この記事では、映画『ムカデ人間3』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ムカデ人間3』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ムカデ人間3』の作品情報
上映時間:103分
ジャンル:ホラー
監督:トム・シックス
キャスト:ディーター・ラーザー、ローレンス・R・ハーヴィー、エリック・ロバーツ、北村昭博 etc
映画『ムカデ人間3』の登場人物(キャスト)
- ビル・ボス(ディーター・ラーザー)
- 本作の主人公で一作目の主人公も演じてた俳優です。かなり頭のネジが飛んでおり、囚人達を自由にいたぶり殺しまくります。
- ドワイト・バトラー(ローレンス・R・ハーヴェイ)
- ビル・ボスの部下で刑務所を一緒に経営してる男です。二作目の殺人鬼を演じてた男と同じ俳優です。ビル・ボスに囚人ムカデ人間化を教えます。
- ヒューズ(エリック・ロバーツ)
- この国の州知事です。ビルの経営する刑務所が経営難の危機を迎えており、経営状態を立て直さなければクビにすると脅します。
- トム・シックス(トム・シックス)
- ムカデ人間三部作の監督です。本作にはトム・シックス役で出演しており、ビル・ボスとドワイト・バトラーにムカデ人間の作り方を教授します。
映画『ムカデ人間3』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ムカデ人間3』のあらすじ【起】
ビル・ボスは刑務所の所長で独裁者です。彼に逆らう者は皆殺されてしまいます。秘書の女の子もビルの性奴隷にされており、いつも彼の股間を可愛がらされています。そして満足すると彼女を蹴り飛ばし、ふんぞり返る嫌なヤツです。しかし彼には悩みがありました。その悩みとは刑務所の経営状態でした。彼があまりにも無茶苦茶する為に、刑務所の経営が厳しくなっており経営状態が赤字の施設でした。赤字の州施設は彼の刑務所だけであり、ビルの経営する刑務所は州のお荷物でした。
ドワイト・バトラーはそんなビルの刑務所の経営を任されていました。ドワイトは中々仕事が出来る男でしたが、それでもビルの無茶苦茶なやり方には着いていけず困り果てていました。まず囚人に怪我をさせ過ぎる為に、彼の刑務所では医療費が使われ過ぎていました。
そんな彼の刑務所に州知事がやってきました。彼の刑務所の経営状態を確認しにきたのです。赤字がかさみ過ぎる為に州のお荷物と成り果てた彼の刑務所は、所長を変えるには充分過ぎる理由が揃っていました。

映画『ムカデ人間3』のあらすじ【承】
そして、彼の前に姿を現した州知事が口を開くよりも早く、ビルが話を始めました。ビルは自分の刑務所の素晴らしさを州知事に伝え始めました。そしてそんなビルの話をいつも聞いてる州知事は呆れた顔で聞いていました。それにも増して真夏の熱気が部屋を包み、二人は汗でダラダラになっていました。汗でダラダラになっても更にビルの話は続き、ついに州知事は耐えられなくなりキレました。キレた州知事は机を強く叩き、怒りを露にしました。
ビルは嬉々として話していた為に、鳩が豆鉄砲を喰らった様な顔をしていました。州知事はそのまま話を続けました。なんとビルは二週間以内に刑務所の経営状態を改善しないと、クビになる事が決定してしまったのです。ビルはその話を聞いてからポカンとしていました。しかし話の重大さに気付いたビルは大焦りで州知事に泣き付き始めました。しかしそんなビルを強く突き放した州知事は部屋を出ました。ヒューズ州知事には流石に逆らえないビルは落ち込みました。
映画『ムカデ人間3』のあらすじ【転】
ビルはヒューズが去ってから暫く放心状態になっていました。ヒューズが言った事が真に受けられず、ビルはポカンとしてました。しかしドワイトは違いました。経営状態を立て直さなければ、ドワイトもクビにするとヒューズは言い放っていたのです。ドワイトは大焦りで対策を考えていましたが何も思いつきません。思い出す事と言えばこの間観たムカデ人間の一作目と二作目の事ばかりです。しかしその瞬間、ドワイトの頭の中にあるアイデアが思い浮かびました。
ドワイトは囚人達をムカデ人間にする方法を考えたのです。そしてその方法をビルに伝えようとしたドワイトですが、ビルは怒り狂っておりドワイトの話には一切耳を貸しませんでした。ドワイトはそんなビルに腹を立てましたが、何も逆らえずに口を篭りました。ビルはそんな苛立ちを解消する為に囚人達をいたぶり始めました。囚人の股間をナイフで突き刺し、虚勢したり囚人の顔に熱湯をかけたりと拷問を繰り返していました。そして更に刑務所の経営を圧迫するのでした。
映画『ムカデ人間3』の結末・ラスト(ネタバレ)
ドワイトはビルにムカデ人間計画の事を話し、ビルはその計画に賛同しました。ビルは計画の正確さを調べる為に、ムカデ人間の監督のトム・シックスを呼び寄せました。トム・シックスの助言を受けて外科医を呼び寄せた二人は、囚人全員を繋げてムカデ人間にする計画を開始しました。まず囚人全員を麻酔で眠らせ、二人ずつ繋げていき段々と全員繋げていくのでした。全員繋げた二人はその光景の凄さに大層喜びました。そして抱き合い飛び跳ねました。
刑務所でのムカデ人間計画を成功させたビルとドワイトはヒューズを呼びました。ヒューズは見た瞬間に驚愕しました。そして怒り狂い刑務所を去りました。しかし刑務所を出て暫くした後、ヒューズは考え直し刑務所に戻りました。そして刑務所に戻ってきたヒューズはムカデ人間計画を褒め称え、ビルとドワイトを褒めました。しかしビルは手柄を独り占めする為にドワイトを撃ち殺し、ニヤリと笑いました。そしてビルはムカデ人間計画の首謀者となりました。
映画『ムカデ人間3』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
ムカデ人間3は、ムカデ人間2よりはマシ(グロ的な意味で)ですが、それでも他の映画よりは、かなり過激で痛々しい描写があるので、観る人を選ぶ映画だと言えるでしょう。
1作目はホラー、2作目はグロだとすれば、3作目の本作はブラックジョークのオンパレードです。主人公のビル・ボス所長の口が悪いので、次から次へと毒が吐かれ、ある種すっきりする様な、胸糞悪い様な、相反する気持ちで心が満たされます。特にイスラム教徒、性的少数者、秘書の女性に対しての処罰が酷過ぎて、色々な意味でドン引きしますし、これ怒られないの?と、トム・シックス監督が心配になります。
やり過ぎなのもムカデ人間シリーズの醍醐味かもしれませんが・・・。(女性 20代)
過激描写で世間を騒がせたムカデ人間シリーズの三作品目。正直、これを1から全て見ている人は限られてくるのだろうと思うが、逆に始めから見ている人は、この作品に対して論理的な観点や、モラル、作品のストーリー性などは既に度外視している事だと思う。監督自身が出演し、俳優にムカデ人間の作り方をレクチャーする…なんとも手っ取り早く、かつ斬新な展開なんだろうか。本作品のムカデ人間のスケール間は、1、2の比でなく、思わず失笑してしまうレベルとなっている。一般常識としてオススメはしない映画だが、自己責任でいかがだろうか。(男性 30代)
刑務所という極限の舞台で繰り広げられる狂気のアイデア「500人ムカデ」。前作を観ていない人には衝撃が強すぎる内容でしたが、シリーズの集大成としては「やりきったな」という印象。正直、グロさや不快さは過去最大ですが、あえてここまで振り切る監督の覚悟に感服します。ブラックユーモアも散りばめられており、狂気と笑いの境界線を楽しめる人向け。(30代 男性)
正直、グロ耐性があってもキツいと感じるレベル。でも、「映画とはどこまでやっていいのか?」という実験的な側面を考えると、意味のある挑戦だと思いました。特に、前作までのキャストを再登場させている点にファンサービスを感じつつも、物語は完全に狂気と化していてついていけない部分もありました。私は途中で笑ってしまいましたが、それも含めて作品の狙いかもしれません。(20代 女性)
シリーズの中では最もエンタメ要素が強いと感じました。リアルな恐怖よりも「これはもうギャグなのか?」と思える過剰演出が目立ち、観ていて怖さより呆れが勝つシーンも多かったです。とはいえ、監督のメッセージ性や社会風刺的な要素も感じ取れたので、ただの悪趣味映画では終わっていません。問題作ですが、唯一無二です。(40代 男性)
序盤から精神を削られる内容で、観る人を選ぶ作品だと思います。前作を観ていなくてもある程度理解はできますが、キャストの再利用などシリーズファン向けのネタが多く、それがわからないと置いていかれる印象。刑務所長の暴走ぶりには終始あきれましたが、それを支える医師キャラとのやり取りが異様にテンポよく、奇妙な中毒性がありました。(30代 女性)
「何を観せられているんだ…」という感情が何度も押し寄せてくる異常作。もはやグロテスク描写を突き抜けて、悪夢的なシュールコメディにすら思えてきます。特に終盤の「ムカデ化強行シーン」は、人間の尊厳を真っ向から否定していて、気持ち悪さの極致。でも、なぜか最後まで観てしまう中毒性があるのが悔しい。これぞ問題作。(50代 男性)
生理的に無理…と思いつつも、気になって最後まで観てしまいました。女性視点で見ると、この映画のジェンダー的な暴力性はかなり辛い部分があります。とはいえ、「表現の限界」や「悪趣味の美学」を考えさせられる映画として記憶に残るのは間違いありません。おすすめはしませんが、忘れられない作品です。(40代 女性)
映画というより、監督の悪ふざけを全力で作品にしたような感じ。グロシーンが笑いに変わる不思議なテンションで、ある意味、カルト映画の真骨頂だと思います。途中で登場人物が「前作のDVDを参考に計画を立てる」など、現実と虚構がごちゃ混ぜになるメタ的展開も面白い。ただし、普通の感覚の人には決して勧められない映画です。(20代 男性)
ムカデ人間シリーズを通して感じるのは、「人間の尊厳をどこまで壊せるか」という挑戦。今作ではその極限に達しており、不快さは過去最大。特に、ムカデ計画に賛同してしまう政府関係者の描写には笑うしかありませんでした。この映画を最後まで観た自分に驚きつつ、もはや嫌悪感すら通り越して愛おしさすら感じる不思議な感覚でした。(30代 女性)
映画『ムカデ人間3』を見た人におすすめの映画5選
ホステル
この映画を一言で表すと?
拷問と快楽が交差する、ショッキング・スリラーの金字塔。
どんな話?
旅行中の若者たちがヨーロッパの謎の施設に誘い込まれ、地獄のような拷問体験に巻き込まれていく。人間の残酷さと狂気を容赦なく描き出す、強烈な映像体験。
ここがおすすめ!
拷問シーンのリアリティと、登場人物が無力に追い詰められていく過程が恐ろしくも目を引きます。痛覚に訴える演出が、『ムカデ人間』シリーズを観た後でも印象に残るはず。
セビリアの理髪師(原題:Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street)
この映画を一言で表すと?
血と復讐が交錯する、美しくも凄惨なゴシック・ミュージカル。
どんな話?
理髪師スウィーニー・トッドがロンドンで復讐のために殺人を繰り返し、やがてその死体がミートパイに加工されていく…ジョニー・デップ主演の狂気の復讐劇。
ここがおすすめ!
暴力や死を「美的に」描く手法と、ミュージカルという意外性が融合した異色作。グロテスクながらも悲哀を帯びた物語展開は、カルト作品好きにはたまらない一本。
マニアック(2012年リメイク版)
この映画を一言で表すと?
連続殺人犯の視点で描かれる、主観型スリラーの異常体験。
どんな話?
マネキン修復業を営む男が女性を次々に殺し、その頭皮をコレクションする猟奇殺人劇。全編ほぼ犯人視点のカメラワークで、観客は加害者としての視線を強制される。
ここがおすすめ!
不快なほどリアルな描写と、観客の倫理観を揺さぶる構成が特徴。グロテスクな映像を求める人に加え、心理的な異常性を体感したい方にもおすすめです。
バスケットケース
この映画を一言で表すと?
奇怪でグロテスク、愛と狂気の兄弟ホラー。
どんな話?
双子として生まれたが奇形児だった弟をバスケットに隠し持ち歩く兄。弟の復讐のために医師たちを襲っていくカルト的ホラー映画。1982年公開の伝説的B級作品。
ここがおすすめ!
奇形・分離・復讐というショッキングな題材を、独特なユーモアと共に描く作風がクセになる。『ムカデ人間』の異形性を気に入った人なら刺さること間違いなし。
オーディション
この映画を一言で表すと?
平穏からの急転直下、静かな恐怖が襲いかかる異色サスペンス。
どんな話?
再婚相手を探すためにオーディションを開いた男性が、魅力的な若い女性に惹かれるが、彼女には想像を絶する秘密があった…。徐々に狂気に引きずり込まれる恐怖体験。
ここがおすすめ!
緩やかに進行するストーリーが、後半で一気に崩壊し、衝撃のラストへ。じわじわとくる不気味さが『ムカデ人間』の後味に通じる。三池崇史監督の代表的作品。
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