この記事では、映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』の作品情報
上映時間:108分
ジャンル:SF、アクション、コメディ
監督:バリー・ソネンフェルド
キャスト:ウィル・スミス、トミー・リー・ジョーンズ、ジョシュ・ブローリン、エマ・トンプソン etc
映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』の登場人物(キャスト)
- エージェントJ(ウィル・スミス)
- エイリアンの取り締まり組織「メン・イン・ブラック(MIB)」に勤めるお調子者の黒人エージェント。パートナーのKを救うため過去に飛ぶ。父親の記憶がない。
- エージェントK(2012年:トミー・リー・ジョーンズ / 1969年:ジョシュ・ブローリン)
- 無口で常にしかめ面のベテランエージェントで、Jのパートナー。1969年に極悪犯ボリスを逮捕、アークネット(防御シールド)を張り地球をボグロダイト星人から守った。
- ボリス(ジェマイン・クレメント)
- ボグロダイト星人の最後の生き残りで、1969年に起きたエイリアン連続殺人事件の犯人。自分を逮捕し腕を撃ち落としたエージェントKを恨んでいる。手から節足動物を出して戦う。
- グリフィン(マイケル・スタールバーグ)
- 何通りもの未来を同時に見ることができるエイリアン。1969年の時代でJに協力する。
- エージェントO(2012年:エマ・トンプソン / 1969年:アリス・イヴ)
- 亡くなったエージェントZの後任。メン・イン・ブラックのトップを務める。過去にエージェントKといい雰囲気だったが、結局結ばれてはいない。
映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』のあらすじ【起】
極悪なエイリアンを収容する銀河系刑務所から、“アニマル”ボリスが脱獄した
地球では不審な宇宙船が不時着する。メン・イン・ブラック本部では、エージェントZの告別式が行われていた。宇宙船で地球に降り立ったボリスは、ジェフリーと言う男のところに行き、タイムトラベルを依頼する。自分の腕を切り落とした男に復讐するためだ。エージェントKとエージェントJはエイリアンの違法な中華料理店を取締りに行くが、そこにボリスが現れる。ボリスの腕はKに撃ち落とされたのだ。Kはボリスとの事件の真相をJに語ろうとしない。
次の朝起きると、Kの代わりに見知らぬエージェントがパートナーになっていた。Kは40年前にボリスと戦って殉職したのだと言う。エージェントOはJがタイムトラベルの影響を受けているのだと気付く。そこへ、元の歴史では全滅したはずのボグロダイト星人が地球へ攻め込んでくる。Jはタイムトラベルのできるエイリアン・ジェフリーを問い詰め、ボリスがタイムジャンプをして歴史を変えたと知り、1969年にタイムジャンプする。

映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』のあらすじ【承】
1969年にタイムジャンプしたJは、ボリスの行方を追ってコニ―アイランドへ急ぐ。しかし若かりし頃のKに逮捕されてしまった。Jの事を不審人物扱いするKだったが、Jの話を聞いて、調べてみることにする。KとJはボリスに殺されたエイリアンを見つけた。しかしおかげでボリスが次に行く先を知り、2人はポップアートの巨匠アンディ・ウォーホルのアトリエ“ファクトリー”へ急行する。
“ファクトリー”でKとJは、アンディ・ウォーホルとして活動しているエージェントWに話を聞く。Wはグリフィンというエイリアンの情報を提供する。彼はあらゆる未来の可能性を同時に見ることができるのだ。2人は会場内のグリフィンを見つけたが、グリフィンは色々な未来を見ながら「次に会えたら地球を守れる物をあげよう」「奇跡の試合だ!」としゃべり続けている。そこへ1969年のボリスが乱入し、グリフィンを逃がしてしまった。
2人はダイナーでパイを食べながら今後の行動を考える。グリフィンの「奇跡の試合」という言葉から、それが野球チームメッツの奇跡的優勝を指すと気付いたJは、野球場に急ぐ。JとKはグリフィンを見つけた。しかしその直後、グリフィンはボリスに連れ去られてしまう。2人はグリフィンを助け出すが、ボリスには逃げられてしまった。
映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』のあらすじ【転】
2012年のボリスが1969年にタイムジャンプしてきた。ボリスは1969年のボリスに会い、作戦を授ける。
グリフィンは自分の体にアークネットを隠し持っていた。これがあれば地球に防御シールドを張ることができる。アークネットを大気圏外に発射するため、J達は月へ飛ぶアポロ11号にくくりつけることになる。Kを死なせたくないJは、グリフィンにKを死なせない方法を尋ねる。しかしグリフィンは「方法はあるが、他の命を失うことになる」と告げる。J達3人はMIB本部から旧式の飛行装置を使い、発射台のあるフロリダへ飛ぶ。
アポロ11号打ち上げ前。J達は憲兵隊に止められてしまう。グリフィンのアドバイスでJは真実を話すが、3人は捕えられ大佐の前に引き出されてしまった。グリフィンが大佐の腕に触れると、大佐は何か未来を見たようだ。大佐はJ達を解放し、発射台に連れていく。グリフィンとはここで別れることになった。グリフィンは「Kがボリスの腕を撃ち落とせば、Kは死なずに済む」とアドバイスする。
映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』の結末・ラスト(ネタバレ)
JとKはロケットの先端に向かう。しかし2人のボリスが妨害のため後を追ってきた。Jはタイムスリップを使って2012年のボリスを倒す。Kも1969年のボリスの腕を撃ち抜き、ロケットの先端にアークネットをくくりつけた。ロケットが発射し、2012年のボリスはその発射の炎で息絶えた。アークネットによって地球は保護された。Kと大佐はロケット発射を見つめるが、そこへ1969年のボリスが現れる。大佐はKを守って死んでしまう。Kはボリスを逮捕せず、そのまま撃ち殺した。Jは草の陰からその様子を見守っていた。そこへ大佐の幼い息子ジェームズが現れた。父と発射を見る約束をしていたのだ。Jは少年の持つ時計を見て、それが過去の自分だと気付く。Kは父を捜す少年ジェームズに「お父さんは英雄だ」と教え、それ以外の記憶を消した。
Jは2012年に戻ってきた。いつもの店に行くと、そこにはいつもと変わらないKがいた。JはKに少年の頃の礼を言い、2人そろって店を出る。グリフィンは近くの席でその様子を晴れやかに見守っていた。
映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
トミーリージョーンズ扮するエージェントKの過去に触れていくストーリー。過去のK役はジョシュ・ブローリンが演じているのだが、別人とは思えない程、しっくりした配役である。過去と現在を行き来するという大掛かりな流れなのだが、しっかりとしたストーリーが組まれているので、非常に理解しやすい。又、Jの親にまつわる話にも触れる事が出来、JとKのコンビは組むべくして組んだと感じられる終わり方はとても良い。ここまでやりきってしまうと、続編は難しいのではないだろうか。(男性 30代)
「ニューラライザー」このシリーズを観るたびにいいなあ…と思うエージェントの必需品。シリーズ3作目の今回は、Kを助けるためにJが過去の世界へ行くお話です。ジョシュ・ブローリン演じる若き日のK。29歳とは思えぬ貫禄と渋さ。どこか今のKの面影も感じます。今回の敵ボリスはかなり悪くて気持ち悪い見た目。このシリーズのエイリアンはビジュアルが本当に容赦ないです。
ラストは『メン・イン・ブラック』らしからぬ展開。めちゃくちゃよかったです。(女性 30代)
ゆるいコメディという認識で今作を見ると、思いのほか感動させられるので悔しい思いをする。3部作目は勢いが落ちるパターンがほとんどだが、今作は伏線を回収しシリーズ中でも屈指のオチの完璧さを見せてくれた。
トミー・リー・ジョーンズの若い時の役をジョシュ・ブローリンがやっているのが面白い。仕草が研究されているのか、ところどころの動きがそれっぽい。タイムトラベルものなので辻褄を深く考えると頭がこんがらがるが、テンポがいいので楽しんで最後まで見れる。(男性 30代)
シリーズ第3弾。普通シリーズ物の3弾目というと、どこか失速気味の作品が多い印象があるが、この作品は違う。前2作と方向性は異なるが、前2作で親しみの湧いた登場人物達をより愛おしく思えるような内容で楽しめる。ストーリーにはタイムトラベルを盛り込んだのも意欲的だ。それもただやってみました、というのではなく、きちんと登場人物達の知られざるエピソードに繋がるところに好感が持てる。新登場キャラのグリフィンも良い味を出している。前2作以上に繰り返し観たい1本。(男性 40代)
シリーズの中で一番感動したのがこの3作目。タイムトラベルというSF定番の要素を取り入れつつ、JとKの関係性のルーツに迫る物語展開が秀逸でした。若き日のKがあんなにユーモアと温かさのある人物だったというのが新鮮で、ラストでJの父との関係が明らかになる場面は、不意打ちで涙が出ました。アクションやギャグも健在だけど、今作は人間ドラマとしても深いです。(20代 男性)
前作まではひたすらエイリアンとのドタバタ劇だったけど、MIB3は“過去”に旅することで物語に奥行きが出た感じがします。特に1969年の描写がユーモアとノスタルジーに満ちていて、若き日のKが今のKとどう違うのか観察するのも面白かったです。そして終盤、Jの父親の死とKの関与が判明する流れは胸にグッときました。SFなのにこんなに切なくなるとは思わなかったです。(30代 女性)
MIBシリーズのファンとしては、この3作目はまさに「原点回帰と進化」のバランスが絶妙だった。トミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスのコンビが少なめなのは少し寂しいけど、若きK役のジョシュ・ブローリンが見事に“らしさ”を引き継いでいて、違和感がなかったのは驚き。笑って楽しんで、最後は泣ける。こんなSF映画、なかなかないです。(40代 男性)
MIB3は、単なるエイリアン退治ではなく、“パートナー”とは何か、“信頼”とは何かを掘り下げた作品だと思います。過去に戻ってKを救うだけの話ではなく、JがKとの長年の関係の本質に触れるという意味で、とても心に残りました。特にKがJの記憶を消さなかった理由が明らかになる場面では、親のような愛情を感じて思わず涙。MIBシリーズにここまで感情を揺さぶられるとは思ってませんでした。(30代 男性)
シリーズ3作目でここまで物語の厚みを増せるのはすごい。個人的にタイムトラベルものが大好きなので、それだけでも高評価なんですが、若き日のKが本当に魅力的だった。ジョシュ・ブローリンの演技が完璧で、キャラの過去と現在をつなぐ説得力がありました。そしてまさかの父親のエピソードには完全にやられました。Jの表情が全てを物語っていました。(20代 女性)
今作はアクションとギャグのテンポが良くて、何度も笑いました。特に1960年代の文化ネタが満載で、過去に行くたびに「そこにMIBがいたら…」という妄想が楽しかったです。ただ、最後は予想外に感動系で締められて、シリーズの中でも一番心に残るエンディングでした。エイリアンだけじゃなくて、人間ドラマとしてもちゃんと成立してるのがMIB3のすごいところ。(40代 女性)
映画『メン・イン・ブラック3(MIB3)』を見た人におすすめの映画5選
バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2
この映画を一言で表すと?
時空を越えた冒険がさらに加速する、SFタイムトラベル映画の金字塔!
どんな話?
未来でのトラブルを解決するため、マーティとドクは再びタイムマシンで旅に出る。ところが過去への干渉が予想外の未来を作ってしまい、ふたりは再び時間の修正に奮闘することになる。
ここがおすすめ!
MIB3と同じくタイムトラベルをテーマにしつつ、笑いあり驚きありのテンポ良い展開が魅力。SFの面白さに加えて、過去と未来が交錯する緻密なストーリー構成も見どころです。親子や友情のドラマも必見!
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
この映画を一言で表すと?
銀河一のはみ出し者たちが、宇宙を救う最もゆかいなヒーロー軍団に!
どんな話?
銀河中から集まった異色のメンバーが、ひょんなことから宇宙を揺るがす危険なアイテムの争奪戦に巻き込まれる。互いにバラバラだった彼らがやがて本当の仲間となり、銀河の危機に立ち向かう。
ここがおすすめ!
エイリアン、異星、ギャグ、そしてチームの絆。MIBシリーズに通じるSF×コメディ×アクションのバランスが抜群。個性的なキャラたちの掛け合いは、JとKの名コンビを思い出させる面白さです。
ジャンパー
この映画を一言で表すと?
どこでも瞬間移動できる男が、追われながらも運命に抗う超能力アクション!
どんな話?
ある日、自分にテレポート能力があると気づいた青年デヴィッドは、その力を使って自由に生きるが、超能力者を抹殺する秘密組織に命を狙われる。壮大なスケールで繰り広げられる逃走劇が始まる。
ここがおすすめ!
SFとアクションが絶妙に絡み合い、スピード感ある展開で一気に引き込まれます。MIB3のような超常能力×国家組織の構図が好きな人にぴったり。若き日のヘイデン・クリステンセンの魅力にも注目。
ナイト・アット・ザ・ミュージアム
この映画を一言で表すと?
博物館の展示物が動き出す!?一夜限りの奇想天外ファンタジー!
どんな話?
夜になると展示物が命を得て暴れ出すニューヨーク自然史博物館。新任の夜警ラリーがその混乱の中で展示物たちと奮闘し、やがて彼らと心を通わせていく感動と冒険のストーリー。
ここがおすすめ!
人間と非現実の存在の交流、コミカルな掛け合い、そして心温まるドラマ。MIBの「人間×異種存在」の設定が好きな方にはたまらない作品です。ファミリーでも楽しめるSFファンタジーです。
タイム・トラベラー きのうから来た恋人(About Time)
この映画を一言で表すと?
時間を旅して愛を深める、心あたたまるラブ×タイムトラベル映画。
どんな話?
21歳の誕生日に“時間を遡れる能力”を知った青年ティム。恋や家族との関係、人生の選択を時間移動でやり直そうとするが、次第に“今”を生きる大切さに気づいていく。
ここがおすすめ!
MIB3が描いた“過去と向き合うこと”というテーマを、感動的に描いた作品。タイムトラベル×人間ドラマが好きな方には強くおすすめ。笑って泣ける、隠れた名作ロマンスSFです。
みんなの感想・レビュー
トミー・リー・ジョーンズが本当にもう年になりすぎたせいかジョシュ・ブローリンに交代してタイムトラベルものにする力技が冴える作品。この力づくで設定を作る手腕は見事だが、残念ながら全体の面白さはパワーダウンしたと言わざるを得ない。何より目新しいギミックが少なくなってしまい、皆さまおなじみのあのマシーンが昔はこんな感じでした。という内輪受けに近しい面白さが目につく。これならばサイボーグ化したトミー・リー・ジョーンズを観たかったかな。
①1と2に比べ、シナリオが良く練られた佳作。
1ほどのインパクトはないが、シナリオが充分に考えられたストーリー性の高い作品になった。MIBの敵となる悪者が人間型で、凶悪なキャラクター設定という部分が作品を引き締める効果を高めており、さらに29歳当時の”K”を演ずるジョシュ・ブローリンが渋い役柄を演じて、作品にいいアクセントを付けている。トミー・リー・ジョーンズの出番は必然的に少なくなるのだが、物足りなさは全く感じない。タイムトラベルで過去へ遡り、敵を消すか自分が消されるかという緊迫感が巧みに描かれ、タイムパラドックスの処理も違和感なく表現されており、シークエンスの繋ぎもよくまとめられたテンポのよい展開が、2と比較して格段にアップしている。SFXの表現もクオリティが高く、これぞハリウッド作品というエンターテインメント性が随所で展開され、まとまり方は三作の中で一番だろう。SF映画は不思議と冒頭のシーンで良作か駄作かがよく解るのだが、本作の冒頭シーンは間違いなくハプニングを予見させる場面であり、観る者を引きこむ力が最初から最後まで途切れることなく続いており、クライマックスも派手なアクションで冗長な部分を感じさせないまとめ方は見事である。
②若き日の”K”によりスピード感が生まれた。
同じ制作スタッフと出演者でありながら、こうも内容が違うのかというほどレベルアップしている。2の事は忘れてくれと言わせたほど前作の評価が悪かったのだろうが、確かに3を観ると力の入れ方が違うのは手に取るように解る。コミカルな部分はさほど強調されてなく、2を観た人はしっかりとしたストーリー展開に正直驚かされるのではないだろうか。あまりにも歳を取ってしまったトミー・リー・ジョーンズには代役を登場させ、アクションもパワーアップしているところも作品のスピード感が増したと感じる要因だろう。この出来映えならソネンフェルド監督も制作総指揮のスピルバーグも、面目躍如と言ったところで旨をなで下ろしたに違いない。
地球上のエイリアンを監視・管理するという設定で他に類を見ない映画だが、三作が制作されてキャラクターも定着してしまった現在、今後の作品が作られるのかどうかと言うところが注目されるのだが、やっぱりという感じで4が制作されているというのはハリウッドの抜け目無さだろう。ここで止めとけばいいものをというものではなく、3を凌ぐような作品が望まれるところだが、ウィル・スミスはまだまだいけるものの、正直70歳手前のトミー・リー・ジョーンズがどこまでやれるかというところも注目されるところだろう。ハリウッドも日本でもオヤジが主役の映画が近年は多く撮られているが、できるならば彼が現役の間はこのシリーズを撮り続けていただきたいものだ。