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映画『何がジェーンに起ったか?』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『何がジェーンに起ったか?』の概要:名子役のジェーンと彼女を羨む姉のブランチ。大人になると立場が逆転し、ブランチは大女優になるも交通事故で半身不随に。酒浸りのジェーンは姉をいびりながらも世話をした。数十年後、高齢となった2人の間に事件が起きる。

映画『何がジェーンに起ったか?』の作品情報

何がジェーンに起ったか?

製作年:1962年
上映時間:132分
ジャンル:サスペンス
監督:ロバート・アルドリッチ
キャスト:ベティ・デイヴィス、ジョーン・クロフォード、アンナ・リー、ヴィクター・ブオノ etc

映画『何がジェーンに起ったか?』の登場人物(キャスト)

ジェーン・ハドソン(ベティ・デイヴィス)
一世を風靡するほどの天才子役だったが、大人になるとすっかり落ち目になり、酒を手放せないアル中となる。大女優として活躍する姉を車でぶつけ下半身不随にさせてしまう。ひねくれ者だが姉に対して罪悪感があり、いたぶりながらも世話をし続ける。
ブランチ・ハドソン(ジョーン・クロフォード)
ジェーンの姉。子供の頃は妹と比較され惨めな思いをしたが、大人になると才能を開花させ大女優となる。交通事故で半身不随となってからは、ジェーンに食事などの面倒を見てもらっている。2人の生活費はブランチがかつて稼いだお金によるもの。
エドウィン・フラッグ(ヴィクター・ブオノ)
ジェーンが歌手としての再起を目指して雇う専属ピアニスト。高齢の母と2人で暮らし、未だに親から小遣いをもらっている。
エルヴァイラ・スティット(メイディ・ノーマン)
ハドソン家に雇われている女中。ジェーンから虐められているブランチを心配するが、ジェーンから度々休暇を言い渡され屋敷に近づけなくなる。

映画『何がジェーンに起ったか?』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『何がジェーンに起ったか?』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『何がジェーンに起ったか?』のあらすじ【起】

1917年。6歳のジェーン・ハドソンは天才子役として大活躍していた。ベイビー・ジェーンという愛称で親しまれステージはいつも満員。ヒット曲「パパに手紙を書きました」を歌うと観客はうっとり聞き惚れた。ステージでは愛らしい彼女だが、仕事が終わるとわがままだった。マネージャーの父はいつも彼女の言いなり。姉のブランチは妬みを感じながらも、妹の稼ぎが家計を支えていたため何も言えなかった。

1935年。大人になった姉妹は立場が逆転する。美しいブランチは数々の映画に主演する実力派女優として活躍し、ジェーンはすっかり落ち目で酒浸りの生活を送っていた。ある夜ジェーンは飲酒運転の交通事故を起こし、ブランチに半身不随となる大怪我をさせてしまう。

それから数十年後の現代。年を取った姉妹は老朽化した豪邸で2人暮らしをしていた。車椅子のブランチは家を出ることはなく、自室で自分の主演作を見て懐かしむ日々。ジェーンは酒を浴びる自堕落な生活を続けており、姉にきつく当たりながらも食事の世話をしていた。定期的に訪れる女中のエルバイラはジェーンの嫌がらせに気付いており、ブランチの身を案じていた。

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映画『何がジェーンに起ったか?』のあらすじ【承】

ある日ジェーンは酒を注文しようと酒屋に電話をしたが、ブランチの許可が必要だと言われて憤慨する。ブランチの声を真似して注文できたものの、怒りが収まらず嫌がらせをエスカレートさせた。2階の電話を使えないよう細工をし、エルバイラには休暇を取らせてブランチと会えないようにした。

その夜、ジェーンは酒を浴びながら少女時代のように歌うが、鏡の中の年老いた姿を見て泣き叫んだ。ブランチは2階からブザーで彼女を呼び、経済的な理由で屋敷を売却する話をするが言い争いになった。今のハドソン家の生活費はブランチが全盛期に稼いだものであったが、ジェーンは自分のお陰だと勘違いしている節があった。ジェーンはますます立腹し、ブランチが可愛がっていた小鳥を殺して食事の皿に乗せて差し出した。ブランチは身の危険を感じ、隣人に助けを求めようと窓から手紙を投げたが、ジェーンに見つかってしまった。

ジェーンは歌でもう一花咲かせようと思い立ち、ピアノの伴奏者の求人広告を新聞に出した。高齢の母と二人暮らしをするエドウィンが応募すると採用が決まった。

映画『何がジェーンに起ったか?』のあらすじ【転】

ある日エルバイラは屋敷を訪れたが、ジェーンはすぐに彼女に帰した。そして自分が用意したネズミの死骸のランチを2階に運んだ。絶叫するブランチにジェーンは高笑いをした。

そこへエドウィンが訪問。ジェーンは少女のようなフリルの衣装で出迎えて、ベイビー・ジェーンを復活させたいという夢を彼に語った。そこへブランチがブザーで呼び出し、ぜひ同席したいと伝えるが、ジェーンは横取りするつもりかと彼女を平手打ちした。

ジェーンはエドウィンのピアノの伴奏で早速練習を開始。彼女は酒枯れの声で「パパに手紙を書きました」を完璧な振り付けで歌い切った。エドウィンは対応に困りながらも、週100ドルで通う契約を取り付けた。

ある日ブランチはジェーンの留守中に、彼女の舞台衣装の領収書を見つける。領収書にはブランチの筆跡を真似たサインがあった。ジェーンの異常行動を恐れたブランチは手すりに掴まりながら1階に降り、精神科医に電話をした。そこにジェーンが帰宅。彼女はブランチを蹴り飛ばすとブランチの声を真似して医者に電話をし、何も問題は無いと告げた。

映画『何がジェーンに起ったか?』の結末・ラスト(ネタバレ)

エルバイラは久しぶりに屋敷に来たが、ジェーンから突然クビを言い渡される。彼女はジェーンが出かけるのを確認して屋敷に入り、ブランチの部屋の鍵をこじ開けようとした。そこにジェーンが帰宅したため鍵を開けさせると、ガリガリにやつれ、手を縛られて動けなくなったブランチを発見。エルバイラは縄を解こうと近寄ると、ジェーンに金槌で殴られ死んでしまった。

翌朝、ジェーンは警察からエルバイラの行方を聞かれる。殺人がばれるのではと不安になり2階のブランチに助言を乞うが、彼女は弱り切って声も発せない状態だった。そこにエドウィンが訪問。ブランチは彼に存在を知らせようとテーブルを倒して音を出した。2階に上がったエドウィンは監禁されているブランチを見て驚愕し、屋敷から逃げた。

警察に通報されると観念したジェーンは、ブランチを車に乗せて海岸に向かった。ブランチを砂に寝かせ、その横に座るジェーン。やがて夜が明けて、海岸には海水浴客が集まってきたが、誰も2人の存在に気付かない。

するとブランチはかすれる声で交通事故の真相を語り始めた。車を運転していたのは自分であり、ジェーンをひき殺そうとして失敗し自分で怪我をしたのだと言った。当時ジェーンは酩酊状態で覚えていなかったため、その嘘をずっと突き通したのだと言う。「あなたの性格を醜くしたのは私のせい…」とブランチの消え入る声。ジェーンはこれまでのいがみ合いが急に馬鹿げてきた。

ジェーンは2人でアイスクリームを食べようと売店に行くと、警察官に発見される。警察に尋問され周りに群がる野次馬を見て、ジェーンはファンに囲まれたと錯覚。アイスクリームを両手に持ちながら、くるくると踊り始めるのだった。

映画『何がジェーンに起ったか?』の感想・評価・レビュー

元女優の姉妹がいがみ合う泥沼を描いたサスペンス。演技派のベティ・デイヴィスに対してジョーン・クロフォードは美人女優で対照的な2人だ。映画さながらに対立し合う2人の確執を描いた連続ドラマ「フュード/確執 ベティvsジョーン」はスターチャンネルで放送されたが、動画配信は無いようだ。撮影後に険悪状態となり、生涯和解することはなかったという彼女たちの確執を、この映画と合わせてぜひ見てみたいと思った。(MIHOシネマ編集部)

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