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映画『ネバーエンディング・ストーリー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ネバーエンディング・ストーリー』の概要:不思議な本屋で「ネバーエンディング・ストーリー」という本を手に入れたバスチアン少年は、本を読むうちに、自分がこの冒険物語の一部であることに気づいていく。1984年の作品なので全体にアナログ感はあるが、物語やキャラクターの造形は、今でも十分楽しめる。

映画『ネバーエンディング・ストーリー』の作品情報

ネバーエンディング・ストーリー

製作年:1984年
上映時間:95分
ジャンル:ファンタジー、アドベンチャー
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
キャスト:ノア・ハサウェイ、バレット・オリヴァー、タミー・ストロナッハ、モーゼス・ガン etc

映画『ネバーエンディング・ストーリー』の登場人物(キャスト)

バスチアン(バレット・オリバー)
最近母親を亡くし、自信を失っているいじめられっ子の少年。「ネバーエンディング・ストーリー」という本を手に入れ、ファンタージェンを救う冒険物語の世界に引き込まれていく。本が大好きな空想家で、186冊も本を持っている。
アトレーユ(ノア・ハザウェイ)
ファンタージェンの住人。狩りが得意な草原族の優れた勇者。女王様の要請で、愛馬のアルタクスと、ファンタージェンを救う冒険の旅に出る。バスチアンの分身のような存在。
女王様(タミー・ストロナッハ)
ファンタージェンの女王様。何もかもを消し去ってしまう「無」からファンタージェンを救うため、アトレーユを使って、バスチアンに冒険をさせる。
ファルコン / グモルク(アラン・オッペンハイマー ※声のみ)
ファルコンは、ファンタージェンのラッキー・ドラゴン。愛嬌のある真っ白なドラゴンで、アトレーユの相棒になる。

グモルクは、「無」の召使いとしてアトレーユの命を狙っている怪物。ファンタージェンや「無」が何からできているのかを把握している。

映画『ネバーエンディング・ストーリー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ネバーエンディング・ストーリー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ネバーエンディング・ストーリー』のあらすじ【起】

バスチアンは大好きな母親を亡くしてからずっと落ち込んでいる。小学校の宿題も忘れがちで、水泳や乗馬の教室にも参加していない。父親はそんな息子を心配し、本ばかり読んでいないでいろんなことに挑戦するよう注意する。

登校時。バスチアンは学校のいじめっ子たちに追いかけられ、見知らぬ本屋へ逃げ込む。本屋のおじさんは、テレビゲームばかりする最近の子供を嫌っていたが、バスチアンが読書家であることを知ると態度を和らげる。本が大好きなバスチアンは、おじさんが読んでいる特別な本に興味を示す。そしておじさんが電話をしている隙に、「ご本はきっとお返しします」というメモを残して、その本を持ち帰る。

教室では算数のテストが行われており、バスチアンはこっそり用具室に逃げ込んで鍵を閉める。そしておじさんが読んでいた本を広げる。その本のタイトルは「ネバーエンディング・ストーリー(果てしない物語)」で、表紙には不思議な紋章がついていた。本を読み始めると、バスチアンはこの物語の世界に引き込まれていく。

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映画『ネバーエンディング・ストーリー』のあらすじ【承】

物語の舞台はファンタージェンと呼ばれる不思議な世界で、そこでは様々な形態の生き物が暮らしている。ある晩、小男とチビ鬼が野宿をしている森へ、巨大なロック・バイターがやってくる。ロック・バイターは岩が大好物で、そこにあった水晶入りの岩をおいしそうに食べ始める。

ロック・バイターの暮らす北では、何もかも「無」が消し去ってしまい、おいしい岩も美しい湖もなくなってしまった。この現象はファンタージェン全体で起こっており、小男の暮らす西も、チビ鬼の暮らす南も同じような状況に陥っていた。みんなは正体不明の「無」の恐怖に怯え、象牙の塔で暮らす女王様に助けを求めにいく。

ファンタージェンの中心にある象牙の塔には、すでに多くの生き物が集まっていた。女王様の代理人は、女王様が重篤な病気で命も危ないこと。「無」と戦い、この世界を救えるのは勇者アトレーユだけであることを一同に説明する。

アトレーユはまだ子供だったが、女王様の薬を探して、この世界を救うという任務を引き受ける。代理人はアトレーユの首に「アウリン」と呼ばれる女王様の代理の印のネックレスをつけてくれる。この本の表紙についている紋章もアウリンだった。

アトレーユは、愛馬のアルタクスにまたがり、冒険の旅に出る。しかし1週間走り続けても、女王様の薬は見つからない。同じ頃、暗闇ではグモルクという怪物が動き始めていた。グモルクは、誰かの指令でアトレーユの命を狙っていた。

アトレーユは最後の望みをかけて、なんでも知っているという生きた化石のモーラを探す。モーラの暮らすコウラ山は、悲しみの沼のどこかにあるはずだった。アトレーユはアルタクスを引っ張り、ひどい沼地を歩く。その途中、アルタクスが悲しみにとりつかれ、沼に沈んでしまう。バスチアンはかわいそうなアルタクスとアトレーユを想い、本を読みながら号泣する。

アトレーユはそれでも諦めずに前へ進み、ついにモーラを見つける。何千年も生きてきたモーラは若さアレルギーで、アトレーユが近くにいるとくしゃみが止まらない。モーラはファンタージェンの危機のことは知っていたが、その解決方法までは知らず、「南のお告げ所へ行け」と教えてくれる。しかし南のお告げ所は1万マイルも先にあり、アトレーユは途方に暮れる。

映画『ネバーエンディング・ストーリー』のあらすじ【転】

放課後、外は嵐になり、怖くなったバスチアンは帰ろうとする。しかしアトレーユはきっと諦めないと思い直し、そのまま用具室で本の続きを読み始める。

ボロボロの状態で沼をさまよっていたアトレーユに、グモルクが近づいていた。そしてアトレーユに飛びかかろうとした瞬間、空からラッキー・ドラゴンのファルコンが降りてきて、アトレーユを救う。

何日も気を失っていたアトレーユは、見知らぬ場所で目覚める。あれからファルコンは9891マイルも飛んでくれており、南のお告げ所は目の前にあった。そこには小人の老夫婦が暮らしており、おじいさんは観測所から南のお告げ所の門を見せてくれる。門の番人は2体の巨大なスフィンクスで、門を通過しようとする者が少しでも怖がると、目から光線を出して焼き殺してしまう。それでもアトレーユはひるまず、その門へ向かう。

門の手前でアトレーユは一瞬怖くなるが、間一髪で門を通過する。その先には、自分の真実の姿が見える魔法の鏡の門がある。アトレーユが覗き込んだ鏡には、なぜかバスチアンが映っていた。バスチアンは驚き、思わず本を投げ捨ててしまう。

アトレーユは鏡の門を抜け、南のお告げ所に行き着く。お告げ所の2体のスフィンクスは、人間の子供が女王様に新しい名前をつけてくれれば、ファンタージェンは救われると教えてくれる。アトレーユは人間の子供を見つけるため、ファルコンに乗ってファンタージェンの果てを目指す。バスチアンは「僕に頼めばいいのに」と独り言を言う。

アトレーユは、これ以上は行けない所まで行き着くが、そこで「無」に巻き込まれ、ファルコンから落ちてしまう。砂浜で目を覚ましたアトレーユは、アウリンを失くしてしまったことに気づき、大声でファルコンを呼ぶ。ファルコンも必死でアトレーユを捜していたが、なかなか見つけられずにいた。

荒涼としたその場所にはロック・バイターがいて、「無」から仲間を救えなかったことを嘆き悲しんでいた。「無」の脅威はますます強まっており、この世界が跡形もなく消えるのも時間の問題だった。

アトレーユは、この冒険の壁画がある場所を見つける。その場所にはグモルクがいた。グモルクは何も知らないアトレーユに、ファンタージェンと「無」のことを教えてくれる。ファンタージェンとは人間の夢や希望で作られた空想の世界で、それを消し去る「無」とは虚しさや絶望から生まれる。グモルクは「無」の召使いのような存在で、「無」の邪魔をするアトレーユを殺そうとしていたのだ。

アトレーユは尖った石を持ち「俺がアトレーユだ」と名乗り出る。その瞬間、グモルクはアトレーユに飛びかかり、心臓をひと突きされて息絶える。

海底でアウリンを見つけたファルコンは、「無」に消し去られそうになっていたアトレーユを救い、空を飛ぶ。しかしファンタージェンはついに終末を迎え、バラバラの破片になってしまう。

映画『ネバーエンディング・ストーリー』の結末・ラスト(ネタバレ)

アトレーユがアウリンに「象牙の塔へ導いて」と願うと、暗闇の中に象牙の塔が現れる。中には女王様がいて「なぜ悲しい顔をしているの?」とアトレーユに聞く。アトレーユは、自分が失敗したと思い込んでいたが、人間の子供はすでにここへ来ているらしい。女王様は最初から何もかも知っており、人間の子供を引き寄せるために、アトレーユに苦労続きの冒険をさせていたのだ。その子供とは、間違いなくバスチアンのことだった。

バスチアンはその話が信じられない。しかし女王様は直接「バスチアン、私に新しい名前をつけて」と呼びかけてくる。バスチアンは「僕は地上にいたい」と尻込みするが、泣いている女王様を見て、窓の外に向かって新しい名前を叫ぶ。実はバスチアンは、何度もこれと同じ夢を見ていた。

次の瞬間、バスチアンは女王様と暗闇の中にいた。女王様はファンタージェンの最後の1粒をバスチアンに握らせ、好きなだけ願い事をするよう促す。願い事が多ければ多いほど、素敵なファンタージェンができると聞き、バスチアンはワクワクしながら願い事を始める。

バスチアンはファルコンに乗り、新しいファンタージェンの上空を飛んでいた。地上では、ロック・バイターやその仲間たち、そしてアルタクスに乗ったアトレーユも元気に暮らしていた。ファルコンは、バスチアンの次の願い事を聞いて笑い出す。

ファルコンはバスチアンを乗せ、あのいじめっ子たちを追いかけてくれる。巨大なドラゴンに追われ、いじめっ子たちはゴミ箱の中に逃げ込む。バスチアンは自信を取り戻し、それからたくさんの冒険を楽しんで普通の世界に戻る。それでも、バスチアンに夢や希望がある限り、この果てしない物語は続いていくのだ。

映画『ネバーエンディング・ストーリー』の感想・評価・レビュー

「ストレンジャー・シングス」を観たらまた見直したくなった。
子供の頃に観た時は永遠に続くのではないかと思うくらい長い、まさしく果てしない物語に感じたが、大人になった今観たら、ちょうど良い物語でした。
全てがアナログでCGもしょぼしょぼなのですが、キャラクターも魅力的でCGではないその動きはファンタジーの国の住人そのもの。
素直に面白いなと思えました。

子供が観ても記憶に残る映画になるのではないでしょうか。
家族で観て欲しい映画です。(女性 40代)


1984年にしては精巧に作られたファンタジー映画だと思う。CGやキャラクターの服装など、多少は古臭いと感じるところもあるが、今見ても全然楽しめるしワクワクすることができる素晴らしい映画。ぜひ、親子で一緒に見て欲しい。本を読んでいるだけのバスチアンが、世界を救うキーパーソンだったというところに驚きを感じた。夢があって良いと思う。テーマ曲も物語に合っていて、壮大な作品の雰囲気が上手く表現されていた。(女性 30代)


いじめっ子に追いかけられて見知らぬ本屋に入ったバスチアンが、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』の本を盗み読むという導入部分に、これから始まる”何か”に子ども心を刺激されワクワクした。
夢の国の住人たちが独特なのも面白い。
巨大な亀に出会ったり、バスチアンがファルコンに乗って空を飛んだり、特に馬が泥沼にはまってしまうシーンなど、各シーンに強烈なインパクトがあり、今でも記憶に残っている。
夢を与えてくれていつまでも心に残る、大事にしたい作品。(女性 20代)


本の世界にはまっていく、いじめられっ子の少年。本の中では勇気を出せるということで、本の世界に入り浸っていた。本の中で様々な経験をし、困難に立ち向かい、勇敢に行動しているバスチアン。本の中の世界に興奮し、感動を覚え、楽しんでいる。映画を見ている私たちにも、その感動や興奮が伝わってくるだろう。とてもワクワクする物語だ。主人公としてのバスチアンの活躍にも、とても誇らしくなるだろう。ずっとワクワクした気持ちで見ることができる映画だ。(女性 30代)


ものすごく面白い冒険ファンタジーでありながら、大人になるにつれて失われてゆく“夢や希望を持つこと”の大切さを思い出させてくれる、まさに名作。夢も希望もすっかり忘れてしまった自分には劇薬のような作品だった。
悲しみに囚われると沈んでしまう沼や、恐怖に負けると通ることのできない門など、一見おとぎ話のような試練もすべては現実世界のメタファーのように思う。ファンタージェンを飲み込んでしまうものの正体が“無”というのにもハッとさせられた。
間違いなく大人になってからの方が響く作品。(女性 30代)


本作を見て「ファンタジーとは何たるか」を考えさせられた。
人が夢を見ることで物語は果て無く続き、その世界もまた永遠に続く。
しかし、人間は現代に至るまでに物事が合理化し、情報量が多彩になった反面、想像力が弱くなっていき、それを源としていたファンタージェンも無によって消えかかっていた。
少年が出会った本を巡る冒険でその想像の力を証明したのだ。
この想像の力は私たちの社会でも大きな力になるだろうし、決して失ってはならないと思う。(男性 20代)


CGの無い時代、ここまで幻想的な映像を作ることができたことにまず驚く。ファンタジー世界が様々な作品で映像化されある意味画一化されてしまった現代、この世界のイマジネーションにただただ脱帽するかぎりだ。

物語や、映像面でツッコミどころがあるのは仕方がない。シーンとシーンが継ぎ接ぎのように思えるのも仕方ない。しかし、1984年当時にこれだけのものを作り上げられた奇跡に非常に価値がある。当時の人々に夢や希望を与えた作品として敬意を込め、一度は見ておくべき映画だと思う。(男性 30代)


子供の頃に見たとき、ファルコンに乗って空を飛ぶワクワク感と女王様の美しさに感動したことを覚えている。改めて見るとCGの荒さなど気になる部分はあるものの、ストーリーが秀逸ですぐに気にならなくなる。何より、1984年にこの作品を完成させたことが純粋に凄いと思った。現代の子供達にもぜひ見て欲しい作品。
テーマ曲も素晴らしく、この曲を聞けばネバーエンディング・ストーリーの色んなシーンを思い出せる。(女性 30代)

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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みんなの感想・レビュー

  1. りんりん より:

    すごい結末でした