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映画『モン・パリ(1973)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『モン・パリ(1973)』の概要:お腹の膨らんできた41歳の男性が、妊娠4ヶ月と診断されてしまうという異色のラブコメ。マルチェロ・マストロヤンニとカトリーヌ・ドルーヴが、“男性の妊娠”という衝撃的な事実に振り回されるカップルをキュートに演じている。

映画『モン・パリ』の作品情報

モン・パリ

製作年:1973年
上映時間:96分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー
監督:ジャック・ドゥミ
キャスト:カトリーヌ・ドヌーヴ、マルチェロ・マストロヤンニ、ミシュリーヌ・プレール、マリサ・パヴァン etc

映画『モン・パリ』の登場人物(キャスト)

マルコ・マゼッティ(マルチェロ・マストロヤンニ)
イタリア出身の41歳の男性。パリで小さな自動車教習所を経営している。婚約者のイレーヌと、8歳になる息子のルカと暮らしている。体調不良で病院へ行くと、妊娠4ヶ月と診断されてしまう。
イレーヌ(カトリーヌ・ドルーヴ)
マルコの婚約者。小さな美容室を経営し、美容師として働いている。性格も可愛らしいブロンド美女。マルコの妊娠を好意的に受け止める。
ショーモン教授(レイモン・ジェローム)
婦人科の医学博士。男性が妊娠する可能性について長年研究しており、マルコの主治医となる。

映画『モン・パリ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『モン・パリ(1973)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『モン・パリ』のあらすじ【起】

パリ市内で、自身が経営する自動車教習所の教官をしている41歳のマルコは、最近どうも体調が悪い。今日もひどい頭痛がして、従業員に、“顔色が悪い”と心配される。

マルコはまだ籍の入っていない婚約者のイレーヌと8歳になる息子のルカと、小さなアパートで暮らしている。イレーヌも自分の美容室で美容師として働いており、お手伝いのおばさんにルカの世話や夕食の準備を頼んでいた。

マルコたち3人は、コンサートのチケットをもらったので、劇場へ向かう。しかし、そこでもマルコの気分が悪くなり、3人は早々と帰宅する。イレーヌはマルコの体が心配で泣き出し、自分のためにも病院へ行って欲しいと懇願する。

翌日、マルコは渋々病院を訪れる。マルコを診察した女医は、マルコのお腹の膨らみに違和感を感じる。彼女はマルコを“妊娠4ヶ月”と診断し、男性の妊娠について研究している医学博士のショーモン教授を紹介してくれる。

マルコはイレーヌに妊娠のことを話せないまま、朝を迎える。マルコが専門医に会うというので、イレーヌは無理やり彼についていく。病院へ向かう車内で気分の悪くなったマルコは、観念して“妊娠した”と打ち明ける。イレーヌはショックで気絶してしまう。

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映画『モン・パリ』のあらすじ【承】

ショーモン教授はマルコを診断し、“間違いなく妊娠4ヶ月だ”と断言する。ショーモン教授の研究によると、ホルモンの異常が原因で、男性が妊娠することもあるらしい。加工食品や化学物質の影響は、人間の器官を変化させており、マルコの妊娠もそういうことが原因だろうと推測される。イレーヌは信じられなかったが、マルコのお腹にいるのは、2人の間にできた子供だと聞き、彼の妊娠を前向きに受け止める。

マルコは、仕事にも影響が出るだろうと考え、従業員にだけ自分の妊娠を打ち明ける。しかし、ショーモン教授が新聞でマルコの妊娠を公表し、町中の人がこの事実を知ってしまう。

2人目の子供が欲しかったイレーヌは、マルコの妊娠を喜ぶようになる。マルコも子供を出産するつもりで、イレーヌに改めてプロポーズする。もちろんイレーヌは結婚を快諾し、パパが妊娠して子供を産むことをルカにも話す。ルカは多少不思議がるが、兄弟ができることを喜ぶ。

妊娠5ヶ月を迎え、マルコは今までのズボンがはけなくなる。腰痛もひどくなり、教官の仕事がしんどくなってくる。そんな時、マタニティ服専門の会社からマルコに連絡がある。

その会社の社長は、“これからは男性の妊娠が増えていく”というショーモン教授の記事を読み、男性用マタニティ服の開発を始めていた。マルコには、その広告のモデルを頼む。報酬はかなり高額で、マルコとイレーヌは、喜んでモデル契約を結ぶ。

映画『モン・パリ』のあらすじ【転】

お腹の大きなマルコの写真があちこちに貼り出され、マルコはどんどん有名になる。教授はマルコを世界会議に呼び、世界中の研究者に紹介する。“男性が妊娠した!”という驚くべきニュースは、世界中をかけめぐり、マルコとイレーヌはテレビにも出演する。マルコのもとには、有名雑誌やテレビ番組から、取材依頼が殺到する。

マルコの存在が有名になり、各地で妊娠初期の不調を訴える男性が続出し始める。フランスでは、30例の男性の妊娠が報告され、人口が3年で倍増すると予想される。この問題は国会でも取り上げられ、託児所の増設などが検討され始める。

マルコの活躍でまとまったお金ができ、イレーヌは今より大きな店舗を探し始める。ちょうどパリ市内に理想的な物件を見つけ、2人はその物件を下見にいく。店舗兼住宅となるその物件はとても広く、イレーヌの夢は広がる。

その頃から、マルコはお腹の中から鶏や魚が出てくるという恐ろしい幻覚を見るようになる。マルコは妊娠7ヶ月を迎えていたが、お腹の中の胎児が動く様子はなかった。

ショーモン教授のもとには、世界中から男性の妊娠の報告例が入っていた。ショーモン教授は、長年の研究の成果が身を結んだと喜んでいた。

不安を抑えきれなくなったマルコは、ショーモン教授のもとを訪ね、胎児が動かないことを訴える。通常の妊娠ならば、とっくに胎動を感じる時期なのだが、男性の妊娠には前例がないため、ショーモン教授もはっきりした診断が下せない。そこで、マルコのお腹のレントゲンを撮影することになる。

レントゲン撮影を終えたマルコは、初めてお腹の赤ちゃんが動いたような気がする。ショーモン教授も安心し、初めての妊娠なので、マルコが精神的に不安定になっているだけだと考える。マルコもホッとして、翌日のレントゲン写真を見るのを楽しみにする。

映画『モン・パリ』の結末・ラスト(ネタバレ)

翌日。レントゲンの結果を聞きにきたマルコとイレーヌは、マルコの妊娠が間違いだったという衝撃の結果報告を受ける。レントゲン写真を見ると、マルコのお腹の中は空っぽで、胎児の姿は確認できなかった。つまり、お腹の膨らみは単なる太り過ぎで、妊娠は女医やショーモン教授の早とちりだったのだ。

ショーモン教授は自分のミスを認め、悲観しないようマルコたちに告げる。ショーモン教授は、マルコに食事制限の指導をし、他の男性の妊娠報告も、単なる思い込みだという見解を示す。

イレーヌはショックのあまり泣き出してしまうが、こればっかりはどうしようもない。このニュースは、また大きく報道され、マルコの妊娠はバカらしいホラ話で片付けられる。

マルコの妊娠は幻に終わったが、イレーヌとマルコは予定通り結婚式を挙げる。自分の美容室で準備を終えたイレーヌは、めまいを起こして倒れこむ。マルコは彼女の体を心配するが、イレーヌは、“私が妊娠したみたい”と嬉しそうに告白する。マルコとイレーヌは熱烈に愛し合っており、やはりとても幸せだった。

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