第二次世界大戦中、ノルウェーはナチス・ドイツの占領下にあった。女優として活躍しているソニアの元に、ナチスの国家弁務官ヨーゼフが訪ねてくる。その一方、スウェーデンの諜報部員が接触してきて、あることを依頼される。
映画『ソニア ナチスの女スパイ』の作品情報
- タイトル
- ソニア ナチスの女スパイ
- 原題
- Spionen
- 製作年
- 2019年
- 日本公開日
- 2020年9月11日(金)
- 上映時間
- 110分
- ジャンル
- ヒューマンドラマ
歴史 - 監督
- イェンス・ヨンソン
- 脚本
- ハーラル・ローセンローブ=エーグ
ヤン・トリグベ・レイネランド - 製作
- 不明
- 製作総指揮
- 不明
- キャスト
- イングリッド・ボルゾ・ベルダル
ロルフ・ラスゴード
アレクサンダー・シェアー
ダミアン・シャペル - 製作国
- ノルウェー
- 配給
- 東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
映画『ソニア ナチスの女スパイ』の作品概要
第二次世界大戦中のノルウェーが物語の舞台になっており、二重スパイとして活動することになった実在の女優、ソニア・ヴィーゲットの姿を描いた物語。国際的に活躍する名女優イングリッド・ボルゾ・ベルダルが主演を務め、ロルフ・ラスゴード、アレクサンダー・シェアー、ダミアン・シャペルら実力派俳優が脇を固めた。テレビの演出家としても活躍するイェンス・ヨンソンがメガホンを取り、ハーラル・ローセンローブ=エーグ&ヤン・トリグベ・レイネランドが脚本を執筆した。
映画『ソニア ナチスの女スパイ』の予告動画
映画『ソニア ナチスの女スパイ』の登場人物(キャスト)
- ソニア・ヴィーゲット(イングリッド・ボルゾ・ベルダル)
- ノルウェーのノトデン出身。大人気女優。とある理由から、二重スパイとして活動することになる。
- ヨーゼフ・テアボーフェン(アレクサンダー・シェアー)
- ナチス・ドイツの国家弁務官。冷酷な人物。ソニアに対して、スパイになるよう指示する。
映画『ソニア ナチスの女スパイ』のあらすじ(ネタバレなし)
第二次世界大戦中、ノルウェーはナチス・ドイツの占領下にあった。ソニア・ヴィーゲットは女優として活躍しており、絶大な人気を誇っていた。ある日、ソニアの元に、ナチスの国家弁務官ヨーゼフ・テアボーフェンが訪ねてくる。ヨーゼフは老若男女を問わず愛されている彼女を、プロパガンダに利用しようとしていた。
一方で、ソニアはスウェーデンの諜報部から、スパイとしてナチスに潜入するよう指示される。投獄された父を救うためには、受け入れるしかなかった。ソニアはヨーゼフと親しい間柄になり、情報を得ていく。
ヨーゼフはソニアのことを深く信頼するようになり、北欧諸国の情報を集めるよう指示した。二重スパイとして活動することになったソニアの運命は!?
映画『ソニア ナチスの女スパイ』の感想・評価
実在の女優ソニア・ヴィーゲット
ソニア・ヴィーゲットは1913年にノルウェー・ノトデンで誕生した。そして、1934年に女優としてデビューを果たす。彼女は多くのファンから愛され、ノルウェーだけでなくスウェーデンやデンマークと活躍の場を広げていった。美貌だけでなく特徴的な声も愛される要素の一つで、女優を引退するまでに30以上の映画に出演している。
2005年、ソニアの死後から25年の月日が流れた年に、関連文書が公開された。そして、ソニアが女優として活躍する傍ら、スパイ活動を行っていたことが明らかにされた。華やかな世界で活躍していた彼女に一体何があったのか、ソニアはなぜスパイ活動を行ったのか、女優ソニア・ヴィーゲットの波乱に満ちた真実の物語が描かれている。
時代に翻弄された女優
物語の舞台は、第二次世界大戦中のノルウェー。その当時、ノルウェーはナチス・ドイツの占領下にあった。ある日、主人公のソニア・ヴィーゲットの元に、ヨーゼフ・テアボーフェンが訪ねてくる。ヨーゼフは行政問題に対処する国家弁務官を務めていた。国民から人気のあるソニアをプロパガンダ(政治的な宣伝)に利用しようとしているのだ。
その一方で、スウェーデンの諜報部員がソニアに接触を図る。危険なナチス・ドイツの動向を知るため、ソニアにスパイとして活動するよう指示するためだった。ソニアは一旦その申し出を断るが、逮捕された父を救うためには受け入れるしか道がなかった。ソニアはスパイとしてヨーゼフに近づき、親しい間柄になる。すると、今度はヨーゼフから、スパイとして北欧諸国の情報を集めるよう指示される。ソニアは女優として活躍する傍ら、二重スパイとして活動することを余儀なくされる。
実力派俳優達の共演!
主人公のソニア・ヴィーゲット役を務めたのは、イングリッド・ボルゾ・ベルダル。美しさだけでなく高い演技力も兼ね備えた人物で、ノルウェーを代表する名女優である。ギリシア神話の英雄の活躍を描いた映画『ヘラクレス』(14)や同じ夫に捨てられた二人の女性の奇妙な共同生活を描いた映画『ニューヨーク 最高の訳あり物件』(17)など、幅広いジャンルの作品に出演している。
国家弁務官ヨーゼフ・テアボーフェン役を務めたのは、アレクサンダー・シェアー。東ドイツ出身で、俳優として活躍する傍らミュージシャンとしても活動している人物である。映画だけでなく、テレビドラマにも多数出演している。
その他、映画『幸せなひとりぼっち』(15)の演技が高く評価されたロルフ・ラスゴード、ナタリー・ポートマン×リリー=ローズ・デップ共演の話題作・映画『プラネタリウム』(17)に出演したダミアン・シャペルなど、実力派俳優が脇を固めている。
映画『ソニア ナチスの女スパイ』の公開前に見ておきたい映画
ニューヨーク 最高の訳あり物件
イングリッド・ボルゾ・ベルダルがカッチャ・リーマンと共に主演を務めた作品で、同じ夫に捨てられた元妻二人の騒動が描かれている。大人の女性を中心に支持を集めたコメディ作品。「2019年ドイツ映画賞・功労賞」を受賞したマルガレーテ・フォン・トロッタが監督を務めた。
ジェイドはニューヨーク・マンハッタンの高級アパートに暮らし、モデル兼デザイナーとして忙しい日々を送っていた。ある日、夫に突然別れを告げられてしまう。ショックを受けるジェイドの前に現れたのは、夫の前妻のマリアだった。マリアは家の権利の半分を持っていることを主張し、部屋に居座った。始め、ジェイドとマリアはいがみ合っていたが、一緒に暮らすうちに絆が芽生え始める。
詳細 ニューヨーク 最高の訳あり物件
幸せなひとりぼっち
ロルフ・ラスゴードが主演を務めた作品で、孤独な男性オーヴェを演じた。「ゴールデンビートル賞・主演男優賞」と「観客賞」を受賞している他、「第89回アカデミー賞・外国語映画賞」と「メイクアップ&ヘアスタイリング賞」にノミネートされている。フレドリック・バックマン原作の小説を元に制作された。
59歳のオーヴェは、長年勤務している会社から解雇を言い渡される。妻には先立たれ、子供もおらず、孤独だった。オーヴェが自殺をしようとしたとき、外から騒がしい声が聞こえてきた。引っ越してきた隣人が事故を起こしたのだ。オーヴェは騒々しい隣人にウンザリするが、いつの間にか彼らの存在に救われていく。実は、オーヴェには秘められた悲しい過去があった。
詳細 幸せなひとりぼっち
名もなき生涯
ジャンル:歴史×ヒューマンドラマ×戦争。愛する家族のためにナチスに立ち向かった実在の人物、フランツ・イェーガーシュテッターの生涯を描いた作品。「カンヌ国際映画祭・監督賞」を始め、様々な賞を受賞しているテレンス・マリックが監督&脚本を担当した。ドイツ出身の名俳優アウグスト・ディールが主演を務めた。
1939年オーストリア。農夫のフランツ・イェーガーシュテッターは、小さな村で妻子と平凡で幸せな日々を送っていた。しかし、第二次世界大戦が起こり、オーストリアはナチス・ドイツに併合されてしまう。戦争は激しさを増し、男達は徴兵されることになった。フランツはキリスト教の教えを守っていたため、人を殺すことはできなかった。兵役とヒトラーへの忠誠宣言を拒否したフランツは、拘置所へと移送される。
詳細 名もなき生涯
映画『ソニア ナチスの女スパイ』の評判・口コミ・レビュー
「ソニア ナチスの女スパイ」観たー。難しい話かな?と警戒してたけど、戦争に翻弄されたひとりの女性にフォーカスしていてわかりやすかった。でもとても悲しい映画。戦争は簡単に人の人生を壊してしまうという事実を改めて突きつけられる。命は奪われなくても2度と取り返せないものがたくさんある。
— ゆうき (@_yuukixxx) September 13, 2020
『ソニア ナチスの女スパイ』感想。ナチスに侵攻される寸前のスウェーデン、人気女優がナチスに情報を渡している本国の裏切り者を探す二重スパイ人間ドラマ。サスペンス的なものを期待するとやや物足りないかも、どちらかと言うと家族のためにナチス将校の愛人になったりすることの苦悩に重き。6.8点
— ジャックと豆の木 (@ayumiotomo) September 12, 2020
「ソニア ナチスの女スパイ」鑑賞
占領国や中立国はナチスに迎合するか?レジスタンスの立場をとるか?微妙だった。
ソニアの場合、政治的信条よりナチスに拘束されている父親を助けるというのが絶対的な軸にあったと感じた。
最後までソニアが最終的にどっち側につくかわからない展開で楽しめた。 pic.twitter.com/HWfSuwIGZV
— ヒトラー野望の地図帳発売 ヒロマル (@HIRO_warruins) September 11, 2020
「ソニア ナチスの女スパイ」
オンライン試写にて。ナチス占領下のノルウェーで自国とドイツの二重スパイとして活動していた女優ソニア。実話ベースなので派手さはない静かなドキドキ。家族、恋人への想いが彼女の苦悩を募らせる。苦悩を隠すような鮮やかな衣装が素敵。— きおら (@kiora_41) September 9, 2020
昨日映画「#ソニア ナチスの女スパイ」を見た。舞台はノルウェー。数年前に見た「ヒトラーに屈しなかった国王」も同国。
実在の人気女優が半強制的に二重スパイになる。バレないかとハラハラ💦
国家のために働いたのに何の見返りもなく、むしろ誤解されたまま生涯を閉じる。彼女も戦争の犠牲者なんだ。 pic.twitter.com/UzYwL4CmiM— 桔梗 (@kikyo46492) September 12, 2020
映画『ソニア ナチスの女スパイ』のまとめ
二重スパイとして活動することになった実在の女優ソニア・ヴィーゲットの物語。女優として成功している彼女が、なぜスパイとして活動することになったのか。波乱に満ちた人生が描かれている。脚本を執筆したのは、ハーラル・ローセンローブ=エーグとヤン・トリグベ・レイネランド。映画『ヒトラーに屈しなかった国王』(16)でタッグを組んでおり、ノルウェー版のアカデミー賞と言われている「アマンダ賞・脚本賞」を受賞している二人である。
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