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映画『MASTER/マスター』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『MASTER/マスター』の概要:マルチ商法で成長したワン・ネットワークは、新たな事業を開始しようとしていた。不正の臭いを感じたジェミョン刑事は、社の代表であるヒョンピル会長を逮捕するため、確固たる証拠を探していた。

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映画『MASTER/マスター』の作品情報

MASTER/マスター

製作年:2016年
上映時間:143分
ジャンル:サスペンス、アクション
監督:チョ・ウィソク
キャスト:イ・ビョンホン、カン・ドンウォン、キム・ウビン、オ・ダルス etc

映画『MASTER/マスター』の登場人物(キャスト)

チン・ヒョンピル(イ・ビョンホン)
ワン・ネットワークの会長。人当たりが良く、口が上手い。ねずみ講や慈善事業を隠れ蓑に、多額の金を稼いでいる。政財界や警察、官僚などとの繋がりも強く、電話一本で事態を収拾できるほどの力を持つ。
キム・ジェミョン(カン・ドンウォン)
ヒョンピルを逮捕し、政財界の腐敗も一掃しようと考える刑事。強い信念を持ち、ただひたすらに真っすぐ突き進んでいく。
パク・ジャングン(キム・ウビン)
ヒョンピルの右腕。ヒョンピル、ジェミョン、キムママから様々な話を持ちかけられて右往左往する。事件解決には不可欠な人物で、正しい選択を試される。
キムママ(チン・ギョン)
ヒョンピルが信頼を置く幹部。長く行動を共にするが、次第に反乱を考えるようになる。

映画『MASTER/マスター』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『MASTER/マスター』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『MASTER/マスター』のあらすじ【起】

マルチ商法で成り上がったチン・ヒョンピル会長のワン・ネットワークは、新たに貯蓄銀行を買収して、世界初の金融投資会社として飛躍しようとしていた。法をかいくぐり、マネーロンダリングで莫大な利益を上げているヒョンピルの悪事を暴こうと、キム・ジェミョン刑事は捜査を開始する。

ヒョンピルにはキムママとパク・ジャングンという右腕たちがいたが、ジェミョンはジャングンに接触し、彼の弱みをちらつかせて執行猶予と引き換えに、ヒョンピルの裏の繋がりを証明する帳簿を持ってこいと指示する。

ジャングンはヒョンピルを警察に売り、そのまま逃亡することを計画。ワン・ネットワークの電算室を担当する親友のギョンナムにその話を持ちかけ、会社の金500憶を持って二人で逃げることにした。

ヒョンピルの屋敷の地下室に案内されたジャングンは、そこで政財界や警察などとの黒い繋がりを記した帳簿を目にする。ジェミョンは留守中に帳簿を盗む計画を練り、ジャングンに伝えた。

計画の実行日、ヒョンピルの事業に関わっていた政治家が殺され、ジャングンは身の危険を感じる。大急ぎでヒョンピルの所に向かった彼は、自分がスパイだと告白。偽の帳簿を渡して隙を作るので、その間に密航することを勧めた。

だが、ジャングンは帳簿を上手くすり替え、本物の帳簿を持ち出すことに成功する。しかし、ヒョンピルもバカではなく保険として殺し屋をジャングンの車に乗せていた。ジェミョンが発見した時には、ジャングンは腹部を刺されて重体となり、帳簿もなくなっていた。

ヒョンピルはキムママに指示し、ワン・ネットワークの全てのデータを破棄させた。電算室にも殺し屋を送り、施設ごと爆破。命からがら逃げだしたギョンナムは難を逃れる。ヒョンピルはワン・ネットワークに集まっていた金を全額、別の口座にロンダリングすると、帳簿を手にキムママと密航して姿を消した。

大失態を犯したジェミョンは辞職を願い出るが、窓際族として残される。ジャングンは一命を取り留めた。

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映画『MASTER/マスター』のあらすじ【承】

一年後、ヒョンピルとキムママの焼死体がベトナムで発見されたと報道される。落ちぶれたジャングンと再会したジェミョンは、一年かけて調べ上げた二人の足取りを彼に見せた。彼らは死んでおらず、どこかで生きている。ヒョンピルが死んだと報道されたことで、窓際族から解放されたジェミョンは、かつての部下たちと、ジャングン、ギョンナムと共に、再び捜査を開始していく。

ヒョンピルとキムママはマニラにいた。慈善活動団体を隠れ蓑に、マニラの議員に宅地開発の共同事業を持ちかけ、金を奪い取るつもりだった。議員は話に乗ってくるが、ヒョンピルに事業資金の半分の3兆ウォンを一ヵ月で準備してほしいと言われ、少し動揺する。金を工面するために、韓国のフィクサーであるシン先生から金を借りたいが、彼女は全く交渉に乗ってこない。

ジェミョン達は、ワン・ネットワーク被害者の会の代表を務めるファン弁護士が、ヒョンピルと繋がっていることを突き止めた。金の洗濯屋を探していると知り、ジェミョンはその筋のプロに化けてファンに接触。彼を本物だと信じたファンは、仕事を依頼してきた。

ヒョンピルは、次第に後ろ盾の政治家にも横柄な口を利くようになっていた。蚊帳の外にいるような疎外感が湧き上がっていたキムママは、ヒョンピルへの反乱を意識しだす。

映画『MASTER/マスター』のあらすじ【転】

ヒョンピルを騙すには現金が必要だ。ジェミョンはシン先生の元を訪ね、状況を説明した。行き過ぎた行為に憤りを感じていたシン先生は、口約束で3兆ウォンを貸してくれた。ジェミョンはヒョンピルに逃げられないよう、更に大きなプロジェクトを提案し、金に目がない彼は、それに飛びついてきた。

潮時だと感じたキムママは、ジャングンに電話を掛け、マニアで会いたいと告げた。ジェミョンはヒョンピルと直接会って取引したい持ちかけ、ヒョンピルもそれに合意した。何も知らないジェミョンは部下とジャングンを連れてマニラへ。

マニラ入りしたジャングンはキムママと密会し、彼女の計画を知らされる。今回の事業計画で集まった6兆を奪って逃げるので手伝ってほしいのだそうだ。ジャングンが、保険として帳簿がほしいと言うと、手数料として10%の6000憶も渡すと言われ、心がぐらつく。

作戦が決行されたが、早々にジェミョンが拉致されてしまう。焦ったジャングンはキムママに連絡し、帳簿を手にした彼女と合流。しかし、彼女は誰も信じられないと言い、そのままヒョンピルの所へ向かった。

ジェミョンはヒョンピルの所に連れてこられ、遂に二人は対面した。金の洗浄が始まり、綺麗に洗われた6兆はひとつの口座に収まる。そこにキムママがジャングンを連れて到着するが、彼女の反乱を感づいていたヒョンピルの指示によって、キムママは射殺された。

ヒョンピルはジェミョンがシン先生と密会している写真を入手し、刑事だと気づいていた。ジェミョンはヒョンピルに命令され、6兆を彼の口座に送金。パスワードを入力して入金を確認したヒョンピルは大喜びした。

映画『MASTER/マスター』の結末・ラスト(ネタバレ)

ヒョンピルはマニラから密航していこうとする。だが、不敵に笑うジェミョンを不審に感じ、口座を確認してみると、6兆はゼロになっていた。シン先生の写真などは全て工作で、ジェミョンの目的はヒョンピルに口座のパスワードを入力させることが目的だった。金を失ったヒョンピルは怒り、ジャングンを人質に逃走していった。

だが、ジェミョンの追跡から逃げ切れず、警官隊に包囲されてしまう。ヒョンピルは権力者に電話を掛け、助けを求めようとするが、電話の相手は着信拒否を決め込んだ。手錠がはめられ、念願のヒョンピル逮捕が現実となった。

ジェミョンに言われ、あるプログラムを書いたジャングン。それは、ヒョンピルの口座の6兆をワン・ネットワークの被害者たちに返金するというものだった。実行をためらうジャングンに、お前がやるべきだと背中を押すジェミョン。ジャングンはキーを叩き、金は送金されていった。ジャングンは暗い過去から解放され、ジェミョンと別れていった。

帳簿を手に行動を開始したジェミョン。多くの部下を連れ、悪にまみれた政治家たちを一掃しに行く。その足取りは力強かった。

映画『MASTER/マスター』の感想・評価・レビュー

イ・ビョンホンのスター性を逆手にとった味のある悪役がいい。とてつもなくスピーディに話が進展する中で裏切りや騙し合いが展開されるが、構成が見事なため破綻せずに飽きさせない。製作費、技術的にも韓国映画のクオリティの高さを感じさせる。韓国は国を挙げて映画産業を活性化させているが、プロットの組み方を見ても、実にハリウッド的になったと感じた。エンターテインメント性では、日本映画は随分と水をあけられてしまったのかもしれない。(MIHOシネマ編集部)


韓国で実際に起きた金融詐欺を基にした映画です。権力を手に入れた悪徳詐欺師の会長役にイ・ビョンホンが見事にハマっています。裏の顔を一切見せない会長の悪行を暴こうとする捜査員。捜査員の腕前は本物で見ごたえある対決になっています。そこにさらに割り込んでくる天才ハッカー。いや凄いです。面白過ぎます。これだけで前半というのも驚きです。マニラでの対決も最後まで読めない展開でした。韓国映画の底力を感じた作品です。(男性 20代)

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