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映画『無限の住人』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『無限の住人』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『無限の住人』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『無限の住人』の結末までのストーリー
  • 『無限の住人』を見た感想・レビュー
  • 『無限の住人』を見た人におすすめの映画5選

映画『無限の住人』の作品情報

無限の住人

製作年:2017年
上映時間:141分
ジャンル:アクション、時代劇
監督:三池崇史
キャスト:木村拓哉、杉咲花、福士蒼汰、市原隼人 etc

映画『無限の住人』の登場人物(キャスト)

万次(木村拓哉)
賞金取りに妹・町を目の前で殺され、自分も死のうとしたところ、八百比丘尼という老婆から、血仙蟲を体に入れられる。その蟲は傷を治し、万次は不老不死となる。町と似ている少女・浅野凛に用心棒を頼まれ、再び人を斬るようになる。
町(杉咲花)
万次の妹。万次に旦那を斬られ、気がふれてしまう。万次が面倒を見ていたが、賞金取りに捕まり、殺される。
浅野凛(杉咲花)
剣道の道場の娘。逸刀流統主・天津影久に両親を殺され、仇をとることを誓う。万次を用心棒として雇う。
天津影久(福士蒼汰)
逸刀流統主。流派の統一を目指し、全国の道場を荒らしている。祖父の形見の斧を身に着けている。凛の父を殺し、母を拉致する。
黒衣鯖人(北村一輝)
逸刀流剣士の一人で鎧兜を身に着けている。凛に恋心を抱く。
閑馬永空(市川海老蔵)
逸刀流剣士の一人で、血仙蟲を体に宿し、200年生きているという男。同じく血仙蟲を宿す万次と手を組もうとする。
乙橘槇絵(戸田恵梨香)
遊女。天津を超える剣の腕を持ち、彼に頼まれ万次を殺しに来るが、人を斬ることに迷いがある。
尸良(市原隼人)
金を貰って人を斬る賞金取り。逸刀流の剣士を次々と殺し、万次と手を組もうとする。

映画『無限の住人』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『無限の住人』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『無限の住人』のあらすじ【起】

万次という男は、旗本を殺し、同士の6人も殺した過去を持つ。その際に妹・町の旦那も殺してしまい、それ以来、気のふれてしまった町の面倒を彼が見ている。

賞金首である万次は狙われており、ある日、町が捕まってしまう。万次は賞金取りの男の指示通り刀を捨てたが、町は目の前で殺されてしまった。万次は怒りに任せその場にいた何十人もの敵を斬りまくった。左手首が切り落とされ、目もつぶれたが、万次は一人で全員倒した。そこに八百比丘尼という老婆が現れ、万次の傷に血仙蟲という蟲を入れた。その場で死ぬつもりだった万次だが、蟲の力で手首はくっつき、他の傷もみるみる治っていった。

五十年後、浅野凛という少女は、道場で男に混じって剣の修行をしている。家族で夕食を囲んでいると、逸刀流の軍団がやって来た。彼らは流派統一のため、国中の道場を荒らしているという。凛の父は、逸刀流統主・天津影久に斬られ、母は拉致された。黒衣鯖人という男は、母の叫び声が聞こえないよう、凛の耳を塞いでいた。

映画『無限の住人』のあらすじ【承】

凛が森で剣の練習をしていると、八百比丘尼が現れ、不死身の男を用心棒として雇うよう諭した。

凛は人里離れた河原で万次を見つけた。凛に呼ばれ振り返った万次は、一瞬凛を町と見間違えた。凛の依頼を断った万次だったが、彼女を家まで送った。

凛の家の前には、黒衣がいた。彼は、凛の父が殺された後、毎晩凛に恋文を送っていた。黒衣は、肩に乗せた凛の母の生首を見せた。彼は究極の愛情表現として凛を殺そうとしたが、万次が現れ、黒衣を倒した。

凛は町の話を聞いて、自分が彼女に似ているのだと悟り、万次を「お兄ちゃん」と呼んだ。万次は「兄さまだ」と言った。

万次が休んでいると、閑馬永空が話しかけてきた。彼は逸刀流であるが、万次と組みたいと言った。万次は断り、二人は斬り合いとなった。万次が勝ったように思えたが、閑馬も血仙蟲を宿しており、彼は起き上がった。

帰り道、万次の傷が開き、血が噴き出した。医者を呼びに行こうとした凛は、閑馬に捕まってしまう。しばらくして、閑馬の小屋にボロボロの万次が来た。閑馬は、血仙殺という血仙蟲の効果を失くす薬を塗った剣を使っていたという。再び斬り合いとなり、万次は閑馬の体を切り刻んで殺した。

映画『無限の住人』のあらすじ【転】

天津の元に心形唐流から逸刀流に入りたいという手紙が来ており、天津は一人で心形唐流統主の元へ向かうことにした。

まだ傷の塞がらない万次の元に、天津は乙橘槇絵という遊女を送り込んだ。剣術に長けた乙橘相手に、万次も苦戦した。乙橘が万次にトドメを刺そうとした時、彼女は突然武器をおろした。彼女は元々人を斬ることに抵抗があるという。凛が万次の前に立って彼をかばい、乙橘は去って行った。

凛は山で天津を見つけ、彼を殺そうとしたが、凛の力は到底及ばなかった。天津は、自分と凛の祖父がライバル同士だったという話をした。天津の持っている斧は、祖父のものだという。

万次たちは、町で逸刀流を殺す男・尸良に遭遇した。尸良の仲間たちにとっても逸刀流は敵だと言い、万次は彼らと手を組むことにした。

翌日、町で逸刀流との戦いが始まった。尸良に盾突いた凛が殺されそうになると、万次は尸良の手首を切り落とした。

万次は、旗本が金のために嘘をついていたことに気付き殺したこと、賞金取りに妹を殺されたことなどを凛に話した。尸良たちが賞金のために逸刀流を殺していることに気付いた万次は、彼らと手を組むのをやめた。

映画『無限の住人』の結末・ラスト(ネタバレ)

万次が目を覚ますと、「万次を死なせたくない」という置手紙を残し、凛は一人で天津を殺しに向かっていた。

天津は心形唐流の屋敷に着いたが、逸刀流に加わる話はなかったことにされてしまう。外に出ると、天津は大勢の敵に囲まれた。

凛は敵から逃げている天津に遭遇し、一緒に追われることになった。

凛を探す万次は、逸刀流の剣士3人に囲まれた。万次が瀕死状態になると、八百比丘尼が現れた。万次は、凛のために再び力を与えてもらった。

天津と凛が何百人もの敵に囲まれているところに、万次が到着した。万次は次々と敵を倒していき、天津の元へは乙橘が応援に来た。

そこに尸良が現れ凛を連れ去り、万次は追いかけた。尸良は万次に武器を捨てるよう言った。武器を捨てた万次は、素手で尸良に飛びかかり、彼を滝に落とした。

敵はいなくなり、万次と天津の一騎打ちになった。万次が天津を追い込み、最後に刀を凛に渡したが、凛はなかなか刺せなかった。去って行く天津を追いかけると、万次が刺されてしまい、凛は思い切って天津を刺した。凛が「ごめんね、お兄ちゃん」と泣いていると、万次は目を開け「そこは兄さまだろ馬鹿」と言った。

映画『無限の住人』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

もともと子供が考えたようなストーリーだけど、残酷描写に逃げがないことでカルトな人気を得た原作漫画の残酷な描写を取り除いた実写化映画。役者がこの学芸会のような映画にも関わらず熱演しており一応形にはなっている。木村拓哉も悪くないが、やはりテレビで観慣れすぎている分はどうしても大きくマイナス要素になってしまう。企画を通す時点でもう少し原作に忠実にできるよう頑張っていれば・・・(男性 30代)


殺陣も三池崇史監督らしく迫力があり、出演陣も豪華で原作も時間の制限がありながらもなぞっているのでそれなりに楽しめる映画。

木村拓哉はいつもの木村拓哉でしかないが、渋くカッコよく決まっていた。アクションシーンが少し長いようにも感じたが、やはりラストの場面は凄まじく見ごたえがある。杉咲花は今作で初めて演技を見たが、これ以上ないくらい凜を体現していて心動かされた。

本当は続編ありきで丁寧にエピソードをなぞって欲しかったところだが、色々大人の事情があるのだろう。(男性 30代)


本作は、ある老婆から血仙蟲を体内に入れられ不老不死の身体を手に入れた万次の生き様を描いた同名漫画を映画化したアクション時代劇作品。
1人対300人の、斬りっぱなしエンターテインメント。とは言っても、原作よりグロテスクな描写は少なく、その内容は端的に省略されたような印象があった。
豪華キャストで固められているが、主役の木村拓哉のビジュアルや佇まいが渋くてかっこよかった。中でも、凛役の杉咲花は原作に忠実な雰囲気を醸し出していて目を見張る演技だった。(女性 20代)


原作の主人公はもう少し泥臭い感じだが、実写映画では木村拓哉が主演を演じているため、どこかスタイリッシュ。その辺がちょっと引っかかったが、格好良さは否定できない。とにかくずっと斬り合っている。不老不死なので傷を負ってもすぐに治ってしまうが、痛覚はあるはず。しかも、中盤で毒を盛られて治癒力が低下しているので、いつ死んでしまうのかとそっちの方でハラハラした。福士蒼汰がとてもいい演技をしているので、終盤での戦いは迫力があって面白かった。豪華キャストが揃っているため、演技力には問題がなく見どころは随所にある。登場するキャラの独創性もあって良かった。(女性 40代)


不死身の侍・万次という存在が抱える苦悩が、戦いの中ににじみ出ていて非常に印象的でした。木村拓哉さん演じる万次の虚無感や疲れ切った様子が、原作に負けない深みを出していたと思います。百人斬りのシーンは圧巻で、血しぶきのリアリティも凄かった。少女・凛との関係が進むにつれ、人間性を取り戻していく展開には胸が熱くなりました。三池崇史監督らしいバイオレンスと情感の融合。(30代 男性)


全体的にダークで重たいトーンでしたが、それが逆に世界観に深みを与えていたと感じました。凛の復讐の旅に付き合う形で、万次が再び人を守る存在へと変化していくのが静かに、しかし確実に描かれていて良かったです。ラストの「万次が不死を失っても守る者がいる」って構図がすごく良かった。木村拓哉さんの演技が抑制されていて、逆に迫力がありました。(40代 女性)


百人斬りの戦闘シーンは文句なしにカッコよかったです。特に不死であるがゆえに痛みを受けても倒れない万次の姿は、まるでゾンビのようで戦慄を覚えました。それでも彼が凛を守るために何度も立ち上がる姿には胸が打たれました。敵側にも魅力的なキャラが多く、特に尸良(しら)の狂気ぶりは見ていてゾクゾクしました。ダークヒーローものが好きな人にはおすすめです。(20代 男性)


少女が復讐を果たすために不死の男を雇うという設定だけでも十分に引き込まれましたが、それ以上に、万次と凛の関係の変化が心に残りました。最初は義務のようだった関係が、次第に家族のような絆へと変わっていく。その過程が丁寧に描かれていて、感情移入しやすかったです。アクションはもちろん、心理描写にも力が入っていて満足度が高いです。(30代 女性)


三池監督作品らしい過剰なバイオレンスが堪能できる一方で、人間ドラマとしての軸もちゃんとありました。原作のエグさをどこまで実写で表現できるかが鍵だったと思いますが、かなり攻めた作りになっていて好印象。万次が何度も死にかけながらも立ち上がる姿に、ただの不死ではない“生きる意味”を感じました。凛との関係がこの映画の光です。(50代 男性)


グロテスクな描写も多くありましたが、なぜかその中に“人間の美しさ”を感じる不思議な映画でした。万次は不死身だけど、痛みを感じないわけじゃない。その苦しみと孤独が、凛との関係の中で少しずつ癒されていくのが印象的でした。最終的に守りたい人ができたことで、彼の生きる意味が変わったのかなと思うと、ラストがしみじみと胸に残ります。(30代 女性)

映画『無限の住人』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『無限の住人』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

るろうに剣心 最終章 The Beginning

この映画を一言で表すと?

剣に生き、剣を捨てた男の“始まり”を描く、悲しき美しさの結晶。

どんな話?

幕末、暗殺者として生きていた剣心が、最愛の女性・巴と出会い、心を変えていく物語。彼女との静かな愛と、過去の罪が交錯する中で、剣心の生き方に変化が訪れる。悲劇的な運命と希望を描いた時代劇ラブストーリー。

ここがおすすめ!

『無限の住人』と同じく、過去に囚われながらも誰かを守るために戦う男の姿が描かれます。感情を抑えた演技、静かな演出、そして激しいアクションのコントラストが見事。心に深く残る名作です。

十三人の刺客(2010)

この映画を一言で表すと?

正義のために命を懸ける侍たちの、壮絶なラストミッション。

どんな話?

極悪非道の将軍の弟を暗殺するため、13人の刺客が決死の計画を実行する。壮絶な死闘と揺るがぬ信念を武器に、少数で圧倒的多数の敵に挑むサムライアクション。監督は三池崇史。

ここがおすすめ!

『無限の住人』同様、激しい殺陣と情念が交差する骨太の時代劇。血しぶき舞うバトルだけでなく、“武士とは何か”という哲学が全編に漂います。三池監督の演出力が冴える一本です。

ザ・クロッシング Part I&II(太平輪)

この映画を一言で表すと?

戦争と運命に翻弄される男女の、壮大すぎる愛の叙事詩。

どんな話?

日中戦争と国共内戦を背景に、運命的に交差する3組の男女の愛と別れを描く。ジョン・ウー監督が手がけた超大作で、運命に抗う人々の姿を圧倒的スケールと映像美で綴る戦争ラブロマンス。

ここがおすすめ!

『無限の住人』と同じく、失われたものを背負いながら生き抜く人間の強さがテーマ。運命と再生、戦争と恋愛という大きな物語が、胸を打ちます。重厚な人間ドラマを求める方におすすめ。

アジョシ(The Man from Nowhere)

この映画を一言で表すと?

孤独な元殺し屋が少女のために世界を敵に回す、感情爆発の復讐劇。

どんな話?

過去を捨て、静かに暮らす男が、唯一心を通わせていた少女を救うために裏社会へ戻る。麻薬、臓器密売、人身売買――現代の闇を舞台にした、韓国産アクションの名作。主演はウォンビン。

ここがおすすめ!

『無限の住人』と同じく、命を懸けて少女を守る男の姿が感動を呼びます。美しいアクションと、静と動の演出の妙が心を打ち、ラストは涙必至。剣から銃へと変わっても、“守る者の覚悟”は同じです。

斬、(ざん、)

この映画を一言で表すと?

殺すことに意味はあるのか――武士道に疑問を投げかける“逆”時代劇。

どんな話?

幕末の動乱期、浪人として生きる男が、剣で生きることに疑問を抱き始める。斬るという行為の意味を問う、塚本晋也監督による哲学的時代劇。主演は池松壮亮。

ここがおすすめ!

『無限の住人』の“殺しても死なない”万次とは対照的に、“殺すことの意味”を突き詰めて描く作品。派手さはありませんが、静かに問いかけてくるその余韻は重く深い。考えさせられる時代劇を観たい方にぜひ。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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