「名もなき生涯」のネタバレあらすじ結末と感想。動画フルを無料視聴できる配信は?

名もなき生涯の概要:平和がずっと続くと思っていた。農夫として家族と慎ましく暮らしていたフランツ。ある日、彼の元に戦争の影が忍び寄る。「神の名のもとに罪なき人を殺せない」と死刑を執行されるその瞬間まで意思を崩さなかった、実在したその男の知られざる人生とは。

名もなき生涯の作品情報

名もなき生涯

製作年:2019年
上映時間:175分
ジャンル:ヒューマンドラマ、歴史、伝記
監督:テレンス・マリック
キャスト:アウグスト・ディール、ヴァレリー・パフナー、ブルーノ・ガンツ、マティアス・スーナールツ etc

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名もなき生涯の登場人物(キャスト)

フランツ・イェーガーシュテッター(アウグスト・ディール)
オーストリアの山と谷に囲まれた自然多き村で農夫として生活している。戦争へ突き進むナチスへどうしても忠誠が誓えず収容所に連行されてしまう。
ファニ・イェーガーシュテッター(ヴァレリー・パフナー)
フランツの妻で3人の子供の母親。神への信仰心が厚く、フランツも影響を受ける。最後までフランツを信じ愛し続けた。
ヘルダー大尉(マティアス・スーナールツ)
フランツが参加した最初の軍事訓練に一緒にいたメンバー。フランツがファニに宛てた手紙には、カメラが得意で優しい人物、とある。リンツの収容所でフランツと再会する。
フリーザー司祭(マイケル・ナイキスト)
フランツ達が住む村の司祭。召集を断る決意を示したフランツのために司教に取り合ってくれる。また、フランツが死刑勧告を受けた際にもファニと一緒に収容所を訪ねる。
ルーベン判事(ブルーノ・ガンツ)
フランツの帝国軍事法廷で判決を下した人物。死刑を取り消すために説得を試みるも失敗に終わる。

名もなき生涯のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『名もなき生涯』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

名もなき生涯のあらすじ【起】

オーストリアの標高高き小さな村。オーザンクト・ラーデクストに住んでいる人々は美しい自然に身を委ねながら、農業を営んで生活をしていた。フランツ・イェーガーシュテッターと妻のファニもまた、子供を育てながら素朴だけれども幸せな毎日を送っていた。野原で花冠を作ったり、小麦でパンを焼いたり、子供達と鬼ごっこをしたり、穏やかな毎日がこのまま続くと誰もがそう思っていた。

フランツとファニは夜ランプの明かりに照らされた部屋で、出会った時の頃を回想していた。ファニは「オートバイ、自慢のドレス」と思い出す。フランツは村の屋外酒場でビールを飲んでいた。そこにファニが青いワンピース姿で現れる。2人は意気投合し皆に祝福されながら結婚式を挙げた。女の子3人にも恵まれた。神に祈りを捧げ、麦の穂を刈る。幸せな毎日がこのまま続くことをファニは祈っていた。しかし、その頭上を1機の戦闘機が飛んでいく。ドイツ軍がこの小さな村にも進行していたのだ。ドイツではヒトラー率いるナチスがパレードをし、「ハイル・ヒトラー」と大人も子供も敬礼していく。世の中は第二次世界大戦に突入していた。

1940年、フランツ含め村の農夫も軍事訓練に参加を義務付けられた。フランツからファニ宛に手紙が届く。そこには、訓練はまだ軽い。そこで友人も出来た。ファニの歌を聞きたい、というものだった。軍事訓練では、銃を剣代わりにし、麦わらで編まれた人形の心臓目掛けて突進する訓練が行われていた。皆が1人ずつ突進する中、フランツは嫌悪感を示す。ファニから届いた手紙には、フランスが降伏をし、農夫は帰宅できるそうだ、とあった。

名もなき生涯のあらすじ【承】

フランツはファニが言っていた通り、一時帰宅となった。再び戻る平穏な日々。ファニもフランツも村に平和が戻ったように思えた。ある日、畑作業をしていたフランツの元に友人の農夫が訪ねてくる。再び召集されるというのだ。終戦だと思っていたのに、と男達は口々に言い合った。フランツは司祭に自分は召集を断ると伝えに行く。「皆、悪事を見抜けないのか。慣れてしまったのか」とフランツは司祭に迫る。司祭からは「命令に逆らえば銃殺刑は避けられない。家族はどうするのだ」と言われるも、司教と場を設けてもらえることとなった。しかし、司教から返って来た言葉は「全ての人は上に立つ権威に従え」とフランツを驚かす言葉であった。帰り際フランツはファニに、司教はフランツのことをスパイだと思っており本音を語ろうとしない、とぼやく。この時世は聖職者であっても平気で強制収容所行きとされる世の中でもあった。司祭もフランツに言った。「こんなちっぽけな人間に何ができる」と。

召集を断り続けているフランツに対し、村の人々の目はだんだん厳しいものへと変わって行った。村長も本性を露わにし、ナチスのおかげで我々は生き延びていると声高らかに謳う。そんな村長にとってフランツは目の上のたん瘤であった。村長はフランツに「自尊心で維持を張っている」と怒り狂う。それを境にフランツの家は村八分に遭い始めた。フランツの母も以前にも増して寡黙となり、家の中もギスギスしていた。フランツは「真の祖国は失われた」と実感する。

名もなき生涯のあらすじ【転】

フランツの家の畑仕事も昔は村全体で手伝っていたのに、今となっては誰も手を貸してくれようとしなくなった。仲の良かった人達からの意味のない嫌がらせにフランツもファニも精神を擦り減らす。そして考え抜いた末、遂にフランツは自らナチスの訓練に参加することを志願する。フランツは子供達に長い旅に出ると伝え、再びドイツ国防軍への軍事訓練の門を叩いた。そして、1943年3月2日エニス駐屯地で事件は起こる。訓練生が横一列に並び「ハイル・ヒトラー」と敬礼する中、フランツだけができなかったのだ。それにより彼はリンツの拘留所を経てテーグル収容所に強制連行されてしまう。そこでの生活は想像を絶するものだった。奇声を上げる者や焦点が定まっていない者。また、収容されている者に対しての看守達の非人道的な行為。5月7日付けの手紙の中でフランツはファニに、手は縛られているけれど意志までは縛られていないと綴る。その返答に対してファニからは、畑仕事を手伝ってくれる人間は、姉のレジーを残して誰もいなくなった。とあった。実際、家の畑からビーツを盗まれたり、村の謝肉祭に子供達が参加させてもらえなかったりした。ファニの精神も参っていた。しかし、神は無理な試練はお与えにならない、とフランツを励ます言葉で締めくくられていた。

次に届いたフランツの手紙には、自分の弱さを知って他の人の弱さも知ることができた、とあった。フランツへの拷問は日に日に酷さを増していった。食事を摂っている囚人に自分の分を分け与えただけの理由で鞭打ちに遭い、個室では執拗に殴られた。フランツの精神もまた限界に達していた。しかし、それでもフランツは屈することはなかった。看守から「ヒトラーへの敬礼はただの挨拶だ」と言われても絶対にしなかった。ただただフランツは神に「自らを導き、示したまえ」と祈るのみであった。

名もなき生涯の結末・ラスト(ネタバレ)

ナチスへの忠誠心に動じないまま、フランツは別の収容所へと場所を移された。フランツからの手紙には「今後のことはよくわからないが、良くなることはまずない」とあった。そして、6月の美しい季節に思いを巡らせた文章が続いていた。しかし、フランツはそこでかつての軍事訓練をした仲間と再会する。束の間の休息、ふざけあい、人生相談、フランツは久しぶりに人間らしさを取り戻す。

その頃ファニは、フランツからの手紙が届かず各方面に相談していた。しかし、軍事政府からは曖昧な返答しかもらえず不安が募るばかりだった。そんな折、衝撃的な事実を知る。フランツが死刑宣告を受けたというのだ。1943年の7月、フランツはシャルロッテンブルクにある帝国軍事法廷にいた。裁判を担当したルーベン判事は休憩時間に自室にフランツを呼び、説得を試みる。正義を貫いたところで誰も見ていない、と声を掛けるもフランツは「自分の感覚で過ちだと感じることはやりたくない」と首を縦に振らなかった。死を迫られても意思を崩さないフランツに、ルーベン判事は死刑求刑を下す他なかった。

死刑判決を受けて、ファニと司祭は急いでベルリンの刑務所に向かう。何か月ぶりに対峙するフランツとファニ。ファニは涙を流しながら、どんな結果になろうといつも一緒にいる、と誓った。フランツもまた、神の恵みでまた会えると約束した。彼らの会話はこれが最後となった。その年の8月9日、フランツは36歳でギロチンの刑に処せられた。フランツの村。どこからか誰かが教会にやってきて鐘を大きく鳴らした。その音に気付いた村の者達は誰がするからでもなく皆、頭を垂れた。

名もなき生涯の感想・評価・レビュー

フランツに対して皆が言った「正義を貫いたところで誰も見ていない」という言葉。それでもフランツの意志は変わらなかった。彼の生涯は確かについ最近まで表に出ることはなかった。村の者がフランツを恥じたからだ。しかし2007年、ベネディクト16世によりフランツは殉教者として認定される。忘れられたわけではなかったのだ。勝ち負けではないかもしれない。しかし、蓋をされてしまった1人の正義は確かに日の目を浴びることができた。1人の名もなき農夫の生涯は戦争に勝ったと私は言いたい。(MIHOシネマ編集部)

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