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映画『ザ・カニバル・クラブ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ザ・カニバル・クラブ』の概要:上流階級に属する夫婦には、口に出せない秘密があった。彼らは身寄りのない使用人を陥れ、殺害後にその肉を料理にして食べている。更に、夫が属する秘密クラブでは同様の趣味を持つ上流階級の人々が集まり欲求を満たすべく毎週、人肉を味わっているのだった。

映画『ザ・カニバル・クラブ』の作品情報

ザ・カニバル・クラブ

製作年:2018年
上映時間:81分
ジャンル:ホラー
監督:グト・パレンチ
キャスト:アナ・ルイザ・ヒオス、タヴィーニョ・テイシェイラ、ゼ・マリア、ペドロ・ドミンゲス etc

映画『ザ・カニバル・クラブ』の登場人物(キャスト)

ギルダ(アナ・ルイザ・リオス)
オタビオの妻。黒髪で美しい女性。バランスの良いプロポーションで見目の良い使用人を誘惑し、夫オタビオ共犯で殺人、食人を行っている。
オタビオ(タビンホ・テイクセイラ)
業界で一、二を争う警備会社の役員。ボルジェス主催の秘密クラブに属し、警備を担当。ボルジェスからの信頼も厚いが、直接妻を抱くよりも抱かれる妻を見て自分を慰める趣味がある。
ボルジェス(ペドロ・ドミングス)
国会議員。食人を行う秘密クラブの主催者。あらゆる手を使って、妨害となる者を排除する。世間向きの良い顔と裏の顔の二面性がはっきりとしており、実は男色家でもある。
ジョナス(ゼ・マリア)
オタビオ夫妻から新たに雇われた使用人兼、警備員。顔も良く若い青年で健康的。銃の腕も良く、俊敏性も高い。良識的ではあるが、ギルダの誘惑に勝てず、すぐに関係を持ってしまう。

映画『ザ・カニバル・クラブ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ザ・カニバル・クラブ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ザ・カニバル・クラブ』のあらすじ【起】

ブラジルの豪邸に住むオタビオと美しい妻ギルダには子がなく、夫婦だけの優雅な生活を送っていた。豪邸には若い男の使用人がいたが、ギルダに対してあからさまな欲情を抱いている様子。そこで、オタビオは若い使用人に仕事で数日、家を空けるため、家の警備を頼みたいと頼んだ。優秀な警備員を連れて行くため、家の警備が軽くなるからである。

当然、オタビオが不在の時を狙ってギルダと若い使用人が関係を持ってしまう。だが、2人の様子を別室にて不在のはずのオタビオが全裸で覗き見ており、ギルダが絶頂を迎えるその時、斧を手にした夫が若い使用人を殺してしまうのだった。
その後、夫婦は血塗れになりながら、死んだ使用人の遺体を切り刻み不要な部位は敷地内にて焼却。他は食事として味わってしまうのだった。

業界で一、二を争う警備会社の役員であるオタビオ。ブラジルの都市フォルタレザの治安を守るために民間の警備員を配置するべきだというプレゼンを聞く中、彼のスマホに国会議員ボルジェスからメールが入る。

プレゼン終了後、ボルジェスのオフィスを訪ねたオタビオは、ボルジェスの妻の誕生会に夫婦で招待される。誕生会は火曜の夜に行われるそうだが、翌日にはボルジェス主催の秘密クラブの会合も行われるらしい。ところが、その秘密クラブに所属するメンバーの1人がクラブの秘密を口外し、敵と手を組んだという話が出る。そこで、ボルジェスは今まで以上に警備を厳重にするため、会合の場所は開催時間の30分前に知らせることにし、前日の誕生会の後、裏切り者の警備をボルジェスの部下にやらせるようオタビオに頼むのだった。

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映画『ザ・カニバル・クラブ』のあらすじ【承】

正装した上流階級の人々が大勢集い、ボルジェスの妻の誕生会が行われる。もちろん、オタビオとギルダも参加していた。
しかし、ギルダは酒に酔ってしまい嘔吐。彼女は涼むために邸の庭へ向かい、機械音のする建物を発見。中へ入ると自分の家の警備員とボルジェスが行為に及んでいるのを目撃してしまう。

翌日、ボルジェスのオフィスを訪ねたギルダ。秘密は誰にも話さずに墓まで持って行くと告げたが、ボルジェスは何のことだか分からないと言う。彼が言外に匂わせた意図を察した彼女は、酒に酔って覚えていないと言葉を変える。すると、ボルジェスはようやく納得し、ギルダのことを許してくれるのだった。

その日の夜、秘密クラブ会合開催の30分前。オタビオに開催場所の通知が届く。会合には厳重なルールがあり、ギルダは参加することができない。彼女は不機嫌な様子で夫を見送った。

人気のない建物の2階に正装した男達が10人並んで座っている。1階の広場には1台のビデオカメラが設置されており、鎖に繋がれた男女が行為に及んでいた。その様子を2階の男達が黙って眺めている。そこへ、斧を持った男が乱入し、男女を殺害。殺された男女は手際よく解体され、2階の男達の晩餐の食材として使われるのだった。

映画『ザ・カニバル・クラブ』のあらすじ【転】

晩餐の挨拶にて、ボルジェスが裏切り者の不参加を詫び、秘密クラブからの脱退を告げる。会合に参加している10人の男達は主に人の上に立つ、上流階級の人々で指導者である。故に、この会合でもって結束を固め人にはとても言えない食事を口にし、自分達は特別な存在だと優越に浸っている。その最たる人物が主催者であるボルジェスだった。

自宅の警備員でありボルジェスの相手でもあった男が突如として姿を消してしまったため、新たな警備員を雇うことにしたオタビオとギルダ。新たに雇った男はジョナスという青年だった。

ジョナスが夫婦の豪邸へ向う道すがら、腐った犬の死体と遭遇していた頃、夫婦は自宅にてギルダが目撃したボルジェスの秘密について話し合っていた。この件に関して、ギルダはすでにボルジェスから許されたと考えていたが、オタビオは安易に信じることができずにいる。ボルジェスを甘く見ると破滅を招く。彼はそれを良く知っているのだった。

使用人兼、警備員としてジョナスが訪れる。プールサイドでギルダが寛ぐ中、芝生の芝刈りに精を出すジョナス。そして、オタビオは自宅の警備を強化させた。ボルジェスの秘密を知ってしまったためである。深夜になっても安心できなかったオタビオは、新人のジョナスにも徹夜で自宅の警備をするよう告げ、銃を手渡すのだった。

それから数時間後、今度はギルダがジョナスの部屋を訪れる。彼女は彼を誘惑し、関係を持ってしまう。
ところが同じ頃、豪邸に銃を持った黒ずくめの男が2人やって来る。男達は手馴れた様子で警備員を殺害し、易々と豪邸内へと入り込んだ。

映画『ザ・カニバル・クラブ』の結末・ラスト(ネタバレ)

深夜の豪邸に銃声が鳴り響く。オタビオは隠し部屋にて入り込んだ1人を始末し、ジョナスがオタビオに渡された銃で1人を倒した。
ひとまずの危険は去ったものの、安心できる状況ではない。恐らく、ボルジェスの手の者と考えて良いだろう。警備員と侵入者の遺体をジョナスが埋めている間、夫婦は今後どうするべきかを話し合う。議論の結果、夫婦はジョナスに全ての罪を着せようと考えるのだった。

翌日、憔悴しきった様子を演出したオタビオの元にボルジェスが訪れる。ギルダの死を偽装し、その死体を直接見せる。そして、茫然とするボルジェスをジョナスが背後から襲った。
そこで、にやりと笑うギルダ。ボルジェスはその様子を目にして更に驚愕し、倒れてしまう。
その後、オタビオはボルジェスの2人のSPをも部屋へ連れ込んで始末した。

雇い主の命令とはいえ、共犯者となってしまったジョナス。豪邸を去ろうとも考えたが、その前に部屋へとオタビオが訪れ、家の留守を頼まれる。
夫婦のいつもの手である。夫の不在を機にギルダの誘いに乗ったジョナスだったが、行為の最中、ギルダの様子に不審を抱く。その矢先、彼は背後に何者かの気配を察して身を翻した。

すると、横たわるギルダの肩に斧が深々と刺さり、彼女は息絶えてしまう。斧を振り下ろしたオタビオは茫然としてしまい、その隙にショットガンを手にしたジョナスから頭を撃ち抜かれてしまう。ベッドに横たわる血塗れの雇い主夫婦。
その後、ジョナスは血塗れのまま豪邸のプールサイドに腰かけ、途方に暮れるのであった。

映画『ザ・カニバル・クラブ』の感想・評価・レビュー

食人という異常な嗜みにて、自分達は特別なのだと意識を深める上流階級の人々が辿る悲劇を描いている。今作はR15指定されており男女や男色の行為、殺人行為をあからさまに映しているが、決して下品な印象はない。どこかに優雅さや美しさがあり、なぜか喜劇のような印象もある。

上流階級に属する人々は時として異常な趣味を持つものだが、中でも食人は最たるものだろう。行き着く果てと言うべきだろうか。噂では人肉は美味なものらしいが、作中でもステーキにして舌鼓を打っている。美味そうに見えるから不思議。食欲と性欲は人間の三大欲求の2つであるため、それらを満たすものであるならさぞ満足度も高いだろう。決して真似できるものではないが、あり得ない話ではない。(MIHOシネマ編集部)


本作は、人肉を食するクラブに所属する上流階級の夫婦が陥る悲劇を描いたブラジルホラー作品。
ストーリーはカニバルクラブよりも夫婦にフォーカスしていて、身元のはっきりしない貧困層の人々の命を自らの快楽のために利用する夫婦の悪趣味加減に腹が立った。
そして思いの外、人食や人体解体のシーンは少なくて物足りなさを感じてしまった。
また、貧困層と富裕層の立ち位置がはっきりしているため、エリートたちをお金で狂った人間としか見れなかった。(女性 20代)


タイトルから人肉を食べるストーリーは予想出来ていましたが、想像を遥かに超える面白さでした。主催者はゲイだし、主人公の夫婦の性癖は異常だし、とにかく過激を沢山詰め込みたかったのだと思います。自己満足のためのカニバル・クラブは悪趣味すぎましたが、人肉を調理する前工程もなかなかグロテスクで好きでした。
スプラッター要素も取り入れたかったのだと思いますが、いちいち斧や鎖の演出を入れてくるのが最高でした。(女性 30代)


富裕層が貧困層を文字通り”食い物にする”ホラーコメディ作品。食人調達や人体解体シュラスコなど、悪趣味全開なスプラッタシーンはどれもトラウマになります。とりわけきつかったのは性行為中の活き締めでしょう。ストレスがお肉の味に出るとは言いますが、さすがに惨すぎです。感心してしまった自分にも怖くなります(笑)。組織の秘密を知った夫婦が、彼らの使用人までも”食い物”にして難を凌ごうとするスタイルは、常軌を逸しています。どうかしています。(男性 20代)

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