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映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』の概要:日系アメリカ人が炭化した状態で発見された事件を担当することになった女性刑事。捜査をしていく上で亡くなった女性の一族が特殊な能力を継承することが判明。生き残った娘もまた能力を継承し、犯人である兄には恐るべき闇の力が継承されていた。

映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』の作品情報

ミュータンツ 光と闇の能力者

製作年:2019年
上映時間:88分
ジャンル:SF、アクション、サスペンス
監督:ジョー・シル
キャスト:クリスティン・ウッズ、福原かれん、ロス・パートリッジ、MIYAVI etc

映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』の登場人物(キャスト)

ノリ(福原かれん)
祖母サエコと母キョウコの3人家族で暮らしていた女の子。学校へ通うこともなく18歳まで過ごす。幼い頃から母によって気を落ち着ける訓練を施されている。亡き母から癒しと生命の能力を継承し、ジンと対決することになる。
ジン(MIYAVI)
ノリの年の離れた兄で、死をもたらす闇の能力を継承している。幼い頃、命を奪う能力を継承したことから、祖母サエコに呪われているとされ体罰や調教される。果てには置き去りにされ、祖母と母に恨みを抱える。妹ノリと共に生きようと考えていた。
ステラ・マーフィー(クリスティン・ウッズ)
刑事。幼い娘を亡くし精神的なことから長期療養していた。復帰直後に不可思議な事件を受け持つことになり、重要参考人であるノリと接することで心を癒していく。右腕にタトゥーを入れることで心の痛みを誤魔化している。
ジェイク(ロス・パートリッジ)
刑事課長。ステラとは夫婦であるが、現在は別居している。妻をとても心配しているが、気持ちがすれ違っている。
サエコ(タカヨ・フィッシャー)
キョウコの母であり、ジンとノリの祖母。一族伝来の能力について詳細を知っており、闇の力を継承したジンを呪われているとして、置き去りにする。
キョウコ・オオシロ(みあた咲)
ノリとジンの母親。ずば抜けた能力を持つノリを幼少期から訓練させる。娘を息子から守るべく、産まれてからも自宅にて育てる。ジンを説得しようとしたが、失敗し殺されてしまう。

映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』のあらすじ【起】

裏町にある廃工場にてホームレスが炭化した遺体を発見。刑事のステラ・マーフィーはすぐさま駆け付け遺体の状況を確認したが、立ったまま炭化したその姿は異様なものだった。近くに落ちていた荷物から遺体は日系アメリカ人のキョウコ・オオシロという女性であることが判明。そして、彼女には年頃の娘がいることも分かった。

翌日、被害者の自宅を訪ねたマーフィー。家には祖母サエコと娘のノリがいたが、サエコは遺体の身元確認はできないと言う。ノリは突然の出来事に自室へと籠ってしまい、出て来る様子はない。ひとまずはキョウコの部屋を調べさせてもらい、署へ戻った。

ところが、遺体の検死結果によると炭化した遺体は、死後1000年以上は経過していると言う。昨夜まで生存していた人間が、一晩で石化するなどあり得ない。

その頃、自室で泣き濡れていたノリは、母の遺体の側に行きたいと祖母に訴えたが、祖母は多くを語らず警察にも行かないと言い切る。そこでノリは1人でマーフィーを訪ねることにした。

警察署にてマーフィーを訪ねたノリ。そうして、母親の遺体を目にしたが、動揺を隠せずに泣き濡れたノリ。しかし、そこで不思議な現象が起こる。彼女に何事かが起き、なんと石化した遺体から一輪の花が咲いたのである。ノリはその花を摘んで帰ってしまった。マーフィーも驚きを隠せず、ノリと共に自宅を訪ねサエコに話を聞こうとしたが、彼女は頑なに話したがらなかった。

その夜、ノリの体に異変が発生。彼女へと植物の根が絡まっていたのだ。驚愕した彼女は祖母へと助けを求め、一族の秘密を知ることに。オオシロ一族は世界を美しくするため、特別な力を授かり代々、受け継いできた。今回、母キョウコの遺体と面会したノリへと自動的に力の継承が行われたことで、彼女に能力が発現したらしい。サエコは力を継承したのなら、今後は自らの幸せを犠牲にしなければならないと言うのだった。

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映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』のあらすじ【承】

マーフィーはこれまで長期療養しており、今回が復帰後初の事件であった。今や上司へと昇進した夫ジェイクには、復帰は早いのではないかと心配されていたが、マーフィーは忙しい方がいいと頑なだ。ジェイクはいつでも妻の心配をしていた。

図書館で資料を調べ、その日の夜はキョウコが働いていたカフェへ行ってみる。だが、有力な情報は得られなかった。その帰り、フルフェイスのヘルメットを被りバイクに跨った人物と遭遇したが、相手は何の反応も見せない。
経歴を調べたところによると、サエコの世話とノリがいるため、キョウコが自殺するとは到底思えない。それにノリは18歳だが、学校へ通った記録もなく何かから隠すように育てられていたようだ。

その頃、力の制御を覚えろと言われたノリ。母の部屋で祈言が書かれた古い本を発見。文章を朗読すると、その部屋の少し前にあった人の姿が形として現れることが分かった。そこで、ノリは母を殺した犯人が捜せるのではないかと思いつき、遺体発見現場へ。マーフィーもまた、ノリが出掛けたと知らせを受けその場所へ向かった。すると、ノリの力で母が死に際に誰かと会っていたことが分かる。

キョウコの職場だったカフェにてノリの一族が能力者であることを聞いたマーフィー。その後、ノリを自宅へと送って行ったが、ドアの隙間から灰のような煙が漏れ出ている。マーフィーは銃を構えノリと共に中へ。すると、石化したサエコを発見するのだった。すぐさま警察へ通報し、マーフィーは天涯孤独の身となってしまったノリを保護。自宅へと連れ帰ることにした。

翌日はサエコとキョウコの遺体を墓地に埋葬。ノリは祈りを捧げ、力を使ってその場所に緑を生やした。その帰り、またもバイクの男と遭遇したが、相手はすぐさま去ってしまう。車の窓にノリの写真が挟んであった。

映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』のあらすじ【転】

キョウコが働いていたカフェへ立ち寄り、ライダースーツの男が来なかったか聞くと、店主は今思い出したとキョウコが日本語で黒づくめの男と口論していたと語る。そこで、マーフィーは店の監視カメラの映像をチェックし、ノリに男との面識があるか聞いてみた。しかし、ノリは知らない男だと言う。

その日の夜もノリはマーフィー宅へ。ところが、寝る準備をしていると部屋中に灰のような黒煙が蔓延し始める。異変を察した2人はすぐさま部屋から脱出。黒煙を纏わせて部屋に入って来たのはライダースーツを着た黒づくめの男だった。

ノリとマーフィーはひとまずジェイクの家へ避難することに。すると、ノリは能力にてかつてジェイクとマーフィーの間に子供がいたことを知る。夫婦の間には女の赤ん坊がいたが、夜中に寝返りを打って窒息死してしまったらしい。ジェイクはノリの不思議な能力を目の当たりにし、元妻の話が真実だと知るのだった。

翌朝、ジェイクの元に入国管理局から連絡が入る。サエコとキョウコの2人は1998年にアメリカに移住し、ノリはその半年後に生まれていた。更にノリにはジンという兄がいたが、移民局に記録はなく2008年に暴行罪で逮捕された後は行方不明になっていたことが分かる。マーフィーとジェイクはそのことをノリに知らせようとしたが、彼女がいた部屋には黒煙が蔓延し姿も消えていた。

廃倉庫にて椅子に座らされているノリの前にライダースーツの男がやって来る。彼は彼女の意識を戻し、自分はノリの兄だと明かした。そして、キョウコとサエコは嘘つきで幼い頃、自分に制裁を加えたと言う。一族の能力の継承はこれまで美しいものだったが、ジンの継承はなぜか命を奪うものだった。

サエコはジンが呪われていると言い、幼い彼を置き去りにしてアメリカへと渡ってしまった。ジンはキョウコに待っていろと言われた通りに待っていたが、しばらくして置き去りにされたことに気付く。そして、彼は祖母と母に恨みを抱き復讐するため、2人を追ってアメリカへやって来たのだった。

映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』の結末・ラスト(ネタバレ)

ジンはノリに危害を加えるつもりはなく、むしろ妹と共に生きて行こうとしている。ノリは兄の言葉を信じることにしたが、荷物を取りにジェイクの家へ来た折、マーフィーによって電撃銃を撃たれ捕まってしまうのだった。

取調室にてマーフィーによる聞き取りが開始される。ジンは家族の問題だとして多くを語らなかったが、祖母と母への復讐のために殺したと告げる。罪を認めたことで事件の捜査は終了となったが、ジンが大人しく留置所にいるはずもない。彼は能力を使って脱走してしまう。

脱走騒ぎと奇妙な現象によって街は騒然となり、ノリは兄と話をさせて欲しいと告げた。マーフィーとジェイクはノリを送り出すことで口論となったが、その間にノリが警察署から姿を消してしまう。ノリは脱走の際に傷を負った兄を追って彼を説得しようとしたが、マーフィーとジェイクは警官隊を連れてノリを追って来てしまう。そのせいでジンは妹すらも信じられなくなり、能力を発動。警官隊は容易く斃れた。

ノリはそれでもジンを説得しようとしたが、最早ジンに話しは通じず。互いに能力を発動しての対決となる。兄が闇の力だとすれば、妹は光の力である。2人の力は拮抗していたが、ノリの力が覚醒。兄の力をも凌駕した。ノリは哀れな兄を見捨てることができず、思わず抱き着いてしまう。ジンは妹の背後に母親の姿を垣間見て更に力を発動。ノリもジンを止めるべく力を発動すると、ジンはとうとう妹に負けその身が木になってしまった。

その後、ノリはジンによって命を奪われた人々に癒しの力を使う。すると、不思議なことに彼らの傷が癒え生き返るのであった。
母キョウコが育った日本へ向かうことにしたノリ。マーフィーと笑顔で別れる。マーフィーはジェイクとよりを戻し、2人で購入した自宅へと戻ることになるのだった。

映画『ミュータンツ 光と闇の能力者』の感想・評価・レビュー

特殊な能力を継承していく一族という設定で、最終的には兄妹対決へと発展するという内容。設定は面白くCGも綺麗で良かったが、刑事夫婦の過去の確執は必要だったのかと疑問が残る。夫婦の心の傷を癒したのが、癒しの能力を継承した娘の功績としたかったのかもしれないが、それよりだったらもっとサイキックバトルを盛り上げて欲しかったというのが正直な感想である。闇の能力は石化させるだけで他に詳細な演出はない。それにももう少し踏み込んだ設定を盛り込んだらもっと面白かったと思う。突っ込みどころは多々あるが、それなりに見ることができる作品。(MIHOシネマ編集部)

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