映画『トレジャー・オブ・ムージン 天空城の秘宝』の概要:太古の女王がかけた呪いが解呪できると伝えられている宝を手に入れるため、中国奥地にある天空の城と呼ばれる王墓へ、6人のトレジャーハンター達が挑む。化け物との壮絶な戦いと仲間達との強い絆を描く。
映画『トレジャー・オブ・ムージン 天空城の秘宝』の作品情報
上映時間:110分
ジャンル:アクション、ファンタジー、アドベンチャー
監督:フェイ・シン
キャスト:ツァイ・ハン、グゥ・シュアン etc
映画『トレジャー・オブ・ムージン 天空城の秘宝』の登場人物(キャスト)
- フー・バーイー(ツァイ・ハン)
- 伝説の盗掘師の子孫でトレジャーハンター。不屈の精神を持っており、数々の冒険に挑み生き残った実績を持つ。勇敢で命知らず。シャーリーを愛している。実は“亡霊の目”の印を持ち呪われている。
- シャーリー(グゥ・シュアン)
- バーイーの仲間で美しい女性。弓矢を武器に持ちフットワークが軽い。バーイーとは息の合った協力プレイができる。タフで勇敢。
- ソン教授(チェン・タイシュエン)
- 考古学者でいつもパイプ煙草を吹かしている。古文書の解析や、頭脳作戦が得意。若者が危険な冒険に挑むのを憂いている。
- リンロン(チェ・ユシ)
- 大物古物商の娘。太っちょと恋人同士になる。一番若くやんちゃだが、勇敢。パチンコで攻撃をする。
- 金歯(マ・ユケ)
- ソン教授と年代が近く、金歯を差している。身持ちが軽くおちゃらけているが、勇敢な人物。“亡霊の目”の印持ち。
- 太っちょ(ユ・ハン)
- 金歯と行動することが多く、バーイーの幼馴染。リンロンにアタックし続け恋人同士になる。“亡霊の目”の印持ち。
映画『トレジャー・オブ・ムージン 天空城の秘宝』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『トレジャー・オブ・ムージン 天空城の秘宝』のあらすじ【起】
1000年前、精絶国の女王は民を服従させるため、女王に盾突く者や怪しい者の肩に呪いの印を付けることにした。呪いをかけられた民は壮絶な死を遂げる。しかもその呪いは子々孫々にまで続く。そこで、呪われた人々は空色をしたムーチェン玉と龍骨天書を求めた。この2つが揃うと呪いの解除ができたからだった。
龍骨天書の後半はムーチェン玉の在り処に関する内容が記されている。文言を解読するに、場所は恐らく中国の雲南省と思われる。
古物商をしている金歯と太っちょには、右肩に呪いの印“亡霊の瞳”が刻まれていた。印がある者は40歳まで生きられない。現在、龍骨天書はソン教授が所蔵し、謎の解明が行われている。この龍骨天書もソン教授とトレジャーハンターであるフー・バーイー、仲間のシャーリー、リンロン、金歯と太っちょが遺跡へと入り、見つけ出したものだ。彼らの願いは金歯と太っちょの呪いを解くことだった。
ムーチェン玉の在り処を知るため、30年前に王の墓に入りたった1人だけ盲目になりながらも帰還した人物へと会いに行く。盲人は帰還後、心を病んだと思われ精神病院に入っていたが、山の主には凡人など敵わないと言った他、セクハラ発言を繰り返すのみだった。彼は山の主と目を合わせてしまったせいで、目が潰れてしまったのである。
ソン教授と仲間達は盲人が入ったとされる献(シェン)王の墓へ向かうことに。ところが、崖と壁に挟まれた細い山道にて崖崩れが発生し、道が塞がれていた。近くによると石像に虫が湧いている。教授曰くこの現象は魔術の一種らしい。そこから荷物を背負い、徒歩で進んだ。
バーイーの旧友宅で一泊。墓へ入るための水路への道案内を頼んだ。バーイーとシャーリーは互いに好意を寄せているが、どうも上手くいかない。仲間はそれを知ってかこの件にはなるべく触れないよう注意していた。
翌日は水路へ向けて出発。悪路を進んで湖に出る。水路はそこにあった。筏で湖を横断し水路へ入る。夜になると毒ガスが発生するので、谷の奥にある宙に浮いた島で休めとアドバイスをもらった。
映画『トレジャー・オブ・ムージン 天空城の秘宝』のあらすじ【承】
水路の中はヒカリゴケがあるため、光源はいらない。だが、水中には肉食の魚が生息しているため、非常に危険である。一行は一滴の血の匂いを嗅ぎつけた魚の大群に襲われてしまう。太っちょが落水してしまうというトラブルはあったが、どうにか魚を退けた。しかし、その先の洞窟の天井にはミイラのようなものが吊るされており、中には蝙蝠の大群が生息していた。騒動により鎖が切れて蝙蝠の大群に襲われる。火炎放射器で防ぎつつ、進んだものの水路が二股に別れていることが判明。どうにか別れないよう対策を練ったが、ロープでは繋ぎ切れなかった。
バーイーとシャーリー、金歯の3人。ソン教授とリンロン、太っちょはそれぞれ別ルートを進み合流を目指す。教授組は道中で王墓を作った者達の墓に通りかかり、骨壺に記されている文字が精絶国のものであることが分かる。恐らく献王は精絶国を習って墓を作ったのだろう。
その頃、バーイー組は方位磁針を頼りに道を進み、巨大で凶暴なワニに襲われる。彼らは走って森の中を逃げ回る。一方、教授組も同種のワニに襲撃され逃走中。教授は救助要請の合図を空に撃ち上げた。
そのお陰で仲間との位置が判明。バーイーとシャーリーは協力して2匹のワニを倒した。無事に仲間との合流を果たしたものの、再びワニに追いかけられ6人は同時に崖から飛び降りる。着地した場所はワニの群れの巣だったが、夕暮れが迫り当たりはやがて暗くなる。空では雷鳴が轟いていたが、ワニが音に弱いことが分かった。
そこで、空に浮いている島を発見。じき毒ガスが発生すると思われ、急がないと死んでしまう。6人は雷鳴のタイミングを狙って移動したが、教授が木の根に絡まって身動きが取れなくなってしまう。そこで、バーイーとシャーリーはまたも一計を案じ、ワニの群れを誘導しその隙に教授を救出。
一行は、島へ向けて全力で駆け抜けた。だが、ワニは諦めない。バーイーは島へ渡る木を破壊し、仲間を守った。島には色とりどりの花が咲き乱れ、一日で四季が巡ると言われている。彼らはそこで一夜を過ごすことに。
映画『トレジャー・オブ・ムージン 天空城の秘宝』のあらすじ【転】
翌日は浮島から降りて広大な花畑を進む。その先には無数の灯籠が乱立する場所へ出たが、湖から不死身のザリガニと呼ばれる化け物が登場。一行は果敢にもアタックし、壮絶な戦いを繰り広げる。ところが、この戦闘でリンロンが負傷。負傷したザリガニは湖へ逃げ込んだが、バーイーのアタックによって肉食魚を呼び、ザリガニを倒すことに成功した。
安堵したのも束の間、リンロンが倒れる。傷の深さから見て助かる見込みはなかった。リンロンは恋人の太っちょへ言葉を送り、息を引き取ってしまう。
深い悲しみに襲われた一行であったが、空の棺にリンロンを納め湖へ送った。そこで、ソン教授が龍骨天書の文言が解読できたと言う。これ以上進めば全員が死ぬ。諦めて帰れば生き延びるという意味だった。
そこで、シャーリーは旅を続けるかどうかを挙手で決めようと提案。だが、バーイーだけは旅を続けたいと言い張る。彼はそこで上着を脱ぎ右肩を晒す。バーイーの右肩にも“亡霊の目”が刻まれていた。彼は1人でも旅を続けて呪いを解くと言い、仲間に礼を告げて歩を進めた。
すると、帰ると言っていたシャーリーが立ち上がる。次に太っちょ、金歯が続いた。孤立したソン教授は引き戻すが、洞窟の入り口で仲間の帰還を待ち続けると言うのだった。
映画『トレジャー・オブ・ムージン 天空城の秘宝』の結末・ラスト(ネタバレ)
その後、バーイー達は壁の棺をひたすら上へと登る。すると、その先には王墓の門がある。そここそが天空の城と呼ばれる場所だった。門の先には三世の橋があり宮殿へと続く。突き当り正面には、献王の像がありその手にムーチェン玉が安置されていた。しかし、広場にさしかかったところでサソリのような怪物が無数に現れる。仲間が奮闘している間、バーイーが玉を入手。ところが、次の瞬間宮殿の鐘が鳴り響く。同時に空が暗転し正面の壁が崩落。中から大蛇が登場した。
その蛇は女王からムーチェン玉の守護獣として選ばれ1000年もの間、生き延びて山の主となった。盲人が言っていたことはこのことだったのだ。彼は山の主の目を見てはいけないと言っていた。鐘の音に苛まれた4人は一時、前後不覚となるが、バーイーの一声で正気を取り戻す。蛇と戦うことにした4人だったが、かなりの苦境を強いられる。だがその時、金歯が拝借して来た炎のホタルの王が入った瓶が飛び出してしまう。拍子に蓋が外れていた。
すると、王の呼びかけに麓のホタルが大群で蛇の元へ。人をも燃やし尽くす危険だが、美しい虫だった。バーイーが王の瓶を割ると蛍の王が蛇とは逆方向へ飛んで行ってしまう。ところが、そこへ帰ったはずのソン教授が現れる。彼は蛍の王を鷲掴み、炎に包まれながらも自ら蛇の口へと身を投げ込んだ。王の後を追ってホタルの大群が蛇の口内へ。蛇は内部から焼け爛れ暴れ回る。呆気に取られていた一行は、慌てて逃走。蛇の死と共に天空城が崩壊していく。4人は命からがら湖へ飛び込み助かった。
リンロンの遺体を回収し、帰路に就く。バーイー達はソン教授とリンロンの位牌を用意し、祈りを捧げた。
ムーチェン玉と龍骨天書、2つが揃った。ところが、呪いは解けず骨には謎の文言が浮かび上がる。バーイー達はその骨を目にし、次なる冒険の場所へ向かうのだった。
映画『トレジャー・オブ・ムージン 天空城の秘宝』の感想・評価・レビュー
中国の人気小説『鬼吹灯』を映画化した作品で、6人のトレジャーハンター達が秘宝を求めて天空の城へ挑む。
序盤に古代女王が子々孫々まで続く強い呪いをかけたという話が流れ、その呪いを解くための宝が2つあるという話。けれど、今作はもうすでに1つ目の宝を入手しており、続編かなという感じで始まる。故にトレジャーハンター達の絆もすでに強固なものが出来上がっていて、気心が知れており余裕すら感じる。冒険ものとしては見応えのあるものだったが、なんだか釈然としない感じが残った。(MIHOシネマ編集部)
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