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映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』の概要:美少女メイと出会ったケイリブは、彼女が吸血鬼と知らずにキスをして首筋を噛まれ、吸血鬼になってしまう。吸血鬼軍団と行動を共にしながら、生きるために平気で人を殺す彼らのようには生きられないと葛藤する。

映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』の作品情報

ニア・ダーク 月夜の出来事

製作年:1987年
上映時間:96分
ジャンル:アクション、ホラー
監督:キャスリン・ビグロー
キャスト:エイドリアン・パスダー、ジェニー・ライト、ランス・ヘンリクセン、ビル・パクストン etc

映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』の登場人物(キャスト)

ケイリブ(エイドリアン・パスダー)
農家の長男。酒場の前で知り合ったメイに一目惚れをし、キスをしようとした際に首を噛まれ、吸血鬼となってしまう。
メイ(ジェニー・ライト)
4年前に吸血鬼になり、仲間たちと旅をしながら生活をする美女。ケイリブに噛みつき、吸血鬼にしてしまう。
ジェシー(ランス・ヘンリクセン)
吸血鬼軍団のリーダー。不老不死で南北戦争も経験している。凶暴な風貌で人間を殺すことを楽しんでいる。
セヴェレン(ビル・パクストン)
若くてワイルドな吸血鬼。血を求めるため、女性ドライバーに目を付けてヒッチハイクする。
ダイヤモンドバッグ(ジェニット・ゴールドスタイン)
ジェシーのパートナー。サディスティックな風貌でありながら、いつもジェシーに寄り添っている。

映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』のあらすじ【起】

星空が明るい夜。田舎町で暮らすケイリブは、酒場の前で謎めいた美女メイと出会う。キャンプ場まで送ってと頼む彼女を車に乗せて、人影のない牧場でキスをするが、彼女に首筋を嚙みつかれてしまう。

メイに逃げられたケイリブは、家に帰ることにした。彼の体に朝日が差した時、皮膚が焼けて煙が上がるという異変が起きる。妹のサラは、よろめきながら帰ろうとする兄を目撃するが、そこに1台のキャンピングカーが近づき、兄を連れ去ってしまった。妹は必死で追いかけるが見失ってしまう。

車には5人の男女がいた。リーダーのジェシーと恋人のダイヤモンドバッグ、若くてワイルドなセヴェレン、見た目は子供だが中身は大人のホーマー、そしてメイだ。彼らは不老不死の吸血鬼だった。

彼らの仲間になりたくないケイリブは、家に帰ろうとバス乗り場へ。チョコを買って食べようとしたが、体が受け付けず吐き出した。夜行バスの中で体は弱っていき、途中下車する。そこにはメイが待っていて、「間に合ったわ」と自分の血を彼に吸わせた。ケイリブは元気を取り戻し、2人は口づけを交わした。

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映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』のあらすじ【承】

吸血鬼になってしまったことを恐れるケイリブに、メイは自分の中で起きる変化を受け入れるように言った。「まず殺すことを覚えなきゃ」。彼女はヒッチハイクでトラックに乗り、運転手を殺して血を吸った。人間の血を飲む気になれないケイリブは、再びメイの血を吸った。ホーマーは道端で倒れるフリをして、近づく老人に噛みついた。セヴェレンはナンパした女性の血を求め、ジェシーたちは強盗犯を殺して血を飲んだ。

血を飲み終えた彼らは、凶暴な態度でバーに乱入。セヴェレンは客と喧嘩し、ケイリブも客を殴った。吸血鬼となった彼は、とてつもない力で相手を圧倒。その後、ウエイトレスを切りつけて血を飲み、店のドアを閉めて残りの客を閉じ込めた。バーテンは隠し持っていたライフルで撃つが、不死身の彼らには効かない。清掃員が窓ガラスを割って逃走し、ケイリブが追いかけるが、殺すことができずに逃がすのだった。

やがて日の出間近となった。彼らは太陽から身を隠すために車に乗り込み、50年ごとに来ているホテルにチェックインする。

映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』のあらすじ【転】

翌日、部屋を暗くして過ごしていた吸血鬼たちの元に保安官が訪れるが、発砲をきっかけに銃撃戦となった。壁一面が穴だらけとなり、外の光が差し込んできた。ケイリブは一か八かで毛布にくるまり外に出て、車に乗った。そのままホテルに戻り、全員を車に乗せて逃げ出した。

その夜は別のホテルに泊まり、ケイリブはみんなに感謝される。ジェシーに年齢を聞くと、南北戦争で戦ったことがあるとだけ答えた。メイは4年間、太陽を見ていないと言う。ホーマーはホテルの外でケイリブの妹サラに会い、部屋に連れて来た。ケイリブとサラは久しぶりに再会する。そこに父親も現れたため、気まずい雰囲気となってしまう。

「顔を見られたからには殺すしかない」とジェシー。サラがドアを開けると、眩しい朝日が入り、吸血鬼たちは身動きが取れなくなる。その隙にケイリブたちは車に乗り込み逃走。ケイリブは父に太陽で焦げる腕を見せ、吸血鬼になってしまったと告白した。

映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』の結末・ラスト(ネタバレ)

家に戻ったケイリブたち。父は息子をベッドに寝かせ、自分の血を輸血。彼の体は落ち着きぐっすり眠った。翌日になると火傷も治り、なんと人間に戻った。サラを肩車して散歩に出かけるほど、すっかり元通りになった。

その夜、メイが彼の元に現れた。ケイリブと抱き合い、彼の体が温かくなっていることに気付く。彼女はもうこれきりだと別れを告げた。一方サラは、ジェシーに連れ去られていた。ケイリブは馬に飛び乗り追いかけ、まずセヴェレンと対峙する。通りがかったタンクローリーを奪うと、セヴェレンに向けて激突。セヴェレンは衝突には動じなかったが、タンクローリーの爆発で焼け死んだ。

次にケイリブはジェスと対決。ダイヤモンドバッグが投げたナイフをうまくかわすと、ナイフはジェスに刺さった。ケイリブはサラを連れ出して逃走。朝日が昇り始める中、吸血鬼たちは車で追いかけてくる。ホーマーは車を飛び出し、サラを追いかけた。しかし朝日で体が燃えて消滅してしまう。ジェシーとダイヤモンドバッグも、太陽を浴びて消えてしまった。

ケイリブはメイを家に連れて帰り、自分の血を輸血する。翌朝にはメイも人間に戻り、2人は温かくなった体で抱き締め合うのだった。

映画『ニア・ダーク 月夜の出来事』の感想・評価・レビュー

キャサリン・ビグロー監督の初期の作品。車で放浪する吸血鬼たちは、生き延びるために人間を殺して血を求める。アメリカのおそらく南部の田舎にある農場地帯が舞台。刈り取ったばかりの農地をケイリブが駆けるシーンなど、その風景は西部劇のように雄大だ。吸血鬼が襲うバイオレンスシーンはグロテスクに描かれているが、一方で吸血鬼と人間のロマンスや逃避行、家族愛などは美しく描かれ、バランスの良さを感じる。(MIHOシネマ編集部)


食事シーンは非常に残酷。酒場を血の海にしたり、ホテルでは西部劇のように銃撃戦を繰り広げたり、ド派手に木端微塵にしたりと、殺め方が様々で観ている人を飽きさせない。そして、日が昇っている間は暗い屋内でぐっすり。セクシーな純愛あり、苦悩や心の葛藤ありと、強さと弱さが表裏一体となる、これぞヴァンパイアと思わせる作品になっている。全体的にB級感が漂うが、その雰囲気のおかげで主人公が人間に戻る過程の強引さを程よく誤魔化せている。音楽も良く、隠れた名作だと思う。(男性 20代)

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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