らの瞼を鋏で切り落としてしまった。駆け付けたケイトは、自助団体の医師に彼を託すことにする。死への恐怖に苛まれたダギーは安定剤を服用後、ケイトへと過去の罪を懺悔して眠りに就いた。

そして、ケイトも彼の傍で様子を見る。別室では医師と助手が睡眠の状態をモニターしていた。しばらく経った頃、寝ていたケイトを睡眠マヒが襲う。彼女は自分の傍を通り過ぎるマーラの姿を目にし、ダギーの首を締め上げる様を目撃。そこで、ようやく異変に気付いた医師が駆け付けるも、ダギーはすでに息絶えている。マーラは次にケイトの元へやって来て首を絞める。すると、彼女の左目が赤く染まってしまうのだった。

ようやくマーラの存在を信じ、命の危険を感じたケイトはソフィーの元を訪れる。少女の両目はすでに赤く染まり最終段階であることを示していた。ケイトはダギーの家へ向かい、資料から逃れる術を探す。助かるための共通項があるとダギーが言っていた。被害者から共通項がないかを不眠で探しとうとう発見。全ての共通項は罪悪感で自分を責めていることだった。

ケイトは少女の元へと車を走らせたが、ソフィーの幻覚が見えてしまい衝突事故を起こしてしまう。走って最終便のフェリーに乗り込んだものの、強烈な睡魔に襲われとうとう負けてしまうのだった。
気付くと両目が赤く染まっている。背後の甲板にマーラらしき女の姿を目撃。彼女は恐るべきスピードでケイトへと迫って来たため、急いでフェリーから降りた。

ソフィーの元へようやく到着したものの、マーラが姿を現し少女を殺そうとする。必死に少女を庇ったケイト。すると、目覚めたソフィーは、マーラの呪いから逃れることができた。
安心したケイトは、椅子に座り込んで深く寝入ってしまう。はっとして起きて、ソフィーが無事であることを確認。安堵したのも束の間、病室の入り口からマーラが姿を現す。そうして、彼女は眠りの悪霊マーラによって命を奪われてしまうのだった。

映画『MARA/マーラ』の感想・評価・レビュー

寝たら悪霊に呪い殺されるというホラー。主人公の心理学者は学者である観点から、悪霊や霊的存在を頑なに信じようとしない。故に、主人公は後半に至るまで、マーラの存在を感じて見ているにも拘らず信じないのだ。証拠はいくらでも出ているのに随分、頑なで凝り固まっているのだなと感じる。

悪霊マーラ役をホラー役者でも有名なハビエル・ボテットが演じており、海外版貞子のような動きを見せる。彼の存在は本当に唯一無二だと思う。どこか、日本的な恐怖を感じる今作。動きが似ているなと思った途端、怖いのになぜか笑えてしまうという複雑な心境に陥る。突っ込みどころはあるものの、抜け目なく練られた脚本と演出だと感じる。(MIHOシネマ編集部)

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