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映画『NECK ネック』あらすじとネタバレ感想

映画『NECK ネック』の概要:2010年に公開されたホラーラブコメディ映画。白川士監督の長編映画デビュー作品で、主演は相武紗季。原作は舞城王太郎。オバケ発生装置、ネックマシーンに巻き込まれる友人たちと恋模様を描いた。

映画『NECK ネック』 作品情報

NECK ネック

  • 製作年:2010年
  • 上映時間:96分
  • ジャンル:ホラー、コメディ、ラブストーリー
  • 監督:白川士
  • キャスト:相武紗季、溝端淳平、板東英二、佐藤二朗 etc

映画『NECK ネック』 評価

  • 点数:90点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★★☆
  • 設定:★★★★★

[miho21]

映画『NECK ネック』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『NECK ネック』のあらすじを紹介します。

変人で有名な大学院生の真山杉菜に片思い中の大学生、首藤(しゅとう)友和。
思い切って告白すると、珍しい苗字に興味を示した杉菜は、首藤に対して夜の研究室に来いと言う。
期待する首藤だったが、「首くん」というあだ名を付けられ、杉菜が開発したオバケ発生装置「ネックマシーン」の実験に協力させられる。

首だけを出した状態で怖い事を強く想像すれば、オバケが作れるという持論を持つ杉菜。

その日の実験は失敗したが、ホラーのプロなら良いアイディアがあるのでは、と首藤は提案。
そんな時、ホラー作家の越前魔太郎に会う事ができるのだが、彼は杉菜の幼馴染の崇史だった。

幼い頃、怖いもの大好きの杉菜の被害に合った彼は、実はオバケ恐怖症。
だが、魔太郎の美人担当編集者、赤坂さんの提案で、とある人形師が残した曰くつきの廃屋に向かうことになる。
怪談話に盛り上がりながら廃屋に向かう4人だったが、そこで杉菜がネックマシーンに入る事に。
これは、魔太郎の仕返しでもあった。

だが予想外にネックマシーンは発動する。
杉菜が想像したオバケ達が襲い掛かり、杉菜の元クラスメイトのゆかりちゃんという強いオバケが杉菜の命を狙ってくる。

その場にいた全員が想像すると、オバケが発生するという異様事態の中、更なる異常事態が4人の前で繰り広げられる。

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映画『NECK ネック』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『NECK ネック』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

驚くほどにピッタリのキャスティング

ラブコメディとホラーを融合させた、画期的な設定の作品。首藤(首くん)は杉菜に片思いするものの、杉菜はネックマシーンとオバケの事で頭がいっぱい。
一途な首くん役の溝端淳平、好きな事には無鉄砲で明るい杉菜役の相武紗季は、まさにハマり役になっている。
杉菜の被害者でベッドの下恐怖症に陥り、怖いものが嫌いだからこそ、それを退治するヒーローを考え出して小説家として売れた魔太郎こと崇史くん役の平岡祐太も、似合っていて世界観が崩れない。
そんな魔太郎を支えつつ面倒を見る編集者、赤坂役には、ホラー映画に多数出演し、デビュー作が「死国」だった栗山千明。

これ以外のキャスティングは考えられない、というほどに全員ピッタリの役になっている。

ホラーの定説も関係なくハチャメチャな展開に笑いが止まらない

ホラー映画だと、夜の学校で勝手に水道が流れ出したら、オバケが出てくださいというようなもの。
それを無視して進む展開や、ネックマシーンにより登場した凶悪なオバケゆかりちゃんが、何故か味方になって他のオバケを攻撃したり、奇想天外なストーリーは面白く引き込まれる。
だが、オバケになって出てきた杉菜の元クラスメイトのゆかりちゃんが実は生きていて、オバケは想像上の産物に過ぎないというオチは、最初からそういう設定でネックマシーンを作ったのでは?とツッコミどころになっている。

また、魔太郎が作り出した小説のキャラクター、冥王星Oに赤坂がベタぼれなシーンも、やりすぎなのでは、と思ってしまう節が存在する。
何より、ネックマシーンという名前のわりには、こだわって作った見た目ではなく、残念な外見になってしまっている。

しかし、怖がらせるシーンではしっかり怖がらせているにも関わらず、次には恋のドキドキのシーンを持ってきたり、笑えるシーンも多いので、気軽に見れるホラー映画として楽しめる。

映画『NECK ネック』 まとめ

ホラー映画にジャンル分けされてありながら、ここまで笑った映画はない、というくらいに面白いホラー映画。
「ラブ★コン」や「ハンサム★スーツ」の製作陣が集ったということもあり、一筋縄では進まないストーリーになっている。
肝心の首くんの片思いは一方通行のまま終わるが、ラストにちょっとだけ好意を持った様子を見せる杉菜のシーンも、よく出来ている。

ネックマシーンの原理のように、顔を洗っていて目を開けられない状態で怖い事を考えたら、それは幽霊でもオバケでも見てしまいそうなので、納得して見る事ができる。
タイトルの「NECK」は日本語で「首」という意味だが、「ネックになる」という使い方もあるので、首くんの恋、杉菜や崇史のネックになっているもの、それらを混ぜ込んで1つの作品にしたような、なんでもありの作品だ。

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