映画『マックス・スティール』の概要:マックスは幼い頃から、母のモリーと共に引っ越しを繰り返してきた。9回目の引っ越しで、マックスは故郷へと帰ってきた。そこで暮らし始めた途端、マックスの身の回りで不可思議な現象が起こる。
映画『マックス・スティール』の作品情報
上映時間:92分
ジャンル:SF、アクション
監督:スチュワート・ヘンドラー
キャスト:ベン・ウィンチェル、マリア・ベロ、アナ・ビジャファーニェ、ジョシュ・ブレナー etc
映画『マックス・スティール』の登場人物(キャスト)
- マックス・マクグラス(ベン・ウィンチェル)
- 宇宙人であるジムとモリーの間にできた子供。父の出自や、父が亡くなった真相を知らずに育つ。タキオン・エネルギーと呼ばれる強力なエネルギーを体内に宿している。
- スティール(ジョシュ・ブレナー)
- 「ウルトラリンク」と呼ばれる宇宙から来たシリコン製の生命体。マックスが作るタキオン・エネルギーを主食としている。マックスの父であるジムとは友達。
- モリー(マリア・ベロ)
- マックスの母親。夫のジムはNテック社の経営者だった。Nテック社の株を半分所有している。
- マイルズ博士(アンディ・ガルシア)
- マックスの父のジムと同僚だった。ジム亡き後、Nテック社を再建して経営者になった。
映画『マックス・スティール』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『マックス・スティール』のあらすじ【起】
マックス・マクグラスは幼い頃夜逃げをして以来、何度も引っ越しを繰り返してきた。9回目の出直しとなる今回は、母と共に生家へと戻ってきた。母のモリーはこれが最後の引っ越しになることをマックスに告げた。マックスが片づけをしていると、テレビの画面が波打つように揺れた。マックスの手に呼応しているようだった。マックスは奇妙な現象に首を傾げた。
マックスは自転車に乗って学校へと向かった。その途中、車に当たりそうになったため、避けようとして柵にぶつかってしまう。運転手のソフィアはマックスが怪我をしていないのを確認すると、放課後自転車の修理をする約束をして去って行った。
マックスはソフィアの車に自転車を乗せ、ソフィアの自宅まで向かった。ソフィアは父と車の修理をするほど、機械に強かった。マックスは美しく優しいソフィアに惹かれていった。
マックスが自宅へと帰ると、父のジムと同僚だったマイルズ博士がいた。一緒に食事をしながら、亡き父の話をした。マイルズはジムが事故死した現場にいたことを話した。マックスが詳しく話を聞く前に、停電が起きる。ブレーカーを見に行って食卓に戻ると、母が父のことを話すべきではないとマイルズに訴えている声が聞こえた。結局、父の死について、マックスは何も聞くことができなかった。
マックスは「マイルズ・エドワーズ Nテック社 爆発」というワードで、インターネットの検索をかけた。Nテック社の設立者(ジム)と従業員5名が死亡したことが記事に載っていた。さらに、記事を読み進めていくと、「疑問が残る事故」と書かれていた。人為的なミスなのか、嵐なのか分かっていなかった。防犯カメラの映像には、竜巻のような雲が映り込んでいた。途中でパソコンの電源が切れてしまい、マックスは苛々しながら机を叩いた。すると、手の周りに光り輝く水の波紋のようなものが浮き出てきた。驚いたマックスが「オフ」と言いながら手を握り締めると、波紋が消えた。
映画『マックス・スティール』のあらすじ【承】
マックスの手から出る波紋は、電化製品の電源を入れたり消したりすることができた。だが、上手く制御することができず、火が引火してしまう。マックスは自分が何者なのか疑問を抱く。そして、改めて父についても考えるようになる。マックスは父の出生・仕事内容・死んだ理由について、母が口を閉ざすため何も知らなかった。
マックスはソフィアとデート中、急に頭が痛くなってしまう。急いでトイレに駆け込むと、不思議な力が両手から放出された。マックスが慌てて「オフ」と叫ぶと、トイレの照明が切れてしまう。すると、自分の体内が発光しているのが分かった。マックスは服を握り締め、ソフィアに別れを伝えて店を飛び出した。マックスは森の中を走りながら、急いで自宅に戻ろうとした。だが、途中で頭痛が激しくなり、力の制御ができなくなってしまう。マックスが叫び声を上げると、体内から不思議な力が放出した。
マックスが目を覚ますと、自宅のベッドの上だった。服を脱ぐと、上半身にかぶれた跡のようなものが残っていた。薬を塗ろうとしたとき、自分の傍に手のひらサイズのロボットのような生き物が浮かんでいるのが見えた。そのロボットのようなモノは、話すことができた。宇宙から来たシリコン製の生命体で、名前はスティール。マックスのことを守りに来たらしい。マックスはスティールの話を受け止めきれず、とりあえず元いた場所に返すことにした。
映画『マックス・スティール』のあらすじ【転】
スティールはマックスが体内で作るタキオン・エネルギーを主食としていた。それを食べないと餓死してしまうし、マックスも力が爆発してしまう。マックスがスティールの話を聞こうとしていると、銃を持った男達が現れ襲撃を受ける。理由は分からなかったが、マックスとスティールを狙っているようだった。
マックスが自転車に乗って逃げている途中、急に頭痛が起きてしまう。しかも、どこかの建物の中にいるスティールの姿が見えた。そして、「ウルトラリンクだ」と言っている声が聞こえた。それらはスティールの記憶だった。スティールはマックスとリンクしているため、記憶が流れ込んでしまったのだ。スティールはウルトラリンクについて、世界を破壊するほど危険な奴だとマックスに教えた。マックスは詳しく話を聞こうとするが、追手に追いつかれてしまったため、とりあえず学校に逃げることにした。
マックスとスティールは情報を求め、Nテック社の元研究所を訪れた。スティールはそこで、マックスと力を合わせればタキオン・エネルギーをターボ・エネルギーに変換することができることを話した。ターボ・エネルギーに変換すると、身体能力が向上した。まるで瞬間移動のように早く走れたり、コンクリートを破壊するほどのパンチを繰り出すことができるのだ。さらに、マックスとスティールのエネルギーが調和される(2人が一体化される)と、ボディスーツが生み出された。その時、マックスの頭にスティールの記憶が流れ込んできた。スティールの目の前にいたのは、ジムだった。マックスはなぜ父のことを知っているのかスティールに質問するが、スティールは記憶があやふやなところがあり覚えていなかった。分かっているのは、竜巻に見える物体が「ウルトラリンク」だということだった。
マックスはマイルズに話を聞きに行くことを決めるが、途中で追手が現れ追いかけられてしまう。スティールに囮役を任せ、偶然現れたソフィアの車に乗ってマイルズの家に向かうことにした。
マックスはマイルズに事故当夜のことを教えて欲しいと頼むが、マイルズが現場に着いたときは事故が起こった後で何も知らなかった。その代わり、マイルズはジムが開発していた、人類が手にしたことのないエネルギーを収めることができる「パワーコア」の模型を見せた。マイルズはジムが事故を引き起こしたと予測していた。マックスがそのことに腹を立てると、頭痛が起こりハードコアが反応した。マックスはマイルズとソフィアの制止を無視して、家の外に飛び出した。
映画『マックス・スティール』の結末・ラスト(ネタバレ)
マックスは巨大な竜巻に追いかけられる。近くにあった納屋の中に何とか逃げ込むが、建物が倒壊してしまう。マックスが竜巻に吸い込まれそうになっていると、スティールが現れる。2人は一体化し、ボディスーツ姿に変身した。マックス達はターボ砲を撃って、ウルトラリンクのコアを破壊した。そのコアを見ると、スティールによく似ていた。その時、マックスの頭にスティールの記憶が流れ込んできた。ジルが何者かに裏切られたことと、スティールが「ウルトラリンク」であることが分かった。マックスはスティールが父を殺したのだと思い、一緒にいることを拒んだ。
マックスが家に帰ると、黒服の男達が待ち構えていた。マックスはソフィアに助けを求め、車と携帯電話を借りた。そして、マイルズに連絡を取った。マイルズはモリーがNテック社の旧研究所に連れ去られたのだろうと予測した。マックスが旧研究所に辿り着いたのと同じ頃、ソフィアはマックスの自宅に電話を掛けて、マックスの様子がおかしかったことをモリーに伝えていた。黒服の男達はNテック社の社員で、マイルズからスティールを破壊するよう指示されていた。モリーは異変を察知し、黒服の男達にマックスを探すよう指示を出した。
マックスが研究所の奥に行くと、スティールが捕まって閉じ込められていた。その時、事故当時の記憶が流れ込んできた。「ウルトラリンク」が竜巻を起こしたため、ジムはスティールと力を合わせて対処しようとした。しかし、マイルズが裏切り、「ウルトラリンク」と共闘してジムのタキオン・エネルギーを奪おうとした。マイルズは自分ではなく、スティールに傾倒していくジムを許せずにいた。ジムは自らの命を犠牲にして「ウルトラリンク」のコアを破壊し、スティールを逃がしてマックスのことを託したのだ。
エネルギーを吸収するスーツを身に纏ったマイルズが、マックスを襲った。マックスは疑ったことをスティールに謝罪すると、力を放出して一体化した。ボディスーツを身に纏ったマックスは、スティールの指示を受けながらマイルズと戦った。マックスはわざとマイルズに力を与え、破壊した。
モリーはジムが宇宙人であることも、スティールの存在も知っていた。マックスが理解できると思わなかったため、今まで真相を隠していたのだ。だが、マイルズが裏切り者だということは知らなかった。マックスの力が目覚めたため、これからも「ウルトラリンク」が襲ってくる可能性は高かった。モリーはずっと身に着けていたネックレスをマックスに贈った。マックスはネックレスを握り締めながら、スティールに過去の映像を見せてもらった。すると、父が部屋に飾ってある宇宙のモービルを使い、自分が生まれた星をモリーと赤ん坊のマックスに話しているのが見えた。
マックスはソフィアに会いに行き、デートに誘った。そしてその後、マックスとスティールはボディスーツ姿になって、戦闘の訓練を行った。
映画『マックス・スティール』の感想・評価・レビュー
B級映画っぽくて見始めるまでは不安を抱いていたが、思っていたよりも設定がしっかりしていたし、アクションシーンもちゃんとあっておもしろい映画だった。何より、主人公のマックスが力を使う場面が水を扱っているようで、とても綺麗だった。
マックスの父の死因について少しだけサスペンス要素が混じっていたのも、最後まで物語を楽しめたポイントだと思う。マックスが自分の力や父の死因について少しずつ迫っていく様子が、ハラハラドキドキさせられた。(女性 20代)
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